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七章【遠い約束】
7-5 未来への布石
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女神イラホーの転移魔術によってスノウライナ大陸に訪れたアドル達は、雪原を歩き続けていた。
彼らを送り届けた後、イラホーはどこかへ行ってしまったが。
「一面‥‥雪。クリュミケールは街にでもいんのか?」
キャンドルが言えば、
「さっ‥‥寒い」
と、薄手のローブ着であるハトネがガタガタと震えていて。しかし、どこか様子がおかしかった。
顔色は青く、視線は泳いでいて、この寒さだけのせいではないような‥‥
「おっ、おいおい、大丈夫かよ‥‥」
キャンドルはそう声をかけるが、ハトネの耳には入っていなかった。
「スノウライナ大陸は一度来たことがあるけど、街が一つあるぐらいだったよね」
カルトルートがレムズを見れば、彼はコクッと頷く。
すると、アドルがきょろきょろと首を動かしているので、
「どうしたんだい?」
そうラズが聞くと、
「何か、声が聞こえた気が‥‥」
「声?」
フィレアは首を傾げる。しかし、冷たい風の音しか聞こえなくて。そこで、レムズが何かを見つけ、指を指した。
黒い人影が見える。それはどうやらこちらに走って来ているようで、だんだんと、形になってきて、はっきりと見えてきて、アドルは目を見開かせた。
「たすけて‥‥助けてっ‥‥助けてアドル!」
走りながら、その人は切羽詰まった声でそう言ってくる。
「り‥‥リウス!?」
黒いフードに身を包んだ彼女だった。彼女はアドルの前まで来て、彼の腕にしがみつき、
「助けて、助けてアドル!」
と、そればかり言う。
「リウス!生きてたの!?その格好は一体‥‥どうしてこんなところに!?何を‥‥助けたらいいの!?」
再会を喜ぶこともできず、アドルは困惑した。
リウスは生きていた。なぜ、フードに身を包んでいるのか。そして、どこか、以前の彼女とは違うような雰囲気で。
聞きたいことは山程ある。しかし、彼女は必死に助けを求めていた。
リウスはアドルの腕を引き、走り出す。
「おっ、おいアドル!」
「だっ、誰なの!?」
アドルが連れて行かれてしまい、キャンドルとフィレアは驚き、
「とにかく僕らも行こう!」
「わっ、わけがわからないよー!」
ラズが言い、巻き込まれているカルトルートはそう言いながらもレムズと共に一行に続く。
「‥‥はぁ、はあ‥‥」
しかし、ハトネは相変わらず青い顔をして、浅い呼吸を繰り返していた。
フィレアとカルトルート、レムズは先にアドルを追い、ラズは彼女の様子に気づき、足を止める。
「ハトネさん‥‥まさか‥‥」
そう言いながら、ハトネの側に行こうとしたが、
「ラズだっけか?ここは俺が見とく!何があったかわかんねえが‥‥お前、戦えるんだろ!?何かあったらアドルを頼む!俺は、戦い慣れしてないからよ‥‥!」
先程からハトネの様子に気づいていたキャンドルはそう言い、周りが見えていなくて、焦点も合わずにその場に立ち尽くすハトネの肩を支えた。
ラズはその様子を数秒見つめ、
「わかった‥‥ハトネさんを頼んだよ、キャンドル!こっちは任せて!」
そう言って、ラズは二人に背を向け、走り出し、
(スノウライナ大陸‥‥か)
心の中で静かにそう呟く。
ーーそうしてリウスに連れてこられた先には、一人の男がいた。その男は血だらけになり、雪の大地に片膝をついている。
何があったのか、周囲の雪にも血が飛び散っており、白い大地は赤く染まっていた。
リウスはその男に駆け寄り、
「シェイアード‥‥大丈夫!?今、助けを呼んだ‥‥!」
泣きながらそう言う。
「一体あなたは!?それよりも、なんてひどい怪我‥‥!」
アドルも慌てて、赤い髪をした、右目に包帯を巻いた男ーーシェイアードに駆け寄った。
しかし、彼は首を横に振り、
「お前は‥‥アドル、だな。俺のことはいい‥‥それより、ついて来てくれないか?彼女‥‥リオの、クリュミケールの元に案内する」
見知らぬ男、シェイアードの言葉に、アドル達はぽかんと口を開けた。
◆◆◆◆◆
「ぶはっ‥‥!」
クリュミケールは瓦礫の中から顔を出す。
「いっ、生きてる‥‥のか」
体を覆う瓦礫を払い、その場に両手をついて荒い呼吸を整えた。サジャエルが放った魔術により、召喚の村は瓦礫や土砂に埋もれ、形をもなくしてしまった。
(なんて、力だ‥‥これがサジャエルの‥‥)
初めて目にしたサジャエルの力に、クリュミケールは絶望感を覚える。
(二人の故郷が‥‥そうだ!シュイアさんとカシルは!?)
