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第21話 襲撃
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襲撃は突如のことだった。
城門が爆薬によって破壊され、敵兵達が侵入した。
その中にはモンスターも紛れている。
「な、なぜ魔物が……」
「ここはルミナスのはずだろう」
城門にロックゴーレムが現れた。
魔法でしか傷付かない特性を持つ。
魔法学園に戦力を分散させたのは、
このゴーレムを城に投下する戦略も隠されていた。
「俺達では、倒せない」
「し、死んでもこの先に通すなよ!
城には陛下や王女様がいる」
兵士達は決死の覚悟で戦うが、
相性の悪い敵に、手も足も出ず敗れてしまう……
「ふははは!
これが名高いルミナスの戦士か!
ゴーレム如きにこの有様」
「ゼル様、もうすぐ城に侵入できます!
間者の情報だと聖女は私室にいます」
指揮官であるゼルに敵兵が伝える。
ルミナスに潜む間者の情報から、
マリアの居場所は筒抜けのようだ。
「ふふふ……
これで我らの悲願が叶う!
ようやく聖女が手に入るわけだ」
ゼルは嫌らしい笑みを浮かべて、
高らかに宣言する。
「待っていろ、マリア・ルミナス!
お前を手に入れて我らの王を蘇らせる」
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
キャロルは、マリアを庇いながら敵の攻撃を凌ぐ。
城内で間者から直接の攻撃を受けていた。
「まさか……
メイドになりすましていたなんて」
「キャロル、怪我が……」
敵の魔法を受けながら倒していく。
ここから城外に逃げるには、
吹き抜けの訓練場を通過しなくてはならない。
キャロルは訓練場の通過が正念場と認識していた。
そして敵兵も間者の情報から城内を熟知している。
つまり先回りされていたのだ。
「くそ、反対側に回り込まれていたか」
目前にはウェアウルフ二体、兵士五人が現れる。
その中にいる指揮官ゼルが笑い出した。
「ハハハ、読み通りに聖女が来てくれた!
笑いが止まらないぜ!」
「マリア様、元来た場所へ」
「無駄だ、もうすぐ城門から仲間が来る!
そいつらと挟み撃ちだ!」
城門にも戦力を回し、二方向から攻めてきている。
7対1そしてさらに増援未知数。
まさに絶体絶命だ。
「そうとは限らないぜ」
そこに王国騎士団の精鋭5人が現れた。
クリスとも親しくしてきた男、
更にゲイルの幼馴染のカートである。
「カート!」
騎士団でカートとキャロルは組むことが多い。
攻めのキャロル、守りのカートで行動してきた。
「マリア様!
俺たちが来たからには安心してくれ」
「ふははは!馬鹿かおまえ。
戦力差を見て何を言う」
モンスター2体は俊敏なウェアウルフだ。
ゴーレムは動きも鈍く、城門に残してきた。
「行くぞ!キャロル!
お前たちはマリア様を守れ!」
指示された騎士4人は、マリアを囲むように守る。
後方から敵はまだ来ていないようだ。
そしてカート達の連携技が炸裂して、
あっという間にウェアウルフ2体を退治した。
足の速い狼を倒したため、
今後はキャロルのスピードで有利に立てる。
「く、くそが!
俺の可愛いウルフを」
「悪いな……
だがお前もすぐに会わせてやるよ!」
「ち、調子にのるなよ!!」
苛立ったゼルと兵士達が一気に畳み掛ける。
「シールドバッシュ!」
カート達の連携技で兵士を倒し、
更にゼルの腹に剣を突き刺して致命傷を与えた。
「ま、まさかこんな雑魚どもに
手こずるとはな……」
残りの兵士も戦意を喪失しており、
戦況はこちらが有利となったが、
ゼルの後方から何者かが歩く音が聞こえてきた。
「剣聖セシル」
ルミナスの最高戦力である、
剣聖セシル・フレイヤが現れたのだ。
セシルは黒髪を長くした長身の美女だ。
剣技はレベル7まで上がり、
固有スキルである高速剣も覚えている。
幼い頃から規格外の才能を発揮して、
去年、剣聖の儀を経て最高戦力へと至った。
「セ、セシル……
お前なんでここにいるんだ?」
カートが尋ねる。
セシルは、今頃ゲイルと共に、
魔法学園にいるはずだったのだ。
「馬鹿だなお前、こいつはな……
俺たち側の人間なんだよ!」
そのように高笑いしながら、ゼルは言い放つ。
「う、嘘だろ、セシル……」
「セシル、貴方!」
カート達も事実を受け入れられない。
セシルと一緒に行動を共にする事もあり、
裏切り者という事実を認められなかった。
「剣聖セシル、早く奴らを殺せ!」
ゼルの声にセシルは不敵な笑みを浮かべて、
一言も発さずに剣を振り払う。
すると前方にいた敵兵二名が切り刻まれ、
息もできぬまま即死してしまった。
「お、お前、何をする!」
「ふふふ……
汚らわしい声を聞かせないでくれる?」
更に高速剣がゼルを襲い胴体を真っ二つにした。
ゼルは、まさか攻撃されるとは思っておらず、
驚愕の表情を浮かべたまま息絶える。
「な、なぜ……」
目の前の現実にマリアは恐怖で足がすくんでいた。
あんなに優しかった剣聖が、
平気で仲間を切り刻んでいる。
決して残酷な人ではなかったと信じられないでいた……
「おい、セシル、嘘だと言ってくれ!
