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あの人とマフィン~思い出の味~

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私は、大好きなカフェで彼と待ち合わせをしていた。彼とは、大学の同級生で、今でも仲が良い。彼は、社会人になってからも、私に会ってくれたり、飲み会に誘ったりしてくれる優しい人だ。

「ごめん、遅くなっちゃって」

彼は、小走りでカフェに入ってきた。

「大丈夫だよ。今日は、何食べる?」

私は、メニューを開いて、彼に聞いた。

「あ、それと、マフィンも一つ」

彼は、にっこり笑って、マフィンを指差した。

「マフィン?」

私は、彼を不思議そうに見た。

「うん、マフィン。あの日、あのマフィンを食べた時から、思い出すんだ」

彼は、懐かしそうな表情を浮かべた。

「あの日?何のこと?」

私は、興味津々で彼を見つめた。

「忘れてた?俺たち、大学の学園祭で出店をしてたんだよね。それで、マフィンの出店をしてた」

彼は、自分の思い出を説明してくれた。

「そういえば、あの時のマフィン、本当に美味しかったよね」

私は、懐かしい思い出を思い出しながら、彼を見つめた。

「そうそう、あの時、俺、お前のマフィンを全部食べちゃったんだよね」

彼は、恥ずかしそうに笑った。

「え?まじで?」

私は、驚きながらも、彼を見た。

「うん、ごめんね。でも、それで、お前にマフィンをプレゼントしたんだよね」

彼は、ポケットから小さな袋を取り出した。

「これ、昨日、マフィンを買いに行った時に、見つけたんだ。お前にあげるよ」

彼は、優しく微笑んで、袋を私に手渡した。

「ありがとう。でも、いいの?」

私は、彼を心配そうに見た。

「大丈夫。俺、もう食べるから」

彼は、袋を私に渡して、自分の袋を開けた。

「美味しい」

彼は、驚きながらも、美味しそうにマフィンを食べていた。

「やっぱり、美味しいね」

私は、彼を見て、思わず笑ってしまった。

「なんか、照れるな」

彼は、口の中でマフィンを噛みながら、言った。

「私も、マフィン食べたくなった。一緒に食べようか?」

私は、彼に聞いて、袋を開けた。

「うん、食べよう」

彼は、嬉しそうに私を見て、マフィンを手渡した。

私たちは、マフィンを食べながら、話をして、笑いあった。彼と一緒にいると、いつも幸せな気持ちになれる。大学時代に出会った、彼との思い出は、私にとって大切なものだ。そして、今日、彼と一緒に食べたマフィンも、私にとって大切な思い出になった。

そんな彼との時間は、いつまでも続いて欲しいと思った。

「また、一緒にマフィン食べようね」

彼は、にっこり笑って、私に話しかけた。

「うん、またね」

私は、彼の笑顔に応えて、微笑んだ。

今日の出来事は、小さな幸せだけど、私にとってはとても大切な瞬間だった。彼との時間は、私にとって宝物のようなものだ。これからも、彼との思い出を大切にしていきたいと思った。




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