憧れのゲーム世界へ

胸脇苦満

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採寸も終わり2人の洋服を2着づつ注文する。
あとは出来合いのものを何着かコーディネートしてもらい下着も何着か選んでもらう。
まだまだ成長途中なので下着は6着もあればなんとかなるだろうと購入する。
この世界にある下着はかなりお粗末な仕上がりで、女性用のパンツはかぼちゃパンツが主流で地球の薄い生地やぴっちりとしたフィット間のものなんてどこを探してもない。かろうじて褌のような腰帯タイプのものがある程度でブラはもっとひどい。サラシか着けないかの二択。
男性用の下着は女性と同じかぼちゃパンツ、褌、トランクス、ノーパンだ。ゴム製品がないので全部紐で縛るタイプが一般的だ。

『ミヤビ洋服店』はその中に革新的な革命をもたらした。洋服用、下着用のゴムとワイヤーを開発したのだ。
モンスターの捕獲をして丁寧に解体することでしか手に入らない特殊素材アイテムを加工して作ったのだ。その条件の厳しさからここの洋服の数々は超高級品になっているのだが、レインがコレクションする高級アイテムに比べたらまだ安い方だ。
一番安いもので靴下3足500ルルとか男性用下着が1着700ルル、女性用なら5200ルルからだ。
だいたい日本円にするとゼロ1個足してくれるといいだろう。
ばかすかと買い漁るレインはすでに10万ルルは超える出費をしている。
店の品物が飛ぶように売れて結局100万ルルを超えてしまった。オーダーメイドを含めると220万ルルほどになる。支払いを終えイベントリに購入した服を突っ込むと新しくプルシアーナとロアナの専用フォルダを作成する。もちろん大きなくくりで『俺の嫁』との項目でだ。

「そうですわ!レイン様」
「何?」
「それが『世界融合』以降に生まれた技術やモンスターの素材が使われているアイテムはイベントリに入らないことがあるです。なんでも職業レベルが低いと所有者の登録がうまくいかないようなんです。魔法袋や魔法カバンなんかは問題ないようなのですがイベントリはなぜか入らないものがあるとか。ある程度小さいものなら『命名』すれば入るそうなんですが、大きなものだと未だに入らないものも多いと聞いてますわ。私はそう気にならないのですが、注意したほうがよろしいですわよ。」
「え!そうなの?(だからエルルは入らなかったのか。木材は入ったのにおかしいと思った。)ありがとう。参考になったよ。」

フェリタニカの情報にエルルがイベントリに入らなかったことに納得する。原因はわからないがゲームシステム以降の新しいアイテムだからだろう。そう考えつつコレクションの中にダブりがたくさんあるのでその中の服に使えそうなアイテムをいくつか取り出す。

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たんぽぽアルパカの綿毛 レア度4
耐久 2300
品質 A

空を漂うアルパカの非常に軽いふわふわと真っ白な毛質
温度調節機能が大変優れている。
周囲の魔力を取り込み軽量化の付与効果を発揮する。
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たんぽぽアルパカの弾性毛 レア度4
耐久 3800
品質 A

空を漂うアルパカの非常に弾性に富んだ足首周りの毛
綿毛が黄色く変色し凝縮した弾性に飛んだ毛質そしている。
周囲の魔力を取り込み衝撃吸収の付与効果を発揮する。
============

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ブラッティーシルク レア度6
耐久 5200
品質 B

吸血蚕が蛹になる時に生成する糸
吸血したモンスターによって色が異なる。
強靭かつ柔軟性に富んだ非常に上質な絹糸になる。
目もくらむほどの朱色に染められた糸はEランク以下の魔物に恐怖を植え付ける。
============


「コレクションのダブりだからいくつか置いてくよ。今の情報のお礼ね。」
「これは!『世界融合』以来手に入りにくくなったものですわよ!いいんですか!?」
「え?いいけど、手に入りにくいの?」
「えぇそうなんです。あれ以来地形の変化が各地でありましたから生態系が変わってしまった場所もあるようです。何しろ5年経った今でも正確な地図が完成していないのでどこにどんな国があるのかすら正確にわかっていませんわ。輸送路の確保もままならないのでその調査も兼ねてミヤビ様が各支部店を巡っていますのよ。まぁこの大陸はまだ変化が少ない方だと聞いていますがそれでも手に入らないものは多くて今までの素材で何とかやりくりしているのです。終戦も比較的早くてエルトゥールルに関していえばほぼ戦争に関わっていないのでこの支店に保管されていたものは無事なものも多かったので何とかなってますがいくつか完全に潰れてしまった支店もあるんですよ。」
「うわぁ~そうなんだ。」
「えぇ、まだ融合も完全に落ち着いていないとの噂で新たに島ができたりして大変だそうですわよ。ここだけの話ですが技術者の失踪に魔道具の紛失・故障も多く、各国で無事だった魔道具をどうにかやりくりして技術者の教育を行ってるとか。うちを含めいくつかのお店ですと結界倉庫で難を逃れた魔道具が保管されているので国からも売ってくれだとか寄付してくれだとか圧力がすごいのです。まぁ普通は主人がいないのに倉庫なんて開けれませんがね。」

