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第四部
三十四話 最も尊きものを退けよ 前①
翌朝、俺達は再び応接間に集まった。
幸い夜中に事件はなく、無事に朝を迎えた。俺は相変わらずライネルのままだけどぐっすり眠れたから全快だ。
他の面々を見ると、グウェンと上級神官はいつも通り。俺の身体に入っているヒューイも少し疲れを引きずった顔をしているが、顔色は悪くない。
問題なのはライネルだった。
眠れませんでした、というのが目の下の濃い隈でありありとわかる。ルシアの可憐な顔が疲れたサラリーマンみたいにげっそりしていた。
「えっと……どうしたの? ルシアとライネルは、よく眠れた?」
ライネルの隣にいるルシア(inノア)も眠そうにしている。
俯いていたライネルがじろっと俺を睨んできた。
「あんたは図太そうだから、他人の身体でも呑気に寝られるんだろうな。俺は眠りたくても寝れなかった」
俺はルシアなんだぞ、とテーブルに肘をつき頭を抱えるライネル。
昨日は状況が差し迫っていたから落ち着く暇もなかったけど、時間が経って色々な壁にぶち当たり始めたらしい。
「おかしいな……展開的にはありがちなラブコメってかんじで美味しいだろと思ったんだけど」
──思ったより楽しそうじゃないな。
好きな子の身体の中に入っちゃった! ドキッ! みたいな明るいラブコメを想定していたんだけど。
「レイナルド様、現実とフィクションは違うんですよ」
真っ黒なコーヒーを啜っていたルシアが俺のコメントを聞いて口端を上げた。
俺とグウェンを横目で見ながらニヒルな笑みを浮かべる。
「昨日の夜、私達の部屋がどんな空気だったと思いますか? 独房ですよ。パニック映画並みの緊張感。着替え一つするにもライネルが感覚がヤバい!目を塞げって騒ぐから、私はまるで自分が変質者になった気分で自分に目隠しして自分を着替えさせたんです」
ルシアの目が笑っていない。
俺は真面目な顔で話を聞いているグウェンを横目で見た。グウェンが何か言おうと口を開きかけたので、肩を掴んで首を横に振っておく。
お前は何も言うな。
「ふぃくしょんとは……?」
それでも小さい声で呟いたグウェンがちょっと可愛かったので、俺は「後で教えてやるよ」と小声で囁いた。フィクションも映画も説明しづらいから、物語みたいなものって言っておこう。
こそこそしている俺達の横で、ルシアが目を閉じて沈痛な顔をする。
「浄化水をいただいていなかったら、私は発狂していました。シスト司教に感謝します」
「あ、うん。お風呂とか入らずに終わってよかったよね」
「うわぁあああ!! 俺は……俺はもうダメだ!!」
突然ライネルがテーブルに突っ伏し、絶叫した。
「このままだと精神がもたない!!」
ルシアじゃなくてライネルが発狂した。
「ライネル、大丈夫?」
声をかけると、ギロッとこちらを睨んでくる。
「大丈夫なわけあるか!! そもそも俺はなんでルシアの身体に入ってるんだ!? なんで俺が!? クソ、ふざけんなよ!! レイナルド、お前のせいだ!」
「えっ俺……?」
「絶対そうだろ!! こんな厄介事に巻き込まれてお前が原因じゃないなんてことあるのか?!」
おい、ひどい言いようじゃないか。
何回も言ってるけど今回はヒューイのミスなんだからな。
とんだ責任転嫁だと俺は周りを見回したが、誰もライネルに異を唱えないので、俺は心の中で一人ハンカチを噛んだ。
むすっとしている俺を無視して、ライネルは頭を抱えたまま唸っている。
