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第3章答え合わせ編
第46話ヒロイン復活
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私はお昼休み、珍しく二年生の教室を訪れた。
もちろん!エドに直接聞く為よ。アンと浮気したかどうか。
いや、付き合う前だと浮気にならないのかな?
でも、ほぼ知り合った時くらいから私のこと好きだって言ってたし、本当に好きな相手とじゃなければ、Hしても唯一にはならないって言うじゃない?そうしたら、私がいない間にアンと関係があったとしても……絶対に許さんけどね!
エドに声をかけようとして、私は唖然として声が出なかった。
だって、腕組みしたエドの腕に、アンが親しげに手を添えていたから。
アンの噂、本当だったの?!
エドはふと私の方に視線を向け、私がドアの所に立っているのに気が付きいた。
「アンネ!」
エドはアンの存在は無視するかのように、私の方へ駆けてきた。
「珍しいな。アンネの方からこっちの教室に来るの。ちょっと待ってろ、荷物取ってくるから。飯行こうぜ」
「うん……」
エドが教室に戻って荷物を纒めている間も、アンはエドに話しかけているようだった。
なんだろう、美人だしスタイルいいし、まさに小説のヒロインな見た目なんだけど、その目つきが蛇みたいにねちっこくて気持ちが悪い。
執拗にエドの関心を引こうとしているのか、ボディータッチも激しいし、あざとさを通り過ぎて下品にしか見えない。
女子達が軽蔑の視線を向けているのに気が付かないんだろうか?
「お待たせ。行こうぜ」
エドは、アンのことは無視で戻ってくると、私の肩を抱いて食堂へ向かった。
「彼女、なんでまた学園に?」
「わかんね。今日、いきなり編入してきた。アン・バンズとしてな」
「バンズって、本当の彼女のおうちよね?取り違えられた娘の代わりに、お嫁に行くんじゃなかったの?」
「そんな話だったよな?」
エドもさっぱりわからないようだ。
「さっきは何を話していたの?」
「知らねぇよ。勝手にベラベラ喋って、ベタベタ触ってこようとすっから、腕取られないように腕組みしてたんだけど、そしたら帰り支度もできなくなっちまっただけだ」
「あんた馬鹿?」
「馬鹿じゃねえよ。あいつ、腕組んでオッパイ擦りつけてこようとすんだぜ。気持ち悪いからブロックすんだろ」
「さっさと逃げればいいじゃない」
「前に振り払ったら、わざと転んで怪我しやがって、俺のせいだってギャーギャー騒ぎやがって、保健室に抱いて連れて行けだ、お詫びに怪我が治るまで腕を貸せだ言われて大変だったんだ」
「で、どうしたの?」
エドは心底嫌そうな顔になる。
「確かに俺が原因だったから、腕は貸したさ。抱き上げるのは断固拒否したけどな。でも、保健室に一回連れて行っただけだぞ。保健室の先生に預けて逃げたからな」
「でも……私がエドと再会した時も、彼女と腕を組んで歩いていたよね?彼女はデートって言ってたし」
「あん時は、おまえの居場所を教えるって言われたからついて歩いていただけだ。途中で怪我した足が痛くなったから、おまえのところまで行けないって言い出したから仕方なくだな」
「ふーん」
仕方なくだろうが、あんなバイバインなオッパイを押し付けられたら、男子ならば誰でも嬉しいんじゃないかな?
それに、何気に噂が嘘ばかりじゃないとわかったし。
デートも、保健室に行ったのも本当だった。
あとはキスとか、変な声を出すような行為をしたかどうか……って、これは聞いた時はムカッとしたけど、ないだろうなとは信じている。信じているんだけどね、人間って魔が差す時ってあるじゃん。
アハハ、つまりは信じてないのか?
私はジトッとエドを見上げた。
エドは、キョロキョロと視線を泳がせながら挙動不審な動作をしたかと思うと……。
チュッ。
「こら!」
いきなりキスしてきたエドを思わず怒ると、エドはニヤリと笑った。
「え?違うのかよ?不満そうに見上げてきたから、人がいないからチューくらいしろよってことかと」
「ほんとアホ!そうじゃないでしょ」
「あ、あっちの木陰に誘ってた?だよな、こんなとこじゃ、一瞬しかできないもんな」
だから、そのニヤニヤ笑いは止めなさい。私の手を引っ張って木陰に連れ込もうとしないよ?!
「だから、こら!お昼食べる時間なくなるでしょ」
「あ、そんなに長くしていいんだ。我慢できなくなったらヤバイな。チューだけでおさまるかな」
「アホ!バカ!スケベ!私にしたみたいなこと、彼女にもしてないでしょうね。あんたと彼女がキスしてたって噂もあるんだから!しかも、保健室ではそれ以上してたらしいって噂も聞いたんだから」
「ハァッ?」
エドは私を引っ張るのを止めて、仏頂面を隠さない。
これはバレちゃって逆ギレとかじゃなくて、本当に不愉快そうだ。
「嘘だってわかってるよ。ちょっと……ヤキモチやいただけ」
袖を引っ張ってそっぽを向きながら言うと、上からガバッと抱き締められた。
「ちょ……重ッ!」
抱き締められたというか、上から押し潰された感じで、なんか首が変な風に曲がったからね?!
