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ぐっどにゅーす オリジナル版

マタイ103

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 また天国は、ある人が旅に出るとき、その僕どもを呼んで、自分の財産を預けるようなものである。
 すなわち、それぞれの能力に応じて、ある者には五タラント、ある者には二タラント、ある者には一タラントを与えて、旅に出た。
 五タラントを渡された者は、すぐに行って、それで商売をして、ほかに五タラントをもうけた。
 二タラントの者も同様にして、ほかに二タラントをもうけた。
 しかし、一タラントを渡された者は、行って地を掘り、主人の金を隠しておいた。

 だいぶ時がたってから、これらの僕の主人が帰ってきて、彼らと計算をしはじめた。
 すると五タラントを渡された者が進み出て、ほかの五タラントをさし出して言った、

『ご主人様、あなたはわたしに五タラントをお預けになりましたが、ごらんのとおり、ほかに五タラントをもうけました』。 

 主人は彼に言った、『良い忠実な僕よ、よくやった。あなたはわずかなものに忠実であったから、多くのものを管理させよう。主人と一緒に喜んでくれ』。

 二タラントの者も進み出て言った、『ご主人様、あなたはわたしに二タラントをお預けになりましたが、ごらんのとおり、ほかに二タラントをもうけました』。

 主人は彼に言った、

『良い忠実な僕よ、よくやった。あなたはわずかなものに忠実であったから、多くのものを管理させよう。主人と一緒に喜んでくれ』。

 一タラントを渡された者も進み出て言った、

『ご主人様、わたしはあなたが、まかない所から刈り、散らさない所から集める酷な人であることを承知していました。そこで恐ろしさのあまり、行って、あなたのタラントを地の中に隠しておきました。ごらんください。ここにあなたのお金がございます』。

 すると、主人は彼に答えて言った、

『悪い怠惰な僕よ、あなたはわたしが、まかない所から刈り、散らさない所から集めることを知っているのか。それなら、わたしの金を銀行に預けておくべきであった。そうしたら、わたしは帰ってきて、利子と一緒にわたしの金を返してもらえたであろうに。さあ、そのタラントをこの者から取りあげて、十タラントを持っている者にやりなさい。
 おおよそ、持っている人は与えられて、いよいよ豊かになるが、持っていない人は、持っているものまでも取り上げられるであろう。
 この役に立たない僕を外の暗い所に追い出すがよい。彼は、そこで泣き叫んだり、歯がみをしたりするであろう』。



   感想

 率直に思うのは、例えば、政府が年金の運用をしていますが、増やすべく投資するのか? 堅実に貯めるだけにするのか? などと考えてしまいました。まぁ、増えるに越した事はないのですが……。
 聖書の記述で、五タラント預かった人は成功した訳ですが、失敗してすっからかんになっていたらどうなのでしょう? 努力する心掛けが良ければ、善しとされたのでしょうか?
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