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第7章 新国テンプルム
第369話 帝国からの使者
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ある日の午前中。
いつも通り、僕は自室で国王としての仕事をしていると、『領域支配』がいきなり敵意を感知した。
というかコレ、すでに王城内で戦闘になってるぞ! 何が起きてるんだ!?
王城には様々な人が往来するので、探知結界や進入禁止結界などを張る意味はない。
その代わり、城門には門番の兵士が居るし、騎士たちや僕のゴーレムが城内を警備している。
その防衛システムを突破して、この城内で暴れ回っているヤツがいる!
それも、この気配は単独――つまり、1人でこの事態を起こしているようだ。
「ヒ、ヒロ様っ、大変です、すぐに『王の間』にいらしてください!」
今まさに僕が動こうとした瞬間、アニスさんから『魔導通信機』で連絡が入った。
侵入者はすでに『王の間』まで迫っているのか!?
しかし、メジェールたち眷女はモンスターパークに行ってるから居ないけど、特殊任務隊の久魅那は王城の警備を担当しているはず。
彼女はどうしたんだ? まさかすでにやられたなんてことは……?
「ネーナはここから動いちゃダメだ、いいね」
「分かりました、ユーリ国王様、お気を付けて……」
僕はネーナを残して『王の間』へと急ぐ。
城内で安易に『空間転移』を使うと危険なので、通路を走っての移動だ。
何が起こっているのか、城内の様子もこの目で確認しておきたい。
2階の仕事部屋から1階へ降りてみると、あちこちに騎士たちやゴーレムが倒れているのが分かった。
ここに居るゴーレムの強さはSSSランク冒険者以上なのに、それをこの侵入者は、いとも簡単に真っ二つに破壊している。
もっと強いゴーレムも作れるのだが、国内の警備も含め大量に生産するため、質を落とす必要があった。それがアダとなってしまった形だ。
騎士たちは一応生きているようだけど、かなりの怪我で動けない状態である。
こんなことができるなんて、いったい何者だ?
探知した限りでは、悪魔とは思えない。しかし、どうも違和感のある気配だ。
緊急事態なため、負傷者の治療は救護班に任せて僕は先を急ぐ。
そのまま突き当たりにある扉を開け、『王の間』に飛び込むと……
「ようやく到着とは、なんとものんきな王様ですねえ」
その玉座には、コバルトブルーの髪を肩まで伸ばした若い男が、傲然と足を組みつつ、背もたれにゆったり身体をあずけるような姿勢で座っていた。
男は肘掛けに頬杖をついて、冷ややかな笑みを浮かべながら僕のことを見つめている。
「ヒロ様っ、すみません、大切な玉座をあの男に奪われてしまいました」
「椅子のことなんかどうでもいいよ、それより、ディオーネさんは大丈夫なの!?」
入り口のすぐ横にはアニスさんが居て、そばに倒れているディオーネさんを回復魔法で治療していた。
アニスさんには『完全回復薬』も渡してあるけど、それを使うほどでもないのだろう。
見たところディオーネさんは気絶しているみたいだけど、酷い怪我などはないようだった。
それにしても、さんざんパワーアップしたディオーネさんは『ナンバーズ』級の強さだ。
それをあの男は、こうも簡単に倒したというのか?
「あちこちで怪我人を見掛けたけど、これを全てアンタ1人でやったというのか!? 何故こんなことをした? いったいアンタは何者なんだ!?」
「ワタシはグランディス帝国軍魔導特殊師団総長のラスティマと申します。ユーリ国王にはお初にお目にかかります。以後お見知りおきを」
百の精霊を操るという、帝国の魔導部隊指揮官――『至高の召喚士』の異名を持つラスティマか!
噂では美しい長身の魔道士ということだったけど、確かにそう言われるのも納得の美青年だ。
相当強いという噂も聞いてたけど、まさかここまでの力があったとは……。
そうだ、特殊任務隊の久魅那はどうしたんだ!?
