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番外編① 泥まみれの傭兵と光の王女
番外編①前編 泥まみれの傭兵
しおりを挟むアルベルトは、近くの川で急いで洗った服に身を包んで街の中に入った。
何年も前から一緒のマウリと、最近どこかから連れてこられて、傭兵団の下働きをさせられているエンシオと一緒だった。
三人とも服は生乾きだ。でも、あまり汚い格好で行くと、どの店でも何も売ってもらえないのは経験済みだから、こうするしかなかった。
空を見上げると太陽の光が何にも邪魔されずに降り注いでいる。この分なら服くらいはすぐに乾くだろう。
懐には今回の戦いで配られた報酬が入っている。歩くたびにそれがカチャカチャと楽しげな音を立てる。
同じようなことを考えていたらしいマウリが「今回は取られずにすんだな!」と無邪気に笑っている。
アルベルトたちの報酬はいつも、ごろつき同然の傭兵団の大人たちに、ほとんど取り上げられてしまう。
でも、今回は奴らを殴り返して逃げ回った。だから懐にこんなにたくさんのコインが入っている。
アルベルトは十五になった。今回の戦場では大人たちと同じ働きをしたし、もう彼らに負ける気はしなかった。
この何年か、あいつらを打ちのめしてやるのだと、マウリと一緒に鍛錬を続けた。それがようやく実を結んだのだと、昨夜は二人で大喜びした。
エンシオは戦いではまるで役に立たなかったから報酬はもらえていない。食べる物もいつも残飯だ。
だから、アルベルトは彼を連れてきた。少しも報酬をもらえないのは不公平だ。エンシオは料理がうまくて、こいつが炊事場に手伝いに入ってから、これまでよりも美味いものを食べられるようになった。材料は変わらないはずなのに。
だから、その礼くらいはしようと思ったのだ。
街中は小綺麗な服装をした金持ちたちや、食うには困っていないが余裕があるわけではなさそうな人たちがたくさん歩いている。
その間を、商売の使いっ走りらしき、自分たちと同じ年頃の少年が走ってすり抜けていく。
いつもは報酬をほとんど取り上げられていたから、そんな人の中に入り込み、スリをして小金を集めなくてはいけなかった。それはひどく惨めだった。
でも今日は自分の力で守り抜いた金がある。
アルベルトはどこか誇らしい気持ちで街の中を歩いた。初めての感覚だった。
傭兵をごろつきとしか思っていないらしい街の人に自分たちもそうだと知られれば、絶対にいい顔はされない。
いつも街で声をかけられた時は商隊の一員だとか、親と一緒に旅をしているのだとか言って、商人を装う。
そのために短い剣しか持っていない。これくらいならば護身用として誰でも持ち歩いているから違和感は持たれないだろう。
アルベルトとマウリは、エンシオに、「自分たちは商隊の一員だぞ。言い間違えるなよ」と何度目か分からないが、口々に言った。
エンシオは普段全然しゃべらない。エンシオがしゃべったのは自分の名前を言った時だけだった。
そんな調子の奴に言う必要はないかもしれないと思いつつも、新入りには教えるべきことをちゃんと教えておかないといけない。戦いの日々の中で、それが身に染みついている。
「なあ、アルベルト。なんか、兵隊が多くないか?」
「そうだな……。あの戦いにいた奴らじゃないな。あいつらはこんな派手な服は着ていなかった。そもそもあいつらが引き上げていった方向とも違うし、この街は戦場からは遠いのに……」
少し先へ進むと、大きな通りに出る。この通りの両側には店が並んでいるが、今は街の人々が何かを見ようと、その場所に群がっていた。
皆、やけに綺麗な服を着た兵隊たちから「ここから先には入るな!」と怒鳴られている。
マウリと顔を見合わせて、「何があるのか見よう」と視線で会話をした。
体が細いのをいいことに、人の間をすり抜けて最前列の近くまで行くと、しゃがんで大人たちの足元から顔をのぞかせる。
等間隔に兵士が並んでいて、その兵士たちの足の隙間から向こう側を見ようとするが、今のところ何も見えない。
街の人たちの声が、しゃがんでいる自分たちの上から降ってきた。
彼らは皆「王族」が来ているのだと言っていた。
しかし「王族」という言葉の意味を知らなかったアルベルトはすぐにそれを忘れた。
とにかく、どこかの大金持ちが来ているのだとしか思わなかった。
少し待つと、やけに飾り立てられた馬車から人が降りてくる。
