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82、ですよねー
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中年男性に近づいた王女様達の身に起こったことは、簡潔に言えば私と同じ状態にされた、である。
つまり、口元を布で覆われて手足をロープで縛られたということ。…うん、だろうと思ったよ。
いくら一国の王女達だとしても大臣が簡単に従うはずがない。何か裏があるに違いないに決まっているのだ。まぁ、善行かどうかで違うかもしれないけど。だが、シルフィやサーシャがしようとしたことは言うまでもなく悪いことだ。
それに力を貸すということは、便乗してなにかしようと考えてることは予想できる。
「むぐぐぐー!」
「むぐぐぐぐ!」
(あぁ、可哀想に)
同じ状況であるからか彼女達の姿に同情する。
きっと拘束されて地面に転がされるなんて彼女たちにとって恥以外のなにものでもないだろうから。
…ちょっと滑稽だけれども。
「殿下達がまだ子どもでよかったです。こんなにも簡単にことが進みそうなので」
ニタニタと笑うオッサンのその顔を思いっきり殴りたい。本当にいやらしい笑みを浮かべている。…えっちな意味じゃないよ?
「このまま人質として利用させていただきます」
王女を人質なんて大胆だと感心しつつも呆れる。
考えてみて分からないのだろうか?まだ私のような身分が平民の人間ならまだしも…いや、団長さんと婚約したから準貴族?……ともかく、王族とは格が違うのだから私だけにしておけばいいのにと思う。
ついつい、国に手を出すのは普通に考えてやばいと思わないのかと呆れてしまった。
「むぐぐむぐぐぐぐぅー(どうせ無理だけどねー)」
なんなせよ、成功するはずがない。
すぐに捕まるのは目に見えている。
姫様達は怒りや羞恥から恐怖に感情が変化したのかグズグズ泣き始めたのを横目に早く助けに来ないかなーと虚空を眺める。
ゾクッ
いつぞやに感じた悪寒が全身を駆けた。
「…王族に手を出すのは気が引けますが、平民なら関係ないでしょうねぇ」
キコエナイ、ワタシナニモキイテナイ。
大臣の口からこぼれた言葉。私の脳はその言葉を認識、理解することを放棄した。
(お前も村長タイプの人間か)
何年も前のことなのにすぐに思い出せてしまう気持ちの悪い人種。己の欲望を隠そうともせず性に対しては貪欲な一生理解したくもない生き物。
あの時は加護で事なきを得たが今回はどうだろうか?
物理的に拘束されているから加護は恐らく意味をなさないだろうし…魔法?…使っていいのかな?
目的は王女達だったが自分の貞操の方が大事だよね?
…でも、今後のことを考えるともう少し我慢?…どうしよう?
ぐるぐると脳内で考えをめぐらせている間にも一歩一歩近づいてくる大臣。
私はどう行動するか決めあぐねていた。
つまり、口元を布で覆われて手足をロープで縛られたということ。…うん、だろうと思ったよ。
いくら一国の王女達だとしても大臣が簡単に従うはずがない。何か裏があるに違いないに決まっているのだ。まぁ、善行かどうかで違うかもしれないけど。だが、シルフィやサーシャがしようとしたことは言うまでもなく悪いことだ。
それに力を貸すということは、便乗してなにかしようと考えてることは予想できる。
「むぐぐぐー!」
「むぐぐぐぐ!」
(あぁ、可哀想に)
同じ状況であるからか彼女達の姿に同情する。
きっと拘束されて地面に転がされるなんて彼女たちにとって恥以外のなにものでもないだろうから。
…ちょっと滑稽だけれども。
「殿下達がまだ子どもでよかったです。こんなにも簡単にことが進みそうなので」
ニタニタと笑うオッサンのその顔を思いっきり殴りたい。本当にいやらしい笑みを浮かべている。…えっちな意味じゃないよ?
「このまま人質として利用させていただきます」
王女を人質なんて大胆だと感心しつつも呆れる。
考えてみて分からないのだろうか?まだ私のような身分が平民の人間ならまだしも…いや、団長さんと婚約したから準貴族?……ともかく、王族とは格が違うのだから私だけにしておけばいいのにと思う。
ついつい、国に手を出すのは普通に考えてやばいと思わないのかと呆れてしまった。
「むぐぐむぐぐぐぐぅー(どうせ無理だけどねー)」
なんなせよ、成功するはずがない。
すぐに捕まるのは目に見えている。
姫様達は怒りや羞恥から恐怖に感情が変化したのかグズグズ泣き始めたのを横目に早く助けに来ないかなーと虚空を眺める。
ゾクッ
いつぞやに感じた悪寒が全身を駆けた。
「…王族に手を出すのは気が引けますが、平民なら関係ないでしょうねぇ」
キコエナイ、ワタシナニモキイテナイ。
大臣の口からこぼれた言葉。私の脳はその言葉を認識、理解することを放棄した。
(お前も村長タイプの人間か)
何年も前のことなのにすぐに思い出せてしまう気持ちの悪い人種。己の欲望を隠そうともせず性に対しては貪欲な一生理解したくもない生き物。
あの時は加護で事なきを得たが今回はどうだろうか?
物理的に拘束されているから加護は恐らく意味をなさないだろうし…魔法?…使っていいのかな?
目的は王女達だったが自分の貞操の方が大事だよね?
…でも、今後のことを考えるともう少し我慢?…どうしよう?
ぐるぐると脳内で考えをめぐらせている間にも一歩一歩近づいてくる大臣。
私はどう行動するか決めあぐねていた。
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