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第1部
13 意外な来訪者
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「ん~良い天気!」
窓を開けて暖かな空気を胸いっぱいに吸い込む。もうすっかり雪は溶け、季節は春へと移り変わっていた。
あれからいくつかの作戦を実行してギルに想いを自覚させようとしたのだけど、全く手応えがない。多少は意識したのかもしれないが、小説では想いを自覚した次の日には告白していたのに、そんな様子は全く見られなかった。
小説のストーリーでは、ギルが想いを自覚する、つまり俺がギルに媚薬を飲ませるのがちょうど今くらいの季節だ。しかし焦ることはない。時間は十分あるんだから。
「さて、準備準備」
今日はリリーが遊びに来る日だ。いつものティーセットを出しておく。
ギルは仕事だからふたりだけのお茶会。
に、なるハズだった。
いつも通り転移陣が光を放つ。しかしそこから出てきたのはふたりの人影だった。
「お邪魔しますわ、レイライトお兄様」
「いらっしゃい、リリー。と……」
リリーは柔らかな髪を揺らしながら、ふわりと降り立った。そのリリーに手を引かれて、リリーと同じ色を持つ美丈夫が姿を見せた。深い王家翡翠が俺を捉えると、鋭い眼光が俄かに和らいだ。
「久しぶりだね、レイ」
「……義兄上」
リリーと共にやって来たのは、俺の義兄でもあるネス王太子殿下だった。
「突然訪問してすまなかったね。是非3人で話したい事があったんだ」
「いえ、構いません。大したおもてなしは出来ませんが――」
義兄弟とはいえ王都で王太子の執務を立派にこなしている義兄上と、ほぼ平民のような生活を送っている俺とでは立場がまるで違う。
緊張しながらもリビングに案内すると、義兄上は物珍しそうに部屋を見回していた。リリーは何度も来ているが、義兄上がこの家に来たのはこれが初めてだ。
「おもたせですが」
リリーが持ってきてくれたお菓子をお茶と共に出す。王都で流行中だというマカロンのようなお菓子だった。
義兄上は優雅な仕草でティーカップを摘まむと、一口飲んだ。家にあった一番いい茶葉だが、口に合うだろうか。
「美味しいね。これはレイが淹れてくれたの?」
「はい、本日の茶葉はノルドランド産の――」
「そんなに畏まらなくて良いよ、兄弟なんだし」
義兄上の言葉に、俺は曖昧に微笑んだ。義兄上とこうして会うのは久しぶりすぎて、どう接すればいいか正直分からない。そもそも、12歳も年上の義兄上とは俺が王都にいたころからあまり交流は無かった。
俺を見つめながら、義兄上はリリーに似た形の良い目を細めた。こうして笑うと義兄上とリリーが兄妹であることが良く分かる。対して、本当に血が繋がっているのだろうかと疑うくらい、俺はふたりと似ていない。
「気軽にネス兄様、って呼んで欲しいな」
「いきなり馴れ馴れしいですわよ。レイライトお兄様が困っていますわ」
義兄上の言葉に少し驚いた。
王位継承権の争い相手にはならず、血も半分しか繋がっていない俺の事なんて、義兄上にとっては取るに足らない存在なんだと思っていた。けど、義兄上の口ぶりからするとそうじゃないって事なのかな?
