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第3章
12話 確信に変わるとき
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スマホのアラームの音で葵は目が覚めた。車内に響き渡るその音を慌てて止めた。しばらくすると新幹線は東京駅のホームに着いた。葵は腕時計を見ると12時ジャストを指していた。
葵は体を前のめりにして、辺りを見渡した。
「新幹線の中……」
通路を挟んだシートに座る恰幅のいいおじさんが葵を不思議そうにジロジロ見ていた。
何かがおかしい。頭がモヤモヤする。葵は目を瞑った。現状が理解できない。
また新幹線の中? 夢?
葵はそう思いながらもホームへ降りると真っすぐ2番線に向かって歩いた。別に2番線のホームへ向かわなくてもよかった。今度は行先はどこでもよかった。
葵は無意識に行き慣れた2番線のホームに歩いていた。エスカレーターを足早に駆け上がる。葵はホームに着いた。
しばらくすると、中央線の東京終着の電車が勢いよく入ってきた。
これ、夢じゃないよね?
葵は電車に飛び込んだ。背後から悲鳴が聞こえる。葵の身体が電車と接触した。全身に激しい痛みが走ると同時に痛みが消えていった。それは幸福にも似た快感に変わった。まどろみかけた瞳。視界が暗くなっていくのがわかる。ゆっくりと意識が消えていく。
私は、以前にも同じようなことが……これは夢なんかじゃない。
葵は体を前のめりにして、辺りを見渡した。
「新幹線の中……」
通路を挟んだシートに座る恰幅のいいおじさんが葵を不思議そうにジロジロ見ていた。
何かがおかしい。頭がモヤモヤする。葵は目を瞑った。現状が理解できない。
また新幹線の中? 夢?
葵はそう思いながらもホームへ降りると真っすぐ2番線に向かって歩いた。別に2番線のホームへ向かわなくてもよかった。今度は行先はどこでもよかった。
葵は無意識に行き慣れた2番線のホームに歩いていた。エスカレーターを足早に駆け上がる。葵はホームに着いた。
しばらくすると、中央線の東京終着の電車が勢いよく入ってきた。
これ、夢じゃないよね?
葵は電車に飛び込んだ。背後から悲鳴が聞こえる。葵の身体が電車と接触した。全身に激しい痛みが走ると同時に痛みが消えていった。それは幸福にも似た快感に変わった。まどろみかけた瞳。視界が暗くなっていくのがわかる。ゆっくりと意識が消えていく。
私は、以前にも同じようなことが……これは夢なんかじゃない。
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