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閑話 君は、年上は好まないのか?
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時を少し置いて夜。宣言どおり、女は蕎麦を手にやってきた。桐の箱に入った高そうなやつだ。
いやそんなことよりも。廊下に立つ女を見て、俺はあ然としてしまった。
「なんだよその格好」
薄手のグレーのニットに黒いパンツ。ツインテールだった髪はシュシュでざっくりと纏めていた。買い物に行ってきたのか、手に提げた不織布のマイバッグからは長葱が覗いている。相変わらずの能面のような無表情を浮かべていなければ、誰だかわからなかったかもしれない。
コンサバ系ってやつだろうか。シンプルだけど清楚というか自然体というか。なんていうか「大人のお姉さん」といった感じの格好だ。いつもこんな感じならいいのに……っていやいや! 俺はなにを考えているんだ!
「私の服装は変だろうか……?」
女はほんの僅かに眉根を寄せた。それが不安げな表情だとわかってしまい慌てて口を開く。
「いやそんなことはないけども。ほ、ほらあのヒラヒラのやつは」
「……? ああ、私が普段からあの格好をしていると思っていたのか。そんなわけないだろう」
「ええー……」
なにこれ、なんで俺がダメ出しされてるの? 俺がおかしいの?
「だが、君がどうしてもというならば吝かではないが」
「いやそんなことは」
「なら、いいだろう。お邪魔する」
戸惑い冷めやらぬうちに、そのまま押し切られるようにして部屋に上げてしまった。
今日はもう襲われる心配はないだろう、という慢心もあったかもしれない。
「台所を借りるぞ」
返事を待たずに、女は持参したエプロンに袖を通すと、鍋を洗い湯を沸かし始めた。
ピンク色でハートがあしらわれたフリフリのやつ……なんてことはなく、シンプルな濃いネイビーのエプロンだった。
湯が沸く前にまな板を準備し、慣れた手付きでネギを刻んでいく。
そんな様子をぼけっと突っ立って眺めていたら、女が振り向いて言った。
「どうした。大したものは作れないが、その代わりすぐにできるから座って待っていてくれ」
「あっ、はい」
有無を言わさず、といった感じの態度に反発する気も起きず、俺はしずしずと部屋に引っ込んだ。
「お待たせ」
言われたとおりに座卓に腰掛けていると、十分もしないうちにコトン、と湯気を立てる丼が置かれた。かけ蕎麦だ。薬味のネギが小皿に盛られている。出汁の良い香りが鼻腔を刺激し食欲をくすぐった。端的に言って、めちゃめちゃ美味そうである。
「美味え……」
自然と呟きが漏れてしまった。
それほどに美味かった。一口啜れば出汁の香りが一気に鼻を抜ける。茹で加減も絶妙で、硬すぎず柔らかすぎず、コシとモチモチ感が見事に共存していた。かけ蕎麦というシンプルなものだからこそ、女の料理スキルの高さが伺えた。
「それはなにより」
俺の呟きが聞こえてしまったのか、座卓の向かいに腰掛けた女が、ほんの少し目を細め口元を綻ばせた。無表情とのギャップにドキリとしてしまい(こいつはサイコ女……レイプ魔……コスプレ痴女……)と脳内で念仏のように唱える羽目になった。
しかしどうして俺は、レイプ魔サイコ痴女と顔を突き合わせて蕎麦を啜っているんだ? 冷静になるほど頭がおかしくなりそうだった。
早々に蕎麦を食べ終わると、狭いアパートの中を無言が支配した。
さて、こいつをどうやって帰らせようか。いままでの感じだと、ただ「帰れ」といっても素直に従いそうにない。
うーん、まずは会話をして、それとなく誘導してみるか……。気は進まないが、俺は重い口を開いた。
「アンタ……名前は」
まあまず答えないだろうな、とダメ元で聞いてみたら、思いのほか素直に答えが返ってきて面食らった。
「氷崎再会だ。氷に長崎の崎で氷崎。再会と書いてサナエと読む」
言って、女は懐からカードケースを取り出し、名刺を渡してきた。
「な、なるほど……って名刺あんなら口頭で説明する必要無かったじゃねえか」
「むっ、それはそのとおりだ。気づかなかった」
