無限のスキルゲッター! 毎月レアスキルと大量経験値を貰っている僕は、異次元の強さで無双する

まるずし

文字の大きさ
197 / 258
第7章 新国テンプルム

第364話 チョロイン?

 僕たちは『赤き天馬』の探索を再開した。
 この途方もなく広い森を、ただ闇雲に歩くだけではさすがに見つからないと思い、怪しげなポイントまで『飛翔フライ』で移動してから、辺りを探るようにしている。
 相変わらず手強いモンスターは居るが、とりあえず僕らにとっては問題にはならない。

 それよりも、覚悟していたとはいえ、まるで手掛かりが得られないことに少々焦りを感じ始めた。
 正直、だいぶ考えが甘かった。ここに来る前までは、何かしらヒントがあると思っていたんだ。
『神獣』だの『迷いの森』だの言われるくらいなので、高精度の探知スキル――『超五感上昇スーパーセンシティブ』や『領域支配』を持つ僕なら、すぐに手掛かりくらい見つかるんじゃないかと。

 しかし、それらしい気配を探知できない。
 だけど、ただの森じゃない。そんな雰囲気だけは、ひしひしと感じ取れる。
 まだここに来たばかりなので、根気強く探っていきたいところだけど、果たして『赤き天馬』は居るのかどうか……。

 もし本当に『神獣』であるなら、ほぼ不老不死の存在だ。数千年経っても生きている可能性は高い。
 今はそれに賭けるしかない。


 結局、探索初日は何も手掛かりを得ることができずに終了した。
 僕たちは『空間転移スペースジャンプ』でテンプルムへと戻ることに。

 一度ここに来てしまえば、次からは『空間転移スペースジャンプ』で簡単に来られるので、わざわざ野営をする必要もない。
 こんな調子で、気長にやっていくしかないのかな?
 先行きが不安の中、僕は眠りについた。


 ◇◇◇


 探索を始めてすでに5日。
 結構あちこち探したつもりだが、僕たちは未だ『赤き天馬』を見つけることができずにいる。
 ゼルマも、最初こそ道先案内人という立場で張り切っていたけど、あまりの手応えのなさに責任を感じているようで、しょぼんと気を落としてしまっている。
 吸血鬼なのに、なんとも律儀なヤツだ。

 まあ毎日テンプルムには帰っているので、疲労はそれほどないんだけどね。
 モンスターも手強いとはいえ、僕らにとっては大したことはないし、ほとんど日帰りクエストのような状況だ。
 だから、ゼルマもそんなに気にする必要はないんだけど。

 ただ、ここまで探索したところで、ちょっと気になっていることがある。
『迷いの森』などと言われている割には、特に僕たちは迷ったりなどしてないことだ。
 僕たちが強すぎるから、という可能性もあるけど、吸血鬼たちの間で言われていたくらいだから、何かそれらしき現象があるような気がして……。

 それに、かなり広域にわたって探索したけど、僕の『超五感上昇スーパーセンシティブ』にも『領域支配』にも引っ掛からないなんて、何かおかしい。
 仮に『神獣』ほどの存在なら、かなり離れていても、僕ならば何かしら感知できるはずだ。
 ということは、やはりここには居ないのか? しかし、どうにも何かが腑に落ちない。
 もう一度、ゼルマに『赤き天馬』のことを詳しく聞いてみる。

「すまぬ……これ以上は本当にワシにも分からぬのだ。記憶の限りでは、この森で三日三晩彷徨さまよった挙げ句、『赤き天馬』に遭遇したという話だった」

「三日三晩彷徨さまよう? 少し気になるんだけど、その吸血鬼は、空を飛んで森から出ようとはしなかったのかい?」

「ああそれは、確か傷付いて飛べない状態だったらしい。それで森を迷っているうちに、『赤き天馬』に出会ったとか」

 飛べない状態? ……ひょっとして、それに秘密があるのでは?

「ゼルマ、吸血鬼の間でここは『迷いの森』と言われてたらしいが、なぜ空を飛べる吸血鬼がここを迷うんだ?」

「それは……なんだったかのう。……そうそう、この辺りに居住しようと考えたヤツが何人かいたようで、それで森を開拓しようとして、逆にモンスターに襲われることがあったらしい。仕方なくここを引き上げたが、傷付いて森を彷徨さまよううちに、何故か方向感覚を失ってしまったとのこと。何日も迷い続け、死にもの狂いで逃げ帰ってきたようだ」

 それで『迷いの森』か。なるほど、僕の中で推測が固まってきたぞ。
 傷付いて森を彷徨さまよったというのは、飛べない状態だったに違いない。
 やはり『空を飛ばない』ということが1つのカギだ。

 つまり、この森をことに何か意味があるのでは?

