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すぐるとリリスの凸凹大冒険『ゴールデン・エイジの財宝』
2-5 アリスの頼み
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翌日、リリスは令嬢のアリスに呼ばれたのです。アリスの自室は、白い壁に装飾がほどこされた窓、飾られたベッドに、たくさんの本が入った本棚、赤いカーペットが敷かれているという、貴族のお屋敷にふさわしい、豪華な内装だったのです。さすがのリリスも緊張していましたが、目の前にいるアリスが気さくに語り掛けます。
「あら、リリスさん、そう改まらないで、肩の力を抜いて下さいね」
「うむ・・・アリス様はなぜわら・・・いや、私を呼んだのですか?」
「ええ、セイラから話を聞きましたの、とてもいいメイドさんが入ったって、それで気になったから、ぜひお会いしたいと思ったからですわ」
それを聞いたリリスは表情を緩めます。
「そうで・・・だったんですか」
その様子を見たアリスはクスッと笑います。
「あら、口調まで改めなくてもいいです、気兼ねなく、いつもの口調でいいですわ、今度から、気軽に話しかけてくださいね」
それに、リリスの緊張がだいぶ解けてきました。
「うむ、よろしく頼むの、アリス殿」
「ええ、リリスさん、そのしゃべり方、あなたの気高い性格と相まって、カッコいいですわ!」
「ありがとうの、アリス殿!」
すると、アリスがポケットから一通の手紙を取り出しました。
「それは?」
「これは、ジョンへの恋文です・・・」
アリスは顔を赤らめながら言いました。
「わたくし・・・王都に住むジョンと言う男の子に想いをよせています・・・でも・・・」
アリスは唇をかみしめながらささやきます。
「わたくしは・・・スピネルの大貴族・・・それに対して、ジョンは・・・平民の生まれ・・・この国では、身分違いの恋愛は・・・基本的に禁止されているんです・・・!」
それを聞いたリリスはハッとします。
「このカリス家の当主である・・・お母さまの許しがあればいいのですが・・・おそらく、それはかなわないでしょう・・・!ですが、この恋文をどうにかして、ジョンに渡したいのです!お母さまに見つかったら、燃やされてしまいます・・・!どうか、わたくしに変わって、恋文をジョンに・・・!」
その切実な言葉に、リリスは頷きました。
「うむ、任せておくがよい!妾も一人の殿御を愛する身!お主の想い、受け取ったぞ!」
「ありがとう・・・!」
リリスはアリスから恋文を受け取り、ポケットにしまいます。
「とは、いったものの、どうやって渡せば・・・!?」
そこに、扉がノックする音がして、執事が現れました。
「あの・・・リリスさん、あなたにお会いしたいというお客様が、エントランスにてお待ちしております」
「うむ、今すぐ行こうぞ!」
リリスは大階段を降りて、エントランスに向かうと、ハッとしました。
「うむ!すぐるではないか!どうしたのじゃ?」
「君の事が気になって、様子を見に来たんだ。どう?うまくやれているかい?」
これにリリスは頷きます。
「うむ!見ての通り、妾は元気にやれておるし、なんとかアリスに近づくことができたしの!」
「そう、ここまではうまくいったみたいだね・・・!」
すぐるはほっと胸をなでおろします。
「それですぐる、これを・・・!」
リリスはポケットからアリスから預かった恋文をたくします。
「これは・・・?」
「これを、王都にいるという、ジョンと言う者に渡してほしいのじゃ!」
「ジョン?あ、もしかして、王都の宿屋のお手伝いをしているあの男の子かな?彼、アリスって言う女の子の事が気になっているみたいだったよ・・・!」
それを聞いたリリスは口角を上げます。
「なら、これを妾に代わってジョンに・・・!」
「わかった、任せてよ!」
すぐるはリリスから、アリスの恋文を受け取りました。
「気を付けるのだぞ、すぐる」
「そっちも気を付けるようにね、リリス」
リリスは、王都に戻るすぐるの後姿を、見えなくなるまで見送り、屋敷に戻っていきました。女主人はその様子を陰で見ていたのです。
「あら、リリスさん、そう改まらないで、肩の力を抜いて下さいね」
「うむ・・・アリス様はなぜわら・・・いや、私を呼んだのですか?」
「ええ、セイラから話を聞きましたの、とてもいいメイドさんが入ったって、それで気になったから、ぜひお会いしたいと思ったからですわ」
それを聞いたリリスは表情を緩めます。
「そうで・・・だったんですか」
その様子を見たアリスはクスッと笑います。
「あら、口調まで改めなくてもいいです、気兼ねなく、いつもの口調でいいですわ、今度から、気軽に話しかけてくださいね」
それに、リリスの緊張がだいぶ解けてきました。
「うむ、よろしく頼むの、アリス殿」
「ええ、リリスさん、そのしゃべり方、あなたの気高い性格と相まって、カッコいいですわ!」
「ありがとうの、アリス殿!」
すると、アリスがポケットから一通の手紙を取り出しました。
「それは?」
「これは、ジョンへの恋文です・・・」
アリスは顔を赤らめながら言いました。
「わたくし・・・王都に住むジョンと言う男の子に想いをよせています・・・でも・・・」
アリスは唇をかみしめながらささやきます。
「わたくしは・・・スピネルの大貴族・・・それに対して、ジョンは・・・平民の生まれ・・・この国では、身分違いの恋愛は・・・基本的に禁止されているんです・・・!」
それを聞いたリリスはハッとします。
「このカリス家の当主である・・・お母さまの許しがあればいいのですが・・・おそらく、それはかなわないでしょう・・・!ですが、この恋文をどうにかして、ジョンに渡したいのです!お母さまに見つかったら、燃やされてしまいます・・・!どうか、わたくしに変わって、恋文をジョンに・・・!」
その切実な言葉に、リリスは頷きました。
「うむ、任せておくがよい!妾も一人の殿御を愛する身!お主の想い、受け取ったぞ!」
「ありがとう・・・!」
リリスはアリスから恋文を受け取り、ポケットにしまいます。
「とは、いったものの、どうやって渡せば・・・!?」
そこに、扉がノックする音がして、執事が現れました。
「あの・・・リリスさん、あなたにお会いしたいというお客様が、エントランスにてお待ちしております」
「うむ、今すぐ行こうぞ!」
リリスは大階段を降りて、エントランスに向かうと、ハッとしました。
「うむ!すぐるではないか!どうしたのじゃ?」
「君の事が気になって、様子を見に来たんだ。どう?うまくやれているかい?」
これにリリスは頷きます。
「うむ!見ての通り、妾は元気にやれておるし、なんとかアリスに近づくことができたしの!」
「そう、ここまではうまくいったみたいだね・・・!」
すぐるはほっと胸をなでおろします。
「それですぐる、これを・・・!」
リリスはポケットからアリスから預かった恋文をたくします。
「これは・・・?」
「これを、王都にいるという、ジョンと言う者に渡してほしいのじゃ!」
「ジョン?あ、もしかして、王都の宿屋のお手伝いをしているあの男の子かな?彼、アリスって言う女の子の事が気になっているみたいだったよ・・・!」
それを聞いたリリスは口角を上げます。
「なら、これを妾に代わってジョンに・・・!」
「わかった、任せてよ!」
すぐるはリリスから、アリスの恋文を受け取りました。
「気を付けるのだぞ、すぐる」
「そっちも気を付けるようにね、リリス」
リリスは、王都に戻るすぐるの後姿を、見えなくなるまで見送り、屋敷に戻っていきました。女主人はその様子を陰で見ていたのです。
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