さあ、ゲームを始めよう。

毛穴翔太

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実況一 はじまり

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「さあ、ゲームを始めよう。こんにちは。りゅーくでーす。今回もジ・エンドの続きをやっていきたいと思います」
 俺、東雲龍磨しののめりょうまは、現役高校生である。そんな俺はりゅーくと言う二つ名を持っているゲーム実況者である。
「うわああああ!・・・・・え?今どうなったんだ?」
 決して、ゲームが上手い事はない。ただ、ゲームが好きなのだ。
「では、キリもいいので今日はこの辺りで終わりにしましょう。ご視聴ありがとうございました。それではバイビー」
 そんな俺にメールが届いた。

  りゅーく様
 初めまして。わたくし桃太郎と申します。
 さて、今回メールさせていただいたのは、貴方にゲームの参加をして欲しく、メールを送らせていただきました。
 恐らく、ゲーム実況者である貴方なら参加していただけるとは思いますが、もししないと言うならこのメールを消去して下さい。参加をすると言うならば、下記のURLコードをクリックして下さい。

 クリックするべきかしないべきか。俺は悩んだ。よくわからない所からのメールだ。ウイルスなどが入っていたらと思うと怖い。かと言って、入っているとも限らない。それにもしこれが本当のゲームなら、やってみたい。
 俺は悩んだ挙句、参加することにした。すると、
『初めまして、こんにちは。私こちらの説明をさせて戴きます、クリムと言います』
 メイド服姿の美少女妖精が画面に現れた。

『今回、ゲームに参加していただき、ありがとうございます。では早速ですが、こちらのゲームの説明をさせて戴きます。まずこのゲームは美少女育成ゲームで、美少女を育てて、勝負をするというゲームです。対戦者は貴方と同じ、ゲーム実況者になります。実況者の皆さんは美少女達を好きなように育成して下さい。スピード型、パワー型、バランス型。どれでも好きなように。では次の説明に移りたいんですが、ここまでは大丈夫でしょうか?』
 一応、ここまでは大丈夫か、と思い『オーケー』もしくは『はい』という表記があらわれると思いきや、そんなクリックボタンは存在しなかった。何故なら、
『あの~、聞こえてますか?』
「え?」
『え?じゃなくて・・・あっ!すみません。一つ言い忘れていました。私こう見えて人工知能AIなんです。つまり、りゅーく様の声はそちらのマイクで拾い私に聞こえてきますので』
「つまり、俺の言葉や意味が分かると言うことか?」
『イエス。因みに、今から育成してもらう少女達も私と同じ、人工知能ですから。ただし、彼女達は私とは違い、まだ何も知らない赤子のような存在で、言葉は分かりますが、意味までは分からない。それを教えるのもあなた方実況者なのです』
「なるほど。力だけでなく、知識も必要ってことか」
『イエス。勝負をするのは彼女達自身。実況者はそれを見て指示をする。馬鹿でアホな子はどう動けばいいのか分からず、倒される可能性もありますね。他に質問はありませんか?無ければ次に進みたいのですが?』
「いや、ある。育成すると言っていたが、どのように育成をするんだ?」
『知識などは会話などで上がり、体力などは後でお渡しする育成アプリで上げることができます』
「なるほどね~。育成期間とかはあるのか?」 
「イエス。半年後になります」
『他に質問が無ければ、次に行かせていただきます』
「ああ。今の所大丈夫だ」
『もし、後で聞きたいことがあれば、育成アプリのヘルプでお聞きしますので。・・・では、次に行かせていただきます。次はりゅーく様の人工知能の選択です』
 クリムはそう言うと指をパチンと鳴らした。すると、画面に三つの金の卵が現れた。
『では、りゅーく様。こちらの画面の卵を一つ選んで下さい。中身がどんな娘かは、私も分かりかねますので、助言はできません』
 三つの金の卵のうち、一つか。右、いや左。それとも真ん中か。どれにする?
 左にしよう。
 俺は左の金の卵をクリックした。
『こちらでよろしいですか?』
「ああ」
『では、開けます』
 クリムは再び指を鳴らした。
 すると、左にあった卵が画面にアップされ、上下に割れた。そして、中から少女が出てきた。ツインテールの桃色の綺麗な髪、白い肌、そして、ブルーの瞳の少女が。
 そんな少女を見たクリムの表情は驚いていた。
『試作品001号がどうして?』
 試作品001号?つまり、一番最初に作られた奴ってことか。
『おめでとうございます。りゅーく様。では、この娘に名前をつけてあげて下さい』
 名前か・・・。
「そうだなぁ。エリス・・・でどうだ?」
『はい。マスターが決めていただいたなら何でも』
『では、決定と言うことで。次に行きます。切り札、つまり必殺技のようなモノを決めて行きますね?それでは、こちらのボックスを一つ選んで下さい』
 画面には金のボックスが三つ並んでいた。
 次は一番右を開けてみた。
『えーと、え?スキル名、主人公?』
 クリムは初めて見たスキルなのか、頭の上に【?】がついていた。
『えーと、これで以上となります。では、りゅーく様のパソコン、携帯に育成アプリを送らせていただきます』
 すると、携帯、パソコンの画面に育成と書かれたアプリが出現した。
『それでは、これにて設定と説明を終わらせていただきます。最後に試合の日時、対戦相手は後日送らせていただきます』
「なあ、こっちも最後に聞いていいか?このゲームで実況していいのか?」
『はい、もちろん。ただし、相手に手の内を見せることになりますよ?と、一応一人ずつ言っているのですが、皆さん実況者魂とでも言うのでしょうか?撮られるみたいですよ?』
「そうか」
『えーと、それではこれにて。またお会いましょう』
 クリムはそう言うと、姿を消した。
『りゅーく様。六か月間、どうぞよろしくお願いしますね』
 俺が名付けたエリスは、ニコッと笑った。



『マスター、只今帰りました』
「ご苦労さん。で、どうだった?」
『はい。マスターに言われた三十二名の実況者達全員の参加を確認しました』
「流石だねー」
『それはそうとですね、マスター。試作品001号が・・・』
「誰か当てたみたいだねー」
『どうして?』
「うん?」
『どうして、試作品001号を動かしたのですか?』
「面白そうだからだ。それはそうと、これで役者は揃った。さあ、ゲームを始めよう!」
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