【完結】死に戻ったお飾り王妃は、愛を知らない成り上がり国王の最愛になる

針沢ハリー

文字の大きさ
28 / 64
落ちぶれ王妃と成り上がり国王

28.ここまで堕ちてくればいい②★

しおりを挟む

 マリアーナの、ゆらめく灯りに照らされた金色の髪も、その瞳も、傷のある手も、誇り高い心も、全てが硬い宝石のようだった。
 その輝きは、そう簡単に光を失くしそうもない。

 もともと泥の中を這いずり回っていたアルベルトには一生持てない光を、彼女は持ち続けているような気がした。

「俺は、あんたを泥に沈めてやりたい……」

「……それは、どういう……? 私を殺すということ?」

 彼女は文字通り泥に沈められると思ったようだった。
 目が見開かれ、その表情には怯えの色が広がっていく。そして、体は小刻みに震えていた。

「いや、違う。気にしなくていい」

 その香りを吸い込みながら、なだめるように首筋や頬やあごに口づける。

 彼女はどこを向いたらいいのか分からないと言うように左右に視線をさまよわせてから固く目を閉じた。
 彼女の引き結ばれた口元に口づけたことはない。好きでもない相手にはされたくないだろうからだ。

 その代わりに彼女の額に自分のそれを付ける。このまま彼女の頭の中をのぞけたら楽しそうだと、ふと思った。
 そうしたら自分にも理解できるだろうか。彼女の怯えや、矜持や、それ以外の感情も。

 おずおずと目を開いた彼女が言った。

「私たちは分かり合えないのだわ。生まれも育ちも違いすぎて……」

 触れ合った額は温かいのに、この美しい女はそんな言葉でアルベルトを拒絶する。
 でも否定はできない。自分も彼女を理解し切れないだろうし、彼女も理解しないだろう。
 何もかもが違うから。
 
 マリアーナは「この体に流れる血以外、あなたにとっては価値がないのですもの」と言う。
 それはそうなのだ。そのためにこうして抱こうとしている。そのばずだ。

「私たちはお互いに夫婦としての役目を果たしているだけ……」

 そう言った彼女から頭を離すと、額の温もりがひんやりとした空気に冷まされていく。

 アルベルトは、無性にマリアーナを自分と同じ場所に堕としたくなった。
 これまでは、まだ男に慣れていない彼女を気遣ってやっていた。でも、彼女の理性を剥いで、その本性を全て見たくなる。

 何もかもが違っても、それは同じだろう。ただの男と女になってしまえば。


 アルベルトは、彼女の下着を脱がせながら隅々まで味わうように舌を這わせた。その度に彼女は体をよじる。
 胸の尖りをしつこく舌や指でなぶると、甘い吐息が聞こえだした。

「んっ、はぁ……」

「だいぶ慣れたな……。もっといい場所を教えてやる……」

「え……? んっ、あっ」

 体をずらして、太ももの内側も舐めていくと、もどかしそうにマリアーナは腰を揺らす。すでに彼女の秘所は潤っていて、二本の指を簡単に呑み込んだ。

「あっ、あんっ、ふ、ぅっ」

 彼女の中をかき混ぜると、ぬちゃぬちゃと音を鳴らしながら、指を締め付けてくる。
 いつもはこれを続けて、広げるだけで体を繋げている。
 だが、今日はそんなもので済ませてやるつもりはなかった。

 足を開かせてしっかりとつかむと、彼女の秘所を口淫する。少し舐め上げただけで、マリアーナは慌てた声を上げる。

「アルベルトっ、だめっ! そんな、汚い、あっ、いや……」
 
 その声は無視して、目的のものの周辺を舐める。秘玉で達しさせて乱れさせたい。

 秘玉はこれまでも指で軽くいじってやったことはあるが、特に反応は示さなかった。
 だから、「やめて」と言う声を聞き流して、その周りを強弱をつけて舐め続ける。
 一晩中かかってもかまわないと思っていたが、試みに秘玉を舌先でつついてみると、彼女はか細い悲鳴をあげた。

 アルベルトが顔を上げると、結っていた金色の髪が解けてしまっているマリアーナが首を横に振っていた。
 しかし、本当に嫌がっているわけではないのは分かる。
 眉を寄せて瞳を潤ませた彼女はアルベルトの髪をつかんで引っ張っているが、まるで力が入っていない。なでられているようなものだ。
 