二人の少年の存在を思い出し、クリュミケールは視線を動かした。少し離れた場所に、なんとか瓦礫に埋もれずに二人が倒れているのを見つけ、安堵の息を漏らす。二人の元に歩み寄り、その手が二人に触れようとした時、背後に凄まじい気配を感じた。予想通り、そこにはサジャエルが立っていて、
「あなたは何者ですか」
彼女はいきなりそんなことを聞いてくる。
「私が魔術を放った時、あなたは何をしました?」
質問の意味がわからない。しかしよく見ると、透けるようなサジャエルの服がところどころ破れていて、サジャエルも少しの傷を負っている。
「オレは何も‥‥」
「あなたとその子供達が生きている。見てごらんなさい。他の人間達の屍がひとつも見当たらないでしょう?私が放った魔術は、肉体を消滅させる闇の魔術。なのに、肉体を失わない者が三人も‥‥」
サジャエルの言っていることがわからなくて、クリュミケールは黙って聞くしかなかった。
そんなサジャエルの言葉の途中で、タイミング悪くシュイアとカシルが目を覚ましてしまい、
「サジャエル‥‥時間が惜しい。今すぐ失せろ。もう、用はないだろう?」
クリュミケールはそう言って、剣の切っ先をサジャエルに向ける。
「ふふふ‥‥私も時間が惜しい。いいでしょう」
サジャエルはそう、おかしそうに笑うと、
「もうすぐこの辺り一帯は私の術で消滅します。そこの二人はどうでもいいですが‥‥未知なるあなたが死ぬのは非常に惜しい。早くお逃げなさい」
そう言って、彼女は笑いながら姿を消した。
(えっ?見逃された‥‥?助かった?)
クリュミケールが呆気にとられていると、
「‥‥え、あ!?何これ‥‥!?」
シュイアが辺りを見て飛び起き、
「村が‥‥村がなくなった!?」
カシルも目を見開かせ、そう叫ぶ。
「お姉ちゃん!!さっきの‥‥さっきの女の人がやったの!?」
シュイアはクリュミケールの服を引っ張りながら、子供ながらに必死な顔で訴えてくる。
「‥‥ああ。でも今は説明してる時間はないんだ。早く行こう!」
クリュミケールは二人の腕を引き、急いで走り出した。
「え!?どっ、どこに行くの!?」
カシルが困惑しながら聞いてきて、
「約束しただろ!何があっても二人は私が守る!だって‥‥二人は私の大切な家族だ!未来がどうなっても構わない‥‥今は、君達を守る‥‥!」
クリュミケールの言葉を、少年二人は不思議そうに聞いていた。
ーー走り続けて、村があった場所から離れたのを確認し、クリュミケールは立ち止まって呼吸を整える。
ドォォオオォォオッッーー‥‥!!!
