【R18】処女だったのに、異世界転生したら俺様王子の伽の相手として調教されていました

2.伽の習慣

突然のファーストキス

最初の頃は、手をつないで庭を走り回り、おやつを分け合い、一緒にお昼寝をするというように、仲がとても良かった。
しかし、ある年を境にエディ王子との仲もぎくしゃくし始めた。
そのきっかけは、二人が10歳の頃。
仲良く木の下でおしゃべりをしながら用意されたランチを、二人で食べていた時。
側には準備をするメイドが立っていた。
カサブランカも、お城にいる時だけは、大好物のケーキもサンドウィッチも、パイも食べることができたので、エディ王子とのランチタイムがいつも待ち遠しかった。

今日もいつものように、二人で同じものを食べる。
１つしかないものは

「半分こしようね」

と分け合ってた。
その時だった。
エディ王子が急にカサブランカにキスをしてきた。
ちゅっと、軽く触れるものが最初。
それは本当に一瞬の出来事で、カサブランカは何が起きたのかに気づくのに時間がかかった。

おとぎ話の王子様とお姫様のラストシーンと同じことをしている。
そう気づいた時には、エディ王子がもっと強く唇を押し付けてきた。

「んっ……！」

唇の柔らかい感触は、気持ちいいと思った。
けれどとても苦しかった。
そしてメイド二人の目が、とても気になった。
それは恥ずかしいことであることを、本から学んでいたから。

「いやっ！」

カサブランカはどんっと、エディ王子を突き放してしまった。
エディ王子が尻餅をついたタイミングで

「エディ王子！」
「大丈夫ですか！」

とメイド二人がエディ王子にかけより、怪我がないかを確認する。
カサブランカとエディ王子はこの時、お互いの目を見て、そしてそらした。
カサブランカは、エディ王子が何故自分から目を逸らしたのかは分からない。
カサブランカがそうしたのは、たった１つの理由。

エディ王子がとても傷ついた表情をしていたから。
それを見るのが、とても辛いと、思ったから。