38 / 57
軽音部復活
しおりを挟む自宅に帰り、教材を置くと。
着替えて、ギターを持って出かけた。
4人は学校の校門で、明日までに1人30枚のチラシを作る事を葉月から提案されていた。
麗奈は母にメールで、A4くらいの部活のチラシ用の紙を30枚買ってくださいと送っていた。
ほとんどが、メンバーとはこの頃メールでのやり取りだった。
なんせ、グループ送信できたので。
一々、各自に送らなくてもよかった。
麗奈の返事は決まって、【了解】だけだったが・・・・
新垣の家で、部活の承認を得た事と香織が顧問してくれたことも言った。
「麗奈の担任は香織だろ?あいつ頼み込んで自分のクラスにお前入れたからな。」
「そうだったんですか? 最初からイジられましたけど。明日から部活だそうです。土日もあるみたいなので、レッスンは少なくなっちゃいますけど。」
「ああ 香織に頼んでおいたからな。わかってるよ。」
その日もボイトレから始まり、8時までレッスンを受けていた。
帰って、風呂や食事を済ませると。
教材に名前を書き揃えて、新しいノートとかも入れていた。
練習を始めて、3時間くらいやると。
明日の予習の為、教科書に目を通していた。
チラシも、カラフルなサインペンで文字を書いて作っていた。
1時間くらい勉強をして、寝てしまっていた。
受験も終わったので、普通に1時間くらいの勉強でも間に合うはずだった。
翌朝は、シャワーを浴びて朝食を取ると片付けをして着替えていた。
言われた通り、ポニーテールにして登校していた。
中学より少し早めなので、母に言い少し中学の時より早めの朝食にしてもらった。
まぁ、手のかからない娘だった。
親としては、なにも言ってこないので心配だったが。
ストラトを背負って、鞄を持ち。
電車で、通学していた。
少し早めの時間なので、電車もいつも混んでいなかった。
器材庫とか、まだわからないのでギターの置き場所にしても悩んでいた。
まぁ、そのまま窓際なので。
自分の席の窓に、立てかけていた。
ホームルームが始まり、香織が来て。
みんなで、挨拶をした。
ホームルームが終わると、香織は麗奈に。
「それ、放課後まで預かっておくわね。器材庫に入れておくから。」
慌てて、香織にギターを渡した。
「ねえ、あれって高いの?」
「高かったですね。あれは26万でしたから。」
「貴女の家お金持ちなのね。凄いわね。」
「いいえ、こっそりと中1年の夏休みにアルバイトしたお金と小1から貯めてたお小遣いですよ。家は、そんなお金持ちじゃないので。」
「あれだけなんでしょ?」
「えっと、もう1本25万のがあります。音色が違うので、使い分けてます。」
「スッゴいわね。傷とかつくでしょ?練習してるから、いっぱいついてるでしょ?」
「えっと、知り合いがメンテしてくれるので。殆どタダで塗装とかしてくれます。普通に頼むと10万するみたいですけど。わからないです。」
「へえ、どれくらいで今くらい弾けるようになったの?聞いたことないけどね。」
「まだ、初めてから2年半ですよ。だれでも弾けますから、簡単ですよ。今日はみんなでチラシ配ってから練習なんですけどね。」
「あ、じゃチラシ1枚もらうわ。」
「ありがとうございます」
麗奈は隣の娘と後ろとか、周りにチラシを配った。
母が50枚も買ってきたので、昨日は50枚も作ってしまった。
午前中が終わると、お弁当を食べ始めた。
みんなのお弁当は、流石お嬢様学校だけに豪華だった。
まぁ、家は貧乏ではなかったが麗奈のお弁当まではお金が回らなかった。
姉が音大に通っているので、仕方なかった。
お弁当を食べ終わると、上級生が教室にやってきてみんなビックリした。
「田中麗奈ってのは、だれ?」
周りを見回して、麗奈は少し手をあげていた。
「ちょっと話しあるから来てよね。」
無理矢理引っ張られて、屋上まで連れてこられた。
「貴女が、あの田中麗奈なの?」
「あ 違うなら、帰りますけど。すいません。」
「待って 待って、バンドのボーカルやってんでしょ? 違う?」
「ええ そうですけど、先輩達にご迷惑おかけしたでしょうか? 謝りますので。」
「違うって、あんなバンド抜けて。私達のバンドに入らないか?」
「いえ、4人で高校でも組むと決めて一緒に受験したので。それは無理です。ごめんなさい。お誘いありがとうございました。」
「あのさ。私達、ボーカルいないんだよね。上級生が頼んでんだよ。嫌じゃないよね?」
「本当に、ごめんなさい。それだけは、できないです。」
「そこまで言うなら、ギター弾けない指にしてやろうか。どうする?」
「それも、困ります。ごめんなさい。」
「おいおい、どれもダメじゃ納得できないんだよね。折っちゃおうか。」
煙草を吹かして、香織が影から出てきて。
「あんたら、まだそんなことやってるのか?あんたらのバンドじゃ、こいつは宝の持ち腐れだよ。自分達の演奏がひどいって事わかってるんだろ。そんな事して、みんな部員辞めさせといて、今更この学校の部活を乱すんじゃないよ。ほら、麗奈は教室行きなさい。」
クラスに戻ると、みんなに見られていた。
「なんか言われたの?先輩に。」
「えっと、先輩のバンドのボーカルやれって言われて。断ったら、指折るって言われた所を香織先生に助けてもらいました。」
「まぁ、こんな学校でも。猫被ってるお嬢様気取りな人いるからね。そんなに、上手いんだ。」
「上手くないですよ。ただ、メンバー4人でみんなで歌って。結局今、歌わされてるだけですから。」
「それって、上手いってことだよ。音楽とか得意だったの?」