 僕たちは空が飛べるゆえ、つい上空から色々と確認してしまった。
『赤き天馬』の存在を探知できないものかと、あちこち飛んで移動したりもした。
 ここを調査に来た吸血鬼たちも、空から探したはず。

 ひょっとして、森の中を地道に移動しないと、『赤き天馬』には辿り着けないのでは?
 僕の考えが正しければ、森から飛んで出たりせず、ひたすら中を進むことで何かが起きる気がする。


「ゼルマ、ドマさん、僕に1つ考えがあるんですが、試してみますか?」

「別にワシは構わぬが?」

「あたいもいいでしゅよ。いったいどうする気でしゅ?」

「今夜は……テンプルムには帰りません。3人で夜にやってみたいことがあるんです」

 僕は昼間だけじゃなく、夜も探索することを提案してみた。
 すると……

「な、な、なんでしゅとーっ!? さ……3人で夜にやってみたいことって、それは……?」

「きき貴様っ、いったいナニを考えて……それが『赤き天馬』とどう関係が……」

「3人でこのまま一晩この森で過ごすことで、何かが変わる気がするんです」

「何かが変わるって、で、でも、あたい、そんなこと、あわわわっ」

「そ、そりゃいろいろ進展するかもしれぬが、何もこんなところで……」

「ちょっと怖いかもしれませんが、僕がリードしますので安心してください」

 夜の探索はかなり危険になるからね。
 2人がいくら強いといっても、夜中に森を徘徊するのは不安に思うだろう。
 僕が2人を守ってあげないと。

「リ、リードしゅるでしゅと!? ちょ、ちょっと待つでしゅ、あたいにも心の準備というものが……!」

「ワワワワシは別にこここ怖くなどないが、し、しかし、3人というのは……」

「3人はイヤかい、ゼルマ?」

「い、いきなり3人なんて……じゅ、順序というものがあろう!」

「順序……? ああ、急に提案したので驚いたかもしれないけど、たったいま思いついたんだよ。出掛ける前に気付ければ良かったんだけどね」

「おおお思いつきでそんなことを決めるでないっ! ワ、ワシは、その、せ、せめて、初めては2人だけで……」

「あ、あたいも、複数は無理でしゅ、で、でも、坊主ぼうじゅがどうしてもと言うなら……」

 やっぱり、突然夜通しで行動すると言われても困るか。
 でも、夜も彷徨さまよってみないことには、この森の秘密が分からない。
 どうしても無理なら、僕1人でやるけど。

「みんなで一緒にと思ったんだけど、やっぱり怖いかな?」

「一緒にだと……き、きさま、くっ……そうか、そうやって女を落としていくのか……わ、わかった、ワシも覚悟を決めようではないか。ちょっと怖いが、や、やさしく頼むぞ」

「あたいもでしゅ。まさか、こんな地で経験することになろうとは……」

「良かった、2人とも承諾してくれて。じゃあとりあえずみんなで寝ようか」

 僕は宿泊用アイテム『空間裂狭邸館コモド・アルベルゴ』を取り出す。
 今夜は一晩中歩きづめになるので、一度仮眠して休もうと思ったからだ。

「いいい今からだと!? 夜ではなかったのか!? き、気が早すぎるぞ小僧、それに、こんな野営アイテムまで持っていたとは……さすがのワシも、とても心が追いつかぬ!」

「あああもうドキドキしすぎて頭がクラクラするでしゅ、坊主ぼうじゅがこんなに積極的でしゅたとは……もうすべて坊主ぼうじゅに任せるでしゅ」

 ゼルマとドマさんは、フラフラしながら『空間裂狭邸館コモド・アルベルゴ』に入っていく。
 なんだ、元気そうに見えて、2人とも結構疲れてたんだな。ここのところ、この森に通い詰めだったから、当然といえば当然なんだけど。
 2人が強すぎだから、勝手に大丈夫と思い込んでたけど、女性だもんね。もっと気を使ってあげなくちゃダメだな。

 2人には、このあと夕方過ぎまで仮眠してから、夜通し森を歩くことを伝えた。
 説明中、何か2人の様子が変だったけど、なんだったんだろう? 2人とも、どうも何かを勘違いしていたような……。
 それに気のせいか、話していくうちに2人から極悪なオーラが出始めたけど、理由がよく分からないな。
 仮眠の時間が短すぎってことかな? 足らないなら、別に夜まで寝てもいいんだけど。

 とりあえず、僕は寝た。
 先に起きて、もしまだ2人が寝てるようなら、起きるまで待ってあげよう。
 寝てるとき、どうも部屋の戸を蹴飛ばしているような音も聞こえたけど、恐らく気のせいだろう。
感想 679

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話

桜井正宗@オートスキル第1巻発売中
青春
 ――結婚しています!  それは二人だけの秘密。  高校二年の遙と遥は結婚した。  近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。  キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。  ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。 *結婚要素あり *ヤンデレ要素あり

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった

ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます! 僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか? 『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗@オートスキル第1巻発売中
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

Bグループの少年

櫻井春輝
青春
 クラスや校内で目立つグループをA(目立つ)のグループとして、目立たないグループはC(目立たない)とすれば、その中間のグループはB(普通)となる。そんなカテゴリー分けをした少年はAグループの悪友たちにふりまわされた穏やかとは言いにくい中学校生活と違い、高校生活は穏やかに過ごしたいと考え、高校ではB(普通)グループに入り、その中でも特に目立たないよう存在感を薄く生活し、平穏な一年を過ごす。この平穏を逃すものかと誓う少年だが、ある日、特A(特に目立つ)の美少女を助けたことから変化を始める。少年は地味で平穏な生活を守っていけるのか……?