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20話 国都までの道のり 3
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「なんて大きな湖なの!!」
ミミは領地を出てから驚きの連続だったのだが、目の前に広がる一面の巨大な水の塊にも目を奪われてしまっていた。
「これは海っていうんだよ」
「うみ? あの本に出てくる海!?」
「そうだよ。その海だ」
透明な青緑色の水面が太陽の光に反射して輝いているように、ミミの瞳も潤んでいる。
「しょっぱいって本当!?」
「ああ、本当だよ」
遠くに見える砂浜には岸から海の中にかけて丸い家々が並んで見えていた。
「この辺は亀獣人族の領地なんだ。私は彼らに会うと若干複雑な気持ちになるんだけど……きみは平気かい?」
「複雑……?」
ミミは複雑の意味を考えた。まさかと思うが、その一つしか思いつかない。
「まさか大昔のご先祖様が亀と競争して途中で居眠りして負けちゃったっていうあれのこと?」
「そうそれだ。彼らに会うたびに、もう一度勝負を挑みたくなるんだ」
「ご先祖様たちが四本足て走っていた時代の話よ!」
「もう一度やれば、勝てたんだ。なぜすぐに再戦を申し込まなかったんだと不思議に思わないかい?」
ホーデリオは執念深い男なのかもしれない。いや、たぶんそうなのだとミミは内心思ってしまった。
「ホーデリオ、狸獣人族の領地で言っていたことを思い出して。あなたのことになってしまうわ」
しばらくの沈黙のあとで、ホーデリオはバツが悪そうに苦笑いをした。
「きみは寛容だね」
「大事なのは今だと知っているからよ」
それに亀獣人族の多くが穏やかな性格だと言われている。できることなら仲良くしたいとミミは思ったのだ。
「こうして振り返ると我々の先祖は元気がよかったようだよね。今ではその子孫たちはすっかり森の中で引きこもっているというのに」
「ふふふ、そうね」
ふたりの会話が弾んでいるあいだに、馬車は港町に着いていた。馬車を降りると風が嗅ぎなれない匂いを運んでくる。
「不思議な匂い」
「これが海の匂いだよ。各領地それぞれ匂いが違うよね」
海に目を向ければ何隻もの船が浮いていて、小さい船には日焼けした肌を堂々とさらしている船乗りたちが見えた。
「あれが、船……。彼らは何をしているの?」
「魔魚をとっているんだよ」
「魔魚? 川で泳いでいるあの魔魚?」
ミミたちの領地を流れる川には小さな魔魚が泳いでいる。子どもたちの中ではそれを捕まえて時間を競う遊びがあるのだが、ミミはしたことがない。魔魚の中には噛みついてくる凶暴なものもいるからだ。
「あそこを見て。魔魚を三枚におろしているね」
「……三枚? あれも魔魚!? なんて大きいの!!」
ホーデリオが案内してくれているのは活気のある市場だった。立ち並んだ店の多くが魔魚を並べている。その中にはとても大きな魔魚もいて、ミミは目を丸くしていた。
「海を故郷にしている獣人たちの女性は、あの三枚おろしができないと嫁げないと言われているんだよ」
店の店員は器用に身と骨に分けている。
「私、嫁げないかも。とてもできそうにないもの……」
独特な臭いが鼻につくのだが、それを我慢してでも見ていられるほどのナイフ捌きだった。
「やってみるかい? お嬢さん」
「い、いえ……」
「やってみなよミミ。何事も経験だよ」
ホーデリオの勧めもあり挑戦してみたものの、やはり三枚おろしは難しかった。店員は練習あるのみだよ、と声をかけてくれたのだが、この先ミミが魚を三枚におろすことはないだろう。
「難しかったな……。あっ」
ミミは自分の手のひらを嗅いで固まってしまった。
「どうしたの、ミミ?」
心配そうに覗き込んできたホーデリオに手のひらを見せてミミは言った。
「すごく臭いわ!」
はじめて触った魔魚は、独特の生臭さを漂わせていたのだ。
「はははっ!!」
ホーデリオはそんなミミを見て大笑いした。
青空には大きい魔鳥が飛んでいる。漁船からこぼれる魔魚を待っているのだろうか。いつの間にかミミたちは港に足を踏み入れていた。
「あの列は何かしら?」
舟着き場に泊まる船の中でもひときわ大きな船に獣人の群れが一列で入っていく。どの獣人たちも手と足には枷の鎖がついているのだ。
「あれは奴隷として人間の国へ向かう罪人たちだよ」
「奴隷!? この国ではもう何年も前に禁止されたはずよ!」