天然なのか計算なのか判断しかねてひとまず名刺に視線を落とすと、
『丸閥商事 総務部 係長 氷崎再会』
「っていうかこれガチの名刺!? 職場載ってるけど!? これ俺に渡すゥ!?」
「……? なにか問題があっただろうか?」
「いや、いい。なんでもないです……」
なんなんだこいつはほんと。調子狂うなあ……。
しかし再会ねえ。本名なんだろうか……。だとすれば神出鬼没なこいつの住所(隣)、氏名、勤務先を把握できていることになり、いざというときに役立つだろう。
だが、本当に本名なのか。普通だったら無理やり襲った相手に本名は明かさないだろう。だが普通だったら無理やり襲った相手の隣に引っ越しては来ないし、引っ越し蕎麦を持ってきて一緒に食べたりもしない。
そう考えるとこの名刺は本物な気がしてきたが、別人のものを無断で使っている可能性も否定できない。
疑心暗鬼になってきた俺は、ヘラヘラしながら言ってみた。
「じゃあいまのアンタは、前世の因縁の相手……つまり俺に再会できた的な?」
「え、なんだそれは……」
「ドン引きッ!?」
「む、もしかして告白のつもりだったか? すまない、そうとは気づかず。私でよけれ」
「ちっちちちちちちっげーよ!!!!!」
とんでもない誤解をされ思わず立ち上がって叫んだ。
「だいたいアンタいくつだよ!」
「二十九だが」
「にじゅうきゅう~!? ほとんど一回り上じゃねえか!」
「君は……」
「なんだよ」
「君は、年上は好まないのか?」
「えっ」
「こうして私と話すのも虫唾が走るだろうか」
「あ、や、そのぉ」
突如この上なく真剣な眼差しで射竦められ、思わずたじろいでしまう。
俺の返答を固唾を呑んで待つ相手に、へどもどしながらも俺は言った。
「べ、別にこうやって落ち着いて飯食ったりするくらいなら、その、い、いいんじゃねえの!? 知らねえけど!」
女、いや氷崎は、俺の言葉で驚いたように目を見開くと――少女のように破顔した。
その屈託のない笑顔に、呆気にとられてしまった。こいつもこんな顔で笑えるんだ。
「……今日はそれが聞けただけでも満足だ。そろそろ帰る。お邪魔した」
阿呆みたいに口をぽかんと開けている俺の前で、氷崎はそそくさと帰り支度をはじめ、あっという間に玄関ドアに手をかけていた。
去り際、なおも立ち上がれない俺のほうを振り返ると、氷崎は言った。
「ところで引越の際、どうして蕎麦を配るか君は知っているか?」
「いや、知らないな」
「諸説あるが、赤飯や紅白餅よりも安価だからというのが理由らしい」
「へえ」
「それからこれは後付けのようだが、『細く長く、切れない付き合い』、『おそばに末永くいられるように』といった意味合いが込められているらしい」
言うと、女は俺のことをじっと見つめ、小さく「じゃあ、また」と呟き出ていった。
数分後ようやく立ち上がった俺は、玄関に鍵をかけるとぷはーっと深く息を吐いた。
「まったく、なにがしてえんだ。あいつ」
渡された名刺を何気なく眺めた。
鼓動が早くなっているのは、緊張から解放されたせいだと思う。たぶん。
いやそんなことよりも。廊下に立つ女を見て、俺はあ然としてしまった。
「なんだよその格好」
薄手のグレーのニットに黒いパンツ。ツインテールだった髪はシュシュでざっくりと纏めていた。買い物に行ってきたのか、手に提げた不織布のマイバッグからは長葱が覗いている。相変わらずの能面のような無表情を浮かべていなければ、誰だかわからなかったかもしれない。
コンサバ系ってやつだろうか。シンプルだけど清楚というか自然体というか。なんていうか「大人のお姉さん」といった感じの格好だ。いつもこんな感じならいいのに……っていやいや! 俺はなにを考えているんだ!
「私の服装は変だろうか……?」
女はほんの僅かに眉根を寄せた。それが不安げな表情だとわかってしまい慌てて口を開く。
「いやそんなことはないけども。ほ、ほらあのヒラヒラのやつは」
「……? ああ、私が普段からあの格好をしていると思っていたのか。そんなわけないだろう」
「ええー……」
なにこれ、なんで俺がダメ出しされてるの? 俺がおかしいの?