「……ネスお兄様」
「――レイ!!」
勇気を出して口にすると、義兄上は感極まったように立ち上がり、俺に抱きついてきた。
「レイ、もう一度呼んでくれる?」
「ネ、ネスお兄様……?」
「~~~~っっ!! 可愛い!!!」
いつもクールで上品な義兄上が壊れてしまった! 高い声を上げながら、頬を頭にすりつけてくる。
どうすればいいかわからずオロオロしていると、小さな笑い声が聞こえて来た。
「ふふ。ネスお兄様、良かったですわね」
「えっ?」
「私だってレイの事をもっと可愛がりたかったんだよ~!! なのに、あんなに早く辺境領に行っちゃうし、リリーは一緒に来させてくれないし、だんだん忙しくなって休日すら無くなっちゃうし……!! たまにリリーにお菓子を渡すよう頼んでいたんだけど、食べてくれたかい?」
「あ! あれ、本当に義兄上……ネスお兄様からのだったんですね!」
「聞いてなかったのかい?」
「いえ、聞いてはいたのですが、てっきりリリーが気を使って用意したものなのかと……」
「殆ど交流のない兄からのプレゼントだなんてなかなか信じにくいですわよ」
「そんな~~!」
よよよ、と泣き崩れる仕草をする義兄上の姿に、自然と笑みが零れる。俺の笑顔を見ながら、リリーも義兄上も笑っていた。
ギルといるときとはまた違った温かさが胸を満たしていく。
俺一人だけ生母が違うから、今まではリリーに対してすらどこか壁を感じていた。でもたった今、本当の家族になれたような気がした。
そうこうしているうちに、お茶はすっかり冷めてしまった。淹れ直したものを出すと、義兄上は大げさに喜んだ。
「ああ! とても美味しいよ。レイ、やっぱり王都に戻って毎日お茶をーー」
「ネスお兄様。話が進みませんわ」
リリーと義兄上のやりとりが面白くて小さく笑ってしまう。義兄上は拗ねたように唇を尖らせると、ひとつ咳払いして俺に向き直った。
「本題なんだけれど、来年にも王位を継ぐ事が決まったよ」
「そうなんですね! おめでとうございます!」
素直に喜ばしい事だった。義兄上なら立派な国王になるだろう。
「それに伴い、何人かに叙爵することになってね。レイも知っているメイソン家の養子――ギルバートにも一代限りの爵位を与えることに決まったんだ」
辺境領に来てから、ギルは荒廃した土地を整え、インフラを整備し、治安を向上させた。それまで人が住むのにあまり適さなかった辺境領は、いまや国内一の発展率となっている。その功績が評価されての事らしい。小説には無かった展開だ。やっぱりギルはすごい!
「この辺境領はこれからさらに国にとっての要所となるだろう。そこでだ!」
話を聞きながら内心興奮していると、義兄上はぐっと身を乗り出してきた。
「この辺境領と中央の連携をより強固にするためにも、王家の血筋から代表してレイが、ギルバートと結婚してもらうのはどうかと考えているんだ。どうかな? いや、もちろんレイが嫌ならこの話は無かった事にするよ。むしろ今すぐ無かったことにして王都に――」
「お兄様?」
「ウッ……リリー、そんな目で見ないでくれ」
愉快なはずのふたりのやりとりがどこか遠くに感じる。俺の頭の中は困惑でいっぱいだった。
「結婚……俺とギルが……?」
口にしてようやく、意味が飲み込めた。
ギルが手に入るかもしれない。唐突に訪れた幸運に、身勝手だけど、すごく嬉しく思ってしまった。以前の俺だったら、二つ返事で話を受けていただろう。
でもすぐに、その喜びは罪悪感に変わった。
小説ではレイが勝手に結婚したがっていただけで、王家から話があった訳ではなかった。
でも今の打診は王太子である義兄上から直接持ち込まれた話だ。現段階ではあくまで仮の提案に過ぎないが、俺が首を縦に振りさえすればすぐに王命に変わるだろう。
俺が上手くトラブルを起こせなかったから、小説の展開が変わってしまったのだろうか。
だとしたら、俺は――