遠く離れた背後で大きな音が響き、大地が地響きを鳴らした。
少年二人は慌てて村があったであろう方向を見つめる。
炎や眩い光が舞い上がり、爆風がこちらにも一気に流れてきた。砂埃が舞い、三人は目を閉じる。
「‥‥っ!!は、はは‥‥ギリギリ、か」
ゆっくりと目を開け、クリュミケールは足元を見て乾いた笑いを漏らした。
自分達が立っている場所からわずか数メートル先の地面はなくなり、深い深いクレーターのような状態になっていたからだ。
遠くでは、まだ光がちかちかしている。
しかし、妙な光だった。爆発とは、何か違うような‥‥
「なっ‥‥なんなの?なんで、こんなっ‥‥みんな‥‥村が、村の、みんなが‥‥」
シュイアはガタガタと震え出す。
クリュミケールは彼の側にしゃがみ込み、ただ静かに震える体を抱き締め、優しく頭を撫でてやった。すると、
「おっ、お姉ちゃん!」
と、カシルが大きな声で叫び、クリュミケールも気づいて振り向く。
「どうやら生き延びれたのですね」
そこにはまた、サジャエルがいて、
「なんなんだよ‥‥去ったんじゃ、ないのかよ」
クリュミケールは立ち上がり、再び現れた彼女を睨み付けた。
「理解しました。あなたは未来から来たのですね?」
サジャエルはクリュミケールを見つめ、言い当ててくる。
「あなたの中に、不死鳥を感じる。しかし、不死鳥はあの山にいるはず。‥‥あなたは私が待ち望んだ未来の神。そう、私はあなたを望んだのです、あなたのような神が生まれることを」
「なっ、なに言って‥‥」
「我が女神よ‥‥!望んで下さい。世界の滅亡を!【見届ける者】よ!」
意味不明な言葉と共に、サジャエルの高笑いが響いた。
(女神【見届ける者】って‥‥リオラのことだろ?こいつは、何を言っている?いずれ人間は世界を滅ぼす。そうなる前に、サジャエルはこの世界を消し去り、新たな世界を創って世界を救うと言っていた。女神【見届ける者】が、世界を壊す力も救う力も持っている‥‥ここが、いつの時代なのかはわからない。でもサジャエルはすでに、世界を壊すつもりで動いているのか‥‥)
滅茶苦茶な、理解し難い話にクリュミケールはため息を吐き、
「私はもう、お前の思う通りには動かない。私は、私の意思で生きているんだから」
何も知らなかった無知だった自分は、何度もサジャエルに導かれて来た。けれど、それももう終わりだ。自分はもう、あの頃のように、無知なんかじゃない。
「ああ‥‥『もう』ですか。では、未来では私の思う通りに動いていたのですね‥‥ふふ、ふふふ。ならば‥‥未来への布石を作りましょう」
ザシュッーー‥‥と、目に見えない速さでサジャエルは眼前に立ち、鋭い爪で、クリュミケールの頬を軽く切り裂いた。
「あなたの血を戴きましょう」
そう言って、サジャエルは薄気味悪く笑う。サジャエルの行動の意味全てがわからなくて、クリュミケールは立ち尽くした。
「あとは‥‥そうですね。そこの二人、私のもとへ来ませんか?」
と、サジャエルは先程まで目もくれなかった少年二人を見つめ、そう言う。
「あなた方には力がなかった。子供だから?そんなのは言い訳です。力が、欲しくはないのですか?」
「なに言ってんだ!お前がうばったくせに!バケモノ!」
サジャエルの言葉に、カシルがそう叫んだ。
「ふふ‥‥力さえあれば、あなた方はもう何も失わない。取り戻せるものだって、あります」
