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第一章
彼との出会い
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街の中心部に位置する広場、市場、浴場、そして宿は、比較的近かった。
移動時間は30分もかからない。
少し慣れてきた風景を歩きながら、今日のパフォーマンスについて考えていた。
せっかくなら、昨日とは違うことをしたいな。
演技のこととなるとワクワクしてしまう。
広場に到着すると、昨日見かけた大道芸人たちが再びパフォーマンスをしていた。
彼らの技術と表現力に感心しながらも、私もここで演技を続けていけば、何とか生活できるかもしれないと思った。
「よし!」
右手で拳を作り、気合を入れた。
木漏れ日とともに涼しい風が肌を撫で、まだ乾ききらない髪が背中に張り付いた。
この濡れた髪も、演出に使えないかと思案しながら、広場の中央にある女神像に向かって歩き始めた。
足元の石畳が心地よい音を立て、広場を行き交う人々の視線を感じる。
女神像の前で立ち止まり、目を閉じて静かに祈る姿を見せる。
「どうか、この異国の地で私に力を与えてください……!」
そう呟き、ゆっくりと膝をついて祈りを捧げた。
祈る姿はまるで女神にすがる旅人のようだった。
すると、私の演技に惹かれた人々が次第に集まってきた。
次に、私は立ち上がり、見えない雨に打たれるシーンを演じた。
まだ完全には乾ききらない髪との相乗効果を狙って、冷たい水滴が顔を伝うようにイメージする。
顔を上げ、手を広げて空を仰ぎ見た。
その表情には絶望と悲しみが浮かんでいた。
「なぜ、こんなにも苦しいのか……。」
そう呟くと、涙が頬を伝って落ちた。
私は雨に打たれる少女の姿をリアルに演じた。
手で顔を覆い、膝を抱え込んで泣く姿はまるで世界に見捨てられたかのような悲痛な演技だった。
そして、私はゆっくりと立ち上がり、強い意志を持ったヒロインに変わる。
拳を握りしめ、見えない敵に立ち向かう決意を示す。
昨日もこのシーンは評判がよかった。
戦う女性は、いつの時代も凛々しくて美しい。
力強く、目を鋭く輝かせて立つと、観客から拍手と歓声が起こった。
最後に、私は突然観客の中の一人に目を留めた。
彼は群衆の中でひときわ目立つ存在感を放っていた。
その人物に向かってゆっくりと歩み寄り、思わず手を差し伸べる。
彼のオーラに引き寄せられるような感覚がした。
二十代半ばと思われる若さの彼は、身長は高く、引き締まった体つきをしている。
黒髪は短く整えられ、その端正な顔立ちはまるで彫刻のようだった。
深い青の瞳は、何かを見通すかのように鋭い光を放っていた。
「あなたがここにいるなんて……!」
私は感情を込めて言い、その人物を生き別れた恋人に見立てた。
驚いた表情の男性は、少し戸惑いながらも私の手を取った。
周りの観客たちは息を呑み、その展開に注目した。
「ずっと探していたのよ。離れ離れになってから、どんなに辛かったことか…。やっと会えた!」
その手をしっかりと握り、再会の喜びを演技に込めた。
すると彼からは、まるで大切な恋人に再び会えたという喜びの表情が伝わってきた。
この人……素人ではない!
私は彼の演技力に驚きながらも、さらに物語を展開させた。
「私たちの愛は、どんな困難にも負けないわ。」
と、涙を浮かべながら彼に語りかけた。
彼はその言葉に応えるように、優しく微笑み、
「そうだ、僕たちは何があっても離れない。」
と、まるで本物の恋人のように応えてくれたのだ。
私は思わず彼に抱きついた。
この世界に来てから、不安な気持ちがあまりにも大きかったのだろう。
本当に恋人に会えてほっとした気持ちとシンクロし、感情が引きずられる感覚に陥っていた。
ギュッと抱きしめ返してくれる彼の演技に、「これはダメだ」と、私の脳内で危険信号が鳴っていた。
さまざまな感情が入り乱れて、冷静な判断ができなくなりそうだった。
その時だった。
「素晴らしい!」
と誰かの叫びを合図に、物語に見入っていた観客から拍手が起こった。
パッと彼から離れる。
「ご協力ありがとうございました。」
笑顔で彼にお礼を言いながら、演技を締めくくった。必死で表情を整えたけれど、心の中はぐちゃぐちゃな感情が渦巻いていた。
この感情を早く落ち着かせないと。
終演後、昨日と同じように帽子を置き、投げ銭してくれた人にお礼を伝える。
「異国の女優さんなのかい?劇場では見たことないね。」
「女神様に祈るシーンに引き込まれたよ。」
など、私自身に興味を持ってくれた人や、感想をくれる人が沢山いて、私の気持ちも次第に落ち着いて行った。
今日は人気の大道芸人さんがパフォーマンスをしているようで、始まりの合図と共に、皆がその人の元に移動していく。
帽子の中の小銭は、昨日と同じくらいの金額がありそうだった。
「これで今晩の宿も問題なさそうね。」
私は満足そうに微笑み、宿に戻ることにした。
小銭をポーチの革袋にしまう。
移動しようとしたその時、男性が私に近づいてきた。
「素晴らしい演技だった。」
彼は微笑みながら話しかけてきた。
声は深く、どこか威厳を感じさせる。