金持ちそうな大人の女と、子どもの女だ。
しゃがんだままその様子を見ていたアルベルトは、自分よりもずっと年下の、キラキラと日光を反射する服を着た子どもと目が合った気がした。
その子は腰まである長い金髪を下ろしている。その全てが光を放っているように見えた。
それに、あんなに白い肌の子どもは見たことがなかった。
次の瞬間、彼女はこちらに向かって手を振ってきた。大人たちはアルベルトの上で歓声を上げる。
そんな中、アルベルトは彼女が自分だけを見ているのではないかと感じていた。
もちろん思い込みだったのかもしれない。
でも自分と彼女、二人しかこの世界に居ないかのような錯覚に陥って、彼女が視界からいなくなるまで、ずっとその姿を目で追ったのだった。
アルベルトたちは街でほんの少しの買い物をして、残りの金で腹を満たした。
そして、何時間も歩いて傭兵団のテントに戻った。
大人たちはほとんど出払っていた。「花街」に行くのだと皆言っていたから、今夜は帰らないはずだ。
マウリやエンシオや、他の同年代の団員と一緒に床に寝転がり、テントの、上に尖った形の屋根を見つめる。
マウリが他の奴らに街の様子を話して、何を食べたか、何を見たか、少し大げさに自慢している。
アルベルトはこの日、薄汚れた自分たちとは違う生き物かと思うような、光をまとった人間がいるのだと知った。
そして、卑屈さも暗さも微塵も感じさせない笑顔を浮かべる子どもを初めて見た。あんなに輝く、長い金色の髪も。
泥に塗れた人生を送る自分とは全然違う。
でも、ふと「本当にそうだろうか」という考えが頭をよぎった。
人間なんて、骸になってしまえば、金持ちだろうと貧乏人だろうと違いがないのをアルベルトは知っている。
あの光の場所に人間がいるのなら、そこに自分が近づいて何が悪いのだろう。
泥の中から這いずり出て、まっさらな服を着たら、自分だってあんな風に見えるかもしれない。
そのためには何をすべきだろうか。
たった一つ分かるのは、ここにいてはだめだということだ。それでは傭兵団の大人と同じような、薄汚れた人間になるだけだ。
「俺はのし上がるよ。何をしてでも……」
「アルベルト? 何か言ったか?」
寄ってきたマウリと、隣で横になっているエンシオに、そして自分に言い聞かせるようにアルベルトは言った。
「今だけだ。俺たちはあいつらよりもずっとずっと強くなって、好きに生きるんだ」
「傭兵団を出るってこと? そりゃ、飯さえ食えたら、こんなところにはいたくないけどさ。アルベルトは親父さんもいるし」
父親は酒ばかり飲んでいて、まともに話をしたこともない。
よくあれで戦場で生き残れると感心する。世話をやいてもらった覚えもない。
「あんな奴はどうなってもいい。どんな形になるか分からないけど、誰にも従わなくていいように……」
アルベルトは急にエンシオに服をつかまれて首をかしげた。エンシオが何か意思を見せるのは珍しい。
「どうした?」
「……………」
エンシオはいつものように、そっぽを向いたままだった。
でも、今の話を聞いていたのなら、この行動の意味は一つだ。
「お前も来るのか?」
エンシオは頷いた。
「いいぞ。一緒に行こう。でも、お前もしっかり鍛えて、強くならないといけないぞ?」
「アルベルト! 俺も、もっと強くなる!」
「俺もだ! 絶対に!」
マウリと二人で笑っていると、ふとエンシオがほんの少し口元を上げているのに気づいた。
「エンシオ! お前、笑えるじゃないか。その方がいいぞ!」
「マウリ、エンシオの顔を引っ張るのはやめてやれよ」
アルベルトは、マウリが間にいる自分にのしかかりながらエンシオにちょっかいを出すのをやめさせた。
エンシオは聞こえないくらいの声で何かしゃべった。「ありがとう」と聞こえた気がした。
アルベルトは褒めるようにエンシオの頭をぐりぐりとなでると、眠るためにまたきちんと横たわった。
街までは夜が明けてから昼近くまで歩いて、ようやくたどり着いたのに、少しいただけでまた同じ道を戻ってきた。馬は大人たちしか持っていないのだ。
だから体は疲れ切っていた。でも普段は食べられない物を食べて、見たこともないものを見て、心は満たされている。
アルベルトは眠ってしまったエンシオに服をつかまれたままなのを見て笑った。
そして、久しぶりにいい気分で眠りについた。
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