『空間魔法』の使い手久魅那なら、たとえ『至高の召喚士』相手でも、そう簡単にはやられないはず。
「アニスさん、久魅那はどこにいるんですか? 久魅那までコイツにやられたなんてことは……」
「久魅那さんは、郊外にて何かトラブルが発生したということで、現在出動中です」
このタイミングでトラブルだって!?
偶然じゃない気がする。久魅那の身も心配だ。
しかし、まずはこのラスティマ……いや、帝国の目的を聞かないことには、何が起こってるのか事態が掴めない。
「ラスティマさん、まさかあなたほどの方がこのテンプルムに来るとは……ただ、使者を送るときは、事前に魔導伝鳥で連絡するのが国際的な作法のはずです。それに、王城内でのこの振る舞い……返答次第では、いくらグランディス帝国相手でも黙ってはいませんよ」
「申しわけありませんが、ワタシは親善大使ではありません。そもそも我がグランディス帝国クラトラス皇帝陛下は、このテンプルムを国家として認めておりませんのでね。ですが、我が帝国の軍門にくだるなら、あなたの国の存続を許可しましょう」
な……何を言ってるんだこの人は?
帝国の軍門にくだる? テンプルムに対して、帝国の属国になれと言ってるのか?
そうだとしても、いきなりこんな事態を起こすなんて、どうかしている!
「クラトラス皇帝は、あなたのこの行為を知っているのですか? 今のあなたの言葉は、皇帝の本意と取ってよろしいのですか?」
「当然です。このことは、皇帝陛下よりワタシは一任されております。つまり、ここを焼け野原にするのも、ワタシの胸ひとつということです」
「焼け野原にする……? それは、帝国からの宣戦布告と取っていいのですか?」
「宣戦布告? ワタシは降伏勧告に来たのですよ? このテンプルムという国は、壊滅させるのには惜しいほど素晴らしいです。大陸南部の中心に位置していますしね。ここを帝国が南部侵攻するための拠点とさせてもらいましょう。素直に降伏すれば、あなたも国王のまま、我が帝国の属国にして差しあげますよ?」
解析した限りでは、このラスティマは1つも嘘などは言っていない。
つまり、皇帝の命令でここに来たのも本当だし、断ればこの国を攻撃しようと思っているのも本気だ。
帝国が怪しい動きをしているとは思っていたけど、ここまで本気で侵略を考えていたとは……。
一応クラスメイトたちに、帝国には絶対に近付かないよう注意しておいたのは幸いだった。
僕が知る限りでは、恐らく誰も行ってないはず。
「我がグランディス帝国の属国となれば、税を納めてもらうのは当然として、この国が所持するという超巨大ゴーレムも差し出してもらいましょう。何やら魔物も大量に飼っているようなので、それも受け渡してもらいましょうか。ほかには『火緋色鋼』などの希少金属も、全て帝国の物となります。そうそう、ここには我が国の奴隷商人も捕らえられていましたね。彼も釈放してもらいましょうか」
「……そんな条件がのめると思いますか?」
「従わなければ、この国を破壊するだけです……ワタシ1人でね。その力を見せるために、この王城をあっさり制圧して見せたのですが、あなたには理解できなかったようですね」
「帝国は他国への侵略を考えているみたいですが、まだ魔王軍は滅んでいませんよ? 人間同士でこんなことをしている場合ではないはず!」
「それについてはご安心ください。我が帝国が、魔王軍の侵略から守って差しあげますよ。クラトラス皇帝陛下が全てを支配すれば、もはや人類が魔王軍如きに怯える必要はなくなります。ですから、安心して降伏してください」
「人類で力を合わせなければならないというのに、帝国の考えは……クラトラス皇帝は拒否するということですか? 申しわけありませんが、降伏するのはお断りします。そう皇帝にお伝えください」
「ふぅ……困りましたね。弱小国の王のクセに、これほど聞き分けがないとは……。この場であなたを殺して、簡単にこの国を奪うこともできるのですよ?」