本当は敵に潜入していたんだろう?」
「カート、何を言っても奴には無駄だ!
奴は、私達の知っているセシルではない」
カートの発言をキャロルが必死に打ち消そうとする。
キャロル自身、その残虐さを見て目が覚めたのだ。
「私が攻撃する、カート……
高速剣を何とかしてくれ」
「ば、馬鹿いうな!
奴の動きを止められる奴なんて、
このルミナスにいるのかよ」
「行くぞ!」
「あ~~くそ!」
カートとキャロルの連携技で向かうが、
セシルは直前で魔法を唱えた。
「ダークスフィア」
暗黒魔法レベル2である。
ルミナスで暗黒魔法を使える者はいない。
その暗黒属性の矢がカートを襲う。
しかし大楯で防いだ影響で、カートの足が止まり、
キャロルがガラ空きになってしまう……
その様子を見て、マリアが叫ぶ。
「キャロル!!」
しかしその時点で遅い。
カートとキャロルの間には距離が開いている……
そして、セシルの高速剣がキャロルを襲い、
悲鳴と共に崩れ落ちてしまう。
「お、おい!キャロル!」
カートは、今すぐにキャロルの元に駆け寄りたい。
しかし近寄った途端にセシルは狙ってくる。
隙のないセシルに迂闊に動けないでいた。
胴体こそ真っ二つにされていないが、
急所を刺されたキャロルは致命傷だ。
次でとどめを刺されてしまう。
セシルがとどめの一撃を繰り出す刹那……
「インフェルノ」
セシルの足元に大きな魔法陣が生まれ、
強烈な火柱がセシルを包み込む。
間違いなくルミナスの中では最強格の火魔法、
レベル4インフェルノ。
最近、腕を上げてようやく使えるようになった者が1人だけいる。
「やっぱりあんただったのね、セシル」
インフェルノの炎が消えていく中、
暗黒のオーラを身に纏うセシルが呟く……
「あなたは……シャルロット殿下」
マリアの姉であるシャルロット・ルミナス。
ここからシャルロット対剣聖セシルの戦いが始まる。
城門が爆薬によって破壊され、敵兵達が侵入した。
その中にはモンスターも紛れている。
「な、なぜ魔物が……」
「ここはルミナスのはずだろう」
城門にロックゴーレムが現れた。
魔法でしか傷付かない特性を持つ。
魔法学園に戦力を分散させたのは、
このゴーレムを城に投下する戦略も隠されていた。
「俺達では、倒せない」
「し、死んでもこの先に通すなよ!
城には陛下や王女様がいる」
兵士達は決死の覚悟で戦うが、
相性の悪い敵に、手も足も出ず敗れてしまう……
「ふははは!
これが名高いルミナスの戦士か!
ゴーレム如きにこの有様」
「ゼル様、もうすぐ城に侵入できます!
間者の情報だと聖女は私室にいます」
指揮官であるゼルに敵兵が伝える。
ルミナスに潜む間者の情報から、
マリアの居場所は筒抜けのようだ。
「ふふふ……
これで我らの悲願が叶う!
ようやく聖女が手に入るわけだ」
ゼルは嫌らしい笑みを浮かべて、
高らかに宣言する。
「待っていろ、マリア・ルミナス!
お前を手に入れて我らの王を蘇らせる」
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
キャロルは、マリアを庇いながら敵の攻撃を凌ぐ。
城内で間者から直接の攻撃を受けていた。
「まさか……
メイドになりすましていたなんて」
「キャロル、怪我が……」
敵の魔法を受けながら倒していく。
ここから城外に逃げるには、
吹き抜けの訓練場を通過しなくてはならない。
キャロルは訓練場の通過が正念場と認識していた。
そして敵兵も間者の情報から城内を熟知している。
つまり先回りされていたのだ。
「くそ、反対側に回り込まれていたか」
目前にはウェアウルフ二体、兵士五人が現れる。
その中にいる指揮官ゼルが笑い出した。
「ハハハ、読み通りに聖女が来てくれた!
笑いが止まらないぜ!」
「マリア様、元来た場所へ」
「無駄だ、もうすぐ城門から仲間が来る!
そいつらと挟み撃ちだ!」
城門にも戦力を回し、二方向から攻めてきている。
7対1そしてさらに増援未知数。
まさに絶体絶命だ。
「そうとは限らないぜ」
そこに王国騎士団の精鋭5人が現れた。
クリスとも親しくしてきた男、
更にゲイルの幼馴染のカートである。
「カート!」
騎士団でカートとキャロルは組むことが多い。
攻めのキャロル、守りのカートで行動してきた。
「マリア様!