「レイ? 大丈夫かい?」
黙り込んだ俺を心配したのか、義兄上が顔を覗き込んでくる。俺は慌てて顔を上げた。
「あ、はい……すみません。少し考え事を……」
「無理もないよ。急にこんな話をされて混乱しない方がおかしい」
このまま話を進めれば、ギルはきっと俺と結婚してくれるだろう。自分の想いに気付かないまま。
たとえ想いに気付いたとしても、王命であれば断れまい。誠実なギルの事だ。その場合は自分の気持ちを押し殺して、俺を大切にしてくれるだろう。
でもそれじゃダメなんだ。ギルには、心の底から幸せになってもらわないと。
「リリーは、どう思うの?」
「私は……賛成、ですわ。レイライトお兄様とギルが結ばれれば、王家の安泰は間違いありませんもの」
「……そっか」
リリーは少し言い淀んだが、肯定した。
やっぱり、リリーは優しい子だ。この結婚が辺境領と王家を結ぶためのものなら、ギルの結婚相手はリリーでも構わないだろう。それでも、俺に打診が来たのは、リリーが身を引いてくれたからだ。俺を疎ましく思うこともあっただろうに、義妹として俺の恋路を応援してくれているのだ。
「……少し、考えさせてください」
「もちろん! よーーく考えてくれて良いんだよ」
義兄上の優しい声音に、思わず涙が出そうになった。
本当ならこの場で断るべきだった。でも弱い俺には、それが出来なかった。そんな俺に許しを与えるように、義兄上は優しく俺の頭を撫でてくれた。
「レイ、もし結婚しないのなら王都に戻って来ても良いんだよ。王都の薬学研究所だって、辺境に負けないくらい高度なのだから」
「ありがとうございます、ネスお兄様……」
鼻の奥がツンと痛い。俺は目を閉じて、溢れそうになる涙をやりすごした。
ふたりが帰った後、俺は震える手で薬品棚の奥の媚薬を取り出した。
出来れば使いたくなかった。でももう時間がない。
「やるしか……ない……」
ギルにリリーへの想いを自覚してもらうこと。それが俺に出来る贖罪であり、餞でもある。
リリーもギルから告白されれば、俺の為に身を引くなんて考えを捨ててくれるだろうし、小説通りのハッピーエンドを迎えられるだろう。
たとえギルに嫌われたとしても、成し遂げなくてはならないんだ。
窓を開けて暖かな空気を胸いっぱいに吸い込む。もうすっかり雪は溶け、季節は春へと移り変わっていた。
あれからいくつかの作戦を実行してギルに想いを自覚させようとしたのだけど、全く手応えがない。多少は意識したのかもしれないが、小説では想いを自覚した次の日には告白していたのに、そんな様子は全く見られなかった。
小説のストーリーでは、ギルが想いを自覚する、つまり俺がギルに媚薬を飲ませるのがちょうど今くらいの季節だ。しかし焦ることはない。時間は十分あるんだから。
「さて、準備準備」
今日はリリーが遊びに来る日だ。いつものティーセットを出しておく。
ギルは仕事だからふたりだけのお茶会。
に、なるハズだった。
いつも通り転移陣が光を放つ。しかしそこから出てきたのはふたりの人影だった。
「お邪魔しますわ、レイライトお兄様」
「いらっしゃい、リリー。と……」
リリーは柔らかな髪を揺らしながら、ふわりと降り立った。そのリリーに手を引かれて、リリーと同じ色を持つ美丈夫が姿を見せた。深い王家翡翠が俺を捉えると、鋭い眼光が俄かに和らいだ。
「久しぶりだね、レイ」
「……義兄上」
リリーと共にやって来たのは、俺の義兄でもあるネス王太子殿下だった。
「突然訪問してすまなかったね。是非3人で話したい事があったんだ」
「いえ、構いません。大したおもてなしは出来ませんが――」
義兄弟とはいえ王都で王太子の執務を立派にこなしている義兄上と、ほぼ平民のような生活を送っている俺とでは立場がまるで違う。
緊張しながらもリビングに案内すると、義兄上は物珍しそうに部屋を見回していた。リリーは何度も来ているが、義兄上がこの家に来たのはこれが初めてだ。