「僕を……殺す? 帝国は僕の噂をあまり知らないようだけど、そんなことができると?」
「ククク……アハハハ! その自信には感服します。井の中の蛙とはあなたのこと。少し強いくらいで、自分が誰にも負けないとでも思っているようですね。『魔王ユーリ』などと呼ばれていたようですが、あなた程度の男など、我が帝国には掃いて捨てるほどいるのですよ?」
「テンプルムとしては帝国と敵対する気はありませんでしたが、そちらがその気なら僕も容赦はしません。他国の使者に対して危害を加えたくはありませんが、あなたが力ずくで来るというなら、僕も相手をしましょう」
帝国と敵対したくはなかった。そんなことをしている場合じゃないからだ。
しかし、この傍若無人な行いといい、まるで会話にならない交渉では、もはや帝国と手を取り合うことは不可能だ。
この男ラスティマがこのまま大人しく帰ってくれるならまだしも、強引に来るというなら、僕も反撃させてもらう。
僕の言葉を聞いて、ラスティマがゆっくりと玉座から立ち上がる。
「もう一度だけ問いましょう。テンプルム国王ユーリよ、我が帝国の軍門にくだる気はありませんか? 拒絶するなら、あなたを殺し、この国を全て破壊します」
「僕の答えは変わらない。諦めてくれないのなら、僕の力をお見せすることになります。アニスさん、ディオーネさんを連れて後ろに下がってください」
「ヒロ様、気を付けて……!」
「ヒロよ、このキザったらしいバカ男に、お前の力を存分に思い知らせてやるといい」
気絶から目が覚めたディオーネさんを連れて、アニスさんが後方へと下がっていく。
『王の間』は頑丈な作りになっているし、広さも高さも充分あるから、激しい戦闘になっても問題ない。
ただ、この男――ラスティマには気になるところがある。
持っているスキルはSSランクの『精霊召喚』だが、それ以外にも、『亜天使』という謎の能力が解析では見える。
僕のゴーレムやディオーネさんを倒したのも、恐らくコレに秘密があるのだろう。
少し力を見てみるか……。
「仕方ありませんね。では、ユーリ国王……いや『魔王ユーリ』よ、死んでもらいましょう」
ラスティマの右手が光った。
いつも通り、僕は自室で国王としての仕事をしていると、『領域支配』がいきなり敵意を感知した。
というかコレ、すでに王城内で戦闘になってるぞ! 何が起きてるんだ!?
王城には様々な人が往来するので、探知結界や進入禁止結界などを張る意味はない。
その代わり、城門には門番の兵士が居るし、騎士たちや僕のゴーレムが城内を警備している。
その防衛システムを突破して、この城内で暴れ回っているヤツがいる!
それも、この気配は単独――つまり、1人でこの事態を起こしているようだ。
「ヒ、ヒロ様っ、大変です、すぐに『王の間』にいらしてください!」
今まさに僕が動こうとした瞬間、アニスさんから『魔導通信機』で連絡が入った。
侵入者はすでに『王の間』まで迫っているのか!?
しかし、メジェールたち眷女はモンスターパークに行ってるから居ないけど、特殊任務隊の久魅那は王城の警備を担当しているはず。
彼女はどうしたんだ? まさかすでにやられたなんてことは……?
「ネーナはここから動いちゃダメだ、いいね」
「分かりました、ユーリ国王様、お気を付けて……」
僕はネーナを残して『王の間』へと急ぐ。
城内で安易に『空間転移』を使うと危険なので、通路を走っての移動だ。
何が起こっているのか、城内の様子もこの目で確認しておきたい。
2階の仕事部屋から1階へ降りてみると、あちこちに騎士たちやゴーレムが倒れているのが分かった。
ここに居るゴーレムの強さはSSSランク冒険者以上なのに、それをこの侵入者は、いとも簡単に真っ二つに破壊している。
もっと強いゴーレムも作れるのだが、国内の警備も含め大量に生産するため、質を落とす必要があった。それがアダとなってしまった形だ。
騎士たちは一応生きているようだけど、かなりの怪我で動けない状態である。
こんなことができるなんて、いったい何者だ?
