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5章 慈愛の章
聖地奪還
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すぐるとリリスは、リヒテンシュタインへの近道である秘密の地下道を進んで行きます。
地下通路は、灰色の石をレンガ状に組み上げた壁に囲まれた暗い所で、すぐるが杖から魔法の炎の明かりを頼りに進んで行きます。
「地下にこんな通路があるなんて、驚きだね」
「うぬ、奥に階段があるぞ」二人が階段を上がって行くと、
そこは白い壁と、青いカーペットが敷かれている、大理石の床の聖堂内でした。
「どうやら、ここが正教会の聖地『リヒテン島』の聖堂の中みたいだ」すぐるが辺りを見渡すと、
そこに白装束と白い覆面をつけた者たちが現れました。
「ホワイト団だ!なんでこんなところに!?」
「お前たちは組織のブラックリストに載っている、すぐるとリリスか!?また我々の邪魔をしに来たな!?」
すぐるとリリスは逃げ出すと、ホワイト団員たちはすぐさま後を追います。
すぐるとリリスはひたすら通路を進んで行き、ホワイト団に追いつかれまいとしますが、行き止まりにぶち当たってしまいました。
「しまった!どうすれば・・・!?」すると、右の壁が開き、そこから手が出てきます。
「こっちだ!」すぐるとリリスはすぐさまそこの隠し戸の中に入って行きました。
隠し戸を閉めると、そこには、幻想界平和連盟の一片、
正教会に所属する法衣をまとったシスターたち、
十字が描かれた鎧に身を固めた聖騎士たちと言った者たちが集まっていたのです。
「何とか助かりました。ありがとうございます。この部屋は・・・?」
「ここは、緊急時のためにつくられた隠し部屋です」シスターが説明します。
「それにしても、なぜ、ホワイト団の者たちがおったのだ!?」リリスがたずねると、聖騎士が言います。
「うむ、この聖地はホワイト団に乗っ取られてしまったのだ!奴らは人間至上主義をうたい、
我々正教会に代わって世界を浄化する者と言った。
それで、手始めにこの聖地を我が物にしようとしたのだ。
こうなったのも、正教会の幹部であるグリムがホワイト団に寝返ったせいだ!
ヤツは教皇を人質に、この地をホワイト団の物にしようとしているのだ・・・!それで、うかつに手が出せない状態(じょうたい)なのだ・・・!」
「そうだったのか・・・!ならば、手をこまねいてはいられぬな!」
「でもさ、リリス、人質を取られているんだよ。うかつに手を出したら・・・!」すぐるがこう言うと、リリスはこう言い放ちます。
「このまま奴らの勝手を許せと言うのか!?ならば、妾がグリムの相手をし、その隙にすぐるが教皇を救えばよいのだ!」それを聞いた聖騎士は驚きました。
「何と!危険な方法だが、今となっては、それしかないだろうな・・・」
すぐるとリリスはホワイト団員たちに見つからないよう壁の陰に隠れながら慎重に進んで行き、
教皇が捕えられている礼拝堂の部屋に着きました。
大きな十字架が掲げられている祭壇のそばに黒マントを羽織ったグリムと、
高貴な青い服に身を包み、白いひげを蓄えた教皇が縛られていました。
リリスがすぐるに隠れて待機するように言って、彼女一人で礼拝堂の中に躍り出て行きます。
「お前がグリムだな!?さっさと教皇を放すがよい!」その声にグリムは振り向きました。
「何だ!?お前は!?」
「わらわは悪魔族のリリスと言う者!なぜお主はホワイト団に加担するのじゃ!?」それを聞いたグリムはあざ笑うかのように言いました。
「なんだ、そんな事か!?答えは簡単だ。正教会が異端者と歩むようになったのが、つまらなく思っただけさ!
おまけに正教会は分教会と手を組み、幻想界平和連盟まで組織した。そうなっては、無闇な異端狩りが出来ない!だからホワイト団に付いたまでだ!
