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第ニ話ですわ!

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こんにちは皆さま。
今日は卒業パーティーの二週間前ですわ。
せっかくのくの私達の卒業パーティーなのに婚約破棄ですのよ。私じゃなければその情報を掴んだ時点で訴えられますわ。優しい私でよかったですわね。

ということで素晴らしい私の暗躍一日目ですわ。

◇◆◇◆◇◆

「アリア、ロータス商会に行きますから準備してちょうだい。」

ア:「了解いたしました。」

アリアというのは私の専属メイドですの。伯爵家の妾の子だそうなのですがとっても優秀なので8歳ほどの時に任命したのですわ。その頃は両親も生きていましたわね。


まあこれは思い返してもしょうがないことですわ!
どんなに悲しんで悔やんでもお母様とお父様が帰ってくるわけではありませんもの。
それに、両親もずっと悲しんでいたら可哀想ですわ。
元気に、楽しく、厳しく、しっかりとした貴婦人になって死んでしまった後お母様たちに胸を張って自慢できるようにした方がいいに決まっているのです。


ア:「お嬢様、馬車の準備が完了いたしました。」

「そう。やはりアリアは優秀ね。すぐ行くわ。」




~馬車に乗る~


はあ。今から頭が痛いわ。
ロータス商会はこの家ができた頃から懇意にしている商会ですのにあのお父様やお母様特にお姉様が家の仕事をし始めたらこの商会が大変なことになりそうです。
一応お姉様に訊いたら「その、ロータス商会とやらはを買ったりを買ったり、を買ったりと、色々使えそうなんだから悪いようにするわけないでしょう?」と言っていたけれど、、、正直都合の悪いことを言われたらすぐに権力で商会を無くそうとすると思うのよね。だってお姉様ですもの。

ありがたいとすれば、この家はロータス商会に全て頼っているのでこの商会が終わったら技術者への根回しだけなのよね。普通なら何個もの商会やら宝石商やらを抱えているけれど、、それがないのは家的には致命傷ですけれど私的にはよかったですわ。


ア:「お嬢様、到着いたしました。」

あら、頭が痛くなっているうちに到着したみたいですわ。


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