探知した限りでは、悪魔とは思えない。しかし、どうも違和感のある気配だ。
緊急事態なため、負傷者の治療は救護班に任せて僕は先を急ぐ。
そのまま突き当たりにある扉を開け、『王の間』に飛び込むと……
「ようやく到着とは、なんとものんきな王様ですねえ」
その玉座には、コバルトブルーの髪を肩まで伸ばした若い男が、傲然と足を組みつつ、背もたれにゆったり身体をあずけるような姿勢で座っていた。
男は肘掛けに頬杖をついて、冷ややかな笑みを浮かべながら僕のことを見つめている。
「ヒロ様っ、すみません、大切な玉座をあの男に奪われてしまいました」
「椅子のことなんかどうでもいいよ、それより、ディオーネさんは大丈夫なの!?」
入り口のすぐ横にはアニスさんが居て、そばに倒れているディオーネさんを回復魔法で治療していた。
アニスさんには『完全回復薬』も渡してあるけど、それを使うほどでもないのだろう。
見たところディオーネさんは気絶しているみたいだけど、酷い怪我などはないようだった。
それにしても、さんざんパワーアップしたディオーネさんは『ナンバーズ』級の強さだ。
それをあの男は、こうも簡単に倒したというのか?
「あちこちで怪我人を見掛けたけど、これを全てアンタ1人でやったというのか!? 何故こんなことをした? いったいアンタは何者なんだ!?」
「ワタシはグランディス帝国軍魔導特殊師団総長のラスティマと申します。ユーリ国王にはお初にお目にかかります。以後お見知りおきを」
百の精霊を操るという、帝国の魔導部隊指揮官――『至高の召喚士』の異名を持つラスティマか!
噂では美しい長身の魔道士ということだったけど、確かにそう言われるのも納得の美青年だ。
相当強いという噂も聞いてたけど、まさかここまでの力があったとは……。
そうだ、特殊任務隊の久魅那はどうしたんだ!?
『空間魔法』の使い手久魅那なら、たとえ『至高の召喚士』相手でも、そう簡単にはやられないはず。
「アニスさん、久魅那はどこにいるんですか? 久魅那までコイツにやられたなんてことは……」
「久魅那さんは、郊外にて何かトラブルが発生したということで、現在出動中です」
このタイミングでトラブルだって!?
偶然じゃない気がする。久魅那の身も心配だ。
しかし、まずはこのラスティマ……いや、帝国の目的を聞かないことには、何が起こってるのか事態が掴めない。
「ラスティマさん、まさかあなたほどの方がこのテンプルムに来るとは……ただ、使者を送るときは、事前に魔導伝鳥で連絡するのが国際的な作法のはずです。それに、王城内でのこの振る舞い……返答次第では、いくらグランディス帝国相手でも黙ってはいませんよ」
「申しわけありませんが、ワタシは親善大使ではありません。そもそも我がグランディス帝国クラトラス皇帝陛下は、このテンプルムを国家として認めておりませんのでね。ですが、我が帝国の軍門にくだるなら、あなたの国の存続を許可しましょう」
な……何を言ってるんだこの人は?
帝国の軍門にくだる? テンプルムに対して、帝国の属国になれと言ってるのか?
そうだとしても、いきなりこんな事態を起こすなんて、どうかしている!
