異世界に来たって楽じゃない

コウ

文字の大きさ
113 / 292

第百十三話

しおりを挟む

 面白い物って。
 羽織っていた外套を取るとそこには……
 
 
 水着姿の美女、美少女!!
 
 やられた。予想外の姿に心臓の鼓動が上がる。説明してやるから良く聞け!
 
 プリシラさん。大胆なマイクロビキニ、プリシラさんの褐色の肌に溶ける様な小さい黒のデルタ。とてもその豊満な胸を隠す事が出来てない。引き締まった腰から伸びるその長い脚は、あぁ舐めたい。
 
 クリスティンさん。花柄のホルターネックのビキニにパレオが上品さが出ている。九頭身のモデルに負けないスタイルと金白色の髪がその美しさを神々しくも見せる。あぁ押し倒したい。
 
 ソフィアさん。青いバブルドットのパンツタイプのビキニ。やはり少し恥ずかしいのかパンツスタイルなのね。だかしかし、それは活動的な魅力を引き出すアイテム。胸の膨らみが強調されてなおいい。あぁ脱がしたい。
 
 アラナ。ダークブルーのスポーツタイプ。手足から出ている猫の亜人の体毛が濡れてしまったら拭いてあげたい。少年の様な体型だが小ぶりな胸が押し潰されてしまっているよう。あぁ出してあげたい。

 ルフィナ。ブラックのモノキニ。背中は何も無いように見えるが、首から下の方まで前が繋がっている。おへそが見えるように縦に大きく空いてセクシーさを出しているけれど体系的に少し無理があろうか。あぁ横から手を入れてみたい。
 
 オリエッタ。スク水白。もうこれは似合っているとしか言えん。くりくりな眼が幼さを見せるところが良し!   あぁ一緒に遊びたい。
 
 ……
 ……
 
 ……意識が飛んでた。何をしていだ……
 
 「こんなの着てられるか!」
 
 外套を投げ出すプリシラさん。持ってない方が良く見えますね。
 
 「これは戦闘服のインナーです~。オリちゃんは着てます~」
 
 いつから着てたんだオリエッタさん。もっと早く見せて……   教えてくれても良かったのに。しかしインナーは無いだろ。おそらく服の下に水着を着てすぐに泳ぎだす記憶を読んだのだろうけど、記憶の読み方が少し大雑把じゃないか。
 
 「プリシラさんいいじゃないですか。とても似合ってますよ」
 
 もう見ている僕の方が恥ずかしいくらいだよ。だが見る!   プリシラさんが本当に嫌がったらこれで見納めになってしまうからね。良く見る!
 
 しかし勿体無いかな、ここだけで見るのは。オリエッタはインナーと言っていたけど、使い方が違う。これをインナーとしては無理があるだろ。 
 
 それに水着なら海かプールか。この世界で水遊びと言えば川か湖か魔法かになるね。どれも馴染みがない。やっぱり海だろ水着を着るなら。青い空、焼ける砂浜、透き通った海。水着の美女に冷えたビール。具無しのカレーにヌルヌルのシャワー室。
 
 そうだ!    海に行こう。魔王も魔族も関係ねぇ。僕は海に行きたいんだ。海で遊びたいんだ。水着の女の子とイチャイチャしたいんだ。
 
 「それは多分、インナーでは無くて水着だと思いますよ。水遊びの時に着る服です」
 
 「オリちゃんは着てますよ~」
 
 いいんだよ、オリエッタは。装甲服の中でゴスロリな服を着ていたら挟まって大変でしょ。いいんだよ、オリエッタは白のスク水で。
 
 「てめぇは、さっきから何をニヤついていやがる」
 
 ヤバい。スケベな顔になっていたのか。無理だ、この状況でニヤつかないのは。まさに至福の時間。団長やってて良かっ……
 
 「ぐへっ!」
 
 プリシラさんのボディブローが横隔膜に突き刺さる。僕の鍛えられて無い腹筋では、膝を付いて息が出来なくなってしまう。
 
 「プリシラさん、やり過ぎです。団長、大丈夫ですか」
 
 心配して駆け寄ってくれたソフィアさんの胸が、たわわな胸が目の前に。このまま胸の中に倒れ込みたい。倒れ込もう。倒れ込むべきだ。
 
 僕は力も無く倒れてしまった。ソフィアさんの胸に向かって。思わず弾んでしまうのでは無いかと思ったソフィアの胸は柔らかく僕を包んでくれたんだ。
 
 「てめぇは、やっぱり腐れ団長だな」
 
 これを聞いた瞬間、何が起こるか分かったんだ。分かってたのに動けなかった僕を責めないで欲しい。
 
 僕はマットに沈んだ。キックボクサーの様に。床は木の味だったが、その前にソフィアさんの胸にめり込んだのは幸せだった。僕は……
 
 
 
 朝まで寝ていた僕は、とてもいい夢を見た。白百合団のメンバーが水着を着ている夢を……
 
 ……夢じゃねぇ。魔王も魔族もどうでもいいと思った事は反省するとして、あの水着姿を思い出しても……   あぁ……。
 
 僕は床から這い上がって……     誰も助け起こしてくれなかったのか……     隣の団員の部屋に向かった。
 
 扉を開けると、そこにはプリシラさんとクリスティンさん、ソフィアさんが居た。部屋を間違えた。扉を静かに閉めようとすると魔王プリシラが僕を呼び止めやがった。
 
 「団長、入れよ。遠慮するなよ」
 
 遠慮したいんだよ。入りたく無いんだよ。頭のたんこぶが痛いんだよ。
 
 「お邪魔では無いですか」
 
 「何を言ってんだ。もうすぐ朝飯にしようかと思ってたところだ。他が来たら行くぜ」
 
 部屋に来なければ呼びに来てくれましたか?   僕を床に転がしたまま朝ご飯を食べに行こうとしてませんでしたか?
 