そんな言葉に、クリュミケールはかつての自分を思い出す。サジャエルはいつも、優しく微笑んで、弱った者の心に漬け込んできた。
「ちから‥‥力があれば、みんなみんな、取り戻せるの?」
クリュミケールの隣で、シュイアはサジャエルにそう尋ねる。サジャエルは聖母のように微笑んで頷いた。
クリュミケールが彼を止めようとしたが、
「シュイア!なに言ってんだよ!そんなヤツを信じるのか!?そいつが村を‥‥みんなをうばったんだぞ!」
カシルがシュイアの肩を掴んで叫ぶ。
「ボクは‥‥たえられないよ。悲しくて、悲しくて‥‥どうしたらいいのか、わからないよ‥‥だって、なんにも、なくなっちゃったんだ」
シュイアはカシルの手を静かに払い、サジャエルの方へと歩き出した。
「シュイア!!なにしてんだよ!どこ行くんだよ!なんにもなくなっただって!?オレとお姉ちゃんがいるじゃないか!!違うか!?」
カシルが叫び続け、
「わかってるよ‥‥でも、ボクは‥‥ごめんね、カシル。ごめんね、お姉ちゃん‥‥ボクは、間違ってる?」
シュイアはボロボロと涙を溢した。
これが、シュイアとサジャエルが手を組んでいる経緯なのだろうか。クリュミケールはぼんやりとそれを見つめ、
(私も‥‥力を欲した。その気持ちは、よくわかる。だって、あの頃の私は、無力で、悔しくて、惨めな気持ちになったんだ‥‥)
自分の過去とシュイアを重ね、
「シュイア‥‥くん。誰も君を責めはしないよ。きっと今の君には、私とカシルの言葉は届かないだろうから‥‥でもね、いつかまた、会おう」
クリュミケールはシェイアードが持っていてくれた、シュイアから貰った剣を抜き、それをシュイアに渡した。
「おっ‥‥重っ‥‥なっ、何?」
自分には大きすぎる剣を渡され、シュイアは首を傾げる。
「いつかまた出会えたら、その時、その剣を私に返して。私は君を諦めないよ。もう、迷わない‥‥君に会えて、やっと、決意が固まった」
疑問げなシュイアの顔から視線を外し、サジャエルを睨みつけた。
「ふふ、ふふふ。余程、大切な子供なのですね?安心なさい‥‥殺しませんよ。あなたにとって大切な者ーー殺すなんて惜しい‥‥いつかあなたが世界を壊すことを選ぶよう、使い道は、無数にあります」
そう言って、サジャエルは笑う。
(そうか‥‥シュイアさんの裏切りも全部、こいつに仕組まれていたのか‥‥この後、シュイアさんはリオラに出会うのかな‥‥そして、私を憎むのかな‥‥)
サジャエルの元へ歩いて行く小さな少年の背中を見つめながら、クリュミケールは思った。
「あなたの血は、有効に使わせていただきますよ」
サジャエルはそう言い、シュイアの肩に手を置く。
「ごめんね‥‥ごめんなさい」
シュイアは小さく謝り、そうして、二人は姿を消した。
「えっ‥‥!?あっ‥‥シュイア‥‥なんで‥‥」
絶望し、カシルはその場に崩れ落ちる。クリュミケールは手を伸ばそうとしたが、突如、光がクリュミケールの体を包んだ。
この光は先程、村が爆発した時に見た光だ。
「えっ!?お姉ちゃん‥‥!?」
カシルは慌てて立ち上がり、クリュミケールに手を伸ばすが、
「あっ、あれ!?」
クリュミケールの体は透けていて、触れることが出来ない。
(まさか‥‥自分の世界に帰れるのか?でも、今、こんなタイミングで?)
クリュミケールはカシルを見つめた。涙に濡れた顔を、見つめる。
(こんな状態のカシルを、置き去りに?)
