168 / 182
第168話 聖域
しおりを挟む
母親の命を人質に取られ、危うく死にそうになったが、初代国王の一言をきっかけに、この局面を打開しようとしていた……
「身体から力がみなぎってくる……」
俺の身体から温かな光と共に、
力が溢れていく……
その波動を感じ取った賢者が、
驚きに目を見開いていた……
「クリス、まさか……
女神からスキルを習得したのか?」
間違いなくユーリを通して、
女神からスキルを獲得している。
以前ユーリが出していた神々しい光を、
自分の身体からも感じていた……
初代国王が伝えたかったのは、
まさにこのことだったのだ……
「神聖域……」
しかしこのスキルが何か分からず、
途方に暮れていると、ユーリが口を開く。
「クリス、あの……
テティスが説明してくれるって……」
「はい?」
女神からスキルを獲得してしまったが、女神が説明して大丈夫なのだろうか……
一抹の不安を感じたが緊急事態である為、
今は女神の言葉に頼ろうと考えた。
「ユーリ、頼む……
教えて欲しい!」
ユーリを通して女神からスキルの説明を受ける……
聖域の範囲内であれば、全てのスキルの効果を吸収して聖剣の力にする。
「でも、物凄く膨大な魔力を消費するって……」
大量の魔力を注ぎ込まなければ、
聖域は消え去ってしまう。
効果の高いスキルの分、その代償は計り知れない。
「今なら俺も魔力は全快だ……
マリア、ユーリもまだ余力がある!」
そして聖域スキルに力を注ぎ込む。
ありったけの想いを込めて……
その瞬間、俺と母上の周りに神々しい光が溢れて、瞬く間に俺達を包み込んだ。
神聖な光は、首輪の効果を吸収して、
母上の心を縛る鎖を解き放つ……
更に生気を失っていた瞳も、
その輝きを取り戻した。
「うっ……」
「母上!!」
「あねご!!」
俺とユーリは即座に母上に駆け寄り、
みんなで抱きしめ合う……
「お、お前達……」
「良かった、良かったよ……
あねご……」
ユーリは瞳から涙が溢れてしまい、
感情を抑えきれない……
固い絆で結ばれた母上を失うと思い、
胸が苦しくて張り裂けそうだった。
それはユーリだけでない……
俺もマリアも、そして賢者も同じ想いなんだ……
それは、みんなが……
クレア・レガードを大好きだからだ……
「おかえり……母上……」
「クリス、ユーリ……
ありがとう……
私を救ってくれて……」
母上も苦しみに耐えてきた分、
今の幸せに感情が抑えきれなくなったのだろう。
涙を堪えきれなくなっていた……
「私は、幸せ者だよ……
お前達が、傍にいてくれて……」
母上の感極まるその言葉に、
俺は胸が熱くなって、
気持ちが込み上げてしまう……
上手く言葉に出来ないかもしれない。
でも、それでも……
貴方に伝えたいんだ……
俺の大切な貴方に……
「母上……」
「俺を、産んでくれて……
ありがとう……」
想いを言葉に乗せて、
精一杯の愛情を伝えた……
心からの想いを言葉にすると、
きっと相手にも伝わる。
「私こそ言いたい……
クリス……生まれてきてくれて……
ありがとう……」
聖域の中で俺達は、お互いに抱きしめ合った……
こうやって絆を感じることが出来て、
それが嬉しくて、時間を忘れてしまう。
「おい!クリス!