「こら!苦しいから」
「おまえ……可愛い過ぎかよ」
「なにいってんの?!」
「ハァ……耐えられない」
「耐えなさいよ、アホ」
頭の上でグリグリ頬擦りされ、余計に首がおかしいことになる。
「もう……連れて帰っていいか?」
「駄目に決まってるでしょ!これから授業よ」
「あー……一日くらい」
「駄目」
やっと圧迫感がなくなり、周りが見えるようになる。いや、周り、人いるじゃん!何気に見られてるよ?!
私は恥ずかしさのあまり、エドの手をつかんでこの場を離れる。
「あんたね、周りに人がいるのになにやってくれちゃってるのよ?!」
「いや、嘘の噂が出回ってるなら、本物で上書きすればいいかなって」
「バッカじゃないの。そんな恥ずかしいことしないわよ。普通に付き合ってるでいいでしょ。人前で抱き合ったりキスしたり、バカップルだと思われるじゃない」
「アンネとなら何を噂されてもいいけど、他の奴となんか並んで名前も呼ばれたくない」
エドは心外だとばかりにムッとして言うが、私は変な噂をされるのなんて真っ平ごめんだ。デタラメな噂ならば鼻で笑ってやり過ごせても、本当なことはただ恥ずかしいだけじゃないか。
「今度人前で変なことしたら、二人っきりの時は指一本触らせないからね!」
「エェッ?!なぁなぁ、変なことってどこまでだよ?何していいの?キスは?」
「駄目に決まってるでしょ」
「ハグは?」
「……駄目じゃない?」
程度と場合による気がする。凄く嬉しい時や凄く悲しい時とか。いや、駄目かな?
悩みながら答えると、エドは小さく「アリっぽいな」とつぶやく。
「じゃあ手を繋ぐ」
「……アリ?」
「腕を組む」
「エスコートとしてならアリ」
「腰や肩を抱く」
「……ナシ?」
「エスコートとしてなら?」
「アリ?」
もう、基準がわからなくなるじゃない。
「了解。人前でだけ気をつければいいよな」
強調の仕方が気になるけれど、とりあえず頷いておく。
なんだかな……。アンの復学のこととか一大事件の筈が、くだらない話のせいでどうでも良くなってしまったじゃないか。
「アンネ」
「何?」
呼ばれてエドの方を向いたら、言ったばかりなのにチュッとキスされる。
「誰も周りにいないからな。確認済みだ」
「もう!」
結局、エドを完全拒否なんかできず……。
エドの大きな体に隠れてしまえば、誰にもみつからない……かもしれないよね。
もちろん!エドに直接聞く為よ。アンと浮気したかどうか。
いや、付き合う前だと浮気にならないのかな?
でも、ほぼ知り合った時くらいから私のこと好きだって言ってたし、本当に好きな相手とじゃなければ、Hしても唯一にはならないって言うじゃない?そうしたら、私がいない間にアンと関係があったとしても……絶対に許さんけどね!
エドに声をかけようとして、私は唖然として声が出なかった。
だって、腕組みしたエドの腕に、アンが親しげに手を添えていたから。
アンの噂、本当だったの?!
エドはふと私の方に視線を向け、私がドアの所に立っているのに気が付きいた。
「アンネ!」
エドはアンの存在は無視するかのように、私の方へ駆けてきた。
「珍しいな。アンネの方からこっちの教室に来るの。ちょっと待ってろ、荷物取ってくるから。飯行こうぜ」
「うん……」
エドが教室に戻って荷物を纒めている間も、アンはエドに話しかけているようだった。
なんだろう、美人だしスタイルいいし、まさに小説のヒロインな見た目なんだけど、その目つきが蛇みたいにねちっこくて気持ちが悪い。
執拗にエドの関心を引こうとしているのか、ボディータッチも激しいし、あざとさを通り過ぎて下品にしか見えない。
女子達が軽蔑の視線を向けているのに気が付かないんだろうか?
「お待たせ。行こうぜ」
エドは、アンのことは無視で戻ってくると、私の肩を抱いて食堂へ向かった。
「彼女、なんでまた学園に?」
「わかんね。今日、いきなり編入してきた。アン・バンズとしてな」
「バンズって、本当の彼女のおうちよね?取り違えられた娘の代わりに、お嫁に行くんじゃなかったの?」
「そんな話だったよな?」
エドもさっぱりわからないようだ。
「さっきは何を話していたの?」
「知らねぇよ。勝手にベラベラ喋って、ベタベタ触ってこようとすっから、腕取られないように腕組みしてたんだけど、そしたら帰り支度もできなくなっちまっただけだ」
「あんた馬鹿?」
「馬鹿じゃねえよ。あいつ、腕組んでオッパイ擦りつけてこようとすんだぜ。気持ち悪いからブロックすんだろ」
「さっさと逃げればいいじゃない」
「前に振り払ったら、わざと転んで怪我しやがって、俺のせいだってギャーギャー騒ぎやがって、保健室に抱いて連れて行けだ、お詫びに怪我が治るまで腕を貸せだ言われて大変だったんだ」
「で、どうしたの?」
エドは心底嫌そうな顔になる。
「確かに俺が原因だったから、腕は貸したさ。抱き上げるのは断固拒否したけどな。でも、保健室に一回連れて行っただけだぞ。保健室の先生に預けて逃げたからな」
「でも……私がエドと再会した時も、彼女と腕を組んで歩いていたよね?彼女はデートって言ってたし」
「あん時は、おまえの居場所を教えるって言われたからついて歩いていただけだ。途中で怪我した足が痛くなったから、おまえのところまで行けないって言い出したから仕方なくだな」
「ふーん」
仕方なくだろうが、あんなバイバインなオッパイを押し付けられたら、男子ならば誰でも嬉しいんじゃないかな?
