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60話 鉱石の功績
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どきっ! 海の幸だらけの感謝祭! アワビもあるよ♪
が、無事終了してユキムラに日常が戻った。
元セカ村、オーク村周囲の鉱脈も開発され、交通網の整備も急ピッチで進んでいる。
元サド村周囲は大規模な農林畜産業地帯に開発中だ。
ジュナーの街と王都の間の街道整備も依頼され実施している。
海側の拠点周囲にも採掘ポイントが多く発見されているが、海側からの強い風により高所での作業は危険が伴うため整備中だ。
それよりも海の幸の安定供給を優先している。
開発は順調に進んでいたが、少し問題も起きていた。
冒険者が一度サナダ街へ行くと帰ってこないと他のギルド支部から苦情が入った。
正直そんなこと言われてもという話なのだが、王都方面への輸送依頼を街として大量に発注してお茶を濁しておいた。
お金は使うことで市場が賑わうとユキムラは気にしていなかった。
むしろサナダ街へと集まりすぎる銭を効率よく吐き出せるぐらいに考えている。
サナダ街は資源産出があり、魔道具や食料品の生産国だ。
しかも資源の底はない。完全なチート街だ。
ユキムラがこの世界に降り立ってから半年で、旧ファス村のあったプラネテル王国の生活様式を変えるほどの影響力を発揮している。
当然王国内はもちろん他の国々、特に隣接するゲッタルヘルン帝国、フィリポネア共和国にも輸出され人気を博しているそうだ。密輸に近いけどね……
「出来た……」
ユキムラはサリナと中央鍛冶場で新しい武具の開発を行っていた。
オーク村そばの山脈の鉱脈から新しい鉱石が手に入ったので、まるで新しいおもちゃを手に入れたように二人は工房であーだこーだと試している。
ユキムラはある程度正解を知っているが、あえてサリナと意見交換をすることを好んだ。
自分で思いつかないような新しい意見をサリナが言ってくれるからだ。
「あえて切れ味を抑えることで防御力を削ぐ……そういう考え方があるとは……」
「かなり、悪趣味な武器。好きじゃない」
「確かに、ただ分厚い装甲を持つ相手には有効ですね」
これで斬られることを想像したくない禍々しい剣が生まれていた。
「そう言えば師匠、師匠って一番得意な武器って何なんですか?
訓練ではなんでも使えますけど、一番は?」
「んー、格闘技なのかなぁ……?」
「え? 無手なんですか? 意外です……」
「結局武器を持つと出来ることはある程度は限られるけど、
格闘技はほぼ無限にやり取りがあるから、何が起こるかわからなくて好きなんだよね」
「なんか、理由を聞くと師匠らしいです!」
実際には何が起こるかわからないのはユキムラの前に立った敵で、無限とも言われる攻撃を一方的に叩き込まれるんですけどね。
コンボと言われる連続攻撃から投げやら関節技やら、特にVO時代にユキムラのUBMでの格闘技はタイマンで勝利するのは不可能と言われていた。
「格闘技……武器、いや防具でありながら……」
ブツブツとサリナがつぶやきながら部屋を後にして自室に篭もる。
こうなると数日出てこないこともある。
「と、サリナさんがゾーンに入ったら今日はここまでにしておくか」
「「「「「「「ありがとうございました!!」」」」」」
周りで目を皿のようにして二人の作業を見ていた鍛冶場の職人が一斉に頭を下げる。
職人は目で盗む、という奴だ。
TOPのサリナが話す方ではないので、余計にその傾向が強くなっている。
ユキムラの鍛冶技術を一瞬たりとも見逃すまいとしている職人たちは目がすっかり充血していた。
「皆も無理しすぎないでね」
鍛冶場を後にするユキムラ。ユキムラの労いに感謝はするものの、職人全員、今目に焼き付けた技術を身体に打ち込むために作業へとかかる。
たゆまぬ不断の努力によってサナダ街の鋳造技術はメキメキと向上していくのでありました。
「それにしても、鉱山運用はじまってから鉱石の充実っぷりが凄いですね師匠!」
「そうだね、まだまだランクも高くなくても日用品とかに使うのにいくらあってもいいからね」
「けど師匠、こんな武具用意して何と戦うんですか?
