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69話 実践!
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「最近ではかなり坑道も伸びてきたので運搬が一番大変ですね」
丁度脇をトロッコに満載した鉱石を3人の坑夫が押している。
勾配もかなりあって大変そうだ。
「マジックボックスみたいなのは使わないのですか?」
「ははは、あんな高級品。
しかも鉱石を入れるには伝説レジェンド級クラスの容量がいりますよ」
ふと見るとこんなに浅い坑道エリアではあるものの、何点か採掘ポイントがある。ユキムラ、ソーカ、レンの目が同時に光る。
「サルソー様もしよかったらちょこっと採掘してみてもいいですか?」
「え、ああ、このあたりはもう取り尽くされていますから無駄だとは思いますが、なんなら出たものは差し上げますよ」
キラーン、3人の目がさらに鋭く光る。
近場にある採掘ポイントにざざざっとゴキブリのように移動する。
そしてアイテムボックスからマイツルハシを取り出し、Let's 採掘!
「アイテムボックス!? しかも3人共!?」
驚きはそれだけで終わらなかった。
トロッコを押していた3人も、見慣れない3人組が気色の悪い妙な動きをして、こんな鉱石が出もしない場所でツルハシを振り始めるのを思わず目で追ってしまう。
「なんだあのツルハシは!?」
薄っすらと輝くツルハシに再び目を奪われる。
3人共ユキムラ製の魔改造ツルハシを使っている。
付与によりレア度アップ、採掘量アップなど様々な効能が乗っている。
それ一本でも国が傾くよやったね!
坑夫達は3人から目が離せなかった。
そしてとんでもないことが起きる。
ツルハシが音もなく壁面に吸い込まれたと思ったら、鉱石がヌルリと壁から取り出される。
しかも、壁面には傷一つついていない。
「な、なんだ今のは!?」
「ば、馬鹿なアイスメタル!! あんな巨大な!?」
「ま、待て、アレは何だ!? 見たこと無いぞ!」
ユキムラが持つ光り輝く鉱石。
その場にいた全員がそれに目を奪われる。
「お、金剛石ダイヤモンド出るんじゃんここ。
レン! ソーカ! もしかしたら金剛鉄アダマンタイト出るかもよ!」
ハアアアアアアアアァァァァァァァァァ!!!!????
坑道に大音量のハァ? が響き渡る。
緊急合議が行われた。
普通に考えればこうなるのはわかっていたのに採掘の魔力に抗うことは出来なかった。
3人は反省したようなしないような……
今3人が思っていることは同じだ、もっと採掘ポイント巡りしたいなぁ、それだけだった。
「つまり、ユキムラ殿はあの来訪者ビジターで、全く新しい方法で街を発展させていると」
今までの流れを一から説明する羽目になりました。
「来訪者と言うのはおとぎ話かと思っていましたが、
しかし先程の現象を目の前で見てしまっていますから……いや、しかし……」
「領主様、問題はこんな浅いところ、しかも鉱脈も走っていないところで、あのような見たこともない物も含めてこの鉱山全体でもめったに手に入らない鉱石が、お話を聞くと無限に生み出せるんですぞ!!」
「あははは、まぁ、おかしいよね」
「笑い事ではありませんぞ! ユキムラ殿!
もしこんな事実が広まったら鉱山で成り立っている我が街は……滅びる……」
「滅びはしないと思いますよ、作れるものは星の数ほどありますし、なんなら鉱石もたくさんこちらから買い取りますし」
ケロっと話すユキムラ。
しかし問題はそれだけではない。
「しかし、その奇っ怪な採掘方法ができるのはサナダ街の人々だけ、我々は資源をすり減らしての採掘しか……」
「あ、それなら教えますよ。才能ある人ならすぐですし、なくてもしばらくやってれば発現しますよ」
その後採掘ギルドの職員が指導を受けて、あっという間にユキムラ達と同じような採掘が可能になったことが確認されると、サルソーは観念するしかない。
「ユキムラ殿、いいや、ユキムラ様! どうか我がアイスフロントの街を、サナダ街の傘下へとしてくだされ」
土下座である。
「ええ!?」
「どうか、どうか!」
「あ、頭を上げてください、こんなところで困ります!」
「何卒、何卒!!」
「や、やめてください、スキル指導はしますしうちからも人を回しますから、
傘下とかそういうのは止めましょう!」
「よ、よろしいのですか? 技術は独占したほうが利益になりますが?」
「いやー、今のところはこの世界全体の生活とかを上げて、来きたるイベントに対応する準備をする予定なので……」
「イベント?」
「ああ、いや、なんでもないです! とにかく!
