マジック サーヴァント マイスター

すあま

文字の大きさ
16 / 77

並列思考会議2と風の精霊指揮士(Parallel thinking conference 2 and Silpheed conductor)




『みんな、ちょっと、作業中断して。アーティファクト・デバイスの設計ファイルがコッチにあったんだけど、見つけてないよね?』
『え? あ、そんな所に!?』
『あー、そっちの棚は、コッチのパッケージ終わらせようと思って後回しにしてたんだよね』
『師匠の無差別ファイル棚って、基礎知識まだ足りなくない?』
『これは大丈夫だったよ。でもやっぱり総合整理必要か……』
『どうする? 増やす?』
『この際だし、他のエーテルフィルム体のパターンが欲しいよね』
『きっと違う視点を持つはずだから、取り入れたいよね』
 ……さすが僕達、考えるベクトルが見事に一致。これ、有事にイレギュラー対応辛いんじゃね?

『! 居るじゃない。打って付けの暇してるのが』
『え?』
『あ、なるほど』
 言語化する前のイメージが一致した。

 ◆

『クフィーリア!』
 風の精霊シルフに呼びかけて見ると、契約してるシルフがディティールのないあっさりした裸体で出て来た。

『はい。お呼びですか? マスター』
『うお! 何故、裸!』
 "大変だな。本体脳持ちは"とかなんとか並列思考がリンクした思考からわいわい騒いでる。シルフは本体魂と契約しているから並列思考には反応しない。

『マスターのイメージで再現されるんですよ。マスターはエッチですねぇ』
 『そうか。ちゃんとヒラヒラとした緑の淡いグラデーションの長いドレスを重ね着してる風にイメージ! コレでディテールの無い裸ではない』
 ……だがまだ、刺激が強すぎる。が、僕、子供だからわからない! と斬って捨てる。"ふーん、えっちじゃん"とかなんとか聞こえるがこの際だ。気にしない。

『そんなことより! 早速だけど手伝って欲しい事がある』
『代償は忘れないでくださいね』
『分かってるって、はい前払い! 魔力をクフィーリアに送る』

 ヘルが見たら拗ねそうだ。塩でも見つけた機会があったら魔力でも送ってみよう。

『ちょっとこの並列思考の作業統制を頼みたい。それとクフィーリアには、コバルト鉱石の文献あったらまとめて置いて。それから魔法のインデックスの整理もお願い』
『シルフに、魔法使い見習いみたいな事させるなんて、そんな人は初めてですよ。後でハズんでくださいね』
『はいよ。はずむ分は何がいい? 考えておいてね。並列思考は僕のコピーだから、クフィーリアに紹介しておくよ。名前はまぁ、全部僕だから適当でも構わないかな』

 テレパス・リンクを応用してクフィーリアの意思と思考並列を繋げる。

『いや、ちゃんと分けて欲しいな』
『だけど、個性があまり出てしまうのは不味いよね』
『名前が欲しいと感じてるのだけ付ければ?』
『まぁ、こんな感じだけど元は僕のコピーだから気軽でいいよ。作業効率が落ちてる場合のリソース支援の監視とコントロールをお願いしたいんだ。あぁ、最後に』

 一拍呼吸を置いてクフィーリアを見る。

『クフィーリア、君は何処から来たのかな?』
『それ、聞いちゃいますか?』
『隠すような事?』
『一応、自立の為がかかってるので……』
『いや、隠すならそれ言っちゃダメでしょ』
『あ』

 クフィーリアが口に手を当てる。いや、遅いから。

『なんだ、やっぱり』
『なんだかんだ言って心配してるんだね』
『まぁ、当たり前だよね』
『『『『母さんも、見てるの? これ?』』』』
『いえ! 見てませんよ! いざと言う時の為につけられてただけですから!』
『なるほど。それで精霊契約をこれ幸いと利用して来たわけだ?』

 そう言えば小さき時から目の端に見えてたなぁ女の人の幻。あれクフィーリアだったのか。

『精霊契約は一番近くの精霊を呼び出しますから、独断と言うより仕様です』
『母さんは知ってるの?』
『命令されたのは7年前で解除も変更もしてませんし報告さえしてませんから』
『母さんらしいと言えばらしいけど、報告とかさせろよ』
『あれだけの子供がいちゃあね』
『特に末っ子がなぁ。手がかかるし』
『あ、そうか……』

 ちょっと母さんに腹が立った僕を諌める並列思考達。冷静すぎ。

『そんなことより、追加報酬のことですが』
『追加? あぁ、はずむ分ね』
『マスターと空を飛びたいです』
『……そんなんでいい? フライング系の魔法覚えて、ココも出られて自由になったらいいよ』
『約束ですよ』

