【完結】愛され妻は演技です 〜愛されない公爵夫人は「旦那様溺愛計画」を実行中〜

針沢ハリー

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18.ご奉仕してくれちゃう旦那様★


 私は夜遅くに帰ってきた旦那様に、今日のお茶会の報告をした。

 私はもう寝室で横になっていたけれど、そのためにベッドの上に座り直す。その近くに旦那様が腰掛けた。

 私は「妃殿下はやはり王太子殿下を好いていらっしゃる」と彼に伝えた。

「お二人とも素直にお気持ちを伝えられたら、きっと今とは違った関係が築けるのではないかと思いました」

「そうか。手間をかけた。殿下にお伝えしよう」

「それから、光栄なことに、妃殿下から名前を呼ぶことを許されました。私のことも名前で呼んでくださいました」

「……あの妃殿下が……。そなたは……」

 旦那様は驚いた顔をすると、なぜかふっと笑った。
 そういえば、私は実家を出て公爵家に嫁いでから誰からも名前で呼ばれたことがない。

 呼んでくれるとしたら立場的に旦那様しかいないけれど、この人が私の名前を知っているのか、にわかに不安になる。

「旦那様。そういえば私の名前はご存じですか?」

「当たり前だ。ミレニアだろう」

(あ、知っていらしたのね……)

 旦那様は「王太子殿下はお喜びになるだろうな。そなたには礼をしよう」と言ってくれた。

「では、ご一緒していただけるなら、お芝居を見に行きたいのですが」

 そういえば、それをお願いしに行って、今日のお茶会の話になって忙しくなってしまったから、お芝居を見に行きたいのを旦那様に伝えられていなかった。

 ちょうどいいので、しっかり旦那様にも一緒に行っていただこう。ご褒美ならば断わられはしないだろう。

「分かった。王立劇場の席はいつでも用意できる。しかし、今日の礼は今日のうちにしたいな。ミレニア」

「え、あ、名前は呼ばないでください……」

 急に旦那様に名前を呼ばれるのはなんだか恥ずかしい。

 でも私の反応が楽しかったのか、旦那様はにやりと笑う。ついでに、「そなたこそ私の名前など知らないのでは?」と聞いてきた。

「そんなはずはございませんでしょう? クライド・ファルケン様と言えば、昔からよく聞くお名前でした。あなた様と結婚したがるご令嬢のなんと多かったことか」

「……そうか。ミレニア、こちらに」

 旦那様は毎晩そうするように私の手を取ってきたけれど、私はそれに抵抗し、自分の手を後ろに隠した。

 はっきり言って今の私は疲労困憊だ。緊張しながら堅苦しい格好で過ごした。さらには結構な距離を歩いた。昨日も疲れさせられたと言うのに。

「今日は致しませんわよ?」

「……なぜだ?」

「昨日も、少しだけと言いながら、しっかり二回も! こちらの身にもなって下さいませ! 旦那様は、王太子殿下と鍛えておいでだからよいのでしょうけど。私は歩いただけであんなに大変だったのに、なぜ旦那様は剣を打ち合ったり出来るのか不思議でした。それくらい、体力に差がございますのよ?」

「剣? もしや、見ていたのか?」

「あ……」

 うっかりした。メレディス様の秘密の楽しみかもしれないから、内緒にしておくつもりだったのに。

「ミレニア?」

 旦那様に顎を持ち上げられて、その美しい顔を近づけられると、ついつい目をそらしてしまう。

「み、てました……」

「ほう。それは妃殿下に誘われたわけか。そうでなければあんな場所にはたどり着けんだろう」

 私はそれを認めつつ、王太子殿下には黙っていてくれるように旦那様に頼んだ。

「それくらい、妃殿下は殿下を気にしておいでということですけれど、知られたくないとお考えかもしれませんので」

「それは構わないが……。今日は本当に何もしてはいけないのか?」

「はい! 体が壊れます!」

 旦那様は顔を近づけたまま私を見つめてくる。私が負けない気持ちを込めて見返すと、旦那様は急に微笑みながら言った。

「では、最後まではしない……。今日のそなたの働きへの労いだけだ」

「えっ、いや、だめですってば!」

 彼は私の唇を舐めたかと思ったら、座っている私の寝巻きをまくりあげて、太ももにキスをする。そして私の足の間に寝転がった。

「も、だめっ、なんでっ」

「そなたに快感を与えるだけだ」

「え、でも、そんなところっ、やぁっ!」

 太ももの下に肩を入れられてしまえば、私は後ろに倒れるしかない。咄嗟に後ろに手をついてベッドに転がりそうになるのに堪えた。
 でも私はすぐにそれを後悔した。この体勢のせいで、旦那様が私の秘部に舌を這わせるのが見えてしまったからだ。

「んっ、ああっ、やめ、んんっ!」

 前世で言うところのクリ●リスをじっくり舐められる。指で触れられたことはあるけれど、今まではここまではされなかった。
 あの艶本には、こういう行為についても書かれていたから、旦那様はきっとそれを見たのだ。

 やめてと言ってもやめてくれず、私は旦那様の舌の動きと、こんなに美しい男性に奉仕されているのだという状況への興奮から、あっさりとイかされてしまった。
 そこがジンジンとするのが止まらない。
 旦那様が体を起こしたので睨むと、彼は意地悪く笑う。

「……だめ、と言いましたのに……」

「私のものも舐めていたのに、自分はだめだと?」

「私はしてみたくて……」

「私もしたかったのだが」

「……う……?」

 私は、ご奉仕してくれちゃう公爵様ってどうなのだろうかと思いつつ、そこをひくつかせてしまった。とってもイヤラシイ……。

 私のようにとりえのない女でも、初めての相手だったおかげで、旦那様は楽しんでくれているらしい。
 座ったままガウンや寝巻きをはだけ始めた旦那様の鍛えられた胸筋に誘われて、私は彼に近づいてその体をサスサスしてしまう。

「……こちらにも触れてくれ」

「え、あ、はい……」

 なぜか旦那様のすっかり勃ち上がったソレを握ることになってしまって、私はこの後彼がどうするつもりなのか分からなかった。
 でも、彼は大きな手を私の手の上から重ねてきて、そのまま男根を上下に扱き始めた。

 私の目の前で旦那様が眉を寄せて目元を赤くしている。なんと言う役得だろうか。

 そして、初めて旦那様が果てる瞬間を見た。声は唇を噛んで我慢していたようだった。声が聞けないのはとっても残念だけれども、お顔だけでもとてつもなくエロ……色っぽかった。

「……旦那様、そんなお顔をしたら……」

「ん……? その気になったか?」

「……もうっ!」

 私は旦那様に思わずキスをしてしまった。それはすぐに深いものになってしまい、もうすっかり致す流れだ。

 私は寝巻きを脱がせられながら、旦那様に釘を刺す。

「一回だけですよ……?」

「分かった。では、じっくり楽しもう」

「え、や、それは逆に疲れそうっ、ひ、や、ああっ」

 案の定、すぐに中に入ってきた旦那様に何度も奥を突かれて目の前に星が散る。
 最後は旦那様に舌を絡められたまま、イってしまった。旦那様もそのすぐ後に中にしっかり注いでくださった。

 正直疲れたけれど、旦那様と小さなキスをしながら抱きしめ合っていると、温かくて気持ちがいい。

 王太子殿下ご夫婦のように、実は想い合っているご夫婦も羨ましいけれど、セフレ夫婦もそう悪くはないかも……なんて私はお気軽に思いながら、旦那様の腕の中で眠りについた。

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