しかし、未来のカシルも、危険な状態だ。クリュミケールは拳を握り締め、
「また、会えるさ。約束しただろう?私がいなくなったら、捜して、会いに来てくれるって。離れ離れになって違う道を歩んだとしても‥‥またいつか会えるように、いつかこうしてまた、同じ道を行けるように。約束だ!」
そう言って、クリュミケールはにっこりと笑った。
その笑顔を最後に、カシルの目の前からクリュミケールの姿は消える。
消える最後に目に焼き付いたのは、泣きじゃくる少年の姿と、
「会いに行くから!約束だよ!」
少年が叫んだそんな、約束の言葉だった。
彼らを送り届けた後、イラホーはどこかへ行ってしまったが。
「一面‥‥雪。クリュミケールは街にでもいんのか?」
キャンドルが言えば、
「さっ‥‥寒い」
と、薄手のローブ着であるハトネがガタガタと震えていて。しかし、どこか様子がおかしかった。
顔色は青く、視線は泳いでいて、この寒さだけのせいではないような‥‥
「おっ、おいおい、大丈夫かよ‥‥」
キャンドルはそう声をかけるが、ハトネの耳には入っていなかった。
「スノウライナ大陸は一度来たことがあるけど、街が一つあるぐらいだったよね」
カルトルートがレムズを見れば、彼はコクッと頷く。
すると、アドルがきょろきょろと首を動かしているので、
「どうしたんだい?」
そうラズが聞くと、
「何か、声が聞こえた気が‥‥」
「声?」
フィレアは首を傾げる。しかし、冷たい風の音しか聞こえなくて。そこで、レムズが何かを見つけ、指を指した。
黒い人影が見える。それはどうやらこちらに走って来ているようで、だんだんと、形になってきて、はっきりと見えてきて、アドルは目を見開かせた。
「たすけて‥‥助けてっ‥‥助けてアドル!」
走りながら、その人は切羽詰まった声でそう言ってくる。
「り‥‥リウス!?」
黒いフードに身を包んだ彼女だった。彼女はアドルの前まで来て、彼の腕にしがみつき、
「助けて、助けてアドル!」
と、そればかり言う。
「リウス!生きてたの!?その格好は一体‥‥どうしてこんなところに!?何を‥‥助けたらいいの!?」
再会を喜ぶこともできず、アドルは困惑した。
リウスは生きていた。なぜ、フードに身を包んでいるのか。そして、どこか、以前の彼女とは違うような雰囲気で。
聞きたいことは山程ある。しかし、彼女は必死に助けを求めていた。
リウスはアドルの腕を引き、走り出す。
「おっ、おいアドル!」
「だっ、誰なの!?」
アドルが連れて行かれてしまい、キャンドルとフィレアは驚き、
「とにかく僕らも行こう!」
「わっ、わけがわからないよー!」
ラズが言い、巻き込まれているカルトルートはそう言いながらもレムズと共に一行に続く。
「‥‥はぁ、はあ‥‥」
しかし、ハトネは相変わらず青い顔をして、浅い呼吸を繰り返していた。
フィレアとカルトルート、レムズは先にアドルを追い、ラズは彼女の様子に気づき、足を止める。
「ハトネさん‥‥まさか‥‥」
そう言いながら、ハトネの側に行こうとしたが、
「ラズだっけか?ここは俺が見とく!何があったかわかんねえが‥‥お前、戦えるんだろ!?何かあったらアドルを頼む!俺は、戦い慣れしてないからよ‥‥!」
先程からハトネの様子に気づいていたキャンドルはそう言い、周りが見えていなくて、焦点も合わずにその場に立ち尽くすハトネの肩を支えた。
ラズはその様子を数秒見つめ、
「わかった‥‥ハトネさんを頼んだよ、キャンドル!こっちは任せて!」
そう言って、ラズは二人に背を向け、走り出し、
(スノウライナ大陸‥‥か)
心の中で静かにそう呟く。
ーーそうしてリウスに連れてこられた先には、一人の男がいた。その男は血だらけになり、雪の大地に片膝をついている。
何があったのか、周囲の雪にも血が飛び散っており、白い大地は赤く染まっていた。
リウスはその男に駆け寄り、
「シェイアード‥‥大丈夫!?今、助けを呼んだ‥‥!」
泣きながらそう言う。
「一体あなたは!?それよりも、なんてひどい怪我‥‥!」
アドルも慌てて、赤い髪をした、右目に包帯を巻いた男ーーシェイアードに駆け寄った。
しかし、彼は首を横に振り、
「お前は‥‥アドル、だな。俺のことはいい‥‥それより、ついて来てくれないか?彼女‥‥リオの、クリュミケールの元に案内する」
見知らぬ男、シェイアードの言葉に、アドル達はぽかんと口を開けた。
◆◆◆◆◆
「ぶはっ‥‥!」
クリュミケールは瓦礫の中から顔を出す。
「いっ、生きてる‥‥のか」
体を覆う瓦礫を払い、その場に両手をついて荒い呼吸を整えた。サジャエルが放った魔術により、召喚の村は瓦礫や土砂に埋もれ、形をもなくしてしまった。
(なんて、力だ‥‥これがサジャエルの‥‥)
初めて目にしたサジャエルの力に、クリュミケールは絶望感を覚える。
(二人の故郷が‥‥そうだ!シュイアさんとカシルは!?)