「一般の獣人たちはね。でも罪人たちには罰のひとつとして残されているんだ」
「そんな……」
建国の際に市政を円滑に進めるとの名目で身分制度は残したものの、各種族間での差や奴隷は認められていない。
あくまでも表向きではあるのだが――。
「人間の国では一般人には忌避されるような過酷な仕事や闘獣士をやらせるために買われていくことが多い。まれに獣化が前提だと思うけど、ペットというのもあるんだ。運がよければ快適な生活が待っているかもしれないから、一縷の望みをかけて志願する者もいると聞くよ」
人間の国は魔法と魔道具が発展している大国の一つだ。戦力は竜人の国の次に強くて大きいと言われている。
「あの子まで?」
ミミは涙目になっていた。十代に見える子どもまで、大人たちに紛れて並んでいたからだ。
「何かしらの悪いことをしたんだろうね。種族によっては成長の違いがあるし、あのこが本当に子どもかどうかは私たちにはわからないよ」
だがらそんなに悲しまないでとホーデリオは言う。
「人間の奴隷はこの国にいるの?」
「人間の罪人をこの国に入れていいことはひとつもないよ。彼らは我々を制御できると思っているし、現にその技術がある。だから奴隷として受け入れられた。こちらとしては手に負えない罪人を処刑する以外にも金になる道ができるんだ。双方の思惑が一致しているんだよ」
彼らは奴隷の首輪をはめられて、生涯服従の生活を送るという。自由はなく、自ら命を絶つことも許されない。
「なんだかとっても苦しいわ」
ミミは自分のことのように考えてしまっていた。自由を奪われ、死を選ぶ権利すらない。それはとても残酷で怖ろしいことだと思った。
彼らは罪を犯し、罰として奴隷になるのだとわかっているのに――。
「彼らは処刑のほうがよかったかい?」
「……どうなのかしら。自分ではどうにもならないことが目の前にある。その事実が苦しいのかもしれないわ」
目に見えない大きな何か。それは領地で感じた壁のようにそびえ立つ法や常識の相違と似ていると思った。
「どうにもならない……。そうだね、私たちには何もできない。大きな歯車の小さな部品にすらなれないんだ」
「部品にもなれないの?」
「ああ、なれない。その周りでほんのひと吹きして去っていく風のようなものだよ。何もできやしないんだ」
ホーデリオはどこが遠くを見ている。
「でもあなたは、強風を起こそうとしているのでしょう?」
はっとして彼はミミを見た。
「……そうだね」
それだけ言うと、ホーデリオはどこか寂しそうに笑っていた。
「ミミ、私はきみの純粋さや優しさを好ましく思っているよ。だから、そんなきみに国都の生活は酷なんじゃないかとも思っているんだ。もしきみが望むなら、象獣人族やほかの種族の領地へ住むことだってできる。私が責任を持って手配するよ」
「……そのために、時間をかけて案内してくれたの?」
ホーデリオは答えずに、わずかに微笑みながらミミを見つめている。
ミミは今までの旅を振り返ってみた。兎獣人族の領地から出たことのないミミにとって、すべてが新しくて興味深くて、もう二度とこんな贅沢はできないだろう、そう思う旅路だった。
危険なことがなかったわけではないが、帯同するホーデリオの護衛は強くて、すべて彼らが対応してくれていた。ひとりで旅をしていたら、果たして無事でいられただろうか。この旅の日々は同時に、自分の無知さに愕然としてしまうきっかけでもあった。
そう考えたとき、ミミはホーデリオの母を思ったのだ。彼女は無事に目的地に着けたのだろうか。助けてくれる人はいたのだろうか。
知らないからこそ、前に進めた部分がある。ミミは幸運だっただけなのだ。無知では生き残れない場所がある。国都に近づくにつれて、ミミはその思いが強くなっていた。
「ありがとう、ホーデリオ。でも私、国都で頑張りたい。私は知らないことが多すぎるって、この旅でよくわかったの。だからこそ国都に行って、もっといろいろなことを見て知って、そしてしっかりと自分で考えて行動できるようになりたいの」
旅先の宿で寝る夜に、ミミはひとりで生きていくのが段々と怖くなっていった。不安が心に渦巻いて後ろ向きな考えがやってくるのだ。誰かに縋りたい、そばにいてほしいと。
でも、それでは駄目なのだ。
怖いのは知らないからだ。無知だから怖いのだ。ミミは知らなければならない。だから、ミミは国都へ行く。知るために。
「それにね、私は自分の心に従って今ここにいるの。この心が正しかったのか、確かめたいんだ」
