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113話 そこにはレアアイテムも詰まっている。
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「タロ! ホントにありがとう無理させたね。少し休んでて」
「わう!」
まだ平気だよ! って言いたそうだったけど、二体のボスと大量の雑魚を翻弄し続けてくれていて、ほんの少し疲れていたのも事実。
有能な将はきちんと引くべきところは引く。
泥田坊との戦いで空白地となったあたりにちょこんと腰掛ける。
アイテムボックスからおやつと飲み物を出して一息をつく。
先程の戦いでユキムラがMVPを出すのなら、間違いなくタロだった。
残すはガーゴイルにロックゴーレム。
さすがに召喚したイフリートやファイアゴーレムもボロボロになっている。
魔剣士の姿はすでにない。
「ガーゴイルから行くよ、通常攻撃も痛いから十分注意してね」
残った召喚獣を全員ゴーレムへと向かわせる。
「ちょっと数を減らすねー」
ユキムラはいつの間にか弓を構えている。
「天弓 落日地穿 二の舞い"朱雀"」
直上に弓を打ち出す。ダンジョン内で天井に向かって打ち込んでどうするという話だが、天空に放たれた矢は空に吸い込まれる様に消えて、敵の頭上へと降り注ぐ。
広範囲にゲリラ豪雨のように矢の雨が降る。しかも、一本一本にとんでもない魔力が込められており、突き刺さった矢は燃え盛る炎を放つ。
範囲攻撃において最も優れいてると言われている弓の本領発揮みたいな技だ。
小型の魔物はその炎に包まれ魔石と化す。
中型以上の魔物もダメージは甚大でまともには動けないだろう。
「突っ込むぞ!」
ガーゴイルは翼の生えた人間に似た姿をした魔物だ。とても魔物らしく悪魔っぽい風貌をしている。
その鋭い爪や暴力的な身体から繰り出す技、また翼を持つため機動力も高い。
知能も低くないので簡単な魔法まで操ってくる厄介な敵だ。
身体に降り注いで燃え上がっている矢を簡単に払うと、向かってくる白狼隊へと敵意を剥き出しで睨みつけてくる。メキメキと足の筋肉が隆起し大地を蹴り出す。
高速の筋肉の塊のような砲弾がユキムラたちへと襲いかかる。
【グアラァ!!】
鋭く強力な一撃がユキムラへと振り下ろされる。
ユキムラはすでに武器をいつもの片手剣へと変えている。
地面を蹴り滑降しての全体重を乗せた一撃は、ユキムラによって難なく防がれてしまう。
それだけではなく、受けた力の方向を巧みに利用され地面へと叩きつけられる。
地面を大きくえぐりながらゴロゴロと回転しながら停止する。
何をされたのかガーゴイル自身は理解できていなかった。
殺とった思った一撃は驚くほど軽く、気がつけばなぜか地面に自分が這いつくばっている。
今までの魔物であればこれで激高して突っ込んできて、おしまいだったのだが、ガーゴイルは知能が高い。
もともと白狼隊達を脅威としてみていたが、更に警戒心を露わにする。
グレムリンと呼ばれる小型の石像を大量に呼び出し、スピードを活かして中距離から細かく牽制をし続けるという作戦に出てくる。
「ボスに拘束系スキルは効きが悪いし、広範囲攻撃ではスピードで避けられる。
相手は機動力もある。さてどうするかなレン君」
「人数の利を活かして追い込んでいく」
「ほぼ正解の80点、ソーカは?」
「ぶった斬る」
「どうすれば斬れるのかって聞いてるのにその答えは0点」
「タゲ魔法で攻撃するとかぁ~?」
「弱点あるしそれも正解に近い80点」
「それで師匠正解は?」
ユキムラ達は降り注ぐ攻撃を捌き、ザコ敵を殲滅しながらクイズごっこをする余裕だ。
「簡単だ、相手を上回る速度でまずは相手の機動力を奪う」
ユキムラがグッと力を込めて地面を蹴り出すとユキムラの姿がブレる。
「こんな風にね」
いつの間にかガーゴイルの向こう側にユキムラが立っている。
そしてその手には翼を持っている。
ガーゴイルの片翼だ。
自分の翼を斬られたことに気がつくのは突然飛行が維持できずに地面に激突してからだ。
ガーゴイルはまたも地面に転がされ屈辱を浴びせられる。
