【R18】専属魔術師は王子の期待を裏切らない!

香山

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幕間 初夜編

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結婚式とそれに伴うパーティーが終わり、私は今日から暮らす王子宮の寝室にいた。
パーティーの後半、先に帰された私は侍女たちに身体をピカピカに磨き上げられ、薄い夜着を着せられた。
その状態でひとりベッドの上で座っている。
こんな格好をしているのは、今日が……初夜だからだ。
思えばアーサーを授かったときは最初はそんなつもりは無かったし、妊娠期間中は子に万一があってはいけないと思っていたし、アーサーを産んだ後も何やかんや理由をつけて性交はしてこなかった。
つまり、2回目である上こうやって覚悟して……するのは初めてなのだ。
改めてそう自覚すると恥ずかしさが込み上げてきて、夜着の裾を握りしめた。
薄いレースで作られた夜着は私の乳首も下履きも透かせてしまい、何も隠せていない。
その下履きも、辛うじて性器が隠れるほどの面積の布が細い紐で結ばれているのみで心許ない。
にも関わらず、頭からはベールを被せられており、足にはストッキングを穿かされ夜着とお揃いのガーターベルトで留められている。
見せたいのか隠したいのかよくわからない珍妙な格好だ。
私がこんな姿になる意味は果たしてあるのだろうか。
男がこんな格好をするのは滑稽なだけではないか。

「……やっぱり、普通の夜着に着替えよう。オーギュだって疲れているかも——」
「何に着替えるって?せっかく可愛い格好なのに」

自分に言い聞かせるように口に出した言葉はオーギュの言葉に飲み込まれた。
振り返ると部屋の入り口にオーギュが立っていた。
白いタキシードは挙式の時とはまた違ったデザインのもので、絹の糸で刺繍が施された生地がオーギュの美しさを引き立てていた。

「遅くなってごめんね」

そう言うとオーギュはベッドに腰掛け、ベールを持ち上げると私の頬に手を当てた。

「シャル、綺麗だよ。よく似合ってる」

ふわりと笑いかけられて顔に熱が集まった。

「ありがとう。お世辞でも嬉しい」
「俺は本気で言ってるけど?ほら、こことか」

オーギュが夜着の上から乳首をツンと触った。
自分の格好を改めて意識させられて、恥ずかしい。
だが、オーギュの瞳に欲望の炎が見えて嬉しくもあった。

「オーギュが喜んでくれたなら……嬉しい……」
「シャル……」

どちらともなく顔が近づいていく。
私は静かに目を閉じた。

「…ちゅ……っ、んっ……」

触れるだけだったキスはだんだんと深くなっていった。

「シャル……愛してる……」

キスの合間に聞こえるオーギュの艶やかな声が身体の芯に響いてゾクゾクした。
オーギュは私の夜着の下から手を入れ、素肌を撫でた。
冷えた体に当たる指先が、やけに熱く感じた。

「んっ……オーギュ……」

縋るようにオーギュの服を掴む。
キスをされて肌を撫でられただけなのに、私の陰茎は窮屈そうに薄布を押し上げていた。

「キスだけで勃っちゃったの?」
「あっ……だって……」

もっと触れて欲しい。
早く繋がりたい。
最奥を暴いてその熱を注いで欲しい。
そんな淫らな考えを口に出す事はできず、しかし抑える事もできないまま、私はオーギュに体を押し付けた。

「見てごらん。シャルのここ、はみ出しちゃいそうだよ。透けて見えるのも凄くエッチだね」
「そんな事……言うな……っ♡」

オーギュに促されて視線を向けた下腹では、先走りで濡れそぼった薄布が先端にぴったりと貼り付き、その色を透かせていた。
オーギュの手が背中から脇腹をなぞり、下へと移動してくる。
期待と羞恥で私の心臓は壊れたように拍動していた。

「可愛い下着が勿体ないけど、きつそうだから脱がせてあげる」

オーギュの指が下履きの紐を解くと、解放された陰茎がぷるりと揺れた。
ひやりとした空気が触れて身震いする。

「んっ♡ああっ♡」

オーギュの温かい手が陰茎を包み込み、ゆっくりと上下に動いた。
先走りを纏わせてぬちゃりと音を立てながらの焦らすような動きに、高みへと押し上げられていく。

「あっ……♡だめ、服が……汚れ……♡」
「この服は汚しても良いんだよ。気にせず気持ち良くなろうね」

オーギュの腕から逃れようと体を捩るが、逃さぬとばかりに抱き込まれてしまう。
そのまま扱く速さが増していく。

「いつでもイって良いよ」
「はっ♡あぁっ♡出る♡♡♡」

下腹を痙攣させながら、ビュッと勢いよく吐精した。
粘度の高い白濁がオーギュのベストにかかった。

「はぁっ♡はぁっ♡」
「上手にイけたね。次はこっちだよ」

オーギュは精液もそのままに香油の瓶を手に取ると、見せるように手の上に垂らした。
とろりとした液体からは微かに花の香りが漂う。
温めるように混ぜる指先から目が離せなかった。