「俺のせいでルシアになにかあったら……ルシアの肌を傷つけたらと思うと痒いところもかけないし、下手に身動きできない。座ってるだけで余計な煩悩が沸いてきて一瞬たりとも気が抜けない。このままじゃ俺は衰弱死する。いや、ルシアが死ぬ。もうダメだ、誰か今すぐに睡眠薬持ってこい」
全力だな。
わぁわぁ言っているライネルの隣で、当のルシアは虚無顔になっている。
予想外にも、ルシアよりもライネルの方がメンタルを損なってるようだ。でもよくよく聞いたら煩悩に襲われる己を律してますっていう男らしい感想だったからちょっと安心した。
乙女ゲームの攻略対象者のくせに、なんでラブコメにならないんだ? って二人の未来に不安を覚えていたからね。
確かに男同士で入れ替わってる俺とヒューイは呑気なもんだけど、ライネルの場合は女の子に入っちゃったからな。しかも相手がルシア。初心なライネルにはハードルが高い。意識しすぎて発狂し始めた。
浄化水のおかげでトイレと風呂は入らずにやり過ごせたらしいが、着替えるだけでライネルの精神は限界だろう。
監視するって言ってたルシアの方がライネルの気迫に疲弊してるし。
でもまぁ、正直な奴じゃないか? 煩悩に抗おうとしてルシアを引かせてるから、ゴールインからはまた数歩遠ざかってる気がするけど。
可哀想になってきたので、ライネルが寝不足で倒れる前にシスト司教から睡眠薬をもらおうと思った。
「えっと、早いとこノアを見つけて入れ替わりを解除しような」
雑に話をまとめて、ライネルは窓際に立たせて遠くの空を見せておいた。山とか見たら落ち着くかなと思って。
一度爆発してガスが抜けたのか、ライネルは大人しく虚空を見つめているので、その間にみんなでパンと果物の朝食を食べ終えた。
するとちょうどいいタイミングで、マルティオ枢機卿がやってきた。
「昨夜はよく眠れただろうか」
「あ、はい。ありがとうございました」
枢機卿は相変わらず俺の身体に入っているヒューイを代表者だと思っている。俺が目配せするとぼうっとしていた後輩は慌てて頷いた。
「教皇様が、レイナルド卿にお会いになりたいそうだ」
「え?」
横で驚く俺を一瞥してから、枢機卿は再びヒューイに向き直る。
「盗まれたという宝剣について話を聞きたいと。今日は朝しか時間が取れないため、これから謁見に向かってもらいたい」
「は、はい」
ヒューイが返事をして、俺もすかさず手を上げた。
「私はレイナルド卿の護衛騎士なので、付き添います」
そんな事実はないが、ヒューイが下手なことを言ったらまずいので、一緒に行くしかない。
「彼は私の婚約者だ。私も行く」
グウェンも当然のように口を出した。
マルティオ枢機卿は俺達を見て若干渋い顔をしたが、帝国の騎士団長とその身内を無碍にはできないと思ったのか、一緒に謁見することを許可してくれた。
展開が早いが助かる。
ノアと宝剣の行方について、何でもいいから手がかりがほしい。
枢機卿に案内されたのは、下の階にある謁見の間だった。
広々とした部屋に、氷の結晶の図柄があしらわれた水色の絨毯が敷かれている。奥にあるゆったりとした肘掛け椅子に壮年の痩せた男性が座っていた。
灰色の髪に、落ち着きのある砂色の目。白い神官服の上に、豪華な金糸の刺繍が入った光沢のあるガウンをきている。細い体躯でも威厳を感じるその人がナミア教皇国教皇、ウラジミル・マローズだった。
ちなみにリビエール上級神官も教会の関係者ということで同席が許されたので一緒に来た。ライネルとルシアは応接間で待機。
俺達は立ったまま、部屋の奥に座す教皇に対峙する。ヒューイとグウェンが並んで立ち、ライネルの姿の俺と上級神官は一歩下がって後ろに立った。
順番に名前と身分を名乗った後、ウラジミル教皇がレイナルドの顔をしげしげと見つめてくる。