 アラナ達が来るまで女子会に強制参加させられ、楽しく、たまに心をえぐる話に花が咲いた。段々と僕のガラスの心にヒビが入る話になりかけた時になって皆が来てくれた。男を男として見ない女子会に参加するほど、厳しい物はないね。
 
 朝食に行くと他の客、冒険者もたくさんいた。コアトテミテスの北側から追い出された冒険者達だ。その中には白薔薇団もいた。同じ宿屋とは知らなかったが、変な風に絡まないで欲しい。
 
 一緒にご飯を食べる事になり、白薔薇団のリースさんが隣に座って来たので、これからの事を聞いてみると白薔薇団はコアトテミテスで魔石の回収を続けていくそうだ。
 
 他の冒険者達も同じようで、魔物を倒して魔石の回収の仕事を続けていくみたいだ。今回みたいな魔物の侵攻なんて事はもう無いだろうけど、オーガやトロールなんて気が抜けないのがサンドリーヌ大森林にはまだ多くいる。
 
 「白百合団は、これからどうするんですか?」
 
 リースさんの声を聞きながら、僕はリースさんにはビキニが似合うと確信した。僕は海に行きたいんだ。海で遊びたいんだ。それを言って素直に付いて来てくれなさそうな人が一名いる。何とか言いくるめて連れ出さないと。
 
 「僕達はケイベック王国に行こうと思ってます」
 
 「ちょっと待て、団長。あたいらはロースファーかハルモニアに行くんじゃないのか」
 
 先程から僕の太腿に手を置いている、リースさんに少し力が入るのを感じた。僕達がコアトテミテスで冒険者を続けると思ったのだろうか。
 
 僕にはやる事がある。水着の美女……    魔王を倒して、余生をハッピーライフ。コアトテミテスには居られないよ。
 
 「はい。その通りだったんですけど、ロースファーが軍備を整えていると話がありまして。ロースファーの相手が分からないのでケイベックに行こうと思ってます」
 
 「どういう理屈だ?」
 
 「ロースファーの相手がケイベックだと不味いんです。アシュタール帝国とケイベックは仲が良いのでケイベックがアシュタールに援軍を求めたりすると帝国男爵としてはケイベックかアシュタールに付くしかないですからね」
 
 一番いいのはロースファーの相手がサンドリーヌ大森林の魔物のだったりすれば問題ない。ロースファーを助ける為とお金の為に行く事が出来る。これがケイベックなら帝国が絡んでくる可能性が高い。
 
 先にロースファーとの契約をすると、帝国が絡んで来た時に契約解除と下手をすれば違約金さえ取られかねない。それを考えればロースファーの向かう穂先がハッキリしてからの方が安心できる。
 
 「面倒臭ぇ、理屈だな。男爵になんて、なるもんじゃねぇな」
 
 一番の問題は他にある。ロースファー王国の東は山脈、南は帝国、北はハルモニア王国で西はケイベック王国。海を目指すならハルモニアの北かケイベックの西を目指すしか無い。
 
 ハルモニアの北は魔物の国ノルトランド。さすがにそこで海岸でイチャイチャする気分にはなれないから、僕達は北西のケイベックの海を目指す。
 
 少しでも北へ。少しでも近い海へ。絶対、海へ。
 
 
 僕は必ず海に行く、白百合団を連れて。魔王も魔族も関係ねぇ。どうせなら一緒に遊ぶか!?    戦争するより女の子と遊ぶ方が楽しいからね。
 
  
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。 だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった 何故なら、彼は『転生者』だから… 今度は違う切り口からのアプローチ。 追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。 こうご期待。

セーブポイント転生 ~寿命が無い石なので千年修行したらレベル上限突破してしまった~

空色蜻蛉
ファンタジー
枢は目覚めるとクリスタルの中で魂だけの状態になっていた。どうやらダンジョンのセーブポイントに転生してしまったらしい。身動きできない状態に悲嘆に暮れた枢だが、やがて開き直ってレベルアップ作業に明け暮れることにした。百年経ち、二百年経ち……やがて国の礎である「聖なるクリスタル」として崇められるまでになる。 もう元の世界に戻れないと腹をくくって自分の国を見守る枢だが、千年経った時、衝撃のどんでん返しが待ち受けていて……。 【お知らせ】6/22 完結しました!

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】

田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。 俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。 「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」 そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。 「あの...相手の人の名前は?」 「...汐崎真凛様...という方ですね」 その名前には心当たりがあった。 天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。 こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。

鑑定持ちの荷物番。英雄たちの「弱点」をこっそり塞いでいたら、彼女たちが俺から離れなくなった

仙道
ファンタジー
異世界の冒険者パーティで荷物番を務める俺は、名前もないようなMOBとして生きている。だが、俺には他者には扱えない「鑑定」スキルがあった。俺は自分の平穏な雇用を守るため、雇い主である女性冒険者たちの装備の致命的な欠陥や、本人すら気づかない体調の異変を「鑑定」で見抜き、誰にもバレずに密かに対処し続けていた。英雄になるつもりも、感謝されるつもりもない。あくまで業務の一環だ。しかし、致命的な危機を未然に回避され続けた彼女たちは、俺の完璧な管理なしでは生きていけないほどに依存し始めていた。剣聖、魔術師、聖女、ギルド職員。気付けば俺は、最強の美女たちに囲まれて逃げ場を失っていた。

処理中です...