「ええ いつも音楽だけは、よかったですから。」
午後に授業も終わり、放課後。
掲示板に、チラシを貼ったり。
校舎内や校門で各自のチラシを配ってから、職員室に行った。
香織先生に案内されて、器材庫に入ってびっくりした。
中学とは比べ物にならない器材が、いっぱいだった。
使われてなかった、軽音部の部室を掃除して。
器材を、運び入れていた。
セッティングが終了すると、香織は。
「じゃ、オリジナルじゃないやつ。なにか弾けるかな?そうね、春だからね。そんな感じの曲でいいわよ。そうね三日月でもいいわよ。楽譜あるから弾いてね。」
みんな知ってるのに、麗奈は知らなかった。
「先生 しらないんですけど・・・・」
「楽譜あるでしょ? できるわよね。 やってね。」
まぁ、曲調からしてしっとりとした曲だったがかなり高音だった。
楽譜に目を通して、あすかに合図した。
初めてでも、上手く歌い始めていた。
間奏では、アドリブでギターを弾いていた。
1曲終わると、香織は立ち上がり。
「ギター 音の歯切れが悪い。ドラムも少し乱れてたわよ。シンセ、ちょっと音が出すぎ。ベース、ネック反ってるわね。調整してきなさい。こんなのも弾けないようじゃ、教える価値もないわよ。歌もヘボだしね。ちゃんとボイトレしてるの?」
4人は最初から、香織に貶されていた。
初演奏で、初合わせだったので仕方なかったが自分ではもっとできると思っていた。
軽音の部室から、音が流れていて。
新入生などが、集まってきていた。
香織は立ち上がり、ドアを開けると。
「下手くそ4人組だけど、見学ならどうぞ。耳腐るけどね。」
20人程の生徒が、入ってきていた。
「ほら、さっきの最初からやりなさいね。」
一度弾いて、合わせると。
だいぶ音が噛み合ってきたが、メンバーは不服そうで途中で演奏を辞めては最初から音弾き直していた。
何度も何度も繰り返し、やっと聞けるような音と歌を奏でるようになってきていた。
「そうね、それくらいで5点ね。勿論、100点万点でよ。自分達でも納得してないでしょうしね。ジャンルが違うとか、聞いたことないとか。言い訳だからね。ベースチューニング合ってないわよ。直して。ギターは途中でチューニングしてたわよね?自分でできるのね?私もできるけどね。そんなの普通だから。」
見学者は、見ていて。
これで、5点なんだ。
100点って、基準はプロなんだろうなと思った。
まぁ、香織の100点の基準は自分であったのだが。
0
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
母の下着 タンスと洗濯籠の秘密
MisakiNonagase
青春
この物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。
颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。
物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。
しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。
センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。
これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。
どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。
同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。
ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。
真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。
引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。
偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。
ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。
優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。
大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。
至れり尽くせり!僕専用メイドの全員が溺愛してくる件
こうたろ
青春
普通の大学生・佐藤健太は目覚めると、自宅が豪華な洋館に変わり10人の美人メイドたちに「お目覚めですか、ご主人様?」と一斉に迎えられる。いつの間にか彼らの“専属主人”になっていた健太は戸惑う間もなく、朝から晩までメイドたちの超至れり尽くせりな奉仕を受け始める。
中1でEカップって巨乳だから熱く甘く生きたいと思う真理(マリー)と小説家を目指す男子、光(みつ)のラブな日常物語
jun( ̄▽ ̄)ノ
大衆娯楽
中1でバスト92cmのブラはEカップというマリーと小説家を目指す男子、光の日常ラブ
★作品はマリーの語り、一人称で進行します。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