「おいで、シャル。腰を上げて」

オーギュは私をうつ伏せに寝かせると、膝を立たせて腰を持ち上げた。
ぬるぬるとした香油の感触が後孔に触れ、塗り込むように撫でられた。
その指の動きに以前の快感が呼び起こされて、胎内が疼く。

「んっ♡オーギュ……早く触って……♡」

普段はきつく閉じたその奥での快感を、この身体はもう知っている。
私の嘆願にオーギュの指が一瞬止まるが、すぐに動きを再開し、窄まりを探り当てた。

「分かった。挿入れるよ」
「あ♡ああ♡♡♡」

つぷりと入ってくる指の感覚に悦んで後孔を食い締めた。

「久しぶりだからキツいね……しっかり解してあげるよ」

オーギュの長い指がゆっくりと孔をこじ開けていく。
異物が動く感覚に、目の前の枕をぎゅっと掴んだ。
時折前立腺にかすめるとその度に身体が跳ねた。

「あっ♡ん♡もっと強くして♡」

指一本の刺激ではもどかしくて、私は腰を動かして強請った。
オーギュが息を呑んだ気配がする。

「……そんなに煽って。シャルが可愛すぎて我慢出来なくなりそうだよ」

待ち侘びた2本目の指が押し込まれると更に続けて3本目もねじ込まれ、無遠慮に動いた。
香油がぐちゃぐちゃと淫靡な音を立てる。

「ほら。気持ち良いかい?」
「はぁっ♡あっ♡♡きもち♡いっ♡♡♡」

ぐらぐらと茹だりそうな意識の中、後孔からもたらされる快感に声を上げて喘いだ。
指の動きがスムーズになった頃、指が抜けて代わりに熱い塊がぴたりと当てられた。

「……挿入れるよ」

背後からオーギュの荒い息遣いを感じる。

「ま、まって!」

いつも穏やかなオーギュが、どんな表情をしているのか見たかった。
体を捻って肩越しにオーギュの方を振り返り、縋るように手を伸ばした。

「おーぎゅ……♡」

オーギュは白い肌を上気させて、獲物を狙う肉食獣のような目でこちらを見ていた。
普段からは想像がつかないような艶かしい表情に背筋があわだつ。
私の動きに微かに瞠目すると、私の手を絡めとって妖艶な笑みを浮かべた。

「そんな表情かおして……もう容赦出来ないよ。止めてって言われても止めてあげないから」

くるりと体をひっくり返されると、オーギュは一気に中に侵入してきた。

「~~♡♡♡♡♡」

指では届かない奥までがオーギュで埋まる。
中が押し広げられる圧迫感と痛みよりもはるかに強い快感に、足先をピンと伸ばして絶頂してしまった。

「ひゃっ♡めっ♡イったばかりだからぁ♡♡♡」

パンパンと容赦なく抽送されて最奥を責められる。
敏感になった身体はオーギュの額から垂れる汗の一滴からすら快感を拾った。
絶頂から下りることができず、私はその律動になす術もなく翻弄された。

「シャル、シャル……」

オーギュがうわごとのように私の名を呼び、鎖骨に吸い付く。
その頭を押しつけるように掻き抱いた。

「っ!シャル、射精すよ!」
「おくっ♡だしてぇ♡♡♡」

オーギュは腰を押し付けると、私の最奥で白濁を吐いた。
内壁にかかる熱い飛沫の刺激に、私も後ろをキツく締め付けながら、とぷりと精液を垂らした。
息を整えているとずるりと肉茎が抜けた。
後ろの孔から白濁が一筋垂れる。

「あっ……♡抜かないで……♡」

消えた熱量が寂しくて袖口を引っ張ると、オーギュは乱暴に唇を押し当ててきた。
舌で口腔内を蹂躙されると、途端に官能の炎が再燃する。
負けじと下に手を伸ばし、オーギュの肉茎に触れる。
オーギュの熱は全く冷めていなかった。
早く欲しいとその一心でちゅこちゅこと責め立てた。
キスの合間にオーギュの熱い吐息がかかる。
薄ら目を開くと、オーギュの長い睫毛が赤く染まった目尻を彩っていた。