二人の少年の存在を思い出し、クリュミケールは視線を動かした。少し離れた場所に、なんとか瓦礫に埋もれずに二人が倒れているのを見つけ、安堵の息を漏らす。二人の元に歩み寄り、その手が二人に触れようとした時、背後に凄まじい気配を感じた。予想通り、そこにはサジャエルが立っていて、
「あなたは何者ですか」
彼女はいきなりそんなことを聞いてくる。
「私が魔術を放った時、あなたは何をしました?」
質問の意味がわからない。しかしよく見ると、透けるようなサジャエルの服がところどころ破れていて、サジャエルも少しの傷を負っている。
「オレは何も‥‥」
「あなたとその子供達が生きている。見てごらんなさい。他の人間達の屍がひとつも見当たらないでしょう?私が放った魔術は、肉体を消滅させる闇の魔術。なのに、肉体を失わない者が三人も‥‥」
サジャエルの言っていることがわからなくて、クリュミケールは黙って聞くしかなかった。
そんなサジャエルの言葉の途中で、タイミング悪くシュイアとカシルが目を覚ましてしまい、
「サジャエル‥‥時間が惜しい。今すぐ失せろ。もう、用はないだろう?」
クリュミケールはそう言って、剣の切っ先をサジャエルに向ける。
「ふふふ‥‥私も時間が惜しい。いいでしょう」
サジャエルはそう、おかしそうに笑うと、
「もうすぐこの辺り一帯は私の術で消滅します。そこの二人はどうでもいいですが‥‥未知なるあなたが死ぬのは非常に惜しい。早くお逃げなさい」
そう言って、彼女は笑いながら姿を消した。
(えっ?見逃された‥‥?助かった?)
クリュミケールが呆気にとられていると、
「‥‥え、あ!?何これ‥‥!?」
シュイアが辺りを見て飛び起き、
「村が‥‥村がなくなった!?」
カシルも目を見開かせ、そう叫ぶ。
「お姉ちゃん!!さっきの‥‥さっきの女の人がやったの!?」
シュイアはクリュミケールの服を引っ張りながら、子供ながらに必死な顔で訴えてくる。
「‥‥ああ。でも今は説明してる時間はないんだ。早く行こう!」
クリュミケールは二人の腕を引き、急いで走り出した。
「え!?どっ、どこに行くの!?」
カシルが困惑しながら聞いてきて、
「約束しただろ!何があっても二人は私が守る!だって‥‥二人は私の大切な家族だ!未来がどうなっても構わない‥‥今は、君達を守る‥‥!」
クリュミケールの言葉を、少年二人は不思議そうに聞いていた。
ーー走り続けて、村があった場所から離れたのを確認し、クリュミケールは立ち止まって呼吸を整える。
ドォォオオォォオッッーー‥‥!!!
