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すぐるとリリスの凸凹大冒険『ゴールデン・エイジの財宝』
2-2 悪霊退治
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大広間は、煤けた赤いカーペットが敷かれた広い部屋で、破けたカーテンと割れたガラスが飛び散っている薄気味悪い部屋で、そこには、紫のローブの悪霊を中心に、多くのゴーストたちが集まっていて、ヤツらの視線の先には、白いドレスをまとう、ウェーブのかかった金髪に碧眼の整った顔立ちの少女の形をした人形が座っており、そこからすすり泣く声が聞こえてきます。
「おら、もっと気合い入れて泣け!」
「ボス!何とかしてくださいよ!」
ゴーストたちはヘラヘラした声で言うと、紫のローブの悪霊が立ち上がり、少女の人形に語り掛けます。
「アリス!いくら目を背けようと、愛する者が殺されたことに変わりはないぞ!」
これに少女の人形は、泣きじゃくる声をあげます。
「いいぞ!ヒューヒュー!」
ゴーストたちは、まるでアイドルのコンサートに集まった観客のように少女の人形を囃し立てます。この有様に、リリスは我慢できなくなって少女の人形をかばうようにおどり出ます。
「貴様ら!何をやっておる!?」
ゴーストたちの視線は、リリスに注がれます。
「なんだあの女は!?」
「せっかくいいところだったのに!」
「あいつだ!オレたちにむかって火を噴いた女!」
これに、紫のローブを着込んだガイコツの姿をした、悪霊のボスが前に出ました。
「そうか、おまえか!ワシの子分たちが世話になったという魔族の女とは・・・なるほど、はね返りのじゃじゃ馬って感じだな!」
「そうか、貴様が悪霊たちのボスか!?妾と一対一で勝負し、妾が勝ったら、この屋敷から出ていくのじゃ!」
「なんだと!?ロクな魔力のない下級悪魔なんかにワシを止められるものか!」
「お!ケンカだぜ!」
「ボスにかなうもんか!」
ゴーストたちはリリスとボスの周りに集まっていき、さながら、両者のリングとなりました。
「では行くぞ!」
リリスが向かっていくと、ボスは二人に、二人が四人と分身の魔術を使い、リリスは四人のボスに囲まれました。リリスが所かまわずパンチやキックを放ちますが、どれも素通りするだけで、相手をとらえきれません。
「ならば!」
リリスは口から炎を吐くと、影はかき消え、本物のボスは炎に包まれ、苦しんでいます。
「そこじゃっ!」
リリスが炎に包まれた拳を相手に叩きつけようとしますが、ボスは少女の人形を盾にします。
「どうだ!?この女ごと殴り倒せるか!?」
「くっ・・・!卑怯な・・・!」
「へへっ!正義バカは扱いやすいな!」
ボスも周りのゴーストたちもリリスをあざ笑いますが、すぐるが持つ絵筆の杖の房が輝き、ボスを焼き尽くします。
「ぎゃあああああっ!」
ボスは光に包まれて消滅すると、ゴーストたちは皆、クモの子を散らすように、屋敷から次々に飛び出していったのです。
「すぐる!手出しは無用じゃ!」
「何言っているのさ!ああいう相手にはまともなやり方は通用しないよ!それに、相手も人質を取るようなことをしたんだ、おあいこだよ!」
「しかし・・・!」
すっかり静かになった大広間には、少女の人形だけが残りましたが、人形はいまだにすすり泣くのをやめません。
「うむ、悪霊どもは去ったが、このまま放っておいたら、また戻ってくるぞ?!」
「だったら、この人形の悲しみの原因を解決しないとダメだな・・・これは悲しみを背負ったアリスの霊が、人形にとりついているんだ・・・!」
すぐるがこう言いますが、リリスが頭をかしげます。
「じゃが、それにはどうすれば・・・?」
すると、少女の人形はすすり泣く声で、こうささやきました。
「・・・ああ・・・ジョン・・・どうして、私を・・・おいていってしまったの・・・?逢いたい・・・また・・・ジョンに・・・逢いたい・・・」
