異世界転生興国記

勧誘～準備へ

 佐藤はしばらく考えた後ヒロキに向き直り答えた。

「面白そうだ！やってみるか！どのみちここで燻っていたって先は知れてる。そうと決まれば金を返せなくなった奴らや飲んだくれている連中も連れて行こう。今は仕事がないが手に職を持っている奴もたくさんいるしな！食い物と寝る場所さえあれば喜んでついてくるはずだ。」

「ありがとうございます。折角なので頼りにさせていただきます。住む場所も現地で許可を得る必要がありますが大丈夫でしょう。準備にはどれくらいかかりますかね？」

「そうだな。三日もあれば大丈夫だろうよ。人数はある程度絞るか・・・。役に立たない奴や足を引っ張りそうな奴は連れて行かないから安心していい。これからすぐに俺とテンは人集めに出かけるからヒロキは適当に宿で待っていてくれ。テン！行くぞ！ついて来い！」

「アニキ！俺は少し休みたいんだけど・・・。聞いちゃいねぇ・・・。まあ、いいか。よくわからないがヒロキ、三日後に会おう。」

　そう言い残すとテンは佐藤を追うように出て行った。ヒロキもここに残っていても仕方がないのでとりあえず宿に行くことにした。いろいろと道に迷いそうになったがなんとか宿に着いた。そのままベッドに倒れこみ眠った。

　
 翌日ヒロキは宿を出てシエラと合流しようとしたが、その前にひと悶着があった。シエラの待機場所に向かうと車の周りに人だかりができていた。何事かと思い人垣をかき分けて前に出ると車の近くに数人の男が倒れていた。全員縛り上げられているが命に別状は無いようだ。シエラはとゆうと丁度通報を受けて駆けつけてきた衛兵に事情を聞かれている最中だった。どうやら無力化された連中は車の荷と売上金が目当ての強盗だったようで、見張りもシエラ一人だったのでカモ認定されて襲撃を受け返り討ちなったとのことだった。

　シエラが衛兵に事情を一通り話した後、強盗一味は連行されていった。ヒロキは彼我の戦力差を見誤った強盗一味に心の中で手を合わせた。強盗達がシエラに何をされたかだいたい想像ができてしまっていた。

　ヒロキは予定外の出来事があったが、シエラが衛兵から解放されたのを確認してから昨日と同じように商人ギルドに行って屋台の商売をはじめた。



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　こんばんは！今週は体調をくずしてしまい更新が遅れてしまいました。