L-LIMITED 魔法と鉱石

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旅は終わらない(コルネリア)

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ZN世界のとある時間帯、異世界渡航者コルネリアは郊外の薄暗い森の中でひとり考え事をしていた。 

コルネ「闇属性の代償は辛いね…」

遠くの木々を見ながら自分に話しかけるように一言。それは闇属性魔法の多用により、負荷が蓄積されていく事への微かな不安によるものであった。

コルネ「騙し騙しやってきたけど…これがいつまで持つかな。そのうち隠しきれなくなるかもしれないね」

そう言って少し歩いた後に、いつも通りディメンションシフトを使って街中に移動しようとした時だった。

『コルネちゃんにしては随分弱気な事言うのね』

ディメンションシフトの中から知っている声が聞こえ、誰かがいるのが分かった。通常、自ら展開したディメンションシフトの空間に別の誰かがいるというのはありえない。しかしそれが可能な人物をコルネリアは知っていた。

コルネ「…レーネ、何か用かな?私は今、そしてこれからも用事はないね…」

少し苛立った口調で言うと、レーネと呼ばれる声の主がディメンションシフトから出てきた。黒いゴスロリ風の服装に青い髪の少女はそのままコルネリアの目の前まで歩いてじっと見つめてくる。そしてディメンションシフトのワームホールはコルネリアの意に反して消えてしまった。

レーネ『わざわざコルネちゃんを心配してるのに反応が冷たすぎるよ?』

レーネが言い終わる前に頭のすぐ横を紫色のマジックラインが飛んで行った。コルネリアが放った魔法である。

コルネ「…裏切り者の君とは関わりたくない」

少し距離を開けて自分の周囲にマジックラインを展開させる。しかし突発的に2本発生させた内の片方は今にも消えそうなくらい弱々しいものだった。

レーネ『そんな状態で私に挑むの?さっき使ったディメンションシフトも学生時代の時の方が安定してたよ』

目線をそらさずに言い放つレーネに対し、帽子を深く被り目を隠す。

コルネ「…早く何処かに行って!今の私は容赦しないよ」
レーネ『じゃあ、やってみて』
コルネ「!」

すかさず狙いを定めて勢いよくマジックラインを放った。だが片方はすぐに消え、もう片方はレーネが発生させたディメンションシフトのワームホールに入り、コルネリアのすぐ背後から出現してそのままダイレクトに命中。思わず倒れ込んでしまった。

コルネ「ぐっ…」
レーネ『思ってた以上に弱ってるね。このままだと自分自身が闇属性に呑み込まれちゃうんじゃないかなー。その前にさっきのお返しをしなきゃ!』
コルネ「…!?」

起き上がろうと地面に手を付き顔を上げるが、そこにレーネの姿は無かった…そう思った時だった、頭上からレーネの放った多数の黒いマジックラインがコルネリアめがけて降り注いできていた。ふらつきながらも何とか立ち上がりディメンションシフトを使って回避しようとしたが、受けたダメージによってワームホールが不安定で移動が出来そうにない。到底自分の足で避けられる余地もなかった。

コルネ(私の旅は…ここで終わる…?)

そう考えながらコルネリアは無駄に動かず、迫り来るマジックラインに怯えもせず、この結末を受け入れざるを得なかった…。








…はずだった。それにしてはマジックラインが命中してこない。あれだけ放たれたのに外れた?いや違う、よく見ると向かってくるマジックラインが止まっている。

?「あなた、それでもマジックシフターなの?これくらい何とか出来るでしょ」
コルネ「…どちら様かな」
?「誰でもいいわ。危なそうだったから”クロノスシフト”を発動させたけど、必要無かったかしら」

よく見ると正面には白い格好で黄緑色の髪をしたシフターらしき人物が立っていた。その隣にはコルネリアの知っているストールアカデミーの制服…とはちょっと違ったデザインの服装に青くて丸い帽子を被った、何となくラスターに似ている学生がいた。

コルネ(聞いた事の無いシフトを使っているようだが、もしや…)
?「とりあえず、離れた場所に移動しなきゃね」

そう言ったのが聞こえた瞬間、気がつくと目の前の風景が見慣れた街中に変化した。ここは相変わらずマジックシフターの多く静かな所でコルネリアが突然現れても特に驚く人はいなかった。そして、レーネや見慣れないふたりも辺りには確認出来なかった。

コルネ「一体何だったのだろうか…まあ何にしても、旅の終点が先延ばしになったのは幸いだね…」

その後一旦家に帰り、治療をしてからたまにはディメンションシフトを使わず街中を移動してみるコルネリアであった。
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