「おねがい、おかしいの、それはもういや……」

 そんな声は逆効果だった。
 先ほどよりも舌先を尖らせて、秘玉をくりくりと動かしながら舐め続ける。

「あっ、うぅっ、や、んんっ、あ? いやっ、ゆびっ、だめぇっ!」

 秘玉を口で弄びながら、指で彼女の体の中も暴く。
 すると、彼女は足に力を入れて、ひときわ大きな声を上げた。
 中も腰も痙攣し、達したのだと分かる。

「ぁ……、は、ああっ……。何? 体が変なの……」

「初めて達したんだろう。気に入ったか?」

「え? ぁ……、なんでっ、そんなことっ」

 恥ずかしがって顔を伏せた彼女はまだ理性を残している。
 アルベルトは「まだこれからだ」と戸惑う彼女の耳元で囁いて教えてやった。そして、さすがに辛くなってきた自分自身を彼女の秘所に潜り込ませる。

「あっ、あっ、ああっ!」

 達したばかりで敏感になっている彼女は、容赦なくアルベルトのものを締め付けてくる。
 何度か腰を打ちつけるが、限界はすぐにやってきてしまった。彼女の中に精を注ぎ込みながら、あまりの快感に息が上がる。

 勃ち上がったものは、一度出したくらいでは力を失う気配もない。

 抜かないまま、こちらも大きく息をしている彼女の胸を吸いながら、再びゆるゆると腰を動かす。

「あっ、もう、終わって……」

「まだだ」

「ぅんっ、なん、で? いや……っああっ」

 嫌だと言いながら、アルベルトのものをその狭い膣で締め付けて、まるで縋り付くように首に手を回してくる彼女の中を穿ち続ける。
 まるで体中で抱きしめられているようだった。

 アルベルトはマリアーナの顔が快感にとろけるのを見届けながら、何度も欲望をぶつけた。

 やがて、彼女の瞳の様子が変わり、この世の何も見えていないかのように視線が定まらなくなる。
 胸を舐めれば、素直に声を上げ、膣内を擦ってやれば、それが男根を奥に導くように収縮する。

「どこがいい? マリアーナ……」

「あ、ぅ、わからなっ、んんっ」

「ちゃんと言え。そうしたら、もっと気持ちよくなれるぞ」

 彼女はあの瞳でこちらを見ながら、「ぜんぶ」と言う。その声は甘えているようで、突然の射精感に襲われる。
 もっとその声が聴きたくて、必死にそれに耐える。

「では、俺の名前を呼べ。そうしたら、全部やる」

 彼女は、もつれ気味の舌で、「あるべると、ぜんぶほしいの」といつもとは違う、幼なげな声を出した。
 もう止まれなかった。

「くそっ」

「あっ、ああ! あるべるとっ、あるっ、んあぁあ!」

 何度も最奥を突きながら、胸にも、鎖骨にも、首筋にも、押さえつけた腕の内側にも、口づけをして、強く吸う。
 その白い肌に赤い印が散ったのに、とてつもない満足感を味わう。

「あるべるとっ、もう、くるっ、おなかが、へんっ、あぁっ!」

 マリアーナが一際大きな声を上げた瞬間に、膣が規則的に締めつけては緩むのを繰り返しだした。
 もうこれ以上は耐えられず、男根を彼女の一番奥に何度も擦り付け、そして全てを注ぎ込んだ。
 その開放感と、彼女から与えられる快楽に、こちらまでどこかに飛ばされそうになる。

「あ、あ、あっ、ん、あるべると」

「っ、……どう、した?」

 息が整わないまま、首に手を回してくる彼女を抱きしめる。

「もっと、あるべるとがほしいの」

 そこにはもう、誇り高き王女はいなかった。
 ただの女になった彼女に、互いが満足するまで、何度も精を注ぎ込んだ。


 自分と同じ場所に堕ちてきたマリアーナは、それでも美しい光をまとっているようだった。

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

白い結婚にさよならを。死に戻った私はすべてを手に入れる。

美杉日和。(旧美杉。)
恋愛
商人であった父が、お金で貴族の身分を手に入れた。私というコマを、貴族と結婚させることによって。 でもそれは酷い結婚生活の始まりでしかなかった。悪態をつく姑。私を妻と扱わない夫。夫には離れに囲った愛人がおり、その愛人を溺愛していたため、私たちは白い結婚だった。 結婚して三年。私は流行り病である『バラ病』にかかってしまう。治療費は金貨たった一枚。しかし夫も父も私のためにお金を出すことはなかった。その価値すら、もう私にはないというように。分かっていたはずの現実が、雨と共に冷たく突き刺さる。すべてを悲観した私は橋から身を投げたが、気づくと結婚する前に戻っていた。 健康な体。そして同じ病で死んでしまった仲間もいる。一度死んだ私は、すべてを彼らから取り戻すために動き出すことを決めた。もう二度と、私の人生を他の人間になど奪われないために。 父の元を離れ計画を実行するために再び仮初の結婚を行うと、なぜか彼の愛人に接近されたり、前の人生で関わってこなかった人たちが私の周りに集まり出す。 白い結婚も毒でしかない父も、全て切り捨てた先にあるものは――