「クラトラス皇帝は、あなたのこの行為を知っているのですか? 今のあなたの言葉は、皇帝の本意と取ってよろしいのですか?」
「当然です。このことは、皇帝陛下よりワタシは一任されております。つまり、ここを焼け野原にするのも、ワタシの胸ひとつということです」
「焼け野原にする……? それは、帝国からの宣戦布告と取っていいのですか?」
「宣戦布告? ワタシは降伏勧告に来たのですよ? このテンプルムという国は、壊滅させるのには惜しいほど素晴らしいです。大陸南部の中心に位置していますしね。ここを帝国が南部侵攻するための拠点とさせてもらいましょう。素直に降伏すれば、あなたも国王のまま、我が帝国の属国にして差しあげますよ?」
解析した限りでは、このラスティマは1つも嘘などは言っていない。
つまり、皇帝の命令でここに来たのも本当だし、断ればこの国を攻撃しようと思っているのも本気だ。
帝国が怪しい動きをしているとは思っていたけど、ここまで本気で侵略を考えていたとは……。
一応クラスメイトたちに、帝国には絶対に近付かないよう注意しておいたのは幸いだった。
僕が知る限りでは、恐らく誰も行ってないはず。
「我がグランディス帝国の属国となれば、税を納めてもらうのは当然として、この国が所持するという超巨大ゴーレムも差し出してもらいましょう。何やら魔物も大量に飼っているようなので、それも受け渡してもらいましょうか。ほかには『火緋色鋼』などの希少金属も、全て帝国の物となります。そうそう、ここには我が国の奴隷商人も捕らえられていましたね。彼も釈放してもらいましょうか」
「……そんな条件がのめると思いますか?」
「従わなければ、この国を破壊するだけです……ワタシ1人でね。その力を見せるために、この王城をあっさり制圧して見せたのですが、あなたには理解できなかったようですね」
「帝国は他国への侵略を考えているみたいですが、まだ魔王軍は滅んでいませんよ? 人間同士でこんなことをしている場合ではないはず!」
「それについてはご安心ください。我が帝国が、魔王軍の侵略から守って差しあげますよ。クラトラス皇帝陛下が全てを支配すれば、もはや人類が魔王軍如きに怯える必要はなくなります。ですから、安心して降伏してください」
「人類で力を合わせなければならないというのに、帝国の考えは……クラトラス皇帝は拒否するということですか? 申しわけありませんが、降伏するのはお断りします。そう皇帝にお伝えください」
「ふぅ……困りましたね。弱小国の王のクセに、これほど聞き分けがないとは……。この場であなたを殺して、簡単にこの国を奪うこともできるのですよ?」
「僕を……殺す? 帝国は僕の噂をあまり知らないようだけど、そんなことができると?」
「ククク……アハハハ! その自信には感服します。井の中の蛙とはあなたのこと。少し強いくらいで、自分が誰にも負けないとでも思っているようですね。『魔王ユーリ』などと呼ばれていたようですが、あなた程度の男など、我が帝国には掃いて捨てるほどいるのですよ?」
「テンプルムとしては帝国と敵対する気はありませんでしたが、そちらがその気なら僕も容赦はしません。他国の使者に対して危害を加えたくはありませんが、あなたが力ずくで来るというなら、僕も相手をしましょう」
帝国と敵対したくはなかった。そんなことをしている場合じゃないからだ。
しかし、この傍若無人な行いといい、まるで会話にならない交渉では、もはや帝国と手を取り合うことは不可能だ。
この男ラスティマがこのまま大人しく帰ってくれるならまだしも、強引に来るというなら、僕も反撃させてもらう。
僕の言葉を聞いて、ラスティマがゆっくりと玉座から立ち上がる。
「もう一度だけ問いましょう。テンプルム国王ユーリよ、我が帝国の軍門にくだる気はありませんか? 拒絶するなら、あなたを殺し、この国を全て破壊します」
「僕の答えは変わらない。諦めてくれないのなら、僕の力をお見せすることになります。アニスさん、ディオーネさんを連れて後ろに下がってください」
「ヒロ様、気を付けて……!」
「ヒロよ、このキザったらしいバカ男に、お前の力を存分に思い知らせてやるといい」
気絶から目が覚めたディオーネさんを連れて、アニスさんが後方へと下がっていく。
『王の間』は頑丈な作りになっているし、広さも高さも充分あるから、激しい戦闘になっても問題ない。
ただ、この男――ラスティマには気になるところがある。
持っているスキルはSSランクの『精霊召喚』だが、それ以外にも、『亜天使』という謎の能力が解析では見える。
僕のゴーレムやディオーネさんを倒したのも、恐らくコレに秘密があるのだろう。
少し力を見てみるか……。
「仕方ありませんね。では、ユーリ国王……いや『魔王ユーリ』よ、死んでもらいましょう」
ラスティマの右手が光った。
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