「おもたせですが」
リリーが持ってきてくれたお菓子をお茶と共に出す。王都で流行中だというマカロンのようなお菓子だった。
義兄上は優雅な仕草でティーカップを摘まむと、一口飲んだ。家にあった一番いい茶葉だが、口に合うだろうか。
「美味しいね。これはレイが淹れてくれたの?」
「はい、本日の茶葉はノルドランド産の――」
「そんなに畏まらなくて良いよ、兄弟なんだし」
義兄上の言葉に、俺は曖昧に微笑んだ。義兄上とこうして会うのは久しぶりすぎて、どう接すればいいか正直分からない。そもそも、12歳も年上の義兄上とは俺が王都にいたころからあまり交流は無かった。
俺を見つめながら、義兄上はリリーに似た形の良い目を細めた。こうして笑うと義兄上とリリーが兄妹であることが良く分かる。対して、本当に血が繋がっているのだろうかと疑うくらい、俺はふたりと似ていない。
「気軽にネス兄様、って呼んで欲しいな」
「いきなり馴れ馴れしいですわよ。レイライトお兄様が困っていますわ」
義兄上の言葉に少し驚いた。
王位継承権の争い相手にはならず、血も半分しか繋がっていない俺の事なんて、義兄上にとっては取るに足らない存在なんだと思っていた。けど、義兄上の口ぶりからするとそうじゃないって事なのかな?
「……ネスお兄様」
「――レイ!!」
勇気を出して口にすると、義兄上は感極まったように立ち上がり、俺に抱きついてきた。
「レイ、もう一度呼んでくれる?」
「ネ、ネスお兄様……?」
「~~~~っっ!! 可愛い!!!」
いつもクールで上品な義兄上が壊れてしまった! 高い声を上げながら、頬を頭にすりつけてくる。
どうすればいいかわからずオロオロしていると、小さな笑い声が聞こえて来た。
「ふふ。ネスお兄様、良かったですわね」
「えっ?」
「私だってレイの事をもっと可愛がりたかったんだよ~!! なのに、あんなに早く辺境領に行っちゃうし、リリーは一緒に来させてくれないし、だんだん忙しくなって休日すら無くなっちゃうし……!! たまにリリーにお菓子を渡すよう頼んでいたんだけど、食べてくれたかい?」
「あ! あれ、本当に義兄上……ネスお兄様からのだったんですね!」
「聞いてなかったのかい?」
「いえ、聞いてはいたのですが、てっきりリリーが気を使って用意したものなのかと……」
「殆ど交流のない兄からのプレゼントだなんてなかなか信じにくいですわよ」
「そんな~~!」
よよよ、と泣き崩れる仕草をする義兄上の姿に、自然と笑みが零れる。俺の笑顔を見ながら、リリーも義兄上も笑っていた。
ギルといるときとはまた違った温かさが胸を満たしていく。
俺一人だけ生母が違うから、今まではリリーに対してすらどこか壁を感じていた。でもたった今、本当の家族になれたような気がした。
そうこうしているうちに、お茶はすっかり冷めてしまった。淹れ直したものを出すと、義兄上は大げさに喜んだ。
「ああ! とても美味しいよ。レイ、やっぱり王都に戻って毎日お茶をーー」
「ネスお兄様。話が進みませんわ」
リリーと義兄上のやりとりが面白くて小さく笑ってしまう。義兄上は拗ねたように唇を尖らせると、ひとつ咳払いして俺に向き直った。
「本題なんだけれど、来年にも王位を継ぐ事が決まったよ」
「そうなんですね! おめでとうございます!」
素直に喜ばしい事だった。義兄上なら立派な国王になるだろう。
「それに伴い、何人かに叙爵することになってね。レイも知っているメイソン家の養子――ギルバートにも一代限りの爵位を与えることに決まったんだ」
辺境領に来てから、ギルは荒廃した土地を整え、インフラを整備し、治安を向上させた。それまで人が住むのにあまり適さなかった辺境領は、いまや国内一の発展率となっている。その功績が評価されての事らしい。小説には無かった展開だ。やっぱりギルはすごい!