ふと、マダムの言葉が蘇る。ミミも信じたいと思った。自分自身を――。
怖くても一歩ずつ前に進もう。大丈夫だと自分に言いきかせて。その先に、答えが待っているのだから。
ミミは領地を出てから驚きの連続だったのだが、目の前に広がる一面の巨大な水の塊にも目を奪われてしまっていた。
「これは海っていうんだよ」
「うみ? あの本に出てくる海!?」
「そうだよ。その海だ」
透明な青緑色の水面が太陽の光に反射して輝いているように、ミミの瞳も潤んでいる。
「しょっぱいって本当!?」
「ああ、本当だよ」
遠くに見える砂浜には岸から海の中にかけて丸い家々が並んで見えていた。
「この辺は亀獣人族の領地なんだ。私は彼らに会うと若干複雑な気持ちになるんだけど……きみは平気かい?」
「複雑……?」
ミミは複雑の意味を考えた。まさかと思うが、その一つしか思いつかない。
「まさか大昔のご先祖様が亀と競争して途中で居眠りして負けちゃったっていうあれのこと?」
「そうそれだ。彼らに会うたびに、もう一度勝負を挑みたくなるんだ」
「ご先祖様たちが四本足て走っていた時代の話よ!」
「もう一度やれば、勝てたんだ。なぜすぐに再戦を申し込まなかったんだと不思議に思わないかい?」
ホーデリオは執念深い男なのかもしれない。いや、たぶんそうなのだとミミは内心思ってしまった。
「ホーデリオ、狸獣人族の領地で言っていたことを思い出して。あなたのことになってしまうわ」
しばらくの沈黙のあとで、ホーデリオはバツが悪そうに苦笑いをした。
「きみは寛容だね」
「大事なのは今だと知っているからよ」
それに亀獣人族の多くが穏やかな性格だと言われている。できることなら仲良くしたいとミミは思ったのだ。
「こうして振り返ると我々の先祖は元気がよかったようだよね。今ではその子孫たちはすっかり森の中で引きこもっているというのに」
「ふふふ、そうね」
ふたりの会話が弾んでいるあいだに、馬車は港町に着いていた。馬車を降りると風が嗅ぎなれない匂いを運んでくる。
「不思議な匂い」
「これが海の匂いだよ。各領地それぞれ匂いが違うよね」
海に目を向ければ何隻もの船が浮いていて、小さい船には日焼けした肌を堂々とさらしている船乗りたちが見えた。
「あれが、船……。彼らは何をしているの?」
「魔魚をとっているんだよ」
「魔魚? 川で泳いでいるあの魔魚?」
ミミたちの領地を流れる川には小さな魔魚が泳いでいる。子どもたちの中ではそれを捕まえて時間を競う遊びがあるのだが、ミミはしたことがない。魔魚の中には噛みついてくる凶暴なものもいるからだ。
「あそこを見て。魔魚を三枚におろしているね」
「……三枚? あれも魔魚!? なんて大きいの!!」
ホーデリオが案内してくれているのは活気のある市場だった。立ち並んだ店の多くが魔魚を並べている。その中にはとても大きな魔魚もいて、ミミは目を丸くしていた。
「海を故郷にしている獣人たちの女性は、あの三枚おろしができないと嫁げないと言われているんだよ」
店の店員は器用に身と骨に分けている。
「私、嫁げないかも。とてもできそうにないもの……」
独特な臭いが鼻につくのだが、それを我慢してでも見ていられるほどのナイフ捌きだった。
「やってみるかい? お嬢さん」
「い、いえ……」
「やってみなよミミ。何事も経験だよ」
ホーデリオの勧めもあり挑戦してみたものの、やはり三枚おろしは難しかった。店員は練習あるのみだよ、と声をかけてくれたのだが、この先ミミが魚を三枚におろすことはないだろう。
「難しかったな……。あっ」
ミミは自分の手のひらを嗅いで固まってしまった。
「どうしたの、ミミ?」
心配そうに覗き込んできたホーデリオに手のひらを見せてミミは言った。
「すごく臭いわ!」
はじめて触った魔魚は、独特の生臭さを漂わせていたのだ。
「はははっ!!」
ホーデリオはそんなミミを見て大笑いした。
青空には大きい魔鳥が飛んでいる。漁船からこぼれる魔魚を待っているのだろうか。いつの間にかミミたちは港に足を踏み入れていた。
「あの列は何かしら?」
舟着き場に泊まる船の中でもひときわ大きな船に獣人の群れが一列で入っていく。どの獣人たちも手と足には枷の鎖がついているのだ。
「あれは奴隷として人間の国へ向かう罪人たちだよ」
「奴隷!? この国ではもう何年も前に禁止されたはずよ!」
「一般の獣人たちはね。でも罪人たちには罰のひとつとして残されているんだ」
「そんな……」
建国の際に市政を円滑に進めるとの名目で身分制度は残したものの、各種族間での差や奴隷は認められていない。
