軍将の踊り子と赤い龍の伝説

糸文かろ

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第二章

最後の夜 3 ※R18

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 恥ずかしい、でも先を知りたい。今すぐ水面に出たい、もっと深いところに連れて行ってほしい。相反する二つの気持ちが混ざり合う。初めて向き合う自分の欲望は、汚くて醜い。でもそれも自分の一部だと思えた。愛することは綺麗なだけではない。
「すまん、限界だ」
 苦しそうな声が上から降ってきたと思ったら、すこし乱暴に身体をもう一度仰向けにさせられる。
 固いものが押し当てられた。
「あっ……」
 ゆっくりと侵入してくるそれは、焼けるように熱かった。熱で入り口が溶けていく。自分の身体が開いていく。
 わずかな律動が始まると、ぎゅっと目を閉じ身体を預けた。
「あ、……あっ……」
 一つになっていく感覚が、確かにあった。息継ぎの間に唇を重ねると、荒いお互いの息が溶けて境界線が曖昧になっていく。このまま身体も溶解していくような感覚に襲われながら、快楽を味わった。
「あっ……だめ……」
 感じたことのない幸福感に満たされた。この瞬間を、永遠だと思えた。
「リエイ、……愛して、います……ずっと……」 
 睦言のように何度も愛しているとつぶやいた。記憶の片隅に、どうにか自分を残してほしくて。そんなことは無駄だとわかっていても、今はただ願うしかなかった。
「リエイムっ……もう……っ」
「ああ、俺もだ」
 達すると、奥がぎゅっとすぼまった。それにつられて熱いものが放たれた。
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