もうそろそろいいか?」
いい加減我慢が出来ず、賢者が声をかけてきた。
母上を救うためとはいえ、ずっとアデルとの戦いを任せている。
「ご、ごめん!賢者!」
「全く!マリアが助けてくれなければ、
危なかったからな!」
聖域スキルが使えるようになった瞬間、
マリアは、賢者の応援をしながら、
俺へ魔力を送っていた。
そして、隷属の首輪の効果を、
全て吸収し終えたのを確認して首輪を取り外す。
これで母上は自由になったが、
聖域スキルを使った反動を体感している。
「物凄い魔力の消費だ……」
あっという間に空になりそうな勢いに、
驚きを隠せない……
女神から手に入れたスキルだけあって、
魔力も多く必要とする。
「洗脳スキルは使わなくて済んだけど、
テレサがいなければ、聖域は使えなかった」
休憩スキルで魔力を回復したが、
それだけでは足りなかった……
全てが繋がり母上が救えたと考えると、
今まで無駄な事はなかったと思える。
そして、ここからは賢者達に加勢する。
俺も全力を持ってアデルを、
倒してみせると心に決めた。
「マリア、ユーリ……
俺に力を貸してくれ……」
その声と同時に二人から、
魔力が流れてくるのを感じる。
更に俺は聖剣を握りしめて、
力を解放する……
「アデル……
覚悟しろよ!」
女神のスキルによって、母上を救うことが出来た。
しかしアデルの陰謀は、この程度ではない。
ミゲルの街で行われている計画と、
サラの行方と全てが繋がる……
その事実を母上が告げた瞬間、
俺達は魔族に対して、怒りを抑えきれなくなるのであった……
「身体から力がみなぎってくる……」
俺の身体から温かな光と共に、
力が溢れていく……
その波動を感じ取った賢者が、
驚きに目を見開いていた……
「クリス、まさか……
女神からスキルを習得したのか?」
間違いなくユーリを通して、
女神からスキルを獲得している。
以前ユーリが出していた神々しい光を、
自分の身体からも感じていた……
初代国王が伝えたかったのは、
まさにこのことだったのだ……
「神聖域……」
しかしこのスキルが何か分からず、
途方に暮れていると、ユーリが口を開く。
「クリス、あの……
テティスが説明してくれるって……」
「はい?」
女神からスキルを獲得してしまったが、女神が説明して大丈夫なのだろうか……
一抹の不安を感じたが緊急事態である為、
今は女神の言葉に頼ろうと考えた。
「ユーリ、頼む……
教えて欲しい!」
ユーリを通して女神からスキルの説明を受ける……
聖域の範囲内であれば、全てのスキルの効果を吸収して聖剣の力にする。
「でも、物凄く膨大な魔力を消費するって……」
大量の魔力を注ぎ込まなければ、
聖域は消え去ってしまう。
効果の高いスキルの分、その代償は計り知れない。
「今なら俺も魔力は全快だ……
マリア、ユーリもまだ余力がある!」
そして聖域スキルに力を注ぎ込む。
ありったけの想いを込めて……
その瞬間、俺と母上の周りに神々しい光が溢れて、瞬く間に俺達を包み込んだ。
神聖な光は、首輪の効果を吸収して、
母上の心を縛る鎖を解き放つ……
更に生気を失っていた瞳も、
その輝きを取り戻した。
「うっ……」
「母上!!」
「あねご!!」
俺とユーリは即座に母上に駆け寄り、
みんなで抱きしめ合う……
「お、お前達……」
「良かった、良かったよ……
あねご……」
ユーリは瞳から涙が溢れてしまい、
感情を抑えきれない……
固い絆で結ばれた母上を失うと思い、
胸が苦しくて張り裂けそうだった。
それはユーリだけでない……
俺もマリアも、そして賢者も同じ想いなんだ……
それは、みんなが……
クレア・レガードを大好きだからだ……
「おかえり……母上……」
「クリス、ユーリ……
ありがとう……
私を救ってくれて……」
母上も苦しみに耐えてきた分、
今の幸せに感情が抑えきれなくなったのだろう。
涙を堪えきれなくなっていた……
「私は、幸せ者だよ……
お前達が、傍にいてくれて……」
母上の感極まるその言葉に、
俺は胸が熱くなって、
気持ちが込み上げてしまう……
上手く言葉に出来ないかもしれない。
でも、それでも……
貴方に伝えたいんだ……
俺の大切な貴方に……
「母上……」
「俺を、産んでくれて……
ありがとう……」
想いを言葉に乗せて、
精一杯の愛情を伝えた……
心からの想いを言葉にすると、
きっと相手にも伝わる。
「私こそ言いたい……
クリス……生まれてきてくれて……
ありがとう……」
聖域の中で俺達は、お互いに抱きしめ合った……
こうやって絆を感じることが出来て、
それが嬉しくて、時間を忘れてしまう。
「おい!クリス!