いまいちイメージのつかないレインはなんかすごい天変地異があった程度にしか思っていない。ゲームのアップデート気分がまだ抜けていないのだ。技術の低下に関しても「プレイヤーの技術がなくなって大変だな~」ぐらいに思っているのだが、その技術がNPCの何倍も発展していることを知らない上にNPC技術者も失踪しているとはカケラほども思っていないのだ。ちなみに結界倉庫とはかなり頑丈な金庫みたいなもので、魔法陣を組み込んで作るためにその魔法陣により強度や中の温度調節などが変わる代物だ。

「あ、じゃあ普通の素材も置いていくよ。どんなのがいい?」
「本当ですか!では絹糸、羊毛、革も欲しいですわね。あとは蜘蛛糸に宝石類、裁縫の針に使うカクタストレントの針も欲しいですわね。」
「え?あんな太い針使うの?」
「加工するんですよ。」
「あぁ。な~る!」

レインはフェリタニカの注文を聞きつつどんどんダブっていらないアイテムを放出する。これでも4桁を割らないダブりアイテムの数に自分自身アホなんじゃないかと思うほどだ。フレーバーテキストの異なるものを集めるのに乱獲した所為である。
部屋いっぱいになる程の大放出をすると気分的には在庫処分ができたと満足げに頷く。

「こんなに!あぁそうそう。すぐに計算しますね。いったいいくらになるか。今はかなり高騰してますから先ほどの売り上げもマイナスになりそうですわね。」
「え?いやいやお金はいいよ。」
「そうはいきません!仕事なんですから!」
「え~でも……ミヤビが元気そうだからってことで!」
「意味がわかりませんわよ!」
「え~……あ!そうだ!この二人にアクセサリ作ってよ。明日の昼頃お城に呼ばれてるんだ。」
「まぁ!そうだったんですか?明日……急ですわね。」
「そうそう急ぎの依頼ってことでチャラにしよう!」
「誕生祭にご出席なさるんでしょうか?」
「え?あぁどうだろう?わかんないや。誕生祭ってことはプレゼントいるよね?念のため誕生祭用に小さいプレゼントでも作ってよ。あ!そうだそうだ。あとこの二人とは別に女性用のアクセサリ二つね。お世話になった女の子がいるんだ。」
「あまりいろんなとこで手を出してはいけませんよ?こんな可愛らしい子を奥さんにするんですから。」
「わかってるよ。じゃあそれでここにあるやつで相殺できる?」
「えぇ。むしろまだ足りないぐらいですが…お言葉に甘えて特急料とさせていただきます。では明日の朝一までにアクセサリは完成させときます。残りは早くても10日ほどかかると思いますわよ?」
「うん。じゃあお願いね。二人とも行こうか。」

懐かしい人物に会いテンションマックスのレインは楽しげに用事を済ませて二人を見るが採寸や着せ替え人形となった上に服の値段を聞いて放心状態となった二人は人形のように機能停止してしまっていた。
今までお金を気にせず元気だったロアナでさえ呆然とする金額を使ったレインは一つ首を傾げて二人の手を引き外へ出る。外はもう日が暮れ始めて飲食店は賑やかであった。

「宿はどっちだっけか?」

独り言を呟きキョロキョロと見回すと『ミヤビ洋服店』から一つ通りを挟んだ向こう側に宿があるようだ。
結構近くにあったとに軽く驚きつつ手を引いて夜の街を進む。その間も呆然とした様子の二人が再起動したのは部屋に着いてからであった。


「は!私夢…見てたみたいです!お姫様になる夢」
「おねぇちゃん!私も見たよ!いろんな可愛いくって綺麗なお洋服を着てね!すんっごく幸せだったよ!!」
「ロアも?おねぇちゃんね、この幸せな夢があるからどんな辛い仕事も頑張れるよ!明日から二人で暮らせるように頑張ってお仕事探すからね!?」

現実逃避する二人である。レインは微笑ましげに二人を見ていたがこのまま夢にされては困ると口を挟む。

「ほらほら二人とも夢じゃないからね!それに結婚してくれるんじゃないの??」
「え?レインさん!あれ?ここは…」
「レインお兄ちゃん!私ねすっごく幸せな夢みたの!」
「だから夢じゃないんだよ。」

