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第25話 異国の言葉
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「はぁ、はぁ、はぁ...」と、アインちゃんから逃亡し、適当な部屋に一旦非難する。
がちだった。多分、ガチで削ぎ取られる可能性があった...。
「ふう、危ない危ない...」
「...危ないじゃないわよ...あなた...何してるの?」と、振り返るとそこに立っていたのはお風呂に入ろうとしているナーベであった。
「ちょ!?//おまっ//」と、すぐに扉のほうに向きなおる。
「勝手に脱衣所に入ってきて勝手に照れるのやめてくれる?エロテロリスト、つまりエロリストってこと?」
「誰がエロテロリストだよ!じゃなくて...すまんが少しだけここにいていいか?」
「いいわけないでしょ。これからお風呂に入るところなの。早く出て行って」
「いや!ぜっーたい振り向かないから!!」
「...ねぇ、見てUFO」
「え!?UFO!?」と、振り返ると思いっきり平手打ちを食らって追い出されるのであった。
「...いったぁ...。てか、UFOって...」
その言葉を口にした瞬間...ものすごい違和感を覚える。
「...いやいや...あり得ないだろ...」
さて、皆さん気づいたであろうか?このあり得ない事態に。
そう...あり得ないのだ。
この世界にUFOなんて存在しないし、そんな言葉も存在しないはずなのだ。
確かに俺のお宝倉庫である秘密図書の一部には、元居た世界...つまり日本の同人誌を俺の記憶をもとに魔法で再現したエロ本も存在している...。
その中にこの世界にはない概念の言葉がいくつか出てくる...が、 UFOだとかテロリストだとか...いやそれより以前俺が『京風かよ』とツッコんだとき、ナーベはその意味を瞬時に理解していた...。
俺の秘密図書のなかにそんな言葉は出てこない。
というか、京都という場所について知らないと反応できるわけがないんだ...。
...それってつまり...ナーベもまた...転生者ってことなのか...?
...思考が交錯する。
きっと、ナーベはわざとそういう単語を口にしていたということだ。
つまり...つまりは...俺に気づいてもらおうとしていた?
途中から?いや...最初から...なのか?
話を聞かなければ...ならないな。これは...。
「みーつけた☆」
「え?」
すると、後ろにはアインちゃんが居てそのまま抱き着かれてしまうのであった。
◇
アインちゃんをお姫様抱っこしながら、ダイニングルームに向かう。
顔を真っ赤にして嬉しそうにしているところからも、今朝の一件はどうやら水に流してくれたようだった。
そして、ダイニングルームにはリベルと妹二人、更にはリベルの両親も居たのであった。
「あっ、どうも...」と、アインちゃんを下すと頬を膨らませて無言でもう少し抱っこしろと訴えかけてくるが、頭をナデナデするとまるで犬のように嬉しそうに「はぁはぁ」言う。
「...あぁ、ごきげんよう、ラン様」と、リベル母に挨拶をされる。
「珍しいですね、こちらに来るとは」
俺は変な気を使ってもらいたくなくて、こことは別の場所にもマハート家専用のダイニングルームを用意していたわけなんだが...。
「折角、お部屋を用意してもらったのに申し訳ないのですが、下の娘たちがお兄ちゃん達とご飯を食べたいといっておりまして...」
なるほど...そういう...確かに最近シュカ&リュカはよくこっちに来ていた気がする。
「ご面倒をおかけして申し訳ありません」
「いやいや!全然...別にどこの部屋を使おうと問題ないので!気にしないでください!」
「...ありがとうございます」と、リベル母&父が丁寧に頭を下げる。
「...一つだけ質問したいのですがよろしいですか?」
「えぇ、私たちでよければなんでも聞いてください」
「UFOとかテロリストとか...京風とか...って言葉の意味わかりますか?」
「...申し訳ございません。初めて聞いた言葉になりますね...。どこか異国の言葉でしょうか?」
「あっ!いえいえ!全然大丈夫です!お気になさらず!では、ごゆっくり!」と、俺は部屋を後にした。
いや...これが正常な反応だ...。
