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98話 快進撃
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ギルドの大混乱を知る由もない白狼隊。
ヴァリィを先頭にガンガン進んでいる。
本当にガンガンと。
「どんどん進むよ、上層階なんてどうせろくなものはない。
探索は40から。あ、その先に小部屋で接敵。その先に階段でこの階はおしまい」
ユキムラが容赦なくダッシュでダンジョン攻略をしている。
一階は慎重に回っていたが、ある程度宝箱のめどがついたらしくそこからは駆け足だ。
「ちょっとユキムラちゃん後ろから突かないでー!」
誤解を招くようなことを言いながらも小部屋の敵を瞬殺していくヴァリィ。
ユキムラは剣の鞘でホラホラ早くと突っついている。
戦いの勘もスパルタによって取り戻してきている。
すでに階層は12階まで来ていた。
突入から2時間程しか経っていない。
「師匠! 本は読めないし実践も出来ないっす!」
「ここらへんのはヴァリィに全部やってもらう。30階辺りからゆっくりしてこう!
というわけでこのまま次の階いくよー!」
こんなダンジョン攻略はユキムラぐらいだろう。
タロはたくさん走れて嬉しいのか皆の足の周りを嬉しそうに巡っている。
こんなマラソンみたいな状態を他の冒険者が見たらダンジョン探索を馬鹿にしていると思われてしまうかもしれない不安はあったが、幸か不幸か他の冒険者に会わなかった。
普通の状態なら疑問に持っただろうが、この状況なのでユキムラにせかされるまま、特に大きな問題もなく30階へと続く階段まで到着してしまった。
「はい、それじゃー休憩しましょー」
「ゼーゼーゼーゼー……あー、もう、変に防具が回復させるから、気持ちが……悪い……わね……」
「ヴァリィさんお疲れ様です。すみません任せきりで……」
「でもどんどん動きよくなってたね! ヴァリィ!」
ユキムラは凄くいい笑顔でドリンクを渡してくる。
「ありがと~、あら。美味しいわねこれ」
「はちみつとレモンとちょっと塩入れて紅茶で薄めたやつだよ。疲労回復効果があるんだよね。
さてと、たぶん夕方くらいかな? ここで今日は野営しますか」
「少し休憩すればまだまだ行けるわよぉー」
「うーん、多分30階からはガラッと変わると思うから今日はここまでにしておこう。
そこら辺もしっかり話したいからね」
レンとソーカは階段の部屋の入り口に結界を設置する。
人間には反応しない特製だ。ダンジョンに限らず魔物は基本魔石を持っている。
それに反応して遮断する結界になっている。
一応非道な冒険者が襲ってくる可能性もあるので車には別途結界を張る形になる。
ダンジョンに現れる巨大な車。異常な光景だ。
メンバーが車に入れば慣れ親しんだ日常だ。
キッチンがありテーブルが有り風呂があってシャワーがあってベッドがある。
「これが、ダンジョンでの野営なんてねぇ……ま、いいわ。快適なことに文句はないわ!」
「師匠と旅すると普通の旅が我慢できなくなっちゃいそうです……」
「お風呂……ほんとに嬉しいです」
「まぁ、快適な方がいいよね。工夫次第でどうとでもなるからね」
「いや、師匠がおかしいだけだと思いますが……」
ユキムラの発言に全員が呆れ顔だ。
来訪者という伝説の存在であることを改めてユキムラ以外は思い知らされる。
それでもレンにとっては最高の師匠だし、ソーカにとっては最高の男性だし、ヴァリィにとっては自己のインスピレーションを最大限伸ばしてくれる存在だし、タロにとっては命の恩人だ。
取り敢えず全員今日の汗を流してさっぱりして食卓へと着く。
「さてと、食べながらでもいいから30階からの問題点を話していくね」
テーブルの上には完全にここがダンジョンであることを忘れてしまうような豪華な食事が並んでいる。
全体的にあっさりしているのは1日中走り廻っていたからそれを考慮している。
「まず、今までと敵のレベルが大きく変わる。
簡単に言えば今までの敵が30くらいだったのが70くらいまであがる。
そしてパーティのように役割分担をしてくる。
当然魔法も増える。まぁ、自己強化バフはしっかりとかけるし敵弱体化デバフもしっかりとレンがやってくれるので大丈夫だと思うけどね」
にやりとレンを見る。口いっぱいに食事を詰め込みながら激しく縦に首を振る。かわいい。
「あと戦闘中後方もしっかりと気をつけないといけない。まぁこれは俺とレンとソーカ、それにタロがいるから注意しなくてもいいと思う。後方に結界を展開していってもいいしね。
あ、ヴァリィには後でソーカ説明しといてね」
VO視点の説明は自分で開眼した人、特に苦労して手に入れた人に説明してもらうようにする。
「このタイプのダンジョンは内部に採集ポイントは無いから宝箱と魔物からになるけど、まともなものはこれから先のが本番だからちゃんと探索もしていきます。罠とかは全て俺が魔法で解除してっちゃうので気にしなくていいよ」
その後具体的な隊形や戦術を簡単に打ち合わせしていく。
基本的にはヴァリィ、ソーカが前衛。中衛にユキムラ。後衛はレン。後方警戒と遊撃としてタロ。
これが基本的な隊列になる。
ダンジョン攻略、とうとう本格化です。
ヴァリィを先頭にガンガン進んでいる。
本当にガンガンと。
「どんどん進むよ、上層階なんてどうせろくなものはない。
探索は40から。あ、その先に小部屋で接敵。その先に階段でこの階はおしまい」
ユキムラが容赦なくダッシュでダンジョン攻略をしている。
一階は慎重に回っていたが、ある程度宝箱のめどがついたらしくそこからは駆け足だ。
「ちょっとユキムラちゃん後ろから突かないでー!」
誤解を招くようなことを言いながらも小部屋の敵を瞬殺していくヴァリィ。
ユキムラは剣の鞘でホラホラ早くと突っついている。
戦いの勘もスパルタによって取り戻してきている。
すでに階層は12階まで来ていた。
突入から2時間程しか経っていない。
「師匠! 本は読めないし実践も出来ないっす!」
「ここらへんのはヴァリィに全部やってもらう。30階辺りからゆっくりしてこう!