「ときに、レイナルド卿は本当にエリザヴェータと結婚する気はないだろうか? 二人でナミアの未来を支えてくれるならば大陸は安泰なのだが」
開口一番がそれだったので、本題はこれか、と思った。多分宝剣の話をしたいと言ったのは建前で、本当に確認したいことはこっちなんだろう。
「あの、えっとですね……」
「言っておくが」
どもったヒューイのすぐ横からグウェンが口を挟む。
「デルトフィアで貴国の司教には申し伝えてある。レイナルド卿は私の婚約者で、私達は帰国次第結婚する。彼は我が国にとって欠けてはならない要人であり、縁談はお断り申し上げる」
教皇相手でも普段のテンションが全く変わらないグウェン。きっぱり言い放ってくれたので、俺は後ろでときめいていた。
この緊張感のある空気の中でもぶれない態度。抜群の安定感で頼りになる。
「司教? ああ、フィオーリのことか。そういえば、帰ってきていたのだったか。司教からはまだ話を聞いていなかったな。長旅で身体が堪えたのかもしれない。後で詳しく聞いておこう」
特別気分を害した様子もなく、教皇が表情を変えずに頷く。そこへリビエール上級神官が一歩前に進み出た。
「教皇聖下、この度の訪問について神官長のルロイより書状を預かっており、昨日枢機卿にお渡ししました」
「ああ、今朝マルティオから受け取った。やむを得ない事情があったのだろう。貴国の魔法士が国境を越えたことについては不問にする」
「ありがとうございます」
上級神官が深々と頭を下げ、奏上を続けた。
「縁談に関しまして過分なお申し出をいただき光栄です。しかし、レイナルド卿はデルトフィアにおいて数少ない光属性を操る精霊師であり、宮廷魔法士でございます。封印結界を守護する立場としては、結界の守備のために必要な戦力であること、そのため国外への婿入りは難しく、どうか寛大なご判断をいただきますようにと、神官長より伝言をお預かりしております」
そう言って、リビエール上級神官は懐からもう一通の書状を取り出した。
幸い夜中に事件はなく、無事に朝を迎えた。俺は相変わらずライネルのままだけどぐっすり眠れたから全快だ。
他の面々を見ると、グウェンと上級神官はいつも通り。俺の身体に入っているヒューイも少し疲れを引きずった顔をしているが、顔色は悪くない。
問題なのはライネルだった。
眠れませんでした、というのが目の下の濃い隈でありありとわかる。ルシアの可憐な顔が疲れたサラリーマンみたいにげっそりしていた。
「えっと……どうしたの? ルシアとライネルは、よく眠れた?」
ライネルの隣にいるルシア(inノア)も眠そうにしている。
俯いていたライネルがじろっと俺を睨んできた。
「あんたは図太そうだから、他人の身体でも呑気に寝られるんだろうな。俺は眠りたくても寝れなかった」
俺はルシアなんだぞ、とテーブルに肘をつき頭を抱えるライネル。
昨日は状況が差し迫っていたから落ち着く暇もなかったけど、時間が経って色々な壁にぶち当たり始めたらしい。
「おかしいな……展開的にはありがちなラブコメってかんじで美味しいだろと思ったんだけど」
──思ったより楽しそうじゃないな。
好きな子の身体の中に入っちゃった! ドキッ! みたいな明るいラブコメを想定していたんだけど。
「レイナルド様、現実とフィクションは違うんですよ」
真っ黒なコーヒーを啜っていたルシアが俺のコメントを聞いて口端を上げた。
俺とグウェンを横目で見ながらニヒルな笑みを浮かべる。
「昨日の夜、私達の部屋がどんな空気だったと思いますか? 独房ですよ。パニック映画並みの緊張感。着替え一つするにもライネルが感覚がヤバい!目を塞げって騒ぐから、私はまるで自分が変質者になった気分で自分に目隠しして自分を着替えさせたんです」
ルシアの目が笑っていない。