「――っ!」

オーギュは唇を離すと私を四つん這いにし、間髪入れずに挿入してきた。
そのまま膝裏を抱えて持ち上げられて体を起こした。

「シャル、見える?綺麗だよ。俺の花嫁……」

オーギュの声に顔を正面に向けると、視線の先には大きな鏡があった。
レースのベールとストッキングにヒラヒラした夜着を身につけた自分の姿は、後ろのオーギュの格好と相まって確かに花嫁のようだった。
だが、それはあまりに卑猥だった。
薄い夜着は私の乳首の赤を浮かび上がらせており、何もつけていない陰部がその裾を持ち上げている。
その下にはオーギュの熱が私を貫いているところがはっきりと見えた。

「……っ!今締まったね。興奮した?」
「っ♡うれしくて……♡♡お…ぎゅ……♡すき……♡♡♡」

結婚衣装を着て繋がっている姿を見て、改めてオーギュと結婚したのだと実感した。
これで名実ともにオーギュの伴侶になれたのだ。
歓喜が胸に湧き上がり、言葉に詰まった。

「っ!……シャル」

オーギュが私の頬に触れ後ろを向かせる。
私はそれに応えてオーギュの首に腕をまわした。

「誓いのキスをしよう。2人だけで」
「オーギュ……」
「シャル、生涯共にある事を誓うよ。愛してる」
「オーギュ……私も誓う。愛してる……」

目を閉じると唇に柔らかい熱が当たる。
はらりとベールが落ちてきて2人を覆い隠した。

「っあ……♡」

胎内で質量を増した熱に驚いて唇を離すと、オーギュは珍しく恥ずかしそうに赤面していた。

「シャル、俺……」
「来て……オーギュ……♡」

オーギュは余裕を無くした様子で私の両手首を掴むと、鏡に押し付けて背後からガツガツと穿った。

「ああっ♡しゅごいっ♡♡」
「シャルっ!好きだ!」

鏡越しに見えるオーギュは美しい髪を振り乱しながら夢中で私を貪っていた。

「おーぎゅ♡♡しゅき♡しゅきぃ♡♡」
「シャルっ一緒にイこう!」

鏡を挟んで視線が絡まる。
その眼差しに貫かれた瞬間、私とオーギュは同時に果てた。
ビュクビュク注がれる熱を一滴も逃さぬよう、きつく後孔を締めた。
膝がガクガクと震えて崩れ落ちそうになった私を、オーギュが抱き止めてくれた。

「シャル、俺の一番大切な人。ずっと一緒だよ」

オーギュは耳元でそう囁くと、私を横抱きにしてベッドへ運んだ。
私はオーギュの上着を握り、胸に顔を擦り付けて微睡んだ。






朝の白い光がレースのカーテン越しに柔らかく室内を照らす。
目を開けると目の前に美しい顔があった。
身じろぎすると、自分が真新しいナイトガウンを身につけているのに気が付いた。
着替えさせてくれたのはオーギュだろうか。
そう考えていると昨日のことを思い出してしまい顔が火照った。
最後の方はかなり恥ずかしい姿を見せてしまったような気がするが、あれは紛れも無い本心だった。
朝目覚めて冷静になったオーギュに失望されやしないだろうか。
少し不安になり、そっとオーギュに手を伸ばした。

「おはよう、シャル」
「っ!」

私の手が頬に触れる寸前、オーギュは目を覚ました。

「オ、オーギュ、おはよう。起きていたのか?」
「いや、今起きたところだよ」

さりげなく引こうとした手を握られる。
指を絡ませてくるオーギュの視線は柔らかく、私の不安を吹き飛ばしてくれた。

「シャル、おはようのキスは?」
「えっ!?なっ……!」
「俺たちは夫婦なんだから、してくれても良いだろ?」

そう言うとオーギュは目を閉じた。
これは私からしろということか。
私は覚悟を決めて顔を近づけると、触れるだけのキスをした。
離れようとした時、後頭部が掴まれた。
オーギュの舌が油断していた私の唇を割り、舌を絡め取る。
そのまま組み敷かれて下腹を撫でられた。

「ちゅっ……はっ♡」

何とかオーギュの腕から逃れて息を吐く。
飲みきれなかった唾液が口端を伝った。

「オーギュっ!もう朝だぞ」
「そうだね。でも新婚なんだから良いんじゃない?」
「でもアーサーが……」
「乳母に頼んだよね」
「し、仕事は……?」
「今日から3日間、休暇だよ」

断る理由が見当たらない。
しかしこんな時間から淫らな行為に耽るのは抵抗があった。

「……駄目?」

オーギュは眉を下げて上目遣いでこちらを見た。
こんな風にお願いされて、私は受け入れる事しか出来なかった。
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