この涙が枯れるまで

kokoro

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初めての出会い

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なんで...。おいてかないで...。
一緒に生きたいの!伝えたかった...。

好きだって...

夢の中、彼はただ悲しそうに笑って消えていった。




『ピピッ!ピピッ!ピピッ!』

「ふわぁッ...。今日の夢何だったんだろう...。」

おっと!自己紹介しなくちゃ!
私の名前は、橋本梨奈!今年で高校2年生なんだ!

今日は、まだ春休みのはずだから二度寝しよっかなぁって思っていたら、お母さんが

「梨奈ー!あなたもう学校よ!なにしてるの?!」
「えぇ!!!お母さん!まだ学校始まってないでしょ?!何言ってるのー?」
「梨奈、今日は始業式よ!はやくおきなさい!」
「うそでしょー!!!今時間...8時40分?!やばい!遅刻する!」

今思うと、遅刻しないようにしとけば良かった。まさか、あんなことになるなんて...。





「あぁ!遅刻する!いってきまーす!」

パンを加えて、自転車に乗ると、思いっきり漕ぎだした。今日始業式なのに...うわー...初日早々イメージが...!
あ!もうすぐ学校着く!この曲がり角を曲がれば...。


『プップー!!!!』


曲がった瞬間大きなトラックがあり、ぶつかってしまった...。

「ッ...。ハァハァ...痛い...。」

ぶつかった時に足を強打してしまったんだ。

「なにしてんだよ!あぶないだろ!嬢ちゃん!」

トラックに乗っていたおじさんが、そう叫ぶ。

「ハァッ...痛ッ...」

怪我の痛みで意識が朦朧としてきたッ...。








目が覚めると、消毒液のような香りがする知らない場所だった。


「あら、目が覚めたの?大丈夫?痛むところは、ない?」

「...大丈夫です。あの、ここはどこですか?」

「ここは、桜ヶ丘病院よ。私は、看護師の飯田麗子。あなた事故にあったのよ。覚えている?」
「事故...?あっ...!あの時トラックとぶつかったんだっけ...?」
「えぇ、そうよ。先ほど、医師の林先生にみてもらったけれど、足を複雑骨折しているわね。しばらくの間入院しておかないといけないわ。」
「そんなぁっ!」
「明日、精密検査するからね。」

ああ~ッ!最悪だ...。今日運ついてないや...。

「ハァハァハァッ!梨奈ッ!」
「お母さんッ!」
「仕事中に、梨奈が事故にあったって連絡来てびっくりしたわよッ!大丈夫なの?!」
「足を複雑骨折だって。」
「そう...。
あぁ!仕事の電話が!どうしよ...。ちょっと電話してくるね。」
「うん。」
「梨奈ーッ!ごめん!お母さん仕事入っちゃった!しかも出張って!梨奈の面倒見なきゃいけないのに!こんな時に...。」
「お母さん、出張ならいってきて大丈夫だよ!私1人で大丈夫!」
「そう...。梨奈ごめんね!行ってくる!」


あぁ...ひとりになっちゃった。病院内でどっかに行こって思ったけど足骨折してるしなぁ...。

...あっ!ここに、車椅子あるじゃん!これで出かけられるかも!看護師の飯田さんにバレたらやばいと思うから、そぉっと移動して、下の階に降りた。


「あれっ?ここどこだー!!」

早速迷子になってしまった...。やばいよぉお!人全然いないしッ!

『ガチャッ』

ドアが開いた音がしたぁっ!!
誰か来る!

「めっちゃいけめんや...。」

っておいおいおい。私なに言ってんだ!あぁッ!聞かれてたかなッ!?


「お前邪魔。どけよ。」



...。何よこいつーッ!!!!!!!
感じ悪すぎでしょ!
でも、迷子になっちゃったんだし、こいつしか頼る人いないか...。


「あの!!すみません!506号室に行きたいんですが?!教えて下さいませんか?」
「は、無理。そんなもん俺に聞くな。引っ込んでろ、ブス。」

...何こいつ。初対面の人に向かってブスって!
「あの!初対面の人に向かってブスなんて言っては、いけないのくらい常識ですよね!あと、さっきから態度悪すぎですよッ!」
「あっそ。お前の方が常識ないんじゃね。病院で、大声出すなよ。頭大丈夫かッ。」
「ッ...!」
「506号室なら、こっから2階あがって右にいけ。二度と来んな、ブース。」
「あッ!ありがとッ!ってブスってよぶなー!!!!」

何あいつ!でも...最後に悲しそうな顔してたような気がする。
桜のように儚くて、散ってしまいそうだったな...。





「ちょっとなにしてるの?!橋本さん!まだ骨折してるのよ!探したわよ!」
「ッ!??飯田さん!?うぅッ。ごめんなさい。」

自分の病室に帰ってきたら散々、看護師の飯田さんに怒られてしまった。

...はぁッ。
それにしても、あいつ何だったんだろ。最後に悲しそうな顔して...。あぁ!やっぱりあいつの事考えるのやめ!今日ははやく寝て、忘れよう!
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