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第176話 理由
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俺とサリーの視察をするため、
神界から女神が現れた。
普段サラが見せない笑みを浮かべて、
その表情から別人が乗り移っていると分かる。
「あの……ところで、
女神のスキルを得て何かご迷惑が?」
「はぁ?当たり前だろ?
何でも無効化するスキルなんて、
世界のバランスが崩れる!」
確かに……
魔力を消費し過ぎて、使用する間は何も出来ないが、規格外の強さに違いない。
「スキルの返上とかはできます?」
「出来るわけないだろ……」
「ですよね……」
出来れば厄介ごとは避けたい。
目の前の女神に関わると、痛い目を見ると本能が警笛を鳴らしている。
そして俺とアテナのやり取りを見て、
テティスが助け舟を出そうと声を出した。
「査定って、強さと性格よね?
それなら強さは折り紙つきよ!
何たって覇王持ちだし」
「な、何だと……」
アテナの目が獣を見る目に変わり、
ギラギラしている。
覇王は女神の中でも高評価のようだ。
「お前!レベル幾つだ?」
「えーと、確か覇王はレベル8のはずですけど」
その問いに答えた瞬間、アテナだけでなく、
テティスまでも放心してしまった。
口が開きっぱなしで美しい顔が台無しである。
「あの……何か?」
「お、おい……覇王で、
レベル9に至ったのは過去一人だけだ……」
「へ?」
歴代二番目だと知り驚愕してしまう。
恐らく最高レベルは初代国王に違いない。
更にそれだけでなく、アテナは俺の顔を凝視しつつ疑問を問いかけた。
「お、お前の強さは理解した……
だが、何故だ……
何故多くのスキルを所有している?」
まさかスキルを把握されるとは思わないが、
後ろめたい事はないため、
正直に話してしまうことにした。
「転生前に女神が与えてくれると……」
「ん?どんなスキルだ?」
俺は今までの経緯について説明する。
鑑定の儀式で休憩を得て、更にスキルを使い多くの力を獲得したと伝えた。
そして謁見の間に集まる全ての者は、
今まで打ち明けていなかった事実に、
驚愕していた……
「な、何だと!その能力だと、
お前は神や悪魔からスキルが手に入れられる……
これは事実か?」
その問いに苦笑いしながら頷くと、
益々俺を見る目が厳しくなる。
その瞳は危険人物を監視する目だ。
「お前は危険だ……
野放しにすると、いつか神を超えるかもしれない」
「そ、そんな大袈裟な……」
最初は過大評価と思ったが、冷静に考えると少しずつ人間を辞めているように思えた。
「あの……絶対に悪用しないです」
「そうだな……
正直お前には力がある……
問題はその力を私利私欲のために使うかどうかだ」
アテナが発した言葉は、至極真っ当だ。
正直俺も私利私欲のために使おうと思っていない。
「まあ性格が問題ないようなら、
それはそれで好都合か……」
「へ?」
人格だけは理解して貰うのに、時間がかかると思っていた。
まさか簡単に評価されるとは思わず拍子抜けしてしまう。
呆気に取られていると、テティスが口を開いた……
「アテナの能力で心を読んでいたのよ……
どうなることかと思ったけれど、
認めてもらえて良かったわ……」
「もしかして……
既に全ての審査を終えたのですか?」
サラに乗り移った瞬間、即座に審査を開始していたのだ。
改めて人間離れした女神のスキル、洞察力に驚愕している。
「あの……そうすると、もうお帰りに?」
「まあ、そういう事になるが、
実は私の目的はまだ他にもある」
「え?」
「この世界の危機についてだ」
神界からアテナが降りた理由は、
俺の審査だけではなかった。
そしてこれから人間界の危機を知らせるため、
謁見の間にいる人物を、
最少人数に減らすよう伝える。
そして陛下は、レガードの戦士達と信用できる役人だけを残して、部屋から退出を命じた……
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
謁見の間に限られた者だけが残り、
いよいよ女神が口を開く。
「私は神界からある命令を下されて、
ここに来ている……」
「それはクリスの審査ではないのか?」
賢者はその目的について問うが、
女神からは予想外の言葉が発せられた。
「実はそれだけじゃない……
この回復魔法使いの身体の確認だよ」
「サラだと?」
アテナは、サラの魔力を解放して、
回復魔法を発動する。
その光はクリスを瞬く間に包み込み、
身体の傷を回復させた。
「凄い力だろう?
いよいよ魔族が狙ってくる……
この身体をな」
「な、何故そんなことが……」
「魔族同士の争いが終わり、
いよいよ組織の再編が始まった……」
前にエレノアが四天王同士で、
勢力争いをしていると言っていた。
それがまさに終わりを迎えたのだ。
「再編が終われば、次は人間界だ……」
アテナはこれから起きる最悪の事態を告げる。
それは、世界を揺るがす問題に他ならない。
「魔族との戦争……
魔大戦が始まるんだよ」
「勿論、奴らの狙いは、
この回復魔法使い、サラの心臓だ……」
女神が来訪した理由を聞いた瞬間、
既に魔族が勢力争いを終えているとは思いもしなかった。
これからは魔王軍との戦いに向けて、
準備を開始することになる。
そして魔大戦を乗り越える為に、
意外な人物が口を開いた。
その言葉によって、俺達の運命は大きく変わっていく……
神界から女神が現れた。
普段サラが見せない笑みを浮かべて、
その表情から別人が乗り移っていると分かる。
「あの……ところで、
女神のスキルを得て何かご迷惑が?」
「はぁ?当たり前だろ?
