休憩スキルで異世界無双!チートを得た俺は異世界で無双し、王女と魔女を嫁にする。

ゆう

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第115話 獣王

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子供を殺されて怒り狂ったドラゴンが俺達に強烈な咆哮を浴びせる。
それは、恨みのこもった怨念の声だった。


「お前の気持ちが痛い程分かるよ…
 でも、お前もその手に抱える餌を、
 殺してきているだろう」


母上は、ドラゴンと会話しながら、
その爪に挟まるモンスターを指して言う。
ドラゴンは、子供のために餌を捕まえてきたようだ。

母上の言葉など聞こえていないかのように、ドラゴンは口を大きく開けて息を吸い込み、ブレスを吐く準備をする。


「母上!」


「分かっている!」


母上は光の剣を、ドラゴンの口の中めがけて放つ。
その攻撃はブレスを一時的に中断させ、
ドラゴンも口内の痛みに耐えている。
一時的にドラゴンの行動を制限出来たことは収穫だった。


「ブレスには母上の光の剣が有効だ!」


俺は即座に覇王を発動し聖剣を握りしめる。
その力を解放すると、リブル山に覇王の光が溢れていく。
 

「そ、その光は陛下と同じ光!」


ガルムとユリスが驚いている。
聖剣技は発動していたが、覇王をここまで解放してはいなかった。
初代国王と同じ輝きを見れば驚くのも無理はない。


「二人とも、俺から離れるな…」


俺はマリアから流れてくる魔力を感じながら右手に光を集める。
そして、俺と同時に攻撃しようと母上も準備をしていた。


「賢者の言っていた竜の鎧を打ち砕く」


しかし、親子の息のあった攻撃を放つが、
衝突の瞬間にドラゴンは空高く飛び上がってしまう。


「しまった!」


母上の光の剣が届かない上空では、ブレスを中断させられない。
そして案の定、ドラゴンは上空からブレスを放ってきた。


「迷ってる暇はない…
 今やらなければ、みんなが死んでしまう」


俺は即座に岩場を蹴り、猛スピードでブレスに突っ込んでいく。
一見すると自殺行為のように見えるが、何も考えずに突っ込んでいるわけではない。
エレノアの時に、自爆の魔法にも耐えられたスキルがある。


「頼むぞ、イフリート!」


俺の周りに螺旋の炎が発生して、炎のブレスを無効化した。
ドラゴンのブレスは消え去ったが爆風が全員を襲う。


「おやびん!」


体重の軽いユリスが爆風に飛ばされそうになり、ガルムが手を握り締める。
ガルムは、必死に岩に捕まり耐えているが、ユリスの手を離してしまう。
そしてユリスは、上空を飛ぶドラゴンの真下まで飛ばされてしまった。
ガルムの悲痛にも近い声が山道に響く。


一瞬の隙だった、俺がガルム達に気を取られている隙にドラゴンが尻尾による攻撃を俺に繰り出した。


その瞬間、母上が俺を庇って、弾き飛ばされてしまい岩場に頭をぶつけてしまう。


「母上!」


まずい…
打ちどころが悪かったのか、
気絶しているかもしれない。


少し離れた岩場に、もたれかかるように母上が倒れている…
そしてドラゴンの真下にはユリスもいる。


「ア、アニキ…
 おやびんが…」


涙を流しながらガルムが俺に声をかける…
ブレスを無効化して着地した俺は、
偶然にもガルムと距離が近かった。
しかし、母上とユリスはそれぞれ逆方向にいる。


「これは…」


気のせいかもしれない。
ドラゴンが笑っているように見える。
俺が片方を救おうと動けば、もう片方をドラゴンが狙うだろう。
そして、そうすることでドラゴンは、殺された子供の復讐を果たそうと考えている。


母上を助けても、ユリスが死んでしまえば意味が無い。
ここは記憶の世界だが、本当の過去の世界だとしたら歴史が改変されてしまう可能性がある。


その時だった…
俺の頭に、【何者か分からない誰か】から、
今ここで【休憩スキル】を使えと明確な指示があった。


そして俺は休憩スキルを使用する。
白く輝く光が俺の身体を包み込んでいく。


スキルがレベルアップしました。
休憩スキルLv.3 → Lv.4
魔力を与えた仲間に自分のスキルを与えることが出来る。
使用回数:1回
※休憩スキルのレベル上昇時に使用回数が補充される。



そして、隣にいるガルムは瞳に涙を溜めながら悔しがっている。
目の前でユリスの手を離したのを悔やんでいた。


「アニキ、オレは大切な人を、
 おやびんやリルムを守りたい…
 でも、俺はいつも身体が小さくて…
 弱くて、泣き虫で…」


ガルムは瞳から大粒の涙を流しながら、
俺に悲痛な声で訴えてくる。


その瞬間、これから俺が何をしなければならないのか明確に理解した。
 


「ガルム、よく聞け!
 お前に力を授ける、
 ユリスを、絶対に…
 絶対に救うんだ!」



「ア、アニキ?」


俺はガルムに手を当てて魔力を送り込む。


「これから与えるのは魔力消費型の剣技だ…
 イメージしろ!
 その剣技のイメージを」


「イメージ?」


「そう、伝説の獣王は小さい身体ながらも、
 民を守るためにその剣を振るった…」



ガルムは、瞳に溢れていた涙を拭い、
俺の言葉に集中する。



「そして獣王はこう願った…

【民を守れるほどに強く大きくなりたい】」



そして俺の送った魔力を媒介にスキルが発動し、目の前には身体を大きく発育させたガルムの姿が見える。






「そのスキルの名前は、獣王剣だ!」





そしてここから、
ガルムの本当の物語が始まる。
民を守り抜く獣王ガルムの物語が…
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