というわけでこのまま次の階いくよー!」
こんなダンジョン攻略はユキムラぐらいだろう。
タロはたくさん走れて嬉しいのか皆の足の周りを嬉しそうに巡っている。
こんなマラソンみたいな状態を他の冒険者が見たらダンジョン探索を馬鹿にしていると思われてしまうかもしれない不安はあったが、幸か不幸か他の冒険者に会わなかった。
普通の状態なら疑問に持っただろうが、この状況なのでユキムラにせかされるまま、特に大きな問題もなく30階へと続く階段まで到着してしまった。
「はい、それじゃー休憩しましょー」
「ゼーゼーゼーゼー……あー、もう、変に防具が回復させるから、気持ちが……悪い……わね……」
「ヴァリィさんお疲れ様です。すみません任せきりで……」
「でもどんどん動きよくなってたね! ヴァリィ!」
ユキムラは凄くいい笑顔でドリンクを渡してくる。
「ありがと~、あら。美味しいわねこれ」
「はちみつとレモンとちょっと塩入れて紅茶で薄めたやつだよ。疲労回復効果があるんだよね。
さてと、たぶん夕方くらいかな? ここで今日は野営しますか」
「少し休憩すればまだまだ行けるわよぉー」
「うーん、多分30階からはガラッと変わると思うから今日はここまでにしておこう。
そこら辺もしっかり話したいからね」
レンとソーカは階段の部屋の入り口に結界を設置する。
人間には反応しない特製だ。ダンジョンに限らず魔物は基本魔石を持っている。
それに反応して遮断する結界になっている。
一応非道な冒険者が襲ってくる可能性もあるので車には別途結界を張る形になる。
ダンジョンに現れる巨大な車。異常な光景だ。
メンバーが車に入れば慣れ親しんだ日常だ。
キッチンがありテーブルが有り風呂があってシャワーがあってベッドがある。
「これが、ダンジョンでの野営なんてねぇ……ま、いいわ。快適なことに文句はないわ!」
「師匠と旅すると普通の旅が我慢できなくなっちゃいそうです……」
「お風呂……ほんとに嬉しいです」
「まぁ、快適な方がいいよね。工夫次第でどうとでもなるからね」
「いや、師匠がおかしいだけだと思いますが……」
ユキムラの発言に全員が呆れ顔だ。
来訪者という伝説の存在であることを改めてユキムラ以外は思い知らされる。
それでもレンにとっては最高の師匠だし、ソーカにとっては最高の男性だし、ヴァリィにとっては自己のインスピレーションを最大限伸ばしてくれる存在だし、タロにとっては命の恩人だ。
取り敢えず全員今日の汗を流してさっぱりして食卓へと着く。
「さてと、食べながらでもいいから30階からの問題点を話していくね」
テーブルの上には完全にここがダンジョンであることを忘れてしまうような豪華な食事が並んでいる。
全体的にあっさりしているのは1日中走り廻っていたからそれを考慮している。
「まず、今までと敵のレベルが大きく変わる。
簡単に言えば今までの敵が30くらいだったのが70くらいまであがる。
そしてパーティのように役割分担をしてくる。
当然魔法も増える。まぁ、自己強化バフはしっかりとかけるし敵弱体化デバフもしっかりとレンがやってくれるので大丈夫だと思うけどね」
にやりとレンを見る。口いっぱいに食事を詰め込みながら激しく縦に首を振る。かわいい。
「あと戦闘中後方もしっかりと気をつけないといけない。まぁこれは俺とレンとソーカ、それにタロがいるから注意しなくてもいいと思う。後方に結界を展開していってもいいしね。
あ、ヴァリィには後でソーカ説明しといてね」
VO視点の説明は自分で開眼した人、特に苦労して手に入れた人に説明してもらうようにする。
「このタイプのダンジョンは内部に採集ポイントは無いから宝箱と魔物からになるけど、まともなものはこれから先のが本番だからちゃんと探索もしていきます。罠とかは全て俺が魔法で解除してっちゃうので気にしなくていいよ」
その後具体的な隊形や戦術を簡単に打ち合わせしていく。
基本的にはヴァリィ、ソーカが前衛。中衛にユキムラ。後衛はレン。後方警戒と遊撃としてタロ。
これが基本的な隊列になる。
ダンジョン攻略、とうとう本格化です。
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