先ほど恋人役を演じてくれた彼だった。
「ありがとうございます。」
私は少し緊張しながら答えた。
「俺はリオネル。劇団ルミナスの団長をしている。君のような才能の持ち主をずっと探していたんだ。どこでそんな技術を学んだのか聞いてもいいかい?」
リオネルは興味深げに私に問いかけてきた。
「ありがとうございます。私はサラと言います。この技術は……ちょっと特別な場所で学んだんです。」
彼の本質を見極めるような瞳に、私は曖昧に答えることしかできなかった。
「そうか。さっきも言った通り、君のような人をずっと探していた。この街で一緒に舞台を作らないか?」
私は答えに詰まった。
そんな風に声をかけられてしまったら、彼に縋ってしまいたい気持ちになる。
これはさっきの、恋人への感情に引きずられているのかもしれない。
ずっとここにいられるかわからない今、彼の誘いに簡単に乗ることはできなかった。
もしかしたら今日何かの拍子に帰れるかもしれないし、二度と帰れないかもしれないのだ。
帰り方もわからない今、この状況に対応しようと必死にもがいてはいるけれど、本当はずっと、不安で心が押し潰されそうだった。
複雑な感情が入り乱れて、冷静でいられなくなるほどに。
私は、その感情のまま、言葉を選びながら躊躇して言った。
「ありがとうございます。でも、私は旅の途中なので、この街に長く滞在できるかどうか……。」
不安に気づいた彼の声は、とても優しいものだった。
「君が旅の途中でも構わないよ。たとえ少しの間だけになったとしても、君とまた、一緒に演じたいんだ。」
彼を見つけた瞬間から、ずっと心を揺さぶられていた。
「本当に、旅の途中でも構わないんですか?」
すると、彼は力強く頷いた。
「もちろんだよ。きっと劇団のことも気に入ってくれるはずだ。」
この世界に来て右も左もわからない状況の中で、例え真実を明かすことが出来なかったとしても、彼のそばは安心できる気がした。
信頼できる場所が見つかることは、今の私にとって、とても大きな意味を持っていた。
彼は私に右手を差し出した。
私はその手を握りしめながら、「しばらくの間、お世話になります。」と微笑んだ。
異世界に転移して2日目、私はこの世界での居場所を見つけた瞬間だった。
移動時間は30分もかからない。
少し慣れてきた風景を歩きながら、今日のパフォーマンスについて考えていた。
せっかくなら、昨日とは違うことをしたいな。
演技のこととなるとワクワクしてしまう。
広場に到着すると、昨日見かけた大道芸人たちが再びパフォーマンスをしていた。
彼らの技術と表現力に感心しながらも、私もここで演技を続けていけば、何とか生活できるかもしれないと思った。
「よし!」
右手で拳を作り、気合を入れた。
木漏れ日とともに涼しい風が肌を撫で、まだ乾ききらない髪が背中に張り付いた。
この濡れた髪も、演出に使えないかと思案しながら、広場の中央にある女神像に向かって歩き始めた。
足元の石畳が心地よい音を立て、広場を行き交う人々の視線を感じる。
女神像の前で立ち止まり、目を閉じて静かに祈る姿を見せる。
「どうか、この異国の地で私に力を与えてください……!」
そう呟き、ゆっくりと膝をついて祈りを捧げた。
祈る姿はまるで女神にすがる旅人のようだった。
すると、私の演技に惹かれた人々が次第に集まってきた。
次に、私は立ち上がり、見えない雨に打たれるシーンを演じた。
まだ完全には乾ききらない髪との相乗効果を狙って、冷たい水滴が顔を伝うようにイメージする。
顔を上げ、手を広げて空を仰ぎ見た。
その表情には絶望と悲しみが浮かんでいた。
「なぜ、こんなにも苦しいのか……。」
そう呟くと、涙が頬を伝って落ちた。
私は雨に打たれる少女の姿をリアルに演じた。
手で顔を覆い、膝を抱え込んで泣く姿はまるで世界に見捨てられたかのような悲痛な演技だった。
そして、私はゆっくりと立ち上がり、強い意志を持ったヒロインに変わる。
拳を握りしめ、見えない敵に立ち向かう決意を示す。
昨日もこのシーンは評判がよかった。
戦う女性は、いつの時代も凛々しくて美しい。
力強く、目を鋭く輝かせて立つと、観客から拍手と歓声が起こった。
最後に、私は突然観客の中の一人に目を留めた。
彼は群衆の中でひときわ目立つ存在感を放っていた。
その人物に向かってゆっくりと歩み寄り、思わず手を差し伸べる。
彼のオーラに引き寄せられるような感覚がした。
二十代半ばと思われる若さの彼は、身長は高く、引き締まった体つきをしている。
黒髪は短く整えられ、その端正な顔立ちはまるで彫刻のようだった。
深い青の瞳は、何かを見通すかのように鋭い光を放っていた。
「あなたがここにいるなんて……!」
私は感情を込めて言い、その人物を生き別れた恋人に見立てた。
驚いた表情の男性は、少し戸惑いながらも私の手を取った。
周りの観客たちは息を呑み、その展開に注目した。
「ずっと探していたのよ。離れ離れになってから、どんなに辛かったことか…。やっと会えた!」
その手をしっかりと握り、再会の喜びを演技に込めた。
すると彼からは、まるで大切な恋人に再び会えたという喜びの表情が伝わってきた。
この人……素人ではない!
