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7.呪われしアルストメリー
いったい2人の間に、何が起きたと言うのか……
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「ルカ……」
やはり。
それは、アルフィーの想い人の名前。
かつての神を司る魔人。
だけど、今の神を司る魔人は、今はプルメリアのはずだ。
物に魔の力が宿るというのは……エディ王子の自然を司る魔を見ていれば「そういうこともあるだろう」という予測はできた。
でも……。
「誰の魔のものか、まで分かるもの?」
私が尋ねると、アルフィーは大きく頷きながら
「色が微かに違うんだ」
「色?」
「魔は、体内から製造される。人体構造は遺伝子によって違うから、結果として人体が生み出す魔は、その影響を色濃く受けるから、色も変わるのだ」
(うむ、とりあえずわからん)
多分、この世界で言う生物学を習っていれば、当たり前に理解できる概念なのかもしれない。
しかしながら、前世の生物の成績が「2」だった私には、例えアルフィーがこれ以上細かく説明してくれたとしても理解できる自信はないので
「そうなんだ」
わかったフリをしておいた。
アルフィーが、大事そうに、ソレを抱えているのを見て、何とも言えない気持ちになりながらも
「と、とりあえずもう1度貸してほしい」
と、渋るアルフィーから無理やりソレを奪ってから、もう1度地面に私は書き始めた。
「何を書いている」
「私が握ってる情報を整理しているんです」
そう言いながら、私はまず6つの魔を書き始める。
自然を司る魔。
神を司る魔。
時間と空間を司る魔。
人体を司る魔。
知を司る魔。
そして、霊を司る魔。
「アルフィーさん。魔人は、本当にこの6人で合ってます?」
まずは、ここから。
6人の前提でここから情報を整理して行ったとしても、途中で
「実は7人目もいるんです」
とか言われたら全部が無駄になってしまう。
そんなことになってしまえば、あまりにも勿体ない。
「少なくとも、俺が知っているのはその6人だけだ」
「なるほど」
これは、危険だ。
魔人はもしかすると、他にもいるかもしれない。
そしてこの回答からも分かる。
アルフィーが知の魔人と呼ばれる由来が。
確証がないことは、絶対に断定しない。
常に、思考の余地を残す。
これは、頭が良いと呼ばれる人の典型的な考え方。
「じゃあ、一旦6人と仮定して……」
7人、8人と魔人が出てくるかもしれない、と言う想定を念頭におきながら、私は続けて現時点で分かっている魔人の名前書いていく。
神を司る魔人 プルメリア。
知を司る魔人 アルフィー。
時間と空間を司る カサブランカ。
霊を司る魔人 アザレア。
人体を司る魔人 ノア。
ここまで書いた時だった。
「あいつ……」
エディ王子の顔色が変わった。
憎しみの色に。
「ノアも、その魔人というやつなのか……」
「…………そう…………だけど……」
私がそう言うと、エディ王子は急に私の肩を掴んできた。
愛しいカサブランカの体のはずなのに、その力はあまりに強く、肩にひびが割れるんじゃないかと思うほど。
「教えろ。ノア…………あいつは何なんだ!!!」
「な、何なんだと言われても……」
ノアとエディ王子。
こちらこそ聞きたい。
いったい2人の間に、何が起きたと言うのか……。
やはり。
それは、アルフィーの想い人の名前。
かつての神を司る魔人。
だけど、今の神を司る魔人は、今はプルメリアのはずだ。
物に魔の力が宿るというのは……エディ王子の自然を司る魔を見ていれば「そういうこともあるだろう」という予測はできた。
でも……。
「誰の魔のものか、まで分かるもの?」
私が尋ねると、アルフィーは大きく頷きながら
「色が微かに違うんだ」
「色?」
「魔は、体内から製造される。人体構造は遺伝子によって違うから、結果として人体が生み出す魔は、その影響を色濃く受けるから、色も変わるのだ」
(うむ、とりあえずわからん)
多分、この世界で言う生物学を習っていれば、当たり前に理解できる概念なのかもしれない。
しかしながら、前世の生物の成績が「2」だった私には、例えアルフィーがこれ以上細かく説明してくれたとしても理解できる自信はないので
「そうなんだ」
わかったフリをしておいた。
アルフィーが、大事そうに、ソレを抱えているのを見て、何とも言えない気持ちになりながらも
「と、とりあえずもう1度貸してほしい」
と、渋るアルフィーから無理やりソレを奪ってから、もう1度地面に私は書き始めた。
「何を書いている」
「私が握ってる情報を整理しているんです」
そう言いながら、私はまず6つの魔を書き始める。
自然を司る魔。
神を司る魔。
時間と空間を司る魔。
人体を司る魔。
知を司る魔。
そして、霊を司る魔。
「アルフィーさん。魔人は、本当にこの6人で合ってます?」
まずは、ここから。
6人の前提でここから情報を整理して行ったとしても、途中で
「実は7人目もいるんです」
とか言われたら全部が無駄になってしまう。
そんなことになってしまえば、あまりにも勿体ない。
「少なくとも、俺が知っているのはその6人だけだ」
「なるほど」
これは、危険だ。
魔人はもしかすると、他にもいるかもしれない。
そしてこの回答からも分かる。
アルフィーが知の魔人と呼ばれる由来が。
確証がないことは、絶対に断定しない。
常に、思考の余地を残す。
これは、頭が良いと呼ばれる人の典型的な考え方。
「じゃあ、一旦6人と仮定して……」
7人、8人と魔人が出てくるかもしれない、と言う想定を念頭におきながら、私は続けて現時点で分かっている魔人の名前書いていく。
神を司る魔人 プルメリア。
知を司る魔人 アルフィー。
時間と空間を司る カサブランカ。
霊を司る魔人 アザレア。
人体を司る魔人 ノア。
ここまで書いた時だった。
「あいつ……」
エディ王子の顔色が変わった。
憎しみの色に。
「ノアも、その魔人というやつなのか……」
「…………そう…………だけど……」
私がそう言うと、エディ王子は急に私の肩を掴んできた。
愛しいカサブランカの体のはずなのに、その力はあまりに強く、肩にひびが割れるんじゃないかと思うほど。
「教えろ。ノア…………あいつは何なんだ!!!」
「な、何なんだと言われても……」
ノアとエディ王子。
こちらこそ聞きたい。
いったい2人の間に、何が起きたと言うのか……。
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