しかもその屈辱を与えた相手は自分の事を見向きもせずに一人でペラペラと喋っている。
殺してやる! ガーゴイルの中で殺意の炎が爆発した瞬間、
【ゴボェウェ……!】
腹部への鈍痛と衝撃を感じる。
先程まではるか先にいた敵が、いつの間にか完全に懐へ潜り込んでいる。
「一部スキルは瞬身効果付きだから、どれがついてどれがついてないかしっかりと理解しておかないと、思わぬ事故が起きるし、有効な使うべき時に使えない。やっぱり知識は力なんだよ」
瞬身というのはスキルをターゲットに使用した瞬間に相手の前、そのスキルが使用できる範囲まで一気に移動するようなスキルだ。
それからは哀れガーゴイルは皆の瞬身の練習台へとなってしまう。
見ている方がかわいそうになるほどにボコボコにされてしまったガーゴイルは、目の前に飛んできた苦無を弾いた瞬間背後からソーカに首を刎ねられてしまい、その生を終える。
「ソーカの一部スキルは瞬身だけでなく強襲、背後や上下から現れて攻撃できたりする。
連続で使うと脅威にもなるけど、相手が理解していると出てきたところに、剣が待っているなんてこともあるから、これは瞬身も同じだから。あまり多様はしない。ここぞという時に的確に使う。
これは全ての技において言えることだからね」
相変わらずユキムラ塾はいつどこでも開催されている。
相手がユキムラレベルの強者でもなければ瞬身による四方八方からの攻撃を防いだりカウンターを行える敵はいないわけなんだが……
最後に残ったゴーレムは、休憩したタロも含めて一方的な蹂躙を受けることになる。
防御に特化しているとは言え、その防御を簡単に食い破ってくる敵が相手ではただの愚鈍な的でしかない。仲間の存在がなくなった今、白狼隊の敵には成り得なかった。
こうしてモンスターハウスは完全に消滅させられるのであった。
「さーて。解体は3人がそれぞれやってね。
ヴァリィはゴーレムやろうか、レンは泥田坊、難しいから頑張って。
ソーカはガーゴイルをやりましょう」
ユキムラはスキルで部屋中に散りばめられた魔石を回収する。
「師匠ー変なのでました」
「んー…………!? ふぉ! ヒヒイロカネじゃん!! よくやった!!」
ユキムラのテンションがハイテンションになった。
「わう!」
まだ平気だよ! って言いたそうだったけど、二体のボスと大量の雑魚を翻弄し続けてくれていて、ほんの少し疲れていたのも事実。
有能な将はきちんと引くべきところは引く。
泥田坊との戦いで空白地となったあたりにちょこんと腰掛ける。
アイテムボックスからおやつと飲み物を出して一息をつく。
先程の戦いでユキムラがMVPを出すのなら、間違いなくタロだった。
残すはガーゴイルにロックゴーレム。
さすがに召喚したイフリートやファイアゴーレムもボロボロになっている。
魔剣士の姿はすでにない。
「ガーゴイルから行くよ、通常攻撃も痛いから十分注意してね」
残った召喚獣を全員ゴーレムへと向かわせる。
「ちょっと数を減らすねー」
ユキムラはいつの間にか弓を構えている。
「天弓 落日地穿 二の舞い"朱雀"」
直上に弓を打ち出す。ダンジョン内で天井に向かって打ち込んでどうするという話だが、天空に放たれた矢は空に吸い込まれる様に消えて、敵の頭上へと降り注ぐ。
広範囲にゲリラ豪雨のように矢の雨が降る。しかも、一本一本にとんでもない魔力が込められており、突き刺さった矢は燃え盛る炎を放つ。
範囲攻撃において最も優れいてると言われている弓の本領発揮みたいな技だ。
小型の魔物はその炎に包まれ魔石と化す。
中型以上の魔物もダメージは甚大でまともには動けないだろう。
「突っ込むぞ!」
ガーゴイルは翼の生えた人間に似た姿をした魔物だ。とても魔物らしく悪魔っぽい風貌をしている。
その鋭い爪や暴力的な身体から繰り出す技、また翼を持つため機動力も高い。
知能も低くないので簡単な魔法まで操ってくる厄介な敵だ。
身体に降り注いで燃え上がっている矢を簡単に払うと、向かってくる白狼隊へと敵意を剥き出しで睨みつけてくる。メキメキと足の筋肉が隆起し大地を蹴り出す。
高速の筋肉の塊のような砲弾がユキムラたちへと襲いかかる。
【グアラァ!!】
鋭く強力な一撃がユキムラへと振り下ろされる。