それに、何気に噂が嘘ばかりじゃないとわかったし。
デートも、保健室に行ったのも本当だった。
あとはキスとか、変な声を出すような行為をしたかどうか……って、これは聞いた時はムカッとしたけど、ないだろうなとは信じている。信じているんだけどね、人間って魔が差す時ってあるじゃん。
アハハ、つまりは信じてないのか?
私はジトッとエドを見上げた。
エドは、キョロキョロと視線を泳がせながら挙動不審な動作をしたかと思うと……。
チュッ。
「こら!」
いきなりキスしてきたエドを思わず怒ると、エドはニヤリと笑った。
「え?違うのかよ?不満そうに見上げてきたから、人がいないからチューくらいしろよってことかと」
「ほんとアホ!そうじゃないでしょ」
「あ、あっちの木陰に誘ってた?だよな、こんなとこじゃ、一瞬しかできないもんな」
だから、そのニヤニヤ笑いは止めなさい。私の手を引っ張って木陰に連れ込もうとしないよ?!
「だから、こら!お昼食べる時間なくなるでしょ」
「あ、そんなに長くしていいんだ。我慢できなくなったらヤバイな。チューだけでおさまるかな」
「アホ!バカ!スケベ!私にしたみたいなこと、彼女にもしてないでしょうね。あんたと彼女がキスしてたって噂もあるんだから!しかも、保健室ではそれ以上してたらしいって噂も聞いたんだから」
「ハァッ?」
エドは私を引っ張るのを止めて、仏頂面を隠さない。
これはバレちゃって逆ギレとかじゃなくて、本当に不愉快そうだ。
「嘘だってわかってるよ。ちょっと……ヤキモチやいただけ」
袖を引っ張ってそっぽを向きながら言うと、上からガバッと抱き締められた。
「ちょ……重ッ!」
抱き締められたというか、上から押し潰された感じで、なんか首が変な風に曲がったからね?!
「こら!苦しいから」
「おまえ……可愛い過ぎかよ」
「なにいってんの?!」
「ハァ……耐えられない」
「耐えなさいよ、アホ」
頭の上でグリグリ頬擦りされ、余計に首がおかしいことになる。
「もう……連れて帰っていいか?」
「駄目に決まってるでしょ!これから授業よ」
「あー……一日くらい」
「駄目」
やっと圧迫感がなくなり、周りが見えるようになる。いや、周り、人いるじゃん!何気に見られてるよ?!
私は恥ずかしさのあまり、エドの手をつかんでこの場を離れる。
「あんたね、周りに人がいるのになにやってくれちゃってるのよ?!」
「いや、嘘の噂が出回ってるなら、本物で上書きすればいいかなって」
「バッカじゃないの。そんな恥ずかしいことしないわよ。普通に付き合ってるでいいでしょ。人前で抱き合ったりキスしたり、バカップルだと思われるじゃない」
「アンネとなら何を噂されてもいいけど、他の奴となんか並んで名前も呼ばれたくない」
エドは心外だとばかりにムッとして言うが、私は変な噂をされるのなんて真っ平ごめんだ。デタラメな噂ならば鼻で笑ってやり過ごせても、本当なことはただ恥ずかしいだけじゃないか。
「今度人前で変なことしたら、二人っきりの時は指一本触らせないからね!」
「エェッ?!なぁなぁ、変なことってどこまでだよ?何していいの?キスは?」
「駄目に決まってるでしょ」
「ハグは?」
「……駄目じゃない?」
程度と場合による気がする。凄く嬉しい時や凄く悲しい時とか。いや、駄目かな?
悩みながら答えると、エドは小さく「アリっぽいな」とつぶやく。
「じゃあ手を繋ぐ」
「……アリ?」
「腕を組む」
「エスコートとしてならアリ」
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「……ナシ?」
「エスコートとしてなら?」
「アリ?」
もう、基準がわからなくなるじゃない。
「了解。人前でだけ気をつければいいよな」
強調の仕方が気になるけれど、とりあえず頷いておく。
なんだかな……。アンの復学のこととか一大事件の筈が、くだらない話のせいでどうでも良くなってしまったじゃないか。
「アンネ」
「何?」
呼ばれてエドの方を向いたら、言ったばかりなのにチュッとキスされる。
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