【完結】白い結婚を終えて自由に生きてまいります

なか
恋愛
––アロルド、私は貴方が結婚初日に告げた言葉を今でも覚えている。  忘れもしない、あの時貴方は確かにこう言った。  「初めに言っておく、俺達の婚姻関係は白い結婚として……この関係は三年間のみとする」 「白い結婚ですか?」 「実は俺には……他に愛する女性がいる」   それは「公爵家の令嬢との問題」を理由に、三年間だけの白い結婚を強いるもの。 私の意思を無視して三家が取り決めたものであったが、私は冷静に合意を決めた ――それは自由を得るため、そして『私自身の秘密を隠すため』の計算でもあった。 ところが、三年の終わりが近づいたとき、アロルドは突然告白する。「この三年間で君しか見えなくなった。白い結婚の約束をなかったことにしてくれ」と。 「セシーリア、頼む……どうか、どうか白い結婚の合意を無かった事にしてくれ」 アロルド、貴方は何を言い出すの? なにを言っているか、分かっているの? 「俺には君しかいないと、この三年間で分かったんだ」 私の答えは決まっていた。 受け入れられるはずがない。  自由のため、私の秘密を守るため、貴方の戯言に付き合う気はなかった。    ◇◇◇ 設定はゆるめです。 とても強い主人公が自由に暮らすお話となります。 もしよろしければ、読んでくださると嬉しいです!

【完結】離縁王妃アデリアは故郷で聖姫と崇められています ~冤罪で捨てられた王妃、地元に戻ったら領民に愛され「聖姫」と呼ばれていました~

猫燕
恋愛
「――そなたとの婚姻を破棄する。即刻、王宮を去れ」 王妃としての5年間、私はただ国を支えていただけだった。 王妃アデリアは、側妃ラウラの嘘と王の独断により、「毒を盛った」という冤罪で突然の離縁を言い渡された。「ただちに城を去れ」と宣告されたアデリアは静かに王宮を去り、生まれ故郷・ターヴァへと向かう。 しかし、領地の国境を越えた彼女を待っていたのは、驚くべき光景だった。 迎えに来たのは何百もの領民、兄、彼女の帰還に歓喜する侍女たち。 かつて王宮で軽んじられ続けたアデリアの政策は、故郷では“奇跡”として受け継がれ、領地を繁栄へ導いていたのだ。実際は薬学・医療・農政・内政の天才で、治癒魔法まで操る超有能王妃だった。 故郷の温かさに癒やされ、彼女の有能さが改めて証明されると、その評判は瞬く間に近隣諸国へ広がり── “冷徹の皇帝”と恐れられる隣国の若き皇帝・カリオンが現れる。 皇帝は彼女の才覚と優しさに心を奪われ、「私はあなたを守りたい」と静かに誓う。 冷徹と恐れられる彼が、なぜかターヴァ領に何度も通うようになり――「君の価値を、誰よりも私が知っている」「アデリア・ターヴァ。君の全てを、私のものにしたい」 一方その頃――アデリアを失った王国は急速に荒れ、疫病、飢饉、魔物被害が連鎖し、内政は崩壊。国王はようやく“失ったものの価値”を理解し始めるが、もう遅い。 追放された王妃は、故郷で神と崇められ、最強の溺愛皇帝に娶られる!「あなたが望むなら、帝国も全部君のものだ」――これは、誰からも理解されなかった“本物の聖女”が、 ようやく正当に愛され、報われる物語。 ※「小説家になろう」にも投稿しています

つかれやすい殿下のために掃除婦として就くことになりました

樹里
恋愛
社交界デビューの日。 訳も分からずいきなり第一王子、エルベルト・フォンテーヌ殿下に挨拶を拒絶された子爵令嬢のロザンヌ・ダングルベール。 後日、謝罪をしたいとのことで王宮へと出向いたが、そこで知らされた殿下の秘密。 それによって、し・か・た・な・く彼の掃除婦として就いたことから始まるラブファンタジー。

裏切られた令嬢は、30歳も年上の伯爵さまに嫁ぎましたが、白い結婚ですわ。

夏生 羽都
恋愛
王太子の婚約者で公爵令嬢でもあったローゼリアは敵対派閥の策略によって生家が没落してしまい、婚約も破棄されてしまう。家は子爵にまで落とされてしまうが、それは名ばかりの爵位で、実際には平民と変わらない生活を強いられていた。 辛い生活の中で母親のナタリーは体調を崩してしまい、ナタリーの実家がある隣国のエルランドへ行き、一家で亡命をしようと考えるのだが、安全に国を出るには貴族の身分を捨てなければいけない。しかし、ローゼリアを王太子の側妃にしたい国王が爵位を返す事を許さなかった。 側妃にはなりたくないが、自分がいては家族が国を出る事が出来ないと思ったローゼリアは、家族を出国させる為に30歳も年上である伯爵の元へ後妻として一人で嫁ぐ事を自分の意思で決めるのだった。 ※作者独自の世界観によって創作された物語です。細かな設定やストーリー展開等が気になってしまうという方はブラウザバッグをお願い致します。