俺は真面目な顔で話を聞いているグウェンを横目で見た。グウェンが何か言おうと口を開きかけたので、肩を掴んで首を横に振っておく。
お前は何も言うな。
「ふぃくしょんとは……?」
それでも小さい声で呟いたグウェンがちょっと可愛かったので、俺は「後で教えてやるよ」と小声で囁いた。フィクションも映画も説明しづらいから、物語みたいなものって言っておこう。
こそこそしている俺達の横で、ルシアが目を閉じて沈痛な顔をする。
「浄化水をいただいていなかったら、私は発狂していました。シスト司教に感謝します」
「あ、うん。お風呂とか入らずに終わってよかったよね」
「うわぁあああ!! 俺は……俺はもうダメだ!!」
突然ライネルがテーブルに突っ伏し、絶叫した。
「このままだと精神がもたない!!」
ルシアじゃなくてライネルが発狂した。
「ライネル、大丈夫?」
声をかけると、ギロッとこちらを睨んでくる。
「大丈夫なわけあるか!! そもそも俺はなんでルシアの身体に入ってるんだ!? なんで俺が!? クソ、ふざけんなよ!! レイナルド、お前のせいだ!」
「えっ俺……?」
「絶対そうだろ!! こんな厄介事に巻き込まれてお前が原因じゃないなんてことあるのか?!」
おい、ひどい言いようじゃないか。
何回も言ってるけど今回はヒューイのミスなんだからな。
とんだ責任転嫁だと俺は周りを見回したが、誰もライネルに異を唱えないので、俺は心の中で一人ハンカチを噛んだ。
むすっとしている俺を無視して、ライネルは頭を抱えたまま唸っている。
「俺のせいでルシアになにかあったら……ルシアの肌を傷つけたらと思うと痒いところもかけないし、下手に身動きできない。座ってるだけで余計な煩悩が沸いてきて一瞬たりとも気が抜けない。このままじゃ俺は衰弱死する。いや、ルシアが死ぬ。もうダメだ、誰か今すぐに睡眠薬持ってこい」
全力だな。
わぁわぁ言っているライネルの隣で、当のルシアは虚無顔になっている。
予想外にも、ルシアよりもライネルの方がメンタルを損なってるようだ。でもよくよく聞いたら煩悩に襲われる己を律してますっていう男らしい感想だったからちょっと安心した。
乙女ゲームの攻略対象者のくせに、なんでラブコメにならないんだ? って二人の未来に不安を覚えていたからね。
確かに男同士で入れ替わってる俺とヒューイは呑気なもんだけど、ライネルの場合は女の子に入っちゃったからな。しかも相手がルシア。初心なライネルにはハードルが高い。意識しすぎて発狂し始めた。
浄化水のおかげでトイレと風呂は入らずにやり過ごせたらしいが、着替えるだけでライネルの精神は限界だろう。
監視するって言ってたルシアの方がライネルの気迫に疲弊してるし。
でもまぁ、正直な奴じゃないか? 煩悩に抗おうとしてルシアを引かせてるから、ゴールインからはまた数歩遠ざかってる気がするけど。
可哀想になってきたので、ライネルが寝不足で倒れる前にシスト司教から睡眠薬をもらおうと思った。
「えっと、早いとこノアを見つけて入れ替わりを解除しような」
雑に話をまとめて、ライネルは窓際に立たせて遠くの空を見せておいた。山とか見たら落ち着くかなと思って。
一度爆発してガスが抜けたのか、ライネルは大人しく虚空を見つめているので、その間にみんなでパンと果物の朝食を食べ終えた。
するとちょうどいいタイミングで、マルティオ枢機卿がやってきた。
「昨夜はよく眠れただろうか」
「あ、はい。ありがとうございました」
枢機卿は相変わらず俺の身体に入っているヒューイを代表者だと思っている。俺が目配せするとぼうっとしていた後輩は慌てて頷いた。
「教皇様が、レイナルド卿にお会いになりたいそうだ」
「え?」