『はいよー。あ、サーヴァントの新しい開発にもう一人か二人追加するからよろしく』
『『『まだ増やすのか!?』』』
『いや、むしろやること多くなって増えるのは分かっていたコトだよ』

 コボルド達を使ってと考えたら交渉サポートも欲しいところだと言うのに。そのためにもクフィーリアやヘルのエーテルフィルムパターンコピーは欲しいところだし。

『ま、作業中断よりかはマシかな?』

 一番個性が強まり出してるフェオが言う。個性を伸ばすか悩ましいとこだ……伸ばすかコピーはいくらでも出来るし。

『それなら、各関節をアーティファクトとして開発し直しといてくれ』
『フェイスマスクの与える影響も考慮したいな』
『わかったよ。それも盛り込める様考えとくよ。じゃ、みんなクフィーリアの言うこと聞いて効率よく記憶してってくれよ。並列化ローテーションは1時間後に僕は受けるから。クフィーリアも記憶にアクセス出来るようにしとくよ』

 一気に指示出ししてる最中の後半辺りでヘルから呼出コールがかかった。

 ※今回、ステータスに変更はありません。



_____
お読みいただき、ありがとうございました。
 気に入られましたら、お気に入り登録よろしくお願いします。また感想を頂けましたら、とても頑張れます。
感想 4

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

1人生活なので自由な生き方を謳歌する

さっちさん
ファンタジー
大商会の娘。 出来損ないと家族から追い出された。 唯一の救いは祖父母が家族に内緒で譲ってくれた小さな町のお店だけ。 これからはひとりで生きていかなくては。 そんな少女も実は、、、 1人の方が気楽に出来るしラッキー これ幸いと実家と絶縁。1人生活を満喫する。

ねえ、今どんな気持ち?

かぜかおる
ファンタジー
アンナという1人の少女によって、私は第三王子の婚約者という地位も聖女の称号も奪われた 彼女はこの世界がゲームの世界と知っていて、裏ルートの攻略のために第三王子とその側近達を落としたみたい。 でも、あなたは真実を知らないみたいね ふんわり設定、口調迷子は許してください・・・

精霊のお仕事

ぼん@ぼおやっじ
ファンタジー
【完結】 オレは前世の記憶を思い出した。 あの世で、ダメじゃん。 でもそこにいたのは地球で慣れ親しんだ神様。神様のおかげで復活がなったが…今世の記憶が飛んでいた。 まあ、オレを拾ってくれたのはいい人達だしオレは彼等と家族になって新しい人生を生きる。 ときどき神様の依頼があったり。 わけのわからん敵が出てきたりする。 たまには人間を蹂躙したりもする。? まあいいか。

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

[完結] 邪魔をするなら潰すわよ?

シマ
ファンタジー
私はギルドが運営する治療院で働く治療師の一人、名前はルーシー。 クエストで大怪我したハンター達の治療に毎日、忙しい。そんなある日、騎士の格好をした一人の男が運び込まれた。 貴族のお偉いさんを魔物から護った騎士団の団長さんらしいけど、その場に置いていかれたの?でも、この傷は魔物にヤられたモノじゃないわよ? 魔法のある世界で亡くなった両親の代わりに兄妹を育てるルーシー。彼女は兄妹と静かに暮らしたいけど何やら回りが放ってくれない。 ルーシーが気になる団長さんに振り回されたり振り回したり。 私の生活を邪魔をするなら潰すわよ? 1月5日 誤字脱字修正 54話 ★━戦闘シーンや猟奇的発言あり 流血シーンあり。 魔法・魔物あり。 ざぁま薄め。 恋愛要素あり。

好感度0になるまで終われません。

チョコパイ
恋愛
土屋千鶴子(享年98歳) 子供や孫、ひ孫に囲まれての大往生。 愛され続けて4度目の転生。 そろそろ……愛されるのに疲れたのですが… 登場人物の好感度0にならない限り終わらない溺愛の日々。 5度目の転生先は娘が遊んでいた乙女ゲームの世界。 いつもと違う展開に今度こそ永久の眠りにつける。 そう信じ、好きなことを、好きなようにやりたい放題… 自覚なし愛され公女と執着一途皇太子のすれ違いラブロマンス。

乙女ゲームは見守るだけで良かったのに

冬野月子
恋愛
乙女ゲームの世界に転生した私。 ゲームにはほとんど出ないモブ。 でもモブだから、純粋に楽しめる。 リアルに推しを拝める喜びを噛みしめながら、目の前で繰り広げられている悪役令嬢の断罪劇を観客として見守っていたのに。 ———どうして『彼』はこちらへ向かってくるの?! 全三話。 「小説家になろう」にも投稿しています。