休憩スキルで異世界無双!チートを得た俺は異世界で無双し、王女と魔女を嫁にする。

ゆう

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第179話 信頼

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ルミナス城、謁見の間に再度集まっている。
陛下は秘密のスイッチを押して、隠し通路を呼び出した。


「さあ、中に入ろう……」


謁見の間には俺以外に、賢者と母上、
マリア、ユーリ、シャルロット、
アリス、カートさんが集まっている。
このメンバーで聖剣の神殿まで向かうのだ。
勿論、謁見の間で王国騎士団やガルム達、獣人部隊が待機して守る。


「神殿まで一直線だ……」


迷路のように複雑ではなく、
王家の者が定期的に辿り着けるように、
単純な造りになっている。


そしてしばらく歩き続けていると、
黄金色の建物が見えてきた。
他の街で見た神殿よりも、煌びやかな雰囲気を醸し出している。

更に奥に聖剣の台座と墓があるのを発見した。


「ここに初代国王が……」


「そうだ……
 ここでアイツは今も私達を守っている……」


思い返せば危機が迫る度に何度も命を救われた。
いつも……俺達を見守っていたんだ……
愛する民を想って……


話の流れで俺も国王になると決まったけれど、
とても勝てると思えない……


「俺は俺らしく……か」


独り言を呟いた後、周りを見渡してみる。
家族も救い、支えてくれる仲間も増えた。
ここに居ない友人も、危機にはきっと駆けつけてくれるだろう。



そして……これから最後の試練に挑む。



その前に俺にとって大切な家族達に、
いつも傍で支えてくれる感謝を……
ありったけの想いを伝えたい。


「母上、アリス……
 こんなに暖かい家族に囲まれて幸せだよ……」


二人にそう伝えると、
母上は優しく微笑みながら返事をする。


「クリス……
 それは私の方だ……
 お前がいなければ、私は死んでいた。
 私こそ幸せだよ……」


母上の言葉を聞いて、今までの思い出が蘇る。
ここまで死に物狂いで駆け抜けてきて、
それには意味があった。
こうして想いを伝え合うために、
きっと神様が機会を与えてくれたのだ。


「母上……
 でも、今は夢のようだとは言いません」


気付けば、瞳から涙が溢れて止まらない。
本当はこれからの試練を思うと、
気持ちを強く保たなければならない。
でも、今は……


「試練を乗り越えて、必ず魔族を倒す!
 そうしたら……」


「あぁ……私達の家に帰ろう……」


母親に抱きしめられて、声を出して泣いた。
この世界に来てから一緒に過ごした時間は短い。
それでも俺にとっては、
かけがえのない時間だった……


そして俺達の隣にいたアリスも我慢ができなくなり、抱きついて来た。


「アリス……
 お願いがあるんだ……
 絶対にお前じゃないと出来ない」


「お、お兄様?」


この瞬間、まさか本気の頼み事をされると思っていなかったのか、瞳を潤ませながら驚いていた。


「これから世界を救って、
 ルミナスの王様になる。
 だから……」


小さい頃からの夢を叶えられないのは、
正直悔しくて堪らない。
しかし自分で叶えられないのであれば、
代わりを頼みたいんだ。


「ルミナスの……
 剣聖になって欲しい」


「……」


そう伝えた瞬間、アリスの頬を涙が流れる。
小さい頃からずっと一緒に切磋琢磨してきた。
どんな想いで、その言葉を口にしているのか、妹には伝わっている。


「他の誰でもない……
 アリスになって欲しいんだ……」


「……」


泣きながら、妹にお願いをする。
アリスはその言葉を聞きながら、
首を縦に振って頷いていた。
 
 
そしてアリスへの頼み事を終えて、
婚約者達へ身体を向ける。
二人とも先程のやり取りを見て、
瞳を潤ませていた……


「マリア、ユーリ……」


二人を見つめていると、
マリアが優しく微笑み言葉を発する。


「例え、この刻印が無くなっても、
 いつでもクリスの傍にいる……
 私達の気持ちは繋がってるでしょ?」


その綺麗な瞳を輝かせて笑顔を向けた。
魔族に狙われる対象へ戻るが、
それでも絶大な信頼を寄せてくれる。


「私も……
 クリスのことを待ってるよ……
 後少しくらい大丈夫……」


ユーリも綺麗な笑顔でその言葉を囁く。
十年間、寂しい時も辛い時も、
信じて待ち続けてくれた。



これからも二人と同じ時を過ごしたい……
もっと一緒にやりたい事が沢山ある。
だから絶対に最後の別れにはしない……



「マリア、ユーリ……
 二人のことを……」



「愛しているんだ……
 いなくなったら、生きていけないくらい……」



精一杯の想いを言葉に紡いで届ける。
そして抱きしめ合っていると、
また愛しさが込み上げてきた。


「すぐに、帰ってくるよ……
 初代に認めてもらって、皆を必ず救う」


そして涙を拭い賢者に向かい、
前に進む覚悟を決める。


「良いんだな?」


その言葉に無言で頷く。
賢者が古の呪文を詠唱すると、
聖剣の契約が解除され、手の甲から刻印が消えた。


愛する者達を救う為に……
未来を切り開く為に……
俺は前だけを見て進み続ける。


「みんな……
 行ってくる……」


そして神殿の中央に向かって歩き、
台座に聖剣を突き刺した。
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