俺たちが来たからには安心してくれ」
「ふははは!馬鹿かおまえ。
戦力差を見て何を言う」
モンスター2体は俊敏なウェアウルフだ。
ゴーレムは動きも鈍く、城門に残してきた。
「行くぞ!キャロル!
お前たちはマリア様を守れ!」
指示された騎士4人は、マリアを囲むように守る。
後方から敵はまだ来ていないようだ。
そしてカート達の連携技が炸裂して、
あっという間にウェアウルフ2体を退治した。
足の速い狼を倒したため、
今後はキャロルのスピードで有利に立てる。
「く、くそが!
俺の可愛いウルフを」
「悪いな……
だがお前もすぐに会わせてやるよ!」
「ち、調子にのるなよ!!」
苛立ったゼルと兵士達が一気に畳み掛ける。
「シールドバッシュ!」
カート達の連携技で兵士を倒し、
更にゼルの腹に剣を突き刺して致命傷を与えた。
「ま、まさかこんな雑魚どもに
手こずるとはな……」
残りの兵士も戦意を喪失しており、
戦況はこちらが有利となったが、
ゼルの後方から何者かが歩く音が聞こえてきた。
「剣聖セシル」
ルミナスの最高戦力である、
剣聖セシル・フレイヤが現れたのだ。
セシルは黒髪を長くした長身の美女だ。
剣技はレベル7まで上がり、
固有スキルである高速剣も覚えている。
幼い頃から規格外の才能を発揮して、
去年、剣聖の儀を経て最高戦力へと至った。
「セ、セシル……
お前なんでここにいるんだ?」
カートが尋ねる。
セシルは、今頃ゲイルと共に、
魔法学園にいるはずだったのだ。
「馬鹿だなお前、こいつはな……
俺たち側の人間なんだよ!」
そのように高笑いしながら、ゼルは言い放つ。
「う、嘘だろ、セシル……」
「セシル、貴方!」
カート達も事実を受け入れられない。
セシルと一緒に行動を共にする事もあり、
裏切り者という事実を認められなかった。
「剣聖セシル、早く奴らを殺せ!」
ゼルの声にセシルは不敵な笑みを浮かべて、
一言も発さずに剣を振り払う。
すると前方にいた敵兵二名が切り刻まれ、
息もできぬまま即死してしまった。
「お、お前、何をする!」
「ふふふ……
汚らわしい声を聞かせないでくれる?」
更に高速剣がゼルを襲い胴体を真っ二つにした。
ゼルは、まさか攻撃されるとは思っておらず、
驚愕の表情を浮かべたまま息絶える。
「な、なぜ……」
目の前の現実にマリアは恐怖で足がすくんでいた。
あんなに優しかった剣聖が、
平気で仲間を切り刻んでいる。
決して残酷な人ではなかったと信じられないでいた……
「おい、セシル、嘘だと言ってくれ!
本当は敵に潜入していたんだろう?」
「カート、何を言っても奴には無駄だ!
奴は、私達の知っているセシルではない」
カートの発言をキャロルが必死に打ち消そうとする。
キャロル自身、その残虐さを見て目が覚めたのだ。
「私が攻撃する、カート……
高速剣を何とかしてくれ」
「ば、馬鹿いうな!
奴の動きを止められる奴なんて、
このルミナスにいるのかよ」
「行くぞ!」
「あ~~くそ!」
カートとキャロルの連携技で向かうが、
セシルは直前で魔法を唱えた。
「ダークスフィア」
暗黒魔法レベル2である。
ルミナスで暗黒魔法を使える者はいない。
その暗黒属性の矢がカートを襲う。
しかし大楯で防いだ影響で、カートの足が止まり、
キャロルがガラ空きになってしまう……
その様子を見て、マリアが叫ぶ。
「キャロル!!」
しかしその時点で遅い。
カートとキャロルの間には距離が開いている……
そして、セシルの高速剣がキャロルを襲い、
悲鳴と共に崩れ落ちてしまう。
「お、おい!キャロル!」
カートは、今すぐにキャロルの元に駆け寄りたい。
しかし近寄った途端にセシルは狙ってくる。
隙のないセシルに迂闊に動けないでいた。
胴体こそ真っ二つにされていないが、
急所を刺されたキャロルは致命傷だ。
次でとどめを刺されてしまう。
セシルがとどめの一撃を繰り出す刹那……
「インフェルノ」
セシルの足元に大きな魔法陣が生まれ、
強烈な火柱がセシルを包み込む。
間違いなくルミナスの中では最強格の火魔法、
レベル4インフェルノ。
最近、腕を上げてようやく使えるようになった者が1人だけいる。
「やっぱりあんただったのね、セシル」
インフェルノの炎が消えていく中、
暗黒のオーラを身に纏うセシルが呟く……
「あなたは……シャルロット殿下」
マリアの姉であるシャルロット・ルミナス。
ここからシャルロット対剣聖セシルの戦いが始まる。
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