何でも無効化するスキルなんて、
世界のバランスが崩れる!」
確かに……
魔力を消費し過ぎて、使用する間は何も出来ないが、規格外の強さに違いない。
「スキルの返上とかはできます?」
「出来るわけないだろ……」
「ですよね……」
出来れば厄介ごとは避けたい。
目の前の女神に関わると、痛い目を見ると本能が警笛を鳴らしている。
そして俺とアテナのやり取りを見て、
テティスが助け舟を出そうと声を出した。
「査定って、強さと性格よね?
それなら強さは折り紙つきよ!
何たって覇王持ちだし」
「な、何だと……」
アテナの目が獣を見る目に変わり、
ギラギラしている。
覇王は女神の中でも高評価のようだ。
「お前!レベル幾つだ?」
「えーと、確か覇王はレベル8のはずですけど」
その問いに答えた瞬間、アテナだけでなく、
テティスまでも放心してしまった。
口が開きっぱなしで美しい顔が台無しである。
「あの……何か?」
「お、おい……覇王で、
レベル9に至ったのは過去一人だけだ……」
「へ?」
歴代二番目だと知り驚愕してしまう。
恐らく最高レベルは初代国王に違いない。
更にそれだけでなく、アテナは俺の顔を凝視しつつ疑問を問いかけた。
「お、お前の強さは理解した……
だが、何故だ……
何故多くのスキルを所有している?」
まさかスキルを把握されるとは思わないが、
後ろめたい事はないため、
正直に話してしまうことにした。
「転生前に女神が与えてくれると……」
「ん?どんなスキルだ?」
俺は今までの経緯について説明する。
鑑定の儀式で休憩を得て、更にスキルを使い多くの力を獲得したと伝えた。
そして謁見の間に集まる全ての者は、
今まで打ち明けていなかった事実に、
驚愕していた……
「な、何だと!その能力だと、
お前は神や悪魔からスキルが手に入れられる……
これは事実か?」
その問いに苦笑いしながら頷くと、
益々俺を見る目が厳しくなる。
その瞳は危険人物を監視する目だ。
「お前は危険だ……
野放しにすると、いつか神を超えるかもしれない」
「そ、そんな大袈裟な……」
最初は過大評価と思ったが、冷静に考えると少しずつ人間を辞めているように思えた。
「あの……絶対に悪用しないです」
「そうだな……
正直お前には力がある……
問題はその力を私利私欲のために使うかどうかだ」
アテナが発した言葉は、至極真っ当だ。
正直俺も私利私欲のために使おうと思っていない。
「まあ性格が問題ないようなら、
それはそれで好都合か……」
「へ?」
人格だけは理解して貰うのに、時間がかかると思っていた。
まさか簡単に評価されるとは思わず拍子抜けしてしまう。
呆気に取られていると、テティスが口を開いた……
「アテナの能力で心を読んでいたのよ……
どうなることかと思ったけれど、
認めてもらえて良かったわ……」
「もしかして……
既に全ての審査を終えたのですか?」
サラに乗り移った瞬間、即座に審査を開始していたのだ。
改めて人間離れした女神のスキル、洞察力に驚愕している。
「あの……そうすると、もうお帰りに?」
「まあ、そういう事になるが、
実は私の目的はまだ他にもある」
「え?」
「この世界の危機についてだ」
神界からアテナが降りた理由は、
俺の審査だけではなかった。
そしてこれから人間界の危機を知らせるため、
謁見の間にいる人物を、
最少人数に減らすよう伝える。
そして陛下は、レガードの戦士達と信用できる役人だけを残して、部屋から退出を命じた……
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
謁見の間に限られた者だけが残り、
いよいよ女神が口を開く。
「私は神界からある命令を下されて、
ここに来ている……」
「それはクリスの審査ではないのか?」
賢者はその目的について問うが、
女神からは予想外の言葉が発せられた。
「実はそれだけじゃない……
この回復魔法使いの身体の確認だよ」
「サラだと?」
アテナは、サラの魔力を解放して、
回復魔法を発動する。
その光はクリスを瞬く間に包み込み、
身体の傷を回復させた。
「凄い力だろう?
いよいよ魔族が狙ってくる……
この身体をな」
「な、何故そんなことが……」
「魔族同士の争いが終わり、
いよいよ組織の再編が始まった……」
前にエレノアが四天王同士で、
勢力争いをしていると言っていた。
それがまさに終わりを迎えたのだ。
「再編が終われば、次は人間界だ……」
アテナはこれから起きる最悪の事態を告げる。
それは、世界を揺るがす問題に他ならない。
「魔族との戦争……
魔大戦が始まるんだよ」
「勿論、奴らの狙いは、
この回復魔法使い、サラの心臓だ……」
女神が来訪した理由を聞いた瞬間、
既に魔族が勢力争いを終えているとは思いもしなかった。
これからは魔王軍との戦いに向けて、
準備を開始することになる。
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意外な人物が口を開いた。
その言葉によって、俺達の運命は大きく変わっていく……
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