【完結】セプトクルール 三賢者と虹色の夜明け

マイマイン

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1章

キャンベル編1-1 招待状

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 ジャスパー学園の学園祭から数日後、キャンベルは郵便受けの中をのぞいてみました。すると、新聞の朝刊ちょうかんのほか、見慣れない紙切れが二枚入っていたのです。

「なんでしょう?これは・・・」キャンベルが郵便受けの中身を持って店の中へと入っていき、見慣れない紙切れを改めて見てみました。それは色とりどりの花がプリントされた紙幣しへいのような紙切れで、黒い筆記体ひっきたいでこう書かれていました、『パラグリラサーカス招待券しょうたいけん』と。それを見たキャンベルは目を丸くしました。

「エルニスさん!これを見てくださいよ!」キャンベルが驚きと喜びの混じった声で叫んだので、エルニスはキャンベルが差し出した招待券を寝ぼけまなこで見てキョトンとしています。
「・・・なにこれ?パラ・・・グリ・・・ラ・・・サー・・・カス?はて・・・?」

「パラグリラサーカスですよ!世界中を飛び回っては、人々を魅了みりょうして去っていくと言われている様々な種族で構成こうせいされた幻想界ファンタジアナンバーワンとまで言われた最高のサーカス団ですよ!」しばらくしてエルニスはハッとしました。

「えっ?ウソでしょ!?予告なしに現れては、ゲリラ興行こうぎょうをしていくあの?チケットを取るのがむずかしいと言われているのに?!なんで、うちのポストに入っていたのかな?」

「それはわかりません、ですが、これは間違いなく本物のチケットです!場所と日時は、本日の町はずれの南の平原です。今日は休みですし、すぐるさんとリリスさん、ボブさんとシェリーさんは今、出かけています。行ってみましょう。

 晴れ渡る空の元、キャンベルとエルニスは城下町を出て、南の平原の方を見てみると、そこには、王冠を逆さにしたような台座だいざの上に赤と白の縞模様しまもようのテントが建っており、その周りにはすでに多くの人々が行きかっていました。

「わぁ、すでに大盛況だいせいきょうだね」
「あっ!あそこで並んでいますよ」キャンベルとエルニスはテントに入る列に並んで、テントに入れるようになるのを今か今かと待っています。

 しばらくして、キャンベルとエルニスは配券の係になっている赤と白の縞々しましまの衣装をまとい、白いメイクをしたピエロにあのチケットを見せました。

「・・・間違いなく、我らがパラグリラサーカスの招待券ですね。キャンベル様にエルニス様、お待ちしておりました。さぁ、中へどうぞ」
「えっ?」キャンベルとエルニスは頭をかしげながらテントの中へと入っていきます。

 テントの中は、中央の広場を中心に、たくさんの観客席がすり鉢状ばちじょう配置はいちされていました。

「わぁ、このテント、やっぱり大きいね」
「ですが、奥の方には観客席がありませんね?なんであそこだけ空いているのでしょう?」キャンベルとエルニスは観客席に上がっていき、手ごろな席に座っていきます。

「やぁ、君たちもサーカスに招待されたの?」キャンベルとエルニスが声のしたほうを振り向くと、そこには紫のブレザーとズボン、ギザギザの赤いマントと紫の山高帽を着用した赤毛のショートヘアーの少女が座っていたのです。

「あら、レミオンさん!」
「おはよう、レミオン!」

 レミオンは両の赤いひとみを向けてくると、笑みを浮かべて挨拶あいさつを返します。
「おはよう、キャンベルちゃんにエルニス君!」そして、間もなく会場の照明しょうめいが落ちました。

 間もなく、広場の中央にスポットライトが照らされ、そこには黒いスーツとシルクハットを着用した金色の毛並みを持つ猫の獣人じゅうじんが立っていたのです。

「皆さま!我らがパラグリラサーカスへようこそ!わたくし、当サーカス団長の『ゴールド・デュランダル』と申します!これより、様々な種族が共鳴し合う世紀のサーカスショーを開始いたします!」

 会場から割れんばかりの拍手はくしゅが起こると、オーケストラ調の音楽が鳴りひびき、会場が一気に明るくなりました。

「まずは、人間のセバスチャンの華麗かれいな玉乗りからご覧ください!」団長の合図とともに、先ほど配券係をしていたピエロの青年が現れ、赤と白の縞模様の大玉に乗って観客席の周囲を移動したかと思うと、そのまま広場の中央へと移動し、どこからか黄色い球が現れ、続いて緑、青の球が現れて、それらの球でジャグリングを始めたのです。

 セバスチャンは大玉に乗っているのにも関わらず、ふらつく様子もなくジャグリングを続けます。さらに、青紫あおむらさきむらさき、赤色、オレンジ色の球が次々に増えていき、セバスチャンは大玉に乗りつつ、七つの球でジャグリングを続けたのです。観客席からは驚きの声が上がります。

 ジャグリングのスピードが上がっていったかと思うと、セバスチャンは七つの球を真上へ放り投げ、右手を鳴らしたと同時に、七つの球はそれぞれの色の花火となって音と光をまき散らしたのです。

 そして、セバスチャンは大玉の上からジャンプして、華麗に着地して会釈えしゃくをしました。会場からはこれまた割れんばかりの拍手やかっさいが巻き起こりました。
「いいぞ!」
「ヒューヒュー!」
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