私は彼の演技力に驚きながらも、さらに物語を展開させた。
「私たちの愛は、どんな困難にも負けないわ。」
と、涙を浮かべながら彼に語りかけた。
彼はその言葉に応えるように、優しく微笑み、
「そうだ、僕たちは何があっても離れない。」
と、まるで本物の恋人のように応えてくれたのだ。
私は思わず彼に抱きついた。
この世界に来てから、不安な気持ちがあまりにも大きかったのだろう。
本当に恋人に会えてほっとした気持ちとシンクロし、感情が引きずられる感覚に陥っていた。
ギュッと抱きしめ返してくれる彼の演技に、「これはダメだ」と、私の脳内で危険信号が鳴っていた。
さまざまな感情が入り乱れて、冷静な判断ができなくなりそうだった。
その時だった。
「素晴らしい!」
と誰かの叫びを合図に、物語に見入っていた観客から拍手が起こった。
パッと彼から離れる。
「ご協力ありがとうございました。」
笑顔で彼にお礼を言いながら、演技を締めくくった。必死で表情を整えたけれど、心の中はぐちゃぐちゃな感情が渦巻いていた。
この感情を早く落ち着かせないと。
終演後、昨日と同じように帽子を置き、投げ銭してくれた人にお礼を伝える。
「異国の女優さんなのかい?劇場では見たことないね。」
「女神様に祈るシーンに引き込まれたよ。」
など、私自身に興味を持ってくれた人や、感想をくれる人が沢山いて、私の気持ちも次第に落ち着いて行った。
今日は人気の大道芸人さんがパフォーマンスをしているようで、始まりの合図と共に、皆がその人の元に移動していく。
帽子の中の小銭は、昨日と同じくらいの金額がありそうだった。
「これで今晩の宿も問題なさそうね。」
私は満足そうに微笑み、宿に戻ることにした。
小銭をポーチの革袋にしまう。
移動しようとしたその時、男性が私に近づいてきた。
「素晴らしい演技だった。」
彼は微笑みながら話しかけてきた。
声は深く、どこか威厳を感じさせる。
先ほど恋人役を演じてくれた彼だった。
「ありがとうございます。」
私は少し緊張しながら答えた。
「俺はリオネル。劇団ルミナスの団長をしている。君のような才能の持ち主をずっと探していたんだ。どこでそんな技術を学んだのか聞いてもいいかい?」
リオネルは興味深げに私に問いかけてきた。
「ありがとうございます。私はサラと言います。この技術は……ちょっと特別な場所で学んだんです。」
彼の本質を見極めるような瞳に、私は曖昧に答えることしかできなかった。
「そうか。さっきも言った通り、君のような人をずっと探していた。この街で一緒に舞台を作らないか?」
私は答えに詰まった。
そんな風に声をかけられてしまったら、彼に縋ってしまいたい気持ちになる。
これはさっきの、恋人への感情に引きずられているのかもしれない。
ずっとここにいられるかわからない今、彼の誘いに簡単に乗ることはできなかった。
もしかしたら今日何かの拍子に帰れるかもしれないし、二度と帰れないかもしれないのだ。
帰り方もわからない今、この状況に対応しようと必死にもがいてはいるけれど、本当はずっと、不安で心が押し潰されそうだった。
複雑な感情が入り乱れて、冷静でいられなくなるほどに。
私は、その感情のまま、言葉を選びながら躊躇して言った。
「ありがとうございます。でも、私は旅の途中なので、この街に長く滞在できるかどうか……。」
不安に気づいた彼の声は、とても優しいものだった。
「君が旅の途中でも構わないよ。たとえ少しの間だけになったとしても、君とまた、一緒に演じたいんだ。」
彼を見つけた瞬間から、ずっと心を揺さぶられていた。
「本当に、旅の途中でも構わないんですか?」
すると、彼は力強く頷いた。
「もちろんだよ。きっと劇団のことも気に入ってくれるはずだ。」
この世界に来て右も左もわからない状況の中で、例え真実を明かすことが出来なかったとしても、彼のそばは安心できる気がした。
信頼できる場所が見つかることは、今の私にとって、とても大きな意味を持っていた。
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私はその手を握りしめながら、「しばらくの間、お世話になります。」と微笑んだ。
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