ユキムラはすでに武器をいつもの片手剣へと変えている。
地面を蹴り滑降しての全体重を乗せた一撃は、ユキムラによって難なく防がれてしまう。
それだけではなく、受けた力の方向を巧みに利用され地面へと叩きつけられる。
地面を大きくえぐりながらゴロゴロと回転しながら停止する。
何をされたのかガーゴイル自身は理解できていなかった。
殺とった思った一撃は驚くほど軽く、気がつけばなぜか地面に自分が這いつくばっている。
今までの魔物であればこれで激高して突っ込んできて、おしまいだったのだが、ガーゴイルは知能が高い。
もともと白狼隊達を脅威としてみていたが、更に警戒心を露わにする。
グレムリンと呼ばれる小型の石像を大量に呼び出し、スピードを活かして中距離から細かく牽制をし続けるという作戦に出てくる。
「ボスに拘束系スキルは効きが悪いし、広範囲攻撃ではスピードで避けられる。
相手は機動力もある。さてどうするかなレン君」
「人数の利を活かして追い込んでいく」
「ほぼ正解の80点、ソーカは?」
「ぶった斬る」
「どうすれば斬れるのかって聞いてるのにその答えは0点」
「タゲ魔法で攻撃するとかぁ~?」
「弱点あるしそれも正解に近い80点」
「それで師匠正解は?」
ユキムラ達は降り注ぐ攻撃を捌き、ザコ敵を殲滅しながらクイズごっこをする余裕だ。
「簡単だ、相手を上回る速度でまずは相手の機動力を奪う」
ユキムラがグッと力を込めて地面を蹴り出すとユキムラの姿がブレる。
「こんな風にね」
いつの間にかガーゴイルの向こう側にユキムラが立っている。
そしてその手には翼を持っている。
ガーゴイルの片翼だ。
自分の翼を斬られたことに気がつくのは突然飛行が維持できずに地面に激突してからだ。
ガーゴイルはまたも地面に転がされ屈辱を浴びせられる。
しかもその屈辱を与えた相手は自分の事を見向きもせずに一人でペラペラと喋っている。
殺してやる! ガーゴイルの中で殺意の炎が爆発した瞬間、
【ゴボェウェ……!】
腹部への鈍痛と衝撃を感じる。
先程まではるか先にいた敵が、いつの間にか完全に懐へ潜り込んでいる。
「一部スキルは瞬身効果付きだから、どれがついてどれがついてないかしっかりと理解しておかないと、思わぬ事故が起きるし、有効な使うべき時に使えない。やっぱり知識は力なんだよ」
瞬身というのはスキルをターゲットに使用した瞬間に相手の前、そのスキルが使用できる範囲まで一気に移動するようなスキルだ。
それからは哀れガーゴイルは皆の瞬身の練習台へとなってしまう。
見ている方がかわいそうになるほどにボコボコにされてしまったガーゴイルは、目の前に飛んできた苦無を弾いた瞬間背後からソーカに首を刎ねられてしまい、その生を終える。
「ソーカの一部スキルは瞬身だけでなく強襲、背後や上下から現れて攻撃できたりする。
連続で使うと脅威にもなるけど、相手が理解していると出てきたところに、剣が待っているなんてこともあるから、これは瞬身も同じだから。あまり多様はしない。ここぞという時に的確に使う。
これは全ての技において言えることだからね」
相変わらずユキムラ塾はいつどこでも開催されている。
相手がユキムラレベルの強者でもなければ瞬身による四方八方からの攻撃を防いだりカウンターを行える敵はいないわけなんだが……
最後に残ったゴーレムは、休憩したタロも含めて一方的な蹂躙を受けることになる。
防御に特化しているとは言え、その防御を簡単に食い破ってくる敵が相手ではただの愚鈍な的でしかない。仲間の存在がなくなった今、白狼隊の敵には成り得なかった。
こうしてモンスターハウスは完全に消滅させられるのであった。
「さーて。解体は3人がそれぞれやってね。
ヴァリィはゴーレムやろうか、レンは泥田坊、難しいから頑張って。
ソーカはガーゴイルをやりましょう」
ユキムラはスキルで部屋中に散りばめられた魔石を回収する。
「師匠ー変なのでました」
「んー…………!? ふぉ! ヒヒイロカネじゃん!! よくやった!!」
ユキムラのテンションがハイテンションになった。
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