あくまでも表向きではあるのだが――。
「人間の国では一般人には忌避されるような過酷な仕事や闘獣士をやらせるために買われていくことが多い。まれに獣化が前提だと思うけど、ペットというのもあるんだ。運がよければ快適な生活が待っているかもしれないから、一縷の望みをかけて志願する者もいると聞くよ」
人間の国は魔法と魔道具が発展している大国の一つだ。戦力は竜人の国の次に強くて大きいと言われている。
「あの子まで?」
ミミは涙目になっていた。十代に見える子どもまで、大人たちに紛れて並んでいたからだ。
「何かしらの悪いことをしたんだろうね。種族によっては成長の違いがあるし、あのこが本当に子どもかどうかは私たちにはわからないよ」
だがらそんなに悲しまないでとホーデリオは言う。
「人間の奴隷はこの国にいるの?」
「人間の罪人をこの国に入れていいことはひとつもないよ。彼らは我々を制御できると思っているし、現にその技術がある。だから奴隷として受け入れられた。こちらとしては手に負えない罪人を処刑する以外にも金になる道ができるんだ。双方の思惑が一致しているんだよ」
彼らは奴隷の首輪をはめられて、生涯服従の生活を送るという。自由はなく、自ら命を絶つことも許されない。
「なんだかとっても苦しいわ」
ミミは自分のことのように考えてしまっていた。自由を奪われ、死を選ぶ権利すらない。それはとても残酷で怖ろしいことだと思った。
彼らは罪を犯し、罰として奴隷になるのだとわかっているのに――。
「彼らは処刑のほうがよかったかい?」
「……どうなのかしら。自分ではどうにもならないことが目の前にある。その事実が苦しいのかもしれないわ」
目に見えない大きな何か。それは領地で感じた壁のようにそびえ立つ法や常識の相違と似ていると思った。
「どうにもならない……。そうだね、私たちには何もできない。大きな歯車の小さな部品にすらなれないんだ」
「部品にもなれないの?」
「ああ、なれない。その周りでほんのひと吹きして去っていく風のようなものだよ。何もできやしないんだ」
ホーデリオはどこが遠くを見ている。
「でもあなたは、強風を起こそうとしているのでしょう?」
はっとして彼はミミを見た。
「……そうだね」
それだけ言うと、ホーデリオはどこか寂しそうに笑っていた。
「ミミ、私はきみの純粋さや優しさを好ましく思っているよ。だから、そんなきみに国都の生活は酷なんじゃないかとも思っているんだ。もしきみが望むなら、象獣人族やほかの種族の領地へ住むことだってできる。私が責任を持って手配するよ」
「……そのために、時間をかけて案内してくれたの?」
ホーデリオは答えずに、わずかに微笑みながらミミを見つめている。
ミミは今までの旅を振り返ってみた。兎獣人族の領地から出たことのないミミにとって、すべてが新しくて興味深くて、もう二度とこんな贅沢はできないだろう、そう思う旅路だった。
危険なことがなかったわけではないが、帯同するホーデリオの護衛は強くて、すべて彼らが対応してくれていた。ひとりで旅をしていたら、果たして無事でいられただろうか。この旅の日々は同時に、自分の無知さに愕然としてしまうきっかけでもあった。
そう考えたとき、ミミはホーデリオの母を思ったのだ。彼女は無事に目的地に着けたのだろうか。助けてくれる人はいたのだろうか。
知らないからこそ、前に進めた部分がある。ミミは幸運だっただけなのだ。無知では生き残れない場所がある。国都に近づくにつれて、ミミはその思いが強くなっていた。
「ありがとう、ホーデリオ。でも私、国都で頑張りたい。私は知らないことが多すぎるって、この旅でよくわかったの。だからこそ国都に行って、もっといろいろなことを見て知って、そしてしっかりと自分で考えて行動できるようになりたいの」
旅先の宿で寝る夜に、ミミはひとりで生きていくのが段々と怖くなっていった。不安が心に渦巻いて後ろ向きな考えがやってくるのだ。誰かに縋りたい、そばにいてほしいと。
でも、それでは駄目なのだ。
怖いのは知らないからだ。無知だから怖いのだ。ミミは知らなければならない。だから、ミミは国都へ行く。知るために。
「それにね、私は自分の心に従って今ここにいるの。この心が正しかったのか、確かめたいんだ」
ふと、マダムの言葉が蘇る。ミミも信じたいと思った。自分自身を――。
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