もう王都の近衛兵とかでもサナダ隊に傷一つつけられないですよ……」
「ああ、いずれわかるけど。そろそろ王都へスチール製の武具を輸出しようか、もう旧世代化したし、全体的な装備の向上もしていかないとね」
「わかりました、指示しておきます」
レンは少し疑問も残るがユキムラの考えていることだ、それが一番正しいに決まっている。
言われたとおりに手配を進めていく。
ユキムラはそろそろ最初の女神を解放しに行くつもりだ。
季節はすっかり真夏になった、間もなくユキムラがこの地へ来て一年になる。
サナダ村からの物資は王国全体を豊かにして人々にも余裕が生まれてきている。
今後武具も供給して皆がある程度の自衛が出来るようになったら、ストーリーを進めていく、ユキムラはそう考えている。
武具は飛ぶように売れ、ユキムラの予想を超える速さで王国内へと供給される。
人々は魔物の脅威へと立ち向かう強力な武具を手に入れたことでより安全な生活を手に入れていた。
ユキムラが街をしばらく空けて旅に出ると発表したのは夏の日差しも落ち着き、秋の気配がしてきた、そんな日だった。
が、無事終了してユキムラに日常が戻った。
元セカ村、オーク村周囲の鉱脈も開発され、交通網の整備も急ピッチで進んでいる。
元サド村周囲は大規模な農林畜産業地帯に開発中だ。
ジュナーの街と王都の間の街道整備も依頼され実施している。
海側の拠点周囲にも採掘ポイントが多く発見されているが、海側からの強い風により高所での作業は危険が伴うため整備中だ。
それよりも海の幸の安定供給を優先している。
開発は順調に進んでいたが、少し問題も起きていた。
冒険者が一度サナダ街へ行くと帰ってこないと他のギルド支部から苦情が入った。
正直そんなこと言われてもという話なのだが、王都方面への輸送依頼を街として大量に発注してお茶を濁しておいた。
お金は使うことで市場が賑わうとユキムラは気にしていなかった。
むしろサナダ街へと集まりすぎる銭を効率よく吐き出せるぐらいに考えている。
サナダ街は資源産出があり、魔道具や食料品の生産国だ。
しかも資源の底はない。完全なチート街だ。
ユキムラがこの世界に降り立ってから半年で、旧ファス村のあったプラネテル王国の生活様式を変えるほどの影響力を発揮している。
当然王国内はもちろん他の国々、特に隣接するゲッタルヘルン帝国、フィリポネア共和国にも輸出され人気を博しているそうだ。密輸に近いけどね……
「出来た……」
ユキムラはサリナと中央鍛冶場で新しい武具の開発を行っていた。
オーク村そばの山脈の鉱脈から新しい鉱石が手に入ったので、まるで新しいおもちゃを手に入れたように二人は工房であーだこーだと試している。
ユキムラはある程度正解を知っているが、あえてサリナと意見交換をすることを好んだ。
自分で思いつかないような新しい意見をサリナが言ってくれるからだ。
「あえて切れ味を抑えることで防御力を削ぐ……そういう考え方があるとは……」
「かなり、悪趣味な武器。好きじゃない」
「確かに、ただ分厚い装甲を持つ相手には有効ですね」
これで斬られることを想像したくない禍々しい剣が生まれていた。
「そう言えば師匠、師匠って一番得意な武器って何なんですか?
訓練ではなんでも使えますけど、一番は?」
「んー、格闘技なのかなぁ……?」
「え? 無手なんですか? 意外です……」
「結局武器を持つと出来ることはある程度は限られるけど、
格闘技はほぼ無限にやり取りがあるから、何が起こるかわからなくて好きなんだよね」
「なんか、理由を聞くと師匠らしいです!」
実際には何が起こるかわからないのはユキムラの前に立った敵で、無限とも言われる攻撃を一方的に叩き込まれるんですけどね。
コンボと言われる連続攻撃から投げやら関節技やら、特にVO時代にユキムラのUBMでの格闘技はタイマンで勝利するのは不可能と言われていた。
「格闘技……武器、いや防具でありながら……」
ブツブツとサリナがつぶやきながら部屋を後にして自室に篭もる。
こうなると数日出てこないこともある。
「と、サリナさんがゾーンに入ったら今日はここまでにしておくか」
「「「「「「「ありがとうございました!!」」」」」」
周りで目を皿のようにして二人の作業を見ていた鍛冶場の職人が一斉に頭を下げる。
職人は目で盗む、という奴だ。
TOPのサリナが話す方ではないので、余計にその傾向が強くなっている。
ユキムラの鍛冶技術を一瞬たりとも見逃すまいとしている職人たちは目がすっかり充血していた。
「皆も無理しすぎないでね」
鍛冶場を後にするユキムラ。ユキムラの労いに感謝はするものの、職人全員、今目に焼き付けた技術を身体に打ち込むために作業へとかかる。
たゆまぬ不断の努力によってサナダ街の鋳造技術はメキメキと向上していくのでありました。
「それにしても、鉱山運用はじまってから鉱石の充実っぷりが凄いですね師匠!」
「そうだね、まだまだランクも高くなくても日用品とかに使うのにいくらあってもいいからね」
「けど師匠、こんな武具用意して何と戦うんですか?
もう王都の近衛兵とかでもサナダ隊に傷一つつけられないですよ……」
「ああ、いずれわかるけど。そろそろ王都へスチール製の武具を輸出しようか、もう旧世代化したし、全体的な装備の向上もしていかないとね」
「わかりました、指示しておきます」
レンは少し疑問も残るがユキムラの考えていることだ、それが一番正しいに決まっている。
言われたとおりに手配を進めていく。
ユキムラはそろそろ最初の女神を解放しに行くつもりだ。
季節はすっかり真夏になった、間もなくユキムラがこの地へ来て一年になる。
サナダ村からの物資は王国全体を豊かにして人々にも余裕が生まれてきている。
今後武具も供給して皆がある程度の自衛が出来るようになったら、ストーリーを進めていく、ユキムラはそう考えている。
武具は飛ぶように売れ、ユキムラの予想を超える速さで王国内へと供給される。
人々は魔物の脅威へと立ち向かう強力な武具を手に入れたことでより安全な生活を手に入れていた。
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