「だが、君がどうしてもというならば吝かではないが」
「いやそんなことは」
「なら、いいだろう。お邪魔する」
戸惑い冷めやらぬうちに、そのまま押し切られるようにして部屋に上げてしまった。
今日はもう襲われる心配はないだろう、という慢心もあったかもしれない。
「台所を借りるぞ」
返事を待たずに、女は持参したエプロンに袖を通すと、鍋を洗い湯を沸かし始めた。
ピンク色でハートがあしらわれたフリフリのやつ……なんてことはなく、シンプルな濃いネイビーのエプロンだった。
湯が沸く前にまな板を準備し、慣れた手付きでネギを刻んでいく。
そんな様子をぼけっと突っ立って眺めていたら、女が振り向いて言った。
「どうした。大したものは作れないが、その代わりすぐにできるから座って待っていてくれ」
「あっ、はい」
有無を言わさず、といった感じの態度に反発する気も起きず、俺はしずしずと部屋に引っ込んだ。
「お待たせ」
言われたとおりに座卓に腰掛けていると、十分もしないうちにコトン、と湯気を立てる丼が置かれた。かけ蕎麦だ。薬味のネギが小皿に盛られている。出汁の良い香りが鼻腔を刺激し食欲をくすぐった。端的に言って、めちゃめちゃ美味そうである。
「美味え……」
自然と呟きが漏れてしまった。
それほどに美味かった。一口啜れば出汁の香りが一気に鼻を抜ける。茹で加減も絶妙で、硬すぎず柔らかすぎず、コシとモチモチ感が見事に共存していた。かけ蕎麦というシンプルなものだからこそ、女の料理スキルの高さが伺えた。
「それはなにより」
俺の呟きが聞こえてしまったのか、座卓の向かいに腰掛けた女が、ほんの少し目を細め口元を綻ばせた。無表情とのギャップにドキリとしてしまい(こいつはサイコ女……レイプ魔……コスプレ痴女……)と脳内で念仏のように唱える羽目になった。
しかしどうして俺は、レイプ魔サイコ痴女と顔を突き合わせて蕎麦を啜っているんだ? 冷静になるほど頭がおかしくなりそうだった。
早々に蕎麦を食べ終わると、狭いアパートの中を無言が支配した。
さて、こいつをどうやって帰らせようか。いままでの感じだと、ただ「帰れ」といっても素直に従いそうにない。
うーん、まずは会話をして、それとなく誘導してみるか……。気は進まないが、俺は重い口を開いた。
「アンタ……名前は」
まあまず答えないだろうな、とダメ元で聞いてみたら、思いのほか素直に答えが返ってきて面食らった。
「氷崎再会だ。氷に長崎の崎で氷崎。再会と書いてサナエと読む」
言って、女は懐からカードケースを取り出し、名刺を渡してきた。
「な、なるほど……って名刺あんなら口頭で説明する必要無かったじゃねえか」
「むっ、それはそのとおりだ。気づかなかった」
天然なのか計算なのか判断しかねてひとまず名刺に視線を落とすと、
『丸閥商事 総務部 係長 氷崎再会』
「っていうかこれガチの名刺!? 職場載ってるけど!? これ俺に渡すゥ!?」
「……? なにか問題があっただろうか?」
「いや、いい。なんでもないです……」
なんなんだこいつはほんと。調子狂うなあ……。
しかし再会ねえ。本名なんだろうか……。だとすれば神出鬼没なこいつの住所(隣)、氏名、勤務先を把握できていることになり、いざというときに役立つだろう。
だが、本当に本名なのか。普通だったら無理やり襲った相手に本名は明かさないだろう。だが普通だったら無理やり襲った相手の隣に引っ越しては来ないし、引っ越し蕎麦を持ってきて一緒に食べたりもしない。
そう考えるとこの名刺は本物な気がしてきたが、別人のものを無断で使っている可能性も否定できない。
疑心暗鬼になってきた俺は、ヘラヘラしながら言ってみた。
「じゃあいまのアンタは、前世の因縁の相手……つまり俺に再会できた的な?」
「え、なんだそれは……」
「ドン引きッ!?」
「む、もしかして告白のつもりだったか? すまない、そうとは気づかず。私でよけれ」
「ちっちちちちちちっげーよ!!!!!」
とんでもない誤解をされ思わず立ち上がって叫んだ。
「だいたいアンタいくつだよ!」
「二十九だが」
「にじゅうきゅう~!? ほとんど一回り上じゃねえか!」
「君は……」
「なんだよ」
「君は、年上は好まないのか?」
「えっ」
「こうして私と話すのも虫唾が走るだろうか」
「あ、や、そのぉ」
突如この上なく真剣な眼差しで射竦められ、思わずたじろいでしまう。
俺の返答を固唾を呑んで待つ相手に、へどもどしながらも俺は言った。
「べ、別にこうやって落ち着いて飯食ったりするくらいなら、その、い、いいんじゃねえの!? 知らねえけど!」
女、いや氷崎は、俺の言葉で驚いたように目を見開くと――少女のように破顔した。
その屈託のない笑顔に、呆気にとられてしまった。こいつもこんな顔で笑えるんだ。
「……今日はそれが聞けただけでも満足だ。そろそろ帰る。お邪魔した」
阿呆みたいに口をぽかんと開けている俺の前で、氷崎はそそくさと帰り支度をはじめ、あっという間に玄関ドアに手をかけていた。
去り際、なおも立ち上がれない俺のほうを振り返ると、氷崎は言った。
「ところで引越の際、どうして蕎麦を配るか君は知っているか?」
「いや、知らないな」
「諸説あるが、赤飯や紅白餅よりも安価だからというのが理由らしい」
「へえ」
「それからこれは後付けのようだが、『細く長く、切れない付き合い』、『おそばに末永くいられるように』といった意味合いが込められているらしい」
言うと、女は俺のことをじっと見つめ、小さく「じゃあ、また」と呟き出ていった。
数分後ようやく立ち上がった俺は、玄関に鍵をかけるとぷはーっと深く息を吐いた。
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