そう言って先ほど買った服を取り出す。

「うわ!これ夢でレインお兄ちゃんが買ってくれたお洋服だ!!」
「え?エ?」

目を大きく開けて驚くロアナと何が何だかわからない様子で自分の服、ロアナの服、レインの持ってる服青順番に視線を彷徨わせるプルシアーナ。

「あれ?私の服が…360ルル……どこから夢だったの?」
「おねぇちゃん!夢じゃないって!夢が夢じゃないって!!」

ブツブツと呟きながら放心状態のプルシアーナの服を嬉しそうに引っ張るロアナ。

「はっ!ロアナ!このお洋服引っ張っちゃダメ!高級品なんだよ!360ルルもする新品なんだよ!360ルルもあったらロアナと二人6日はご飯たべれるんだよ!」

(イヤイヤ無理でしょ!1日60ルル?どうやって過ごすの?)

レインはそう思ったが実際のところアーチ村でなら自炊すれば一食10~15ルル程度で済む上に村だと1日2食しかたべないこともザラだ。比較的裕福なエルトゥールル公国でなら1日2食毎日食べることもできるだろうが他国でなら一食の日も多々あるほどだ。
アトーリアの町で普通の宿などは一泊200~300ルル程度で貧民街なら雑魚寝で100ルル程度で泊まれる場所もある。
孤児院育ちの二人からすると360ルルは大金である。

「ごめんなさい。」
「まぁまぁ。その服はただの間に合わせだしね?」

リーンリーン!

そうこうしていると何やらベルの音が聞こえてくる。

「ん?なんだ?」

突然の音に驚きキョロキョロと周囲を見渡す三人。音の出所が机の上にある黒い物体であることに気づく。外見は昭和臭漂う黒電話だ。使い方を書いた説明がその横に記されているのでレインはその通りに長細い棒を手に取ると耳に当てる。

(そういえば漫画で読んだことあるな。固定電話って言うんだよね?)

『番台でございます。レイン様でございますか?』
「はい、レインです。」
『お夕飯の支度が整いました。お持ちしてもよろしいでしょうか?』
「はい、よろしくおながいします。」

『月下風雲』には食堂がなく食事は部屋に運んできてくれる。日本風のこだわりはかなりのものであったのだがその分のサービス料が上乗せされてアホみたいに高級な旅館と化しているのだ。零細貴族では到底連泊できないほどの金額ではあるが少し無理して見栄を張る者も後を絶たない。

『失礼いたします。』

料理が運ばれてくると先ほどまで騒いでいた二人がおとなしく部屋の隅に座っている。
仲居さんが出て行くまでずっと部屋の隅でこじんまりとしていた二人であった。

「さぁ食べよっか。」
「本当に…いいんですか?」
「おねぇちゃんお腹すいた。」

まだ引き気味のプルシアーナではあるが徐々に遠慮することもなくなってくる。
否定から疑問に変わってきたのだ。

「こっち座って!一人で食べても味気ないからね。」
「は~い。」
「はい…」

ここの料理は和食だ。小さな一人鍋から湯気が出て醤油のいい匂いが漂っている。関東風すき焼きだろう。ご飯と漬物小鉢にほうれん草の白和えっぽいのがある。さすがに生卵はないがまぁ申し分ないだろう。
御膳にはお箸とフォーク、スプーンが置かれている。多分お箸が使えない人用なんだろう。

「いただきま~す。」

たった2日のことだが日本の食べ物に懐かしさのあまり手を合わせて食前の挨拶をするとプルシアーナとロアナがレインの顔をまじまじと見るとこれがこの食事の作法なんだろうとレインに習って真似をする。

「「いただきま~す。」」

結果から言うとやはり日本のご飯の方が美味しいとレインは思った。だがプルシアーナとロアナはフォーク片手に美味しそうに頬張ってうっすら涙まで流している。
すき焼きのタレにあまり砂糖を使っていないのか醤油の味が濃い。レインとしてはあともうちょっと甘い方が好みの味だったのだが…ただ、肉は牛ではないようで独特の風味が一切ない。牛肉が苦手なレインは大満足である。ほど良く脂が乗っていて柔らかくほんのりと甘くて砂糖が入っていない分の甘味を補っているようで非常に美味しかった。
ネギはちょっと辛めの濃い味になってしまっていることに渋い顔をしていたレインだったが豆腐は普通に美味しかった。味噌汁は赤味噌だったし漬物も白和えも好みの味よりも少し濃い味付けだったが美味しいと思う。
総合的には期待しすぎてちょっと残念と言うところだった。勝手な期待で失望してしまうのも悪い気持ちになったレインではあるが、小説なら醤油や米がないことが当たり前だったことを思うと和食を食べれるだけでも十分だと思い直す。ましてやゲームの頃は味がほとんどわからないんだから仕方ないのだ。
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