「この辺境領はこれからさらに国にとっての要所となるだろう。そこでだ!」
話を聞きながら内心興奮していると、義兄上はぐっと身を乗り出してきた。
「この辺境領と中央の連携をより強固にするためにも、王家の血筋から代表してレイが、ギルバートと結婚してもらうのはどうかと考えているんだ。どうかな? いや、もちろんレイが嫌ならこの話は無かった事にするよ。むしろ今すぐ無かったことにして王都に――」
「お兄様?」
「ウッ……リリー、そんな目で見ないでくれ」
愉快なはずのふたりのやりとりがどこか遠くに感じる。俺の頭の中は困惑でいっぱいだった。
「結婚……俺とギルが……?」
口にしてようやく、意味が飲み込めた。
ギルが手に入るかもしれない。唐突に訪れた幸運に、身勝手だけど、すごく嬉しく思ってしまった。以前の俺だったら、二つ返事で話を受けていただろう。
でもすぐに、その喜びは罪悪感に変わった。
小説ではレイが勝手に結婚したがっていただけで、王家から話があった訳ではなかった。
でも今の打診は王太子である義兄上から直接持ち込まれた話だ。現段階ではあくまで仮の提案に過ぎないが、俺が首を縦に振りさえすればすぐに王命に変わるだろう。
俺が上手くトラブルを起こせなかったから、小説の展開が変わってしまったのだろうか。
だとしたら、俺は――
「レイ? 大丈夫かい?」
黙り込んだ俺を心配したのか、義兄上が顔を覗き込んでくる。俺は慌てて顔を上げた。
「あ、はい……すみません。少し考え事を……」
「無理もないよ。急にこんな話をされて混乱しない方がおかしい」
このまま話を進めれば、ギルはきっと俺と結婚してくれるだろう。自分の想いに気付かないまま。
たとえ想いに気付いたとしても、王命であれば断れまい。誠実なギルの事だ。その場合は自分の気持ちを押し殺して、俺を大切にしてくれるだろう。
でもそれじゃダメなんだ。ギルには、心の底から幸せになってもらわないと。
「リリーは、どう思うの?」
「私は……賛成、ですわ。レイライトお兄様とギルが結ばれれば、王家の安泰は間違いありませんもの」
「……そっか」
リリーは少し言い淀んだが、肯定した。
やっぱり、リリーは優しい子だ。この結婚が辺境領と王家を結ぶためのものなら、ギルの結婚相手はリリーでも構わないだろう。それでも、俺に打診が来たのは、リリーが身を引いてくれたからだ。俺を疎ましく思うこともあっただろうに、義妹として俺の恋路を応援してくれているのだ。
「……少し、考えさせてください」
「もちろん! よーーく考えてくれて良いんだよ」
義兄上の優しい声音に、思わず涙が出そうになった。
本当ならこの場で断るべきだった。でも弱い俺には、それが出来なかった。そんな俺に許しを与えるように、義兄上は優しく俺の頭を撫でてくれた。
「レイ、もし結婚しないのなら王都に戻って来ても良いんだよ。王都の薬学研究所だって、辺境に負けないくらい高度なのだから」
「ありがとうございます、ネスお兄様……」
鼻の奥がツンと痛い。俺は目を閉じて、溢れそうになる涙をやりすごした。
ふたりが帰った後、俺は震える手で薬品棚の奥の媚薬を取り出した。
出来れば使いたくなかった。でももう時間がない。
「やるしか……ない……」
ギルにリリーへの想いを自覚してもらうこと。それが俺に出来る贖罪であり、餞でもある。
リリーもギルから告白されれば、俺の為に身を引くなんて考えを捨ててくれるだろうし、小説通りのハッピーエンドを迎えられるだろう。
たとえギルに嫌われたとしても、成し遂げなくてはならないんだ。
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