「うむ、死に分かれた恋人に逢わせればよいのか・・・だが・・・死した者に逢わせるには・・・どうすればよいのじゃ?」
「時間をさかのぼる魔法なんて・・・知らないし・・・」
すぐるも途方に暮れていると、すぐるが持つ虹色の房を持つ絵筆の杖が白い光を放ち、すぐるとリリスは思わず目を伏せました。
「おら、もっと気合い入れて泣け!」
「ボス!何とかしてくださいよ!」
ゴーストたちはヘラヘラした声で言うと、紫のローブの悪霊が立ち上がり、少女の人形に語り掛けます。
「アリス!いくら目を背けようと、愛する者が殺されたことに変わりはないぞ!」
これに少女の人形は、泣きじゃくる声をあげます。
「いいぞ!ヒューヒュー!」
ゴーストたちは、まるでアイドルのコンサートに集まった観客のように少女の人形を囃し立てます。この有様に、リリスは我慢できなくなって少女の人形をかばうようにおどり出ます。
「貴様ら!何をやっておる!?」
ゴーストたちの視線は、リリスに注がれます。
「なんだあの女は!?」
「せっかくいいところだったのに!」
「あいつだ!オレたちにむかって火を噴いた女!」
これに、紫のローブを着込んだガイコツの姿をした、悪霊のボスが前に出ました。
「そうか、おまえか!ワシの子分たちが世話になったという魔族の女とは・・・なるほど、はね返りのじゃじゃ馬って感じだな!」
「そうか、貴様が悪霊たちのボスか!?妾と一対一で勝負し、妾が勝ったら、この屋敷から出ていくのじゃ!」
「なんだと!?ロクな魔力のない下級悪魔なんかにワシを止められるものか!」
「お!ケンカだぜ!」
「ボスにかなうもんか!」
ゴーストたちはリリスとボスの周りに集まっていき、さながら、両者のリングとなりました。
「では行くぞ!」
リリスが向かっていくと、ボスは二人に、二人が四人と分身の魔術を使い、リリスは四人のボスに囲まれました。リリスが所かまわずパンチやキックを放ちますが、どれも素通りするだけで、相手をとらえきれません。
「ならば!」
リリスは口から炎を吐くと、影はかき消え、本物のボスは炎に包まれ、苦しんでいます。
「そこじゃっ!」
リリスが炎に包まれた拳を相手に叩きつけようとしますが、ボスは少女の人形を盾にします。
「どうだ!?この女ごと殴り倒せるか!?」
「くっ・・・!卑怯な・・・!」
「へへっ!正義バカは扱いやすいな!」
ボスも周りのゴーストたちもリリスをあざ笑いますが、すぐるが持つ絵筆の杖の房が輝き、ボスを焼き尽くします。
「ぎゃあああああっ!」
ボスは光に包まれて消滅すると、ゴーストたちは皆、クモの子を散らすように、屋敷から次々に飛び出していったのです。
「すぐる!手出しは無用じゃ!」
「何言っているのさ!ああいう相手にはまともなやり方は通用しないよ!それに、相手も人質を取るようなことをしたんだ、おあいこだよ!」
「しかし・・・!」
すっかり静かになった大広間には、少女の人形だけが残りましたが、人形はいまだにすすり泣くのをやめません。
「うむ、悪霊どもは去ったが、このまま放っておいたら、また戻ってくるぞ?!」
「だったら、この人形の悲しみの原因を解決しないとダメだな・・・これは悲しみを背負ったアリスの霊が、人形にとりついているんだ・・・!」
すぐるがこう言いますが、リリスが頭をかしげます。
「じゃが、それにはどうすれば・・・?」
すると、少女の人形はすすり泣く声で、こうささやきました。
「・・・ああ・・・ジョン・・・どうして、私を・・・おいていってしまったの・・・?逢いたい・・・また・・・ジョンに・・・逢いたい・・・」
「うむ、死に分かれた恋人に逢わせればよいのか・・・だが・・・死した者に逢わせるには・・・どうすればよいのじゃ?」
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