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第百十三話
しおりを挟む面白い物って。
羽織っていた外套を取るとそこには……
水着姿の美女、美少女!!
やられた。予想外の姿に心臓の鼓動が上がる。説明してやるから良く聞け!
プリシラさん。大胆なマイクロビキニ、プリシラさんの褐色の肌に溶ける様な小さい黒のデルタ。とてもその豊満な胸を隠す事が出来てない。引き締まった腰から伸びるその長い脚は、あぁ舐めたい。
クリスティンさん。花柄のホルターネックのビキニにパレオが上品さが出ている。九頭身のモデルに負けないスタイルと金白色の髪がその美しさを神々しくも見せる。あぁ押し倒したい。
ソフィアさん。青いバブルドットのパンツタイプのビキニ。やはり少し恥ずかしいのかパンツスタイルなのね。だかしかし、それは活動的な魅力を引き出すアイテム。胸の膨らみが強調されてなおいい。あぁ脱がしたい。
アラナ。ダークブルーのスポーツタイプ。手足から出ている猫の亜人の体毛が濡れてしまったら拭いてあげたい。少年の様な体型だが小ぶりな胸が押し潰されてしまっているよう。あぁ出してあげたい。
ルフィナ。ブラックのモノキニ。背中は何も無いように見えるが、首から下の方まで前が繋がっている。おへそが見えるように縦に大きく空いてセクシーさを出しているけれど体系的に少し無理があろうか。あぁ横から手を入れてみたい。
オリエッタ。スク水白。もうこれは似合っているとしか言えん。くりくりな眼が幼さを見せるところが良し! あぁ一緒に遊びたい。
……
……
……意識が飛んでた。何をしていだ……
「こんなの着てられるか!」
外套を投げ出すプリシラさん。持ってない方が良く見えますね。
「これは戦闘服のインナーです~。オリちゃんは着てます~」
いつから着てたんだオリエッタさん。もっと早く見せて…… 教えてくれても良かったのに。しかしインナーは無いだろ。おそらく服の下に水着を着てすぐに泳ぎだす記憶を読んだのだろうけど、記憶の読み方が少し大雑把じゃないか。
「プリシラさんいいじゃないですか。とても似合ってますよ」
もう見ている僕の方が恥ずかしいくらいだよ。だが見る! プリシラさんが本当に嫌がったらこれで見納めになってしまうからね。良く見る!
しかし勿体無いかな、ここだけで見るのは。オリエッタはインナーと言っていたけど、使い方が違う。これをインナーとしては無理があるだろ。
それに水着なら海かプールか。この世界で水遊びと言えば川か湖か魔法かになるね。どれも馴染みがない。やっぱり海だろ水着を着るなら。青い空、焼ける砂浜、透き通った海。水着の美女に冷えたビール。具無しのカレーにヌルヌルのシャワー室。
そうだ! 海に行こう。魔王も魔族も関係ねぇ。僕は海に行きたいんだ。海で遊びたいんだ。水着の女の子とイチャイチャしたいんだ。
「それは多分、インナーでは無くて水着だと思いますよ。水遊びの時に着る服です」
「オリちゃんは着てますよ~」
いいんだよ、オリエッタは。装甲服の中でゴスロリな服を着ていたら挟まって大変でしょ。いいんだよ、オリエッタは白のスク水で。
「てめぇは、さっきから何をニヤついていやがる」
ヤバい。スケベな顔になっていたのか。無理だ、この状況でニヤつかないのは。まさに至福の時間。団長やってて良かっ……
「ぐへっ!」
プリシラさんのボディブローが横隔膜に突き刺さる。僕の鍛えられて無い腹筋では、膝を付いて息が出来なくなってしまう。
「プリシラさん、やり過ぎです。団長、大丈夫ですか」
心配して駆け寄ってくれたソフィアさんの胸が、たわわな胸が目の前に。このまま胸の中に倒れ込みたい。倒れ込もう。倒れ込むべきだ。
僕は力も無く倒れてしまった。ソフィアさんの胸に向かって。思わず弾んでしまうのでは無いかと思ったソフィアの胸は柔らかく僕を包んでくれたんだ。
「てめぇは、やっぱり腐れ団長だな」
これを聞いた瞬間、何が起こるか分かったんだ。分かってたのに動けなかった僕を責めないで欲しい。
僕はマットに沈んだ。キックボクサーの様に。床は木の味だったが、その前にソフィアさんの胸にめり込んだのは幸せだった。僕は……
朝まで寝ていた僕は、とてもいい夢を見た。白百合団のメンバーが水着を着ている夢を……
……夢じゃねぇ。魔王も魔族もどうでもいいと思った事は反省するとして、あの水着姿を思い出しても…… あぁ……。
僕は床から這い上がって…… 誰も助け起こしてくれなかったのか…… 隣の団員の部屋に向かった。
扉を開けると、そこにはプリシラさんとクリスティンさん、ソフィアさんが居た。部屋を間違えた。扉を静かに閉めようとすると魔王プリシラが僕を呼び止めやがった。
「団長、入れよ。遠慮するなよ」
遠慮したいんだよ。入りたく無いんだよ。頭のたんこぶが痛いんだよ。
「お邪魔では無いですか」
「何を言ってんだ。もうすぐ朝飯にしようかと思ってたところだ。他が来たら行くぜ」
部屋に来なければ呼びに来てくれましたか? 僕を床に転がしたまま朝ご飯を食べに行こうとしてませんでしたか?
