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7.呪われしアルストメリー
小説と違う、聖女の役目
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「王政を……倒す?」
私は瞬時に少年漫画や青年漫画によく見かける、戦争漫画の展開を思い出した。
テンプレとしては、悪政を行っている人間たちに対して、反対している部下、もしくは民衆が結託して倒す……という勧善懲悪もの。
(もしかして……)
私が知っている
「アルストメリー王子は聖女を孕むまで抱きつくす」
の中で出てきた、内乱のことを言っているのだろうか。
秋にエディ王子が聖女と街で出会う。
聖女の先読みの力で、城内にいる王に対抗勢力が暴動を起こすであろうことが分かったエディ王子が、反乱を治めるために聖女を城内に入れ、未然に防ぐために聖女に尽力させる……というのが、小説のエピソード。
きっかけは内乱を抑えるためではあったが、そこから先、内乱についてのエピソードはほとんどカットされていた。
(聖女が先読みの力を使って探しあてた首謀者を説得したんだよな……)
作者の都合もあるのかもしれないが、結果的に、エディ王子と聖女の心が近づいていく様子と、聖女と王子が結ばれることにより、聖女から聖なる力が奪われることの可否を考えるのみに注力した、ラブロマンス小説になっていたのだ。
そのため、そこまで国の情勢が描かれていなかった。
小説の中で描かれていたのは、王子とプルメリアの2人の関係性が近づいていく様子と、カサブランカとの三角関係の表現も、スパイスとしてほんの少し書かれているだけ。
だからこそ、私は驚いた。
小説の中では聖女が内乱を抑えるはずの役目なのにも関わらず、ここでは聖女様こそが、王政に牙を剥く張本人であることを。
私は、ちらりとノアを見た。
ノアは、私の視線の意図を汲み取ったのか
「聖女様、よろしいですか?」
「なんですの?」
「カサブランカ様は、貴女さまがご存じの通り……生まれた時から籠の鳥状態で暮らしておりました。そのため、1つ1つ丁寧にカサブランカさまにはお伝えになった方がよろしいのではないかと」
「そうですわね……どこからお話した方が、宜しいのでしょうか?」
プルメリアは私に視線を送るが、答えられるはずがない。
私には、何もわからない。
カサブランカが残した記憶以外は。
小説の知識なんか、もう役には立たない。
「あ……あの……」
アザレアも、プルメリアも私を見ている。
どうしよう。
分からないことが分からない、なんてこの2人に通じるのだろうか。
それとも、正直に言うべきなのだろうか。
私は、この世界の人間じゃない。
魂だけ違うんだ、と。
でも……こんな話、信じてもらえるんだろうか?
私は瞬時に少年漫画や青年漫画によく見かける、戦争漫画の展開を思い出した。
テンプレとしては、悪政を行っている人間たちに対して、反対している部下、もしくは民衆が結託して倒す……という勧善懲悪もの。
(もしかして……)
私が知っている
「アルストメリー王子は聖女を孕むまで抱きつくす」
の中で出てきた、内乱のことを言っているのだろうか。
秋にエディ王子が聖女と街で出会う。
聖女の先読みの力で、城内にいる王に対抗勢力が暴動を起こすであろうことが分かったエディ王子が、反乱を治めるために聖女を城内に入れ、未然に防ぐために聖女に尽力させる……というのが、小説のエピソード。
きっかけは内乱を抑えるためではあったが、そこから先、内乱についてのエピソードはほとんどカットされていた。
(聖女が先読みの力を使って探しあてた首謀者を説得したんだよな……)
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そのため、そこまで国の情勢が描かれていなかった。
小説の中で描かれていたのは、王子とプルメリアの2人の関係性が近づいていく様子と、カサブランカとの三角関係の表現も、スパイスとしてほんの少し書かれているだけ。
だからこそ、私は驚いた。
小説の中では聖女が内乱を抑えるはずの役目なのにも関わらず、ここでは聖女様こそが、王政に牙を剥く張本人であることを。
私は、ちらりとノアを見た。
ノアは、私の視線の意図を汲み取ったのか
「聖女様、よろしいですか?」
「なんですの?」
「カサブランカ様は、貴女さまがご存じの通り……生まれた時から籠の鳥状態で暮らしておりました。そのため、1つ1つ丁寧にカサブランカさまにはお伝えになった方がよろしいのではないかと」
「そうですわね……どこからお話した方が、宜しいのでしょうか?」
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私には、何もわからない。
カサブランカが残した記憶以外は。
小説の知識なんか、もう役には立たない。
「あ……あの……」
アザレアも、プルメリアも私を見ている。
どうしよう。
分からないことが分からない、なんてこの2人に通じるのだろうか。
それとも、正直に言うべきなのだろうか。
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魂だけ違うんだ、と。
でも……こんな話、信じてもらえるんだろうか?
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