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5章 慈愛の章
偽フレイヤの正体
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北の町外れにある、大きな山高帽のような岩山こそ、ヘリオポリスのシンボルであるヘリオ山で、頂上からは活火山らしく、白く大きな煙が天高く上がっています。
「ヘリオ山、炎と太陽の神ヘリオスが住むと言われる山・・・」
「この山のどこかに、神器の一つ『賢者のたいまつ』があるんですね・・・行きましょう!」
エルニスとキャンベルは、ヘリオ山の入り口である、熱気が噴き出す横穴へと足を踏み入れて行きます。
ヘリオ山の洞窟の中は、赤熱のマグマの川が流れており、意外と明るかったのですが、うだるような暑さで、苦しそうにしているエルニスをよそに、火の妖精であるキャンベルは平気そうな顔です。
「ふぅ・・・相変わらず暑苦しい場所だね・・・倒れる前に神器を見つけないと・・・」
「・・・わたしには快適ですけど・・・エルニスさんにはこの熱はきついでしょうね・・・」キャンベルが溶岩の流れている方に行き、エルニスはなるべくそこから離れた場所によって進んで行きます。
しばらく進んで行くと、四方にかがり火が掲げられている岩でできた祭壇があり、その中央に、金色のダイヤ型の飾りがある、高熱でも燃えない聖木製の杖があります。
「きっと、あれが三つめの神器『賢者のたいまつ』なんだね、南の賢者『朱雀』の杖だ」エルニスはたいまつに手を触れましたが、その高熱で思わず手を放しました。
「あっつう!とてもじゃないけど、持ち出せないや・・・!」
「強い炎の魔力で封印されています。私ならば・・・!」キャンベルがたいまつに触ると、難なく祭壇から離れ、ダイヤ型の飾りから、白く力強い光が放たれました。
ヘリオシティに戻って来たキャンベルとエルニスは、レジスタンスのアジトへと戻り、これからの作戦を話し合いました。
「その杖は・・・間違いなく『賢者のたいまつ』だわ。これがあれば、私の偽物の正体を暴くことができる!早速キャンベルには、『ヘリオスの灯台』に行ってたいまつに聖火の力を宿して、その後、たいまつの力を使うの。そして、エルニスは私と一緒に官邸に行って、町で悪さしている私の偽物を捕えるの、いいかしら」フレイヤが作戦を話し終えると、エルニスとキャンベルとフレイヤはそれぞれの場所へと移動していきました。
エルニスとフレイヤは官邸に行こうとすると、さっそく、フレイヤそっくりの少女と出くわしました。
「出たわね、私の偽物!」周りの町の人は、同じ少女が二人いたので、戸惑いました。
「えっ!?同じ魔女が二人も!?」
「どっちが本物なんだ!?」町の人々がざわついていると、二人の少女は戦い始めます。フレイヤが手から火の魔法を放ってくると、偽フレイヤも魔法の炎を手から発して応戦します。エルニスも電気を帯びたツメをふるってフレイヤを援護します。その時、灯台の方から白い光が放たれ、偽フレイヤから煙が立ち上り、白いローブに緑のケープを羽織ったボブヘアーの少女が現れました。
「お前は・・・!帝国の幹部、エアリアル!」エルニスが指して言いました。
「くそっ!せっかくホワイト団を利用し、人と魔法使いとの間に不和を起こして団結を防ごうと思ったのに!言っておくけど、連盟は魔法族を支配しようとしているのよ!」これにフレイヤはこう言います。
「確かに、私も連盟の出す共存法がいいとは思わない、でも、こんなやり方は認められないわ!」
「くっ!覚えてなさい!」
エアリアルは透明感のある赤い正三角形の結晶体を落として、その場を去って行くと、エルニスはその十センチくらいの結晶体を拾い上げました。
「これは・・・五つ目のメダル『賢者のメダル』だ!真ん中に星みたいな光が入っているぞ・・・!」
「ヘリオ山、炎と太陽の神ヘリオスが住むと言われる山・・・」
「この山のどこかに、神器の一つ『賢者のたいまつ』があるんですね・・・行きましょう!」
エルニスとキャンベルは、ヘリオ山の入り口である、熱気が噴き出す横穴へと足を踏み入れて行きます。
ヘリオ山の洞窟の中は、赤熱のマグマの川が流れており、意外と明るかったのですが、うだるような暑さで、苦しそうにしているエルニスをよそに、火の妖精であるキャンベルは平気そうな顔です。
「ふぅ・・・相変わらず暑苦しい場所だね・・・倒れる前に神器を見つけないと・・・」
「・・・わたしには快適ですけど・・・エルニスさんにはこの熱はきついでしょうね・・・」キャンベルが溶岩の流れている方に行き、エルニスはなるべくそこから離れた場所によって進んで行きます。
しばらく進んで行くと、四方にかがり火が掲げられている岩でできた祭壇があり、その中央に、金色のダイヤ型の飾りがある、高熱でも燃えない聖木製の杖があります。
「きっと、あれが三つめの神器『賢者のたいまつ』なんだね、南の賢者『朱雀』の杖だ」エルニスはたいまつに手を触れましたが、その高熱で思わず手を放しました。
「あっつう!とてもじゃないけど、持ち出せないや・・・!」
「強い炎の魔力で封印されています。私ならば・・・!」キャンベルがたいまつに触ると、難なく祭壇から離れ、ダイヤ型の飾りから、白く力強い光が放たれました。
ヘリオシティに戻って来たキャンベルとエルニスは、レジスタンスのアジトへと戻り、これからの作戦を話し合いました。
「その杖は・・・間違いなく『賢者のたいまつ』だわ。これがあれば、私の偽物の正体を暴くことができる!早速キャンベルには、『ヘリオスの灯台』に行ってたいまつに聖火の力を宿して、その後、たいまつの力を使うの。そして、エルニスは私と一緒に官邸に行って、町で悪さしている私の偽物を捕えるの、いいかしら」フレイヤが作戦を話し終えると、エルニスとキャンベルとフレイヤはそれぞれの場所へと移動していきました。
エルニスとフレイヤは官邸に行こうとすると、さっそく、フレイヤそっくりの少女と出くわしました。
「出たわね、私の偽物!」周りの町の人は、同じ少女が二人いたので、戸惑いました。
「えっ!?同じ魔女が二人も!?」
「どっちが本物なんだ!?」町の人々がざわついていると、二人の少女は戦い始めます。フレイヤが手から火の魔法を放ってくると、偽フレイヤも魔法の炎を手から発して応戦します。エルニスも電気を帯びたツメをふるってフレイヤを援護します。その時、灯台の方から白い光が放たれ、偽フレイヤから煙が立ち上り、白いローブに緑のケープを羽織ったボブヘアーの少女が現れました。
「お前は・・・!帝国の幹部、エアリアル!」エルニスが指して言いました。
「くそっ!せっかくホワイト団を利用し、人と魔法使いとの間に不和を起こして団結を防ごうと思ったのに!言っておくけど、連盟は魔法族を支配しようとしているのよ!」これにフレイヤはこう言います。
「確かに、私も連盟の出す共存法がいいとは思わない、でも、こんなやり方は認められないわ!」
「くっ!覚えてなさい!」
エアリアルは透明感のある赤い正三角形の結晶体を落として、その場を去って行くと、エルニスはその十センチくらいの結晶体を拾い上げました。
「これは・・・五つ目のメダル『賢者のメダル』だ!真ん中に星みたいな光が入っているぞ・・・!」
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