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戻ってきた日常
無いものよがりはよくない
しおりを挟むそんな感じで2柱の女神と少数の男仲間に見送られて異世界から地球に戻ってきたわけだが
イケメンと女仲間達は誰もいなかった・・・
長い間、苦楽を共にした仲間なんだから最後くらい顔を見せてくれてもよかったじゃないか
そんなにモブ顔が悪いのかぁぁぁ
と心の中で叫んでもみたがしょうがない
気分を変えて次の魔法だ
インベントリ
何も無い空間に手を伸ばす
トプン
手を伸ばした先が波紋のように揺れ手首から先が視えなくなる
「なんにもないか」
頭の中に浮かんでくる空間の先の表示はゼロ
10年前に戻ってきたのだからインベントリの中の物がゼロになってしまっていた
けっこう便利な物もあったんだけどな
向こうで全部吐き出してきたわけではなかったからワンチャンありえる?とか思ってもみたが、やはり駄目だったか
便利な物も多かったが、ヤバい物もあったので女神達が回収もしくは消滅してくれていたらいいのだが・・・
「ふぁああああぁ」
随分と脳が疲れているようだ
もう今日は寝よう
ベットに横になると自然とまぶたが落ちた
「起きなさい」
異世界side
一郎が戻った後の異世界では女神と一郎の旅仲間達が揉めていた
「ですから一郎は元の世界に戻りました。これ以上、一郎に構わないでください」
淡々と無表情で答えているのはアルステラだ
「旅の間は私達は初めの契約通り必要以上に関わりを持つことはしませんでした。け、い、や、く、通りにね」
言い返しているのは金髪のよう、女性だ
周りにいる仲間もウンウンと頷いて
「でも旅が終わった今、その契約は白紙に戻りました」
ピンク髪のばいんばい、女性が言葉を繋ぐ
「一郎様と関わることが出来る筈です」
ピシャリと言い放つピンク髪の女性の言葉に
ぐぬぬぬと女神らしからぬ表情をみせるアルステラだが
「はっ、あなた達がいくら一郎と関わりを持とうと思っていても、一郎は元の世界に戻ったのです。持てるものなら持ってみなさい」
ばぁぁぁか
と煽ってみせる
ギリィと歯を食いしばる女仲間達を横目に見ながら、もう1柱の女神メルトリスはため息をつくのだった
はぁ
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