遠く離れた背後で大きな音が響き、大地が地響きを鳴らした。
少年二人は慌てて村があったであろう方向を見つめる。
炎や眩い光が舞い上がり、爆風がこちらにも一気に流れてきた。砂埃が舞い、三人は目を閉じる。
「‥‥っ!!は、はは‥‥ギリギリ、か」
ゆっくりと目を開け、クリュミケールは足元を見て乾いた笑いを漏らした。
自分達が立っている場所からわずか数メートル先の地面はなくなり、深い深いクレーターのような状態になっていたからだ。
遠くでは、まだ光がちかちかしている。
しかし、妙な光だった。爆発とは、何か違うような‥‥
「なっ‥‥なんなの?なんで、こんなっ‥‥みんな‥‥村が、村の、みんなが‥‥」
シュイアはガタガタと震え出す。
クリュミケールは彼の側にしゃがみ込み、ただ静かに震える体を抱き締め、優しく頭を撫でてやった。すると、
「おっ、お姉ちゃん!」
と、カシルが大きな声で叫び、クリュミケールも気づいて振り向く。
「どうやら生き延びれたのですね」
そこにはまた、サジャエルがいて、
「なんなんだよ‥‥去ったんじゃ、ないのかよ」
クリュミケールは立ち上がり、再び現れた彼女を睨み付けた。
「理解しました。あなたは未来から来たのですね?」
サジャエルはクリュミケールを見つめ、言い当ててくる。
「あなたの中に、不死鳥を感じる。しかし、不死鳥はあの山にいるはず。‥‥あなたは私が待ち望んだ未来の神。そう、私はあなたを望んだのです、あなたのような神が生まれることを」
「なっ、なに言って‥‥」
「我が女神よ‥‥!望んで下さい。世界の滅亡を!【見届ける者】よ!」
意味不明な言葉と共に、サジャエルの高笑いが響いた。
(女神【見届ける者】って‥‥リオラのことだろ?こいつは、何を言っている?いずれ人間は世界を滅ぼす。そうなる前に、サジャエルはこの世界を消し去り、新たな世界を創って世界を救うと言っていた。女神【見届ける者】が、世界を壊す力も救う力も持っている‥‥ここが、いつの時代なのかはわからない。でもサジャエルはすでに、世界を壊すつもりで動いているのか‥‥)
滅茶苦茶な、理解し難い話にクリュミケールはため息を吐き、
「私はもう、お前の思う通りには動かない。私は、私の意思で生きているんだから」
何も知らなかった無知だった自分は、何度もサジャエルに導かれて来た。けれど、それももう終わりだ。自分はもう、あの頃のように、無知なんかじゃない。
「ああ‥‥『もう』ですか。では、未来では私の思う通りに動いていたのですね‥‥ふふ、ふふふ。ならば‥‥未来への布石を作りましょう」
ザシュッーー‥‥と、目に見えない速さでサジャエルは眼前に立ち、鋭い爪で、クリュミケールの頬を軽く切り裂いた。
「あなたの血を戴きましょう」
そう言って、サジャエルは薄気味悪く笑う。サジャエルの行動の意味全てがわからなくて、クリュミケールは立ち尽くした。
「あとは‥‥そうですね。そこの二人、私のもとへ来ませんか?」
と、サジャエルは先程まで目もくれなかった少年二人を見つめ、そう言う。
「あなた方には力がなかった。子供だから?そんなのは言い訳です。力が、欲しくはないのですか?」
「なに言ってんだ!お前がうばったくせに!バケモノ!」
サジャエルの言葉に、カシルがそう叫んだ。
「ふふ‥‥力さえあれば、あなた方はもう何も失わない。取り戻せるものだって、あります」
そんな言葉に、クリュミケールはかつての自分を思い出す。サジャエルはいつも、優しく微笑んで、弱った者の心に漬け込んできた。
「ちから‥‥力があれば、みんなみんな、取り戻せるの?」
クリュミケールの隣で、シュイアはサジャエルにそう尋ねる。サジャエルは聖母のように微笑んで頷いた。
クリュミケールが彼を止めようとしたが、
「シュイア!なに言ってんだよ!そんなヤツを信じるのか!?そいつが村を‥‥みんなをうばったんだぞ!」
カシルがシュイアの肩を掴んで叫ぶ。
「ボクは‥‥たえられないよ。悲しくて、悲しくて‥‥どうしたらいいのか、わからないよ‥‥だって、なんにも、なくなっちゃったんだ」
シュイアはカシルの手を静かに払い、サジャエルの方へと歩き出した。
「シュイア!!なにしてんだよ!どこ行くんだよ!なんにもなくなっただって!?オレとお姉ちゃんがいるじゃないか!!違うか!?」
カシルが叫び続け、
「わかってるよ‥‥でも、ボクは‥‥ごめんね、カシル。ごめんね、お姉ちゃん‥‥ボクは、間違ってる?」