アラナ達が来るまで女子会に強制参加させられ、楽しく、たまに心をえぐる話に花が咲いた。段々と僕のガラスの心にヒビが入る話になりかけた時になって皆が来てくれた。男を男として見ない女子会に参加するほど、厳しい物はないね。
朝食に行くと他の客、冒険者もたくさんいた。コアトテミテスの北側から追い出された冒険者達だ。その中には白薔薇団もいた。同じ宿屋とは知らなかったが、変な風に絡まないで欲しい。
一緒にご飯を食べる事になり、白薔薇団のリースさんが隣に座って来たので、これからの事を聞いてみると白薔薇団はコアトテミテスで魔石の回収を続けていくそうだ。
他の冒険者達も同じようで、魔物を倒して魔石の回収の仕事を続けていくみたいだ。今回みたいな魔物の侵攻なんて事はもう無いだろうけど、オーガやトロールなんて気が抜けないのがサンドリーヌ大森林にはまだ多くいる。
「白百合団は、これからどうするんですか?」
リースさんの声を聞きながら、僕はリースさんにはビキニが似合うと確信した。僕は海に行きたいんだ。海で遊びたいんだ。それを言って素直に付いて来てくれなさそうな人が一名いる。何とか言いくるめて連れ出さないと。
「僕達はケイベック王国に行こうと思ってます」
「ちょっと待て、団長。あたいらはロースファーかハルモニアに行くんじゃないのか」
先程から僕の太腿に手を置いている、リースさんに少し力が入るのを感じた。僕達がコアトテミテスで冒険者を続けると思ったのだろうか。
僕にはやる事がある。水着の美女…… 魔王を倒して、余生をハッピーライフ。コアトテミテスには居られないよ。
「はい。その通りだったんですけど、ロースファーが軍備を整えていると話がありまして。ロースファーの相手が分からないのでケイベックに行こうと思ってます」
「どういう理屈だ?」
「ロースファーの相手がケイベックだと不味いんです。アシュタール帝国とケイベックは仲が良いのでケイベックがアシュタールに援軍を求めたりすると帝国男爵としてはケイベックかアシュタールに付くしかないですからね」
一番いいのはロースファーの相手がサンドリーヌ大森林の魔物のだったりすれば問題ない。ロースファーを助ける為とお金の為に行く事が出来る。これがケイベックなら帝国が絡んでくる可能性が高い。
先にロースファーとの契約をすると、帝国が絡んで来た時に契約解除と下手をすれば違約金さえ取られかねない。それを考えればロースファーの向かう穂先がハッキリしてからの方が安心できる。
「面倒臭ぇ、理屈だな。男爵になんて、なるもんじゃねぇな」
一番の問題は他にある。ロースファー王国の東は山脈、南は帝国、北はハルモニア王国で西はケイベック王国。海を目指すならハルモニアの北かケイベックの西を目指すしか無い。
ハルモニアの北は魔物の国ノルトランド。さすがにそこで海岸でイチャイチャする気分にはなれないから、僕達は北西のケイベックの海を目指す。
少しでも北へ。少しでも近い海へ。絶対、海へ。
僕は必ず海に行く、白百合団を連れて。魔王も魔族も関係ねぇ。どうせなら一緒に遊ぶか!? 戦争するより女の子と遊ぶ方が楽しいからね。
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