もうそろそろいいか?」
いい加減我慢が出来ず、賢者が声をかけてきた。
母上を救うためとはいえ、ずっとアデルとの戦いを任せている。
「ご、ごめん!賢者!」
「全く!マリアが助けてくれなければ、
危なかったからな!」
聖域スキルが使えるようになった瞬間、
マリアは、賢者の応援をしながら、
俺へ魔力を送っていた。
そして、隷属の首輪の効果を、
全て吸収し終えたのを確認して首輪を取り外す。
これで母上は自由になったが、
聖域スキルを使った反動を体感している。
「物凄い魔力の消費だ……」
あっという間に空になりそうな勢いに、
驚きを隠せない……
女神から手に入れたスキルだけあって、
魔力も多く必要とする。
「洗脳スキルは使わなくて済んだけど、
テレサがいなければ、聖域は使えなかった」
休憩スキルで魔力を回復したが、
それだけでは足りなかった……
全てが繋がり母上が救えたと考えると、
今まで無駄な事はなかったと思える。
そして、ここからは賢者達に加勢する。
俺も全力を持ってアデルを、
倒してみせると心に決めた。
「マリア、ユーリ……
俺に力を貸してくれ……」
その声と同時に二人から、
魔力が流れてくるのを感じる。
更に俺は聖剣を握りしめて、
力を解放する……
「アデル……
覚悟しろよ!」
女神のスキルによって、母上を救うことが出来た。
しかしアデルの陰謀は、この程度ではない。
ミゲルの街で行われている計画と、
サラの行方と全てが繋がる……
その事実を母上が告げた瞬間、
俺達は魔族に対して、怒りを抑えきれなくなるのであった……
0
あなたにおすすめの小説
異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~
宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。
転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。
良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。
例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。
けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。
同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。
彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!?
※小説家になろう様にも掲載しています。
【完結】487222760年間女神様に仕えてきた俺は、そろそろ普通の異世界転生をしてもいいと思う
こすもすさんど(元:ムメイザクラ)
ファンタジー
異世界転生の女神様に四億年近くも仕えてきた、名も無きオリ主。
億千の異世界転生を繰り返してきた彼は、女神様に"休暇"と称して『普通の異世界転生がしたい』とお願いする。
彼の願いを聞き入れた女神様は、彼を無難な異世界へと送り出す。
四億年の経験知識と共に異世界へ降り立ったオリ主――『アヤト』は、自由気ままな転生者生活を満喫しようとするのだが、そんなぶっ壊れチートを持ったなろう系オリ主が平穏無事な"普通の異世界転生"など出来るはずもなく……?
道行く美少女ヒロイン達をスパルタ特訓で徹底的に鍛え上げ、邪魔する奴はただのパンチで滅殺抹殺一撃必殺、それも全ては"普通の異世界転生"をするために!
気が付けばヒロインが増え、気が付けば厄介事に巻き込まれる、テメーの頭はハッピーセットな、なろう系最強チーレム無双オリ主の明日はどっちだ!?