横で驚く俺を一瞥してから、枢機卿は再びヒューイに向き直る。
「盗まれたという宝剣について話を聞きたいと。今日は朝しか時間が取れないため、これから謁見に向かってもらいたい」
「は、はい」
ヒューイが返事をして、俺もすかさず手を上げた。
「私はレイナルド卿の護衛騎士なので、付き添います」
そんな事実はないが、ヒューイが下手なことを言ったらまずいので、一緒に行くしかない。
「彼は私の婚約者だ。私も行く」
グウェンも当然のように口を出した。
マルティオ枢機卿は俺達を見て若干渋い顔をしたが、帝国の騎士団長とその身内を無碍にはできないと思ったのか、一緒に謁見することを許可してくれた。
展開が早いが助かる。
ノアと宝剣の行方について、何でもいいから手がかりがほしい。
枢機卿に案内されたのは、下の階にある謁見の間だった。
広々とした部屋に、氷の結晶の図柄があしらわれた水色の絨毯が敷かれている。奥にあるゆったりとした肘掛け椅子に壮年の痩せた男性が座っていた。
灰色の髪に、落ち着きのある砂色の目。白い神官服の上に、豪華な金糸の刺繍が入った光沢のあるガウンをきている。細い体躯でも威厳を感じるその人がナミア教皇国教皇、ウラジミル・マローズだった。
ちなみにリビエール上級神官も教会の関係者ということで同席が許されたので一緒に来た。ライネルとルシアは応接間で待機。
俺達は立ったまま、部屋の奥に座す教皇に対峙する。ヒューイとグウェンが並んで立ち、ライネルの姿の俺と上級神官は一歩下がって後ろに立った。
順番に名前と身分を名乗った後、ウラジミル教皇がレイナルドの顔をしげしげと見つめてくる。
「ときに、レイナルド卿は本当にエリザヴェータと結婚する気はないだろうか? 二人でナミアの未来を支えてくれるならば大陸は安泰なのだが」
開口一番がそれだったので、本題はこれか、と思った。多分宝剣の話をしたいと言ったのは建前で、本当に確認したいことはこっちなんだろう。
「あの、えっとですね……」
「言っておくが」
どもったヒューイのすぐ横からグウェンが口を挟む。
「デルトフィアで貴国の司教には申し伝えてある。レイナルド卿は私の婚約者で、私達は帰国次第結婚する。彼は我が国にとって欠けてはならない要人であり、縁談はお断り申し上げる」
教皇相手でも普段のテンションが全く変わらないグウェン。きっぱり言い放ってくれたので、俺は後ろでときめいていた。
この緊張感のある空気の中でもぶれない態度。抜群の安定感で頼りになる。
「司教? ああ、フィオーリのことか。そういえば、帰ってきていたのだったか。司教からはまだ話を聞いていなかったな。長旅で身体が堪えたのかもしれない。後で詳しく聞いておこう」
特別気分を害した様子もなく、教皇が表情を変えずに頷く。そこへリビエール上級神官が一歩前に進み出た。
「教皇聖下、この度の訪問について神官長のルロイより書状を預かっており、昨日枢機卿にお渡ししました」
「ああ、今朝マルティオから受け取った。やむを得ない事情があったのだろう。貴国の魔法士が国境を越えたことについては不問にする」
「ありがとうございます」
上級神官が深々と頭を下げ、奏上を続けた。
「縁談に関しまして過分なお申し出をいただき光栄です。しかし、レイナルド卿はデルトフィアにおいて数少ない光属性を操る精霊師であり、宮廷魔法士でございます。封印結界を守護する立場としては、結界の守備のために必要な戦力であること、そのため国外への婿入りは難しく、どうか寛大なご判断をいただきますようにと、神官長より伝言をお預かりしております」
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