寵愛のいる旦那様との結婚生活が終わる。もし、次があるのなら緩やかに、優しい人と恋がしたい。

にのまえ
恋愛
リルガルド国。公爵令嬢リイーヤ・ロイアルは令嬢ながら、剣に明け暮れていた。 父に頼まれて参加をした王女のデビュタントの舞踏会で、伯爵家コール・デトロイトと知り合い恋に落ちる。 恋に浮かれて、剣を捨た。 コールと結婚をして初夜を迎えた。 リイーヤはナイトドレスを身に付け、鼓動を高鳴らせて旦那様を待っていた。しかし寝室に訪れた旦那から出た言葉は「私は君を抱くことはない」「私には心から愛する人がいる」だった。 ショックを受けて、旦那には愛してもられないと知る。しかし離縁したくてもリルガルド国では離縁は許されない。しかしリイーヤは二年待ち子供がいなければ離縁できると知る。 結婚二周年の食事の席で、旦那は義理両親にリイーヤに子供ができたと言い出した。それに反論して自分は生娘だと医師の診断書を見せる。 混乱した食堂を後にして、リイーヤは馬に乗り伯爵家から出て行き国境を越え違う国へと向かう。 もし、次があるのなら優しい人と恋がしたいと…… お読みいただき、ありがとうございます。 エブリスタで四月に『完結』した話に差し替えいたいと思っております。内容はさほど、変わっておりません。 それにあたり、栞を挟んでいただいている方、すみません。

「無能」と捨てられた少女は、神の愛し子だった――。 凍てつく北の地で始まる、聖獣たちと冷徹公爵による「世界一過保護な」逆転生活。

秦江湖
恋愛
魔法適性「鑑定」がすべてを決める、黄金の国ルミナリス。 名門ベルグラード公爵家の末娘アデリーンは、十五歳の鑑定式で、前代未聞の『鑑定不能(黒の沈黙)』を叩き出してしまう。 「我が家の恥さらしめ。二度とその顔を見せるな」 第一王子からは婚約破棄を突きつけられ、最愛の三人の兄たちからも冷酷な言葉とともに、極寒の地「ノースガル公国」へ追放を言い渡されたアデリーン。 着の身着のままで雪原に放り出された彼女が出会ったのは、一匹の衰弱した仔狼――それは、人間には決して懐かないはずの『伝説の聖獣』だった。 「鑑定不能」の正体は、魔力ゼロなどではなく、聖獣と心を通わせる唯一の力『調律師』の証。 行き倒れたアデリーンを救ったのは、誰もが恐れる氷の公爵ゼノスで……。 「こんなに尊い存在を捨てるとは、黄金の国の連中は正気か?」 「聖獣も、私も……お前を離すつもりはない」 氷の公爵に拾われ、聖獣たちに囲まれ、これまでの不遇が嘘のような「極上溺愛」を享受するアデリーン。 一方で、彼女を捨てた黄金の国は、聖獣の加護を失い崩壊の危機に直面していた。 慌ててアデリーンを連れ戻そうとする身勝手な王族たち。 しかし、彼らの前には「復讐」の準備を終えたアデリーンの兄たちが立ちはだかる。 「遅いよ。僕らのかわいい妹を泣かせた罪、一生かけて償ってもらうからね」 これは、すべてを失った少女が、真の居場所と愛を見つけるまでの物語。

夫に欠陥品と吐き捨てられた妃は、魔法使いの手を取るか?

里見
恋愛
リュシアーナは、公爵家の生まれで、容姿は清楚で美しく、所作も惚れ惚れするほどだと評判の妃だ。ただ、彼女が第一皇子に嫁いでから三年が経とうとしていたが、子どもはまだできなかった。 そんな時、夫は陰でこう言った。 「完璧な妻だと思ったのに、肝心なところが欠陥とは」 立ち聞きしてしまい、失望するリュシアーナ。そんな彼女の前に教え子だった魔法使いが現れた。そして、魔法使いは、手を差し出して、提案する。リュシアーナの願いを叶える手伝いをするとーー。 リュシアーナは、自身を子を産む道具のように扱う夫とその周囲を利用してのしあがることを決意し、その手をとる。様々な思惑が交錯する中、彼女と魔法使いは策謀を巡らして、次々と世論を操っていく。 男尊女卑の帝国の中で、リュシアーナは願いを叶えることができるのか、魔法使いは本当に味方なのか……。成り上がりを目論むリュシアーナの陰謀が幕を開ける。 *************************** 本編完結済み。番外編を不定期更新中。

処理中です...