俺はすぐにセバちゃんに声をかけて、ナーベに部屋に来るよう伝えてくれと伝言するのであった。
がちだった。多分、ガチで削ぎ取られる可能性があった...。
「ふう、危ない危ない...」
「...危ないじゃないわよ...あなた...何してるの?」と、振り返るとそこに立っていたのはお風呂に入ろうとしているナーベであった。
「ちょ!?//おまっ//」と、すぐに扉のほうに向きなおる。
「勝手に脱衣所に入ってきて勝手に照れるのやめてくれる?エロテロリスト、つまりエロリストってこと?」
「誰がエロテロリストだよ!じゃなくて...すまんが少しだけここにいていいか?」
「いいわけないでしょ。これからお風呂に入るところなの。早く出て行って」
「いや!ぜっーたい振り向かないから!!」
「...ねぇ、見てUFO」
「え!?UFO!?」と、振り返ると思いっきり平手打ちを食らって追い出されるのであった。
「...いったぁ...。てか、UFOって...」
その言葉を口にした瞬間...ものすごい違和感を覚える。
「...いやいや...あり得ないだろ...」
さて、皆さん気づいたであろうか?このあり得ない事態に。
そう...あり得ないのだ。
この世界にUFOなんて存在しないし、そんな言葉も存在しないはずなのだ。
確かに俺のお宝倉庫である秘密図書の一部には、元居た世界...つまり日本の同人誌を俺の記憶をもとに魔法で再現したエロ本も存在している...。
その中にこの世界にはない概念の言葉がいくつか出てくる...が、 UFOだとかテロリストだとか...いやそれより以前俺が『京風かよ』とツッコんだとき、ナーベはその意味を瞬時に理解していた...。
俺の秘密図書のなかにそんな言葉は出てこない。
というか、京都という場所について知らないと反応できるわけがないんだ...。
...それってつまり...ナーベもまた...転生者ってことなのか...?
...思考が交錯する。
きっと、ナーベはわざとそういう単語を口にしていたということだ。
つまり...つまりは...俺に気づいてもらおうとしていた?
途中から?いや...最初から...なのか?
話を聞かなければ...ならないな。これは...。
「みーつけた☆」
「え?」
すると、後ろにはアインちゃんが居てそのまま抱き着かれてしまうのであった。
◇
アインちゃんをお姫様抱っこしながら、ダイニングルームに向かう。
顔を真っ赤にして嬉しそうにしているところからも、今朝の一件はどうやら水に流してくれたようだった。
そして、ダイニングルームにはリベルと妹二人、更にはリベルの両親も居たのであった。
「あっ、どうも...」と、アインちゃんを下すと頬を膨らませて無言でもう少し抱っこしろと訴えかけてくるが、頭をナデナデするとまるで犬のように嬉しそうに「はぁはぁ」言う。
「...あぁ、ごきげんよう、ラン様」と、リベル母に挨拶をされる。
「珍しいですね、こちらに来るとは」
俺は変な気を使ってもらいたくなくて、こことは別の場所にもマハート家専用のダイニングルームを用意していたわけなんだが...。
「折角、お部屋を用意してもらったのに申し訳ないのですが、下の娘たちがお兄ちゃん達とご飯を食べたいといっておりまして...」
なるほど...そういう...確かに最近シュカ&リュカはよくこっちに来ていた気がする。
「ご面倒をおかけして申し訳ありません」
「いやいや!全然...別にどこの部屋を使おうと問題ないので!気にしないでください!」
「...ありがとうございます」と、リベル母&父が丁寧に頭を下げる。
「...一つだけ質問したいのですがよろしいですか?」
「えぇ、私たちでよければなんでも聞いてください」
「UFOとかテロリストとか...京風とか...って言葉の意味わかりますか?」
「...申し訳ございません。初めて聞いた言葉になりますね...。どこか異国の言葉でしょうか?」
「あっ!いえいえ!全然大丈夫です!お気になさらず!では、ごゆっくり!」と、俺は部屋を後にした。
いや...これが正常な反応だ...。
俺はすぐにセバちゃんに声をかけて、ナーベに部屋に来るよう伝えてくれと伝言するのであった。
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