シュイアはボロボロと涙を溢した。
これが、シュイアとサジャエルが手を組んでいる経緯なのだろうか。クリュミケールはぼんやりとそれを見つめ、
(私も‥‥力を欲した。その気持ちは、よくわかる。だって、あの頃の私は、無力で、悔しくて、惨めな気持ちになったんだ‥‥)
自分の過去とシュイアを重ね、
「シュイア‥‥くん。誰も君を責めはしないよ。きっと今の君には、私とカシルの言葉は届かないだろうから‥‥でもね、いつかまた、会おう」
クリュミケールはシェイアードが持っていてくれた、シュイアから貰った剣を抜き、それをシュイアに渡した。
「おっ‥‥重っ‥‥なっ、何?」
自分には大きすぎる剣を渡され、シュイアは首を傾げる。
「いつかまた出会えたら、その時、その剣を私に返して。私は君を諦めないよ。もう、迷わない‥‥君に会えて、やっと、決意が固まった」
疑問げなシュイアの顔から視線を外し、サジャエルを睨みつけた。
「ふふ、ふふふ。余程、大切な子供なのですね?安心なさい‥‥殺しませんよ。あなたにとって大切な者ーー殺すなんて惜しい‥‥いつかあなたが世界を壊すことを選ぶよう、使い道は、無数にあります」
そう言って、サジャエルは笑う。
(そうか‥‥シュイアさんの裏切りも全部、こいつに仕組まれていたのか‥‥この後、シュイアさんはリオラに出会うのかな‥‥そして、私を憎むのかな‥‥)
サジャエルの元へ歩いて行く小さな少年の背中を見つめながら、クリュミケールは思った。
「あなたの血は、有効に使わせていただきますよ」
サジャエルはそう言い、シュイアの肩に手を置く。
「ごめんね‥‥ごめんなさい」
シュイアは小さく謝り、そうして、二人は姿を消した。
「えっ‥‥!?あっ‥‥シュイア‥‥なんで‥‥」
絶望し、カシルはその場に崩れ落ちる。クリュミケールは手を伸ばそうとしたが、突如、光がクリュミケールの体を包んだ。
この光は先程、村が爆発した時に見た光だ。
「えっ!?お姉ちゃん‥‥!?」
カシルは慌てて立ち上がり、クリュミケールに手を伸ばすが、
「あっ、あれ!?」
クリュミケールの体は透けていて、触れることが出来ない。
(まさか‥‥自分の世界に帰れるのか?でも、今、こんなタイミングで?)
クリュミケールはカシルを見つめた。涙に濡れた顔を、見つめる。
(こんな状態のカシルを、置き去りに?)
しかし、未来のカシルも、危険な状態だ。クリュミケールは拳を握り締め、
「また、会えるさ。約束しただろう?私がいなくなったら、捜して、会いに来てくれるって。離れ離れになって違う道を歩んだとしても‥‥またいつか会えるように、いつかこうしてまた、同じ道を行けるように。約束だ!」
そう言って、クリュミケールはにっこりと笑った。
その笑顔を最後に、カシルの目の前からクリュミケールの姿は消える。
消える最後に目に焼き付いたのは、泣きじゃくる少年の姿と、
「会いに行くから!約束だよ!」
少年が叫んだそんな、約束の言葉だった。
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生き抜くために針と糸を握ったエリシアは、持ち前の技術で不思議な力を持つ「祝布(しゅくふ)」を織り上げる職人として立ち上がる。施しではなく「仕事」として正当な対価を払い、決して土足で踏み込んでこない救恤院の監督官リュシアンの温かい優しさに触れエリシアは少しずつ人間らしい心と笑顔を取り戻していった。
しかし五年後。辺境を襲った疫病を救うための緊急要請を通じ、エリシアは冷酷だった元夫ロルフと再会してしまう。しかも隣にいる娘の青い瞳は彼と瓜二つだった。
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だが、どんなに後悔されても、どんなに身を挺して守られても、一度完全に壊された関係が元に戻ることは絶対にない。エリシアが真の伴侶として選ぶのは、凍えた心を溶かし、温かい日常を共に歩んでくれたリュシアンただ一人だった。
これは、全てを奪われた一人の女性が母として力強く成長し誰にも脅かされることのない「本物の家族」と「静かで確かな幸福」を自分の手で選び取るまでの物語。
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