ホワイト団なら、人間以外の異端者を好きなだけ狩ることが許される!」それを聞いたリリスは怒りに震えます。
「おのれの欲のために、仲間を裏切り、悪に加担するとは・・・なんたる不埒な・・・!」
「悪魔のくせに、正義を語るなど笑止!銀の弾丸で!」グリムが銃を抜くと、すぐるは魔法によるバリアで、銀の弾丸を防ぎました。
「何っ!魔法だと!?ならばお前も!」グリムは再び発砲しようとしますが、すぐるは杖から魔法の弾丸を放ち、グリムの銃を弾き落とします。
「くそッ!それなら、切り刻んでくれる!」グリムは2本のナイフを抜き、すぐるに襲い掛かろうとしますが、その前にリリスが立ちふさがりました。
「お前の相手は妾で十分じゃ!」リリスは炎の魔力を右うでに集中させてヤツのナイフを防ぎ、
ミドルキックをグリムの横っ腹に叩きつけると、グリムはその衝撃でうずくまります。
そのすきにリリスは炎の腕による正拳を、グリムの顔面に叩きつけて下しました。
すぐるは教皇の元に行き、短刀で縄を切り、回復の魔法で傷を治します。教皇は、ゆっくりと立ち上がり、すぐるとリリスを見てこう言いました。
「おお・・・まさか、魔法使いと悪魔族に救われるとは、やはり、共存の道は間違っていなかった・・・!真の自由と平和のためには、共存共栄の道が不可欠だ・・・!」
グリムを下したことにより、正教会の者たちはもり返していき、聖地リヒテンシュタインを取り戻し、教皇はリュッケンシルトに向かうことが出来ました。
地下通路は、灰色の石をレンガ状に組み上げた壁に囲まれた暗い所で、すぐるが杖から魔法の炎の明かりを頼りに進んで行きます。
「地下にこんな通路があるなんて、驚きだね」
「うぬ、奥に階段があるぞ」二人が階段を上がって行くと、
そこは白い壁と、青いカーペットが敷かれている、大理石の床の聖堂内でした。
「どうやら、ここが正教会の聖地『リヒテン島』の聖堂の中みたいだ」すぐるが辺りを見渡すと、
そこに白装束と白い覆面をつけた者たちが現れました。
「ホワイト団だ!なんでこんなところに!?」
「お前たちは組織のブラックリストに載っている、すぐるとリリスか!?また我々の邪魔をしに来たな!?」
すぐるとリリスは逃げ出すと、ホワイト団員たちはすぐさま後を追います。
すぐるとリリスはひたすら通路を進んで行き、ホワイト団に追いつかれまいとしますが、行き止まりにぶち当たってしまいました。
「しまった!どうすれば・・・!?」すると、右の壁が開き、そこから手が出てきます。
「こっちだ!」すぐるとリリスはすぐさまそこの隠し戸の中に入って行きました。
隠し戸を閉めると、そこには、幻想界平和連盟の一片、
正教会に所属する法衣をまとったシスターたち、
十字が描かれた鎧に身を固めた聖騎士たちと言った者たちが集まっていたのです。
「何とか助かりました。ありがとうございます。この部屋は・・・?」
「ここは、緊急時のためにつくられた隠し部屋です」シスターが説明します。
「それにしても、なぜ、ホワイト団の者たちがおったのだ!?」リリスがたずねると、聖騎士が言います。
「うむ、この聖地はホワイト団に乗っ取られてしまったのだ!奴らは人間至上主義をうたい、
我々正教会に代わって世界を浄化する者と言った。
それで、手始めにこの聖地を我が物にしようとしたのだ。
こうなったのも、正教会の幹部であるグリムがホワイト団に寝返ったせいだ!
ヤツは教皇を人質に、この地をホワイト団の物にしようとしているのだ・・・!それで、うかつに手が出せない状態(じょうたい)なのだ・・・!」
「そうだったのか・・・!ならば、手をこまねいてはいられぬな!」
「でもさ、リリス、人質を取られているんだよ。うかつに手を出したら・・・!」すぐるがこう言うと、リリスはこう言い放ちます。
「このまま奴らの勝手を許せと言うのか!?ならば、妾がグリムの相手をし、その隙にすぐるが教皇を救えばよいのだ!」それを聞いた聖騎士は驚きました。
「何と!危険な方法だが、今となっては、それしかないだろうな・・・」
すぐるとリリスはホワイト団員たちに見つからないよう壁の陰に隠れながら慎重に進んで行き、
教皇が捕えられている礼拝堂の部屋に着きました。
大きな十字架が掲げられている祭壇のそばに黒マントを羽織ったグリムと、
高貴な青い服に身を包み、白いひげを蓄えた教皇が縛られていました。
リリスがすぐるに隠れて待機するように言って、彼女一人で礼拝堂の中に躍り出て行きます。
「お前がグリムだな!?さっさと教皇を放すがよい!」その声にグリムは振り向きました。
「何だ!?お前は!?」
「わらわは悪魔族のリリスと言う者!なぜお主はホワイト団に加担するのじゃ!?」それを聞いたグリムはあざ笑うかのように言いました。
「なんだ、そんな事か!?答えは簡単だ。正教会が異端者と歩むようになったのが、つまらなく思っただけさ!
おまけに正教会は分教会と手を組み、幻想界平和連盟まで組織した。そうなっては、無闇な異端狩りが出来ない!だからホワイト団に付いたまでだ!
ホワイト団なら、人間以外の異端者を好きなだけ狩ることが許される!」それを聞いたリリスは怒りに震えます。
「おのれの欲のために、仲間を裏切り、悪に加担するとは・・・なんたる不埒な・・・!」
「悪魔のくせに、正義を語るなど笑止!銀の弾丸で!」グリムが銃を抜くと、すぐるは魔法によるバリアで、銀の弾丸を防ぎました。
「何っ!魔法だと!?ならばお前も!」グリムは再び発砲しようとしますが、すぐるは杖から魔法の弾丸を放ち、グリムの銃を弾き落とします。
「くそッ!それなら、切り刻んでくれる!」グリムは2本のナイフを抜き、すぐるに襲い掛かろうとしますが、その前にリリスが立ちふさがりました。
「お前の相手は妾で十分じゃ!」リリスは炎の魔力を右うでに集中させてヤツのナイフを防ぎ、
ミドルキックをグリムの横っ腹に叩きつけると、グリムはその衝撃でうずくまります。
そのすきにリリスは炎の腕による正拳を、グリムの顔面に叩きつけて下しました。
すぐるは教皇の元に行き、短刀で縄を切り、回復の魔法で傷を治します。教皇は、ゆっくりと立ち上がり、すぐるとリリスを見てこう言いました。
「おお・・・まさか、魔法使いと悪魔族に救われるとは、やはり、共存の道は間違っていなかった・・・!真の自由と平和のためには、共存共栄の道が不可欠だ・・・!」
グリムを下したことにより、正教会の者たちはもり返していき、聖地リヒテンシュタインを取り戻し、教皇はリュッケンシルトに向かうことが出来ました。
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