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7.呪われしアルストメリー
もう、ほとんど時間がないかもしれない
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どくん、どくんと、自分以外の鼓動が、手を通して伝わってくる。
アザレアの体内に、空気が正しく入っているのも、伝わってくる。
(もう、大丈夫)
カサブランカの手が、そう言ったような気がしたその時。
すうっと、アザレアの目がうっすら開き始めた。
苦しそうな咳も、落ち着いたようだ。
まるで眠り姫が王子様に目覚めさせてもらったかのようなシーンに、ほんの少しドキドキした。
「大丈夫……?」
「っ……一体何があった……」
声は、アルフィーに戻ったようだ。
どうも、アルフィーもまた、自分が入っている体に何が起きたのか、よく分かっていないようだ。
まあ考えてみれば、自分自身の病気も、いつの間にか罹っていて、いつの間にか死ぬということが普通に起こるのだ。
そして実際……私はそうなった。
アザレアの、きょとんとした顔が私を見つめる。
小動物のような顔の中におっさんがいると思うと、やはりとても複雑な気持ちにはなるが、話を進めていかなくてはと、私は頭を切り替えた。
「頭は、大丈夫ですか?」
「頭……だと?」
「はい、実は……」
と話そうとして、ふと思った。
アザレアに起こったこととは、ノアがアザレアの頭に介入をしたということ。
彼は言っていた。
「彼女の脳神経の接続を変えました。そうすることで、この肉体を通して見える世界は、変わるのです」
と。
それが一体どういうことなのか。
少なくとも今私が見ているアザレアには、特になんの異常もなさそう。
まあ、可愛い顔からおっさんの声が出ていることがそもそもの異常事態なのだが、そこから突っ込み始めたらキリがないので、今はあえて目を瞑る。今は。
それよりも私が気になったのは
「体調は?」
「あ、ああ……」
私にそう聞かれて、アルフィーは胸を押さえた。
「そういえばこの体、少し肺の部分が苦しいな……」
「やっぱり……」
「だが、不思議と気分はそこまで悪くはない……」
アルフィーはそこではっと何かに気づいたかのように私を見る。
「お前……空間を操ったか?」
なるほど。
さすが知の魔人。
状況からすぐに何が起きたのか察したらしい。
「お見事」
と、私は心からの賛辞を送った。
「そうか……」
アルフィーはそう言うと、手でアザレアの色々なところを触り始めた。
(胸と股間部分を触らなかったのは、彼なりの配慮なのだろうな……)
私は勝手にそう察したので、心の中だけで萌える努力をした。
口に出してしまえば、変質者として認定される確率が100%と考えたから。
足元、太もも、ウエスト、腕……と触れていき、最後に首筋まで触ったところで、アルフィーの表情が険しくなった。
「この体……まずいな……」
「え?」
「負荷がかかり過ぎている。もう、ほとんど時間がないかもしれない」
アザレアの体内に、空気が正しく入っているのも、伝わってくる。
(もう、大丈夫)
カサブランカの手が、そう言ったような気がしたその時。
すうっと、アザレアの目がうっすら開き始めた。
苦しそうな咳も、落ち着いたようだ。
まるで眠り姫が王子様に目覚めさせてもらったかのようなシーンに、ほんの少しドキドキした。
「大丈夫……?」
「っ……一体何があった……」
声は、アルフィーに戻ったようだ。
どうも、アルフィーもまた、自分が入っている体に何が起きたのか、よく分かっていないようだ。
まあ考えてみれば、自分自身の病気も、いつの間にか罹っていて、いつの間にか死ぬということが普通に起こるのだ。
そして実際……私はそうなった。
アザレアの、きょとんとした顔が私を見つめる。
小動物のような顔の中におっさんがいると思うと、やはりとても複雑な気持ちにはなるが、話を進めていかなくてはと、私は頭を切り替えた。
「頭は、大丈夫ですか?」
「頭……だと?」
「はい、実は……」
と話そうとして、ふと思った。
アザレアに起こったこととは、ノアがアザレアの頭に介入をしたということ。
彼は言っていた。
「彼女の脳神経の接続を変えました。そうすることで、この肉体を通して見える世界は、変わるのです」
と。
それが一体どういうことなのか。
少なくとも今私が見ているアザレアには、特になんの異常もなさそう。
まあ、可愛い顔からおっさんの声が出ていることがそもそもの異常事態なのだが、そこから突っ込み始めたらキリがないので、今はあえて目を瞑る。今は。
それよりも私が気になったのは
「体調は?」
「あ、ああ……」
私にそう聞かれて、アルフィーは胸を押さえた。
「そういえばこの体、少し肺の部分が苦しいな……」
「やっぱり……」
「だが、不思議と気分はそこまで悪くはない……」
アルフィーはそこではっと何かに気づいたかのように私を見る。
「お前……空間を操ったか?」
なるほど。
さすが知の魔人。
状況からすぐに何が起きたのか察したらしい。
「お見事」
と、私は心からの賛辞を送った。
「そうか……」
アルフィーはそう言うと、手でアザレアの色々なところを触り始めた。
(胸と股間部分を触らなかったのは、彼なりの配慮なのだろうな……)
私は勝手にそう察したので、心の中だけで萌える努力をした。
口に出してしまえば、変質者として認定される確率が100%と考えたから。
足元、太もも、ウエスト、腕……と触れていき、最後に首筋まで触ったところで、アルフィーの表情が険しくなった。
「この体……まずいな……」
「え?」
「負荷がかかり過ぎている。もう、ほとんど時間がないかもしれない」
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