立ち上がってくださいサルソーさん!」
その後はてんやわんやだった。主にレンとソーカが。
サナダ町からスキル指導ができる人間の派遣を決めたり、マジックポシェットを街主体での貸出システムとその納品の日取り、鉱石とそれらの指導やポシェットの支払いなどとの懸案など、レンとソーカでなければ短時間で処理できない仕事が山積みとなった。
その間ユキムラは呑気に坑道内の採掘ポイントや、
深さとレア度の関係なんかを調べて生き生きしていた。
坑道内の安全の確保やトロッコの魔改造など、
日々土気色になっていくレンとソーカ、
毎日楽しく過ごしてツヤツヤしていくユキムラ、対照的だった。
残念ソーカがユキムラを美味しく食べるチャンスは先延ばしになったのであった。
丁度脇をトロッコに満載した鉱石を3人の坑夫が押している。
勾配もかなりあって大変そうだ。
「マジックボックスみたいなのは使わないのですか?」
「ははは、あんな高級品。
しかも鉱石を入れるには伝説レジェンド級クラスの容量がいりますよ」
ふと見るとこんなに浅い坑道エリアではあるものの、何点か採掘ポイントがある。ユキムラ、ソーカ、レンの目が同時に光る。
「サルソー様もしよかったらちょこっと採掘してみてもいいですか?」
「え、ああ、このあたりはもう取り尽くされていますから無駄だとは思いますが、なんなら出たものは差し上げますよ」
キラーン、3人の目がさらに鋭く光る。
近場にある採掘ポイントにざざざっとゴキブリのように移動する。
そしてアイテムボックスからマイツルハシを取り出し、Let's 採掘!
「アイテムボックス!? しかも3人共!?」
驚きはそれだけで終わらなかった。
トロッコを押していた3人も、見慣れない3人組が気色の悪い妙な動きをして、こんな鉱石が出もしない場所でツルハシを振り始めるのを思わず目で追ってしまう。
「なんだあのツルハシは!?」
薄っすらと輝くツルハシに再び目を奪われる。
3人共ユキムラ製の魔改造ツルハシを使っている。
付与によりレア度アップ、採掘量アップなど様々な効能が乗っている。
それ一本でも国が傾くよやったね!
坑夫達は3人から目が離せなかった。
そしてとんでもないことが起きる。
ツルハシが音もなく壁面に吸い込まれたと思ったら、鉱石がヌルリと壁から取り出される。
しかも、壁面には傷一つついていない。
「な、なんだ今のは!?」
「ば、馬鹿なアイスメタル!! あんな巨大な!?」
「ま、待て、アレは何だ!? 見たこと無いぞ!」
ユキムラが持つ光り輝く鉱石。
その場にいた全員がそれに目を奪われる。
「お、金剛石ダイヤモンド出るんじゃんここ。
レン! ソーカ! もしかしたら金剛鉄アダマンタイト出るかもよ!」
ハアアアアアアアアァァァァァァァァァ!!!!????
坑道に大音量のハァ? が響き渡る。
緊急合議が行われた。
普通に考えればこうなるのはわかっていたのに採掘の魔力に抗うことは出来なかった。
3人は反省したようなしないような……
今3人が思っていることは同じだ、もっと採掘ポイント巡りしたいなぁ、それだけだった。
「つまり、ユキムラ殿はあの来訪者ビジターで、全く新しい方法で街を発展させていると」
今までの流れを一から説明する羽目になりました。
「来訪者と言うのはおとぎ話かと思っていましたが、
しかし先程の現象を目の前で見てしまっていますから……いや、しかし……」
「領主様、問題はこんな浅いところ、しかも鉱脈も走っていないところで、あのような見たこともない物も含めてこの鉱山全体でもめったに手に入らない鉱石が、お話を聞くと無限に生み出せるんですぞ!!」
「あははは、まぁ、おかしいよね」
「笑い事ではありませんぞ! ユキムラ殿!
もしこんな事実が広まったら鉱山で成り立っている我が街は……滅びる……」
「滅びはしないと思いますよ、作れるものは星の数ほどありますし、なんなら鉱石もたくさんこちらから買い取りますし」
ケロっと話すユキムラ。
しかし問題はそれだけではない。
「しかし、その奇っ怪な採掘方法ができるのはサナダ街の人々だけ、我々は資源をすり減らしての採掘しか……」
「あ、それなら教えますよ。才能ある人ならすぐですし、なくてもしばらくやってれば発現しますよ」
その後採掘ギルドの職員が指導を受けて、あっという間にユキムラ達と同じような採掘が可能になったことが確認されると、サルソーは観念するしかない。
「ユキムラ殿、いいや、ユキムラ様! どうか我がアイスフロントの街を、サナダ街の傘下へとしてくだされ」
土下座である。
「ええ!?」
「どうか、どうか!」
「あ、頭を上げてください、こんなところで困ります!」
「何卒、何卒!!」
「や、やめてください、スキル指導はしますしうちからも人を回しますから、
傘下とかそういうのは止めましょう!」
「よ、よろしいのですか? 技術は独占したほうが利益になりますが?」
「いやー、今のところはこの世界全体の生活とかを上げて、来きたるイベントに対応する準備をする予定なので……」
「イベント?」
「ああ、いや、なんでもないです! とにかく!
立ち上がってくださいサルソーさん!」
その後はてんやわんやだった。主にレンとソーカが。
サナダ町からスキル指導ができる人間の派遣を決めたり、マジックポシェットを街主体での貸出システムとその納品の日取り、鉱石とそれらの指導やポシェットの支払いなどとの懸案など、レンとソーカでなければ短時間で処理できない仕事が山積みとなった。
その間ユキムラは呑気に坑道内の採掘ポイントや、
深さとレア度の関係なんかを調べて生き生きしていた。
坑道内の安全の確保やトロッコの魔改造など、
日々土気色になっていくレンとソーカ、
毎日楽しく過ごしてツヤツヤしていくユキムラ、対照的だった。
残念ソーカがユキムラを美味しく食べるチャンスは先延ばしになったのであった。
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