※小説家になろう、エブリスタ、ノベルアップ+にも掲載しております。
異世界に転生した俺は英雄の身体強化魔法を使って無双する。~無詠唱の身体強化魔法と無詠唱のマジックドレインは異世界最強~
北条氏成
ファンタジー
宮本 英二(みやもと えいじ)高校生3年生。
実家は江戸時代から続く剣道の道場をしている。そこの次男に生まれ、優秀な兄に道場の跡取りを任せて英二は剣術、槍術、柔道、空手など様々な武道をやってきた。
そんなある日、トラックに轢かれて死んだ英二は異世界へと転生させられる。
グランベルン王国のエイデル公爵の長男として生まれた英二はリオン・エイデルとして生きる事に・・・
しかし、リオンは貴族でありながらまさかの魔力が200しかなかった。貴族であれば魔力が1000はあるのが普通の世界でリオンは初期魔法すら使えないレベル。だが、リオンには神話で邪悪なドラゴンを倒した魔剣士リュウジと同じ身体強化魔法を持っていたのだ。
これは魔法が殆ど使えない代わりに、最強の英雄の魔法である身体強化魔法を使いながら無双する物語りである。
『異世界ガチャでユニークスキル全部乗せ!? ポンコツ神と俺の無自覚最強スローライフ』
チャチャ
ファンタジー
> 仕事帰りにファンタジー小説を買った帰り道、不運にも事故死した38歳の男。
気がつくと、目の前には“ポンコツ”と噂される神様がいた——。
「君、うっかり死んじゃったから、異世界に転生させてあげるよ♪」
「スキル? ステータス? もちろんガチャで決めるから!」
最初はブチギレ寸前だったが、引いたスキルはなんと全部ユニーク!
本人は気づいていないが、【超幸運】の持ち主だった!
「冒険? 魔王? いや、俺は村でのんびり暮らしたいんだけど……」
そんな願いとは裏腹に、次々とトラブルに巻き込まれ、無自覚に“最強伝説”を打ち立てていく!
神様のミスで始まった異世界生活。目指すはスローライフ、されど周囲は大騒ぎ!
◆ガチャ転生×最強×スローライフ!
無自覚チートな元おっさんが、今日も異世界でのんびり無双中!
最強賢者の最強メイド~主人もメイドもこの世界に敵がいないようです~
津ヶ谷
ファンタジー
綾瀬樹、都内の私立高校に通う高校二年生だった。
ある日、樹は交通事故で命を落としてしまう。
目覚めた樹の前に現れたのは神を名乗る人物だった。
その神により、チートな力を与えられた樹は異世界へと転生することになる。
その世界での樹の功績は認められ、ほんの数ヶ月で最強賢者として名前が広がりつつあった。
そこで、褒美として、王都に拠点となる屋敷をもらい、執事とメイドを派遣してもらうことになるのだが、このメイドも実は元世界最強だったのだ。
これは、世界最強賢者の樹と世界最強メイドのアリアの異世界英雄譚。
DIYと異世界建築生活〜ギャル娘たちとパパの腰袋チート
みーくん
ファンタジー
気づいたら異世界に飛ばされていた、おっさん大工。
唯一の武器は、腰につけた工具袋——
…って、これ中身無限!?釘も木材もコンクリも出てくるんだけど!?
戸惑いながらも、拾った(?)ギャル魔法少女や謎の娘たちと家づくりを始めたおっさん。
土木工事からリゾート開発、果てはダンジョン探索まで!?
「異世界に家がないなら、建てればいいじゃない」
今日もおっさんはハンマー片手に、愛とユーモアと魔法で暮らしをDIY!
建築×育児×チート×ギャル
“腰袋チート”で異世界を住みよく変える、大人の冒険がここに始まる!
腰活(こしかつっ!)よろしくお願いします
異世界転生おじさんは最強とハーレムを極める
自ら
ファンタジー
定年を半年後に控えた凡庸なサラリーマン、佐藤健一(50歳)は、不慮の交通事故で人生を終える。目覚めた先で出会ったのは、自分の魂をトラックの前に落としたというミスをした女神リナリア。
その「お詫び」として、健一は剣と魔法の異世界へと30代後半の肉体で転生することになる。チート能力の選択を迫られ、彼はあらゆる経験から無限に成長できる**【無限成長(アンリミテッド・グロース)】**を選び取る。
異世界で早速遭遇したゴブリンを一撃で倒し、チート能力を実感した健一は、くたびれた人生を捨て、最強のセカンドライフを謳歌することを決意する。
定年間際のおじさんが、女神の気まぐれチートで異世界最強への道を歩み始める、転生ファンタジーの開幕。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる