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Martin D-45

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12時にワゴンは、現地近くまで来ていた。
4人と洋子は、近くのファミレスで軽い食事をしていた。
食事が終わると、近くのコンビニで水とレモンティーを買って車に乗り込んだ。
1時ちょっと過ぎに会場に着くと、器材は運ばれていた。
麗奈達も荷物を持って、会場入りしていた。
2時にセッティングが終了して、4人はリハに入っていた。
マイクやアンプ・スピーカーなども、今は自前なので借りることもなかった。
全国ツアー用に、購入したからだった。 
音もいいし、フィーリングもよかった。
最後に作られた6枚目のCDが、場内外で発売され始めていた。
チケットは完売で、もう売る必要はなかった。
地方での反響や、ホームページ・雑誌などで取り上げられていたからだった。

都内3箇所・計6回のライブを終了して、無事ツアーを終了していた。
その間に麗奈の元に3組の写真と、イメージと希望が送られてきていた。
ツアーの練習の片手間で、曲を作り始めていた。
頼まれたからちょうど1ヶ月ちょっとで、6曲が完成して電話をした。
会議室で、作った曲を流していた。 
こんな時は、ノートPCは便利だった。
それぞれ、違うタイプの3組6曲が出来上がっていた。
1曲だけ、感じが違うと作り直しを命じられていた。
麗奈は部屋に帰ると、曲を作り直していた。

「しかし、自分とは違った曲がよくできるものだよな。」

「まぁ、色々なジャンルの曲を聞いているからな。クラッシク・ジャズ・ポップス・ロックなんかかなり聴き込んでるよ。」

「ありゃ、作詞・作曲だけでも、食ってけるぜ。」

5日くらいすると麗奈から連絡があり、作り直した楽曲を聞かされた。
今度のは出来栄えがよかった。
その楽曲を3組に、聞かせて歌うかどうか判断させた。
メジャーデビューしたい彼らは、すぐに返事をしてきた。
4人は呼び出されて、麗奈の作った曲のレコーディングを頼まれた。
まぁ、売上の1%づつもらえるし練習にもなるのでみんなオーケーしていた。
1ヶ月で、6曲をレコーディングしていた。
ここでも麗奈は、3回ギターを弾いていた。

このスタジオも、素人などのミュージシャンとかセミプロにも今は貸し出していた。
3組はそれぞれ楽器を手にして、スタジオ入りしたが録音された音を聞いて唖然としていた。

「まだ、レコーディングの域に達してないから、こっちで歌を入れるだけにしておいたからな。これよりもまともな音だせるならいいけど、どうなんだ?」

まぁ天秤にかけるほどでもなかった、天と地の差だった。
凛が来て、何度もダメ出しをしていた。
結局歌だけで、3日かかっていた。
計6日で録音は終了していた。    
これが、3週間続いていた。
そして、会社から次々とデビューさせていた。
3組ともCDを見て、ビックリしていた。
作詞・作曲・編曲 REI  ギターREI ドラム ASUKA キーボード HAZUKI ベース AYA と裏に小さく書かれていた。
善人の事務所では、3組の売り込みをしていた。

【PrettyGirlsプロデュース 3組 同時デビュー】

音域も狭いので、一般には歌いやすかった。 
耳にも、届いてきていた。

善人は、著作権手続きも事務所内で熟していた。
本当は面倒なので頼むのだが、色々と手数料がかかるので事務所で熟していた。
まぁ会社的には将来なんでも自社で対応出来るようにしようとしてるので、善人はそっちの人間をも引き抜いてきていた。
JASRACで管理しなくても、著作権は取れるのはわかっていたからだった。
規模が拡大すれば、そっちも事業を開始しようとしていた。
麗奈達の楽曲も、アマチュア時代からのも全て著作権を既に取得していた。
今回の3組は無名だが、PrettyGirlsのプロデュースという名目で世間に晒した。
事実、彼女達のプロデュースなのは事実だった。
他のスタジオ・ミュージシャンを使っても、意味はなかった。

4人はライブとかレコーディングとか、仕事がなければオフだった。
時々みんなで街に、買い物とかにも出かけていた。
美容室やエステに月1回行っても、麗奈はさほどお金は使わなかった。
弦とかメンテにはお金はかかったが、ライブがなければ月2万か3万で足りた。
後は、洋子がいないときの食事代だけだった。
麗奈達はTVでの出演依頼も来ていたが、レコーディング中だと善人は断っていた。
次のCD発売と同時期に、出演させる気だった。
彼女達も、20になっていた。 
売れているのに、化粧もしてなかった。
外出時は、口紅と日焼け止めは塗っていたが。
楽曲も決まり、レコーディング前にマンションスタジオで何度もリハをしていた。
ここではお互いに意見をぶつけ合い、衝突していた。
エントランスで色々と意見を言い合って、納得してスタジオに入っていた。

美穂を含めた3グループは、ラジオとかにも出て曲を流していた。
その効果もあり、除々にCDも売り上げていた。
まぁ1万枚売り上げても10万で、それを人数で割るのだから手取りは少なかった。
4人は1万売れれば10万入ってきていた、1人1人にである。
麗奈に関しては3部門担当なので、それ以上は入ってきた。
それと会社に作詞・作曲の著作権料が、プールされていた。
麗奈は30万とその他入ってきていても、メンバーと同様今でも月給10万だった。
それでも、他のメンバーよりも残高は多かった。

この頃は、個人でのレベル上げもしてきており。
麗奈は毎日このマンションに引っ越してから、凛にボイトレも頼んでいた。
時々吾郎にも指導を受けていて、色々なアドバイスを貰っていた。
香織とかその他の人にも、色々と時間がある時に話しを聞いたりもしていた。
まぁ大抵は曲作りの編曲について、みんなに聞いて勉強をしていた。
高校を卒業して地元で1年、都会に出て既に2年の月日が流れていた。
始めたばかりの中1からだったが、音楽だけの生活だった。
ロックしか聞いてなかった当時と比べて、今は全ジャンルの楽曲を聞いていた。
アマチュア時代よりも、音楽の幅が広がっていた。
レコーディング前には、会議室で楽曲を聞かせていた。
優・吾郎・善人など、様々な人が集まるので、大会議室だった。
そしてオーケーが出ると、そこからレコーディングに入るのだった。

善人は気にいると、各会社を回っていた。
レコーディングも、2曲でかなり最初はかかっていたが。
この頃は、進行はスムーズだった。  
出来栄えも、前よりも良くなっていた。
2週間で、2曲のレコーディングが終わっていた。
レコーディングが終わると、4人は海や山、綺麗な川などに1週間連れて行かれ撮影をされていた。
1人メイクさんがいて、いつも化粧をしてくれた。
衣装も1人の女性が色々と服を持ってきてくれて、車で着替えていた。
ジャケット撮影と聞かされて来たが、いつもと違っていた。
大きな撮影用のカメラもあり、その他に何人もいてカメラマンもいた。
総勢20人くらいのスタッフの手によって、撮影が1週間続いていた。

撮影が終わると、4人になにが食べたいと聞かれ。
みんなはステーキだったが、麗奈はステーキとか食べたことが無くハンバーグと言って。
また、メンバーに笑われていた。

「麗奈は、朝定とハンバーグセットとサンドイッチしか知らないものね。」

「あまり、外食とかしたことないので。わからないわよ。」

「そっか、肉好きが多いならみんなで打ち上げで焼き肉だな。今日は焼肉店貸し切りでいこう。」

集合場所を決めると、4人は洋子の運転でマンションに帰り。
4人で走ってからシャワーを浴びて、着替えて出てきた。
みんなお洒落をしていたが、麗奈はあまり洋服を持ってなかったので。
暑くなりかけてたので、ハーフパンツにノースリブのタンクトップだった。

「おい、麗奈の格好見ると学生時代のライブ思い出すよな。脚長いから、麗奈はそれでいいかもな。似合ってるよ。」

「あまり服もないので、選ぶってほどではなかったので。」

4人は、都内の焼肉店に到着した。  
時間よりも、だいぶ早めに着いていた。
洋子が車から降りて、店に入り店員と話しをしていた。
洋子に呼ばれて、4人は店内に入った。
チラホラと、人がいたので4人は挨拶をして回っていた。
1時間後に、撮影スタッフと他の知らない人も来ていた。

「それでは、成功を祝して打ち上げをします。メンバー代表挨拶おねがいしますね。」

あすかは、みんなにお辞儀をして。

「私達の為に、こんな大勢の関係者に囲まれて撮影も終了して感激しております。こんな盛大な会も開いて頂いて、メンバーの代表として感謝します。ありがとうございました。」

「じゃ、好きなものをどんどん食べてくれよ。遠慮するなよ。」

大人達は、焼き肉を食べながら酒を飲んでいた。
麗奈達は、食べる前に慣れない手付きでみんなに酒をついでいた。
奥の席だろうか。1番偉そうな人にも、酒をついでいた。

「なぁ、ここで演奏とかできるのか?」

「楽器もないですし、それなら用意してきたんですけど。ここならアコースティック1本になってしまいますけどね。取ってきましょうか?」

「そうだろうと思って、ギター用意してきたから。少し演奏して歌ってくれないか?」

「あ ギターあるならできるので、歌わせて頂きます。」

初老の男から1本のギターを手渡され、椅子に座ってギターを弾き始めた。
今回の曲を2曲歌い上げて、みんなの拍手をもらいお辞儀していた。

「後、なんでもいいから3曲歌ってくれよ。」

「あ わかりました。その前にお水飲んできますね。」

お店で水を貰うと、歌い始めていた。
3曲どころではなく、次々と麗奈は演奏して歌っていた。
結局焼き肉は3キレほどしか食べずに、最後まで歌っていた。
ライブ会場で、焼き肉を食べてる様なものだった。

「良いもの聞かせてもらったよ。ありがとうね。お礼にそのギターをプレゼントするよ。多分、今使ってるのアコースティックとは違う音色だろ?」

「そうですね。低音の響きもありますし。音に厚みがありますよね。弾き方によっては、綺麗な高い音も出ますからね。」

「お 詳しいね。是非、今度は、それを使ってくれよ。これからも応援してるからな。」

男としっかりと握手をして、ギターをケースに入れられるとMartinと書いてあった。
4人はみんなを店外の外に出て、お礼をみんなに言いお辞儀をして見送っていた。
そして車に乗り込もうとすると、善人に呼び止められた。

「麗奈。すげーな。それD-45だぜ。多分、700万以上するはずだぜ。プロでも、それはあまり持ってないからな。多分社長が、お前用に買ったんだろうな。俺からもお礼を言っといてやるからな。しっかし、すげーよな。俺が欲しいよ。」

麗奈は、値段を聞いて少し震えてきていた。

「麗奈震えてんだろ?鳥肌立ってるものな。でも、凄いの貰ったのよな。でも焼き肉3枚しか食べてないのは知ってるけどな。」

「うんうん、最初に食べただけだからね。帰りにコンビニに寄ってもらったら。得意のサンドイッチ買えばいいでしょ?」

4人は車に乗り込んで、コンビニ経由で帰宅した。
帰ると、速攻でMartinを保管室に置いていた。
普段通り、練習や曲作りをして寝ていた。

翌朝はみんなで話しながら走り、シャワーを浴びてから朝食を済ませていた。
洋子に今日時間があるか聞いて、車で大手楽器店に乗せてもらって行った。
10種類くらいのピックを購入すると、その場で椅子を借りてピックによっての使いやすさや音色を見ていた。
店員達は、寄ってきていた。 
ギター自体も希少価値があり、見たのは初めてだった。
そして弾いているのは、20歳そこそこの少女だった。

「あ REIさんでしょ? 持ってますよ、CD」

店員に黙る様に、洋子は言っていた。

「夢中になると聞こえないんですよ。すいませんね。悪気はないので許してくださいね。」

何回も弾いて、やっと1個のピックに絞ってそれを大量に買っていた。
他にもGibson・Fender・Ovation・Martinの弦を30セットづつ買っていた。
店員に挨拶して、お礼を言って店を後にしていた。
選ばれなかったピックは、店のショーケースの上に置かれていた。
店員は慌てて、ピックを持って追いかけていた。

「これ、忘れ物ですよ。」

「あ ごめんなさい。合わなかったので処分していただけますか?お手数おかけします。」

「じゃ、これにちょっとサインしてもらえませんか?」

「ええと、サインとかまだしたことないですけど。普通にREIって書けばいいですか?」

「ええ 十分ですよ。今度の新しいCDに抽選で付けますので。」

「あ そうなんですね。それなら喜んで書かせてもらいますね。」

洋子の許可を得て、ピック9枚にサインをして店員に手渡していた。

「また、寄らせてもらいますので。よろしくおねがいしますね。」

深々とお辞儀をして、麗奈は洋子と去っていった。

店では、【PrettyGirls REI来店、新ギターを抱えて弾いて帰りました】
1時間後に、店のホームページに載せられた。  店には多数の客が押し寄せてきていた。

何を買ったのかとか。どんなギターだったのかと。

「多分、今度のコンサートかなんかで使うと思うよ。あんなギターは初めてみたからね。それと、REIが手にしたピック9枚今度のCD出たら抽選であげますのでね。その時はよろしくおねがいしますね。」

受付のガラスケースの中に、ピック9枚が飾られていた。

それから、いつもの時間が経過していた。 
時々、4人で出かけていた。
都合がつけば、洋子も一緒だったが。
たまに麗奈は1人で、行きつけの美容室とエステに行っていた。
撮影から3週間が過ぎて、4人は呼ばれてTV出演を言い渡された。
吾郎がずっとTVは止めていたが、満を持しての出演だった。
プロデビューから、2年半だった。
昔の古いマイクロバスに器材とか積み込み、4人は出発していた。
その日から、4人が撮影した化粧品会社のCMも流れていた。
街の大画面で、映像は映し出されてもいた。

4人はTV局に初めて入り、裏口から入るとドラム・キーボード以外は自分で持っていた。
通路ですれ違う人に、お辞儀をして挨拶をしていた。
洋子や善人に言われて、挨拶だけはしっかりとするように言われた。

「おはようございます PrettyGirlsです よろしくおねがいします。」

通る人全てに、挨拶をしていた。
TV番組なので、当然他の歌手もいた。 
4人は、全ての共演者に挨拶をしていた。
楽屋に入ると2曲と言われたので、GibsonとMartinのチューニングをしていた。
弦は、既に自宅で張り替えてきていた。
衣装に着替えていると、4人はメイクされてた。
お礼を言って、やってもらっていた。

「そうね、今度教えてあげるわね。空いてる時間に連絡するわね。」

洋子も頷いていたので、4人は安心した。
吾郎から注意されたのは、Martinはマイクで拾うからあまり動くと音が拾われないと言われた。 
まぁ声と一緒だと思えばいいことだったので、離れたら少し強く弾こうと思っていた。
レスポールの時は、ライブ感覚でやっていいと言われた。
出番まで楽屋で待機してたが、4人はトイレに向かっていた。
ここでも、挨拶をしながらだった。  
トイレが終わり、楽屋に戻ると再び化粧を直された。
楽屋までスタッフが来て、色々と説明をしてくれた。
カメラは気にしなくていいので、自由にやってくれと言われた。
CMの曲は2曲目と言われたので、Gibsonから先だった。
案外スタジオは、狭い気がしていた。  
スタッフと関係者しか、いなかった。
普通なのだろうが、慣れればいいと思っていた。
楽屋であすかによって、いつもの掛け声が掛けられていた。
まぁ先輩歌手を待たせても悪いので、最初にスタジオ入りしていた。
ギターを2本、洋子と付添の事務所の人にあずけていた。
彩香も、ベースを預けてた。
入り口で、他の人が入ってくるとお辞儀をして挨拶をしていた。

スタートして、次々と紹介されてステージに立っていた。
麗奈達は、あすかを先頭に所定の位置に立った。
歌手紹介など、され始めていた。

「さて、今日はTV初出演のPrettyGirlsです。今日も楽しい歌を聞かせてくださいね。」

4人は返事をして、お辞儀をしていた。
カメラではなく、司会のアシスタントにだったので新鮮だった。
一度、そこで収録が終わると。
撮り直しとかあるので、一度楽屋に戻るように言われた。
スタッフがノックして入ってきたので、出番かと思った。

「ええと、最初と最後の挨拶の時なんですけど。大体は中央のカメラの上に赤いマークが光るので、そちらに挨拶してくださいね。」

「すいませんでした。知らなかったので。他注意することはありますか?」

「収録だから、撮り直しがきくから心配ないですよ。まぁ、あまり時間使われても困りますけどね。大丈夫でしょう。あれだけのライブの数熟してきてますからね。それでは、時間になったら呼びに来ますね。」

「はい、ありがとうございました よろしくおねがいします。」

なぜか収録が長引いているようだった。
中々、出番が来なかった。
水を飲んだり、トイレに行ったりしていた。
スタッフがノックして入ってきて、今度こそと思った。

「ええと、前の組のギターリストが渋滞で時間に間に合わないので。REIさん、弾けますか?」

楽曲を聞かされて、譜面を渡された。 
ギターをつま弾きながら、カシャカシャと音を鳴らしていた。

「えっと、どっちを演奏すればいいんですか?リズムですか?リードですか?」

「リードの方なんですけど、知ってますか?この曲」

「今、覚えたので大丈夫ですよ。後、1回聞かせてくださいね。」

スタッフは、急いでスタジオまで走って知らせていた。

「おい、2回聞いたくらいでできんのかよ。合わせられなかったら、後日にしてもらうからな。」

麗奈は、しっかりと聞いて集中していた。 
あすか達3人は、呆然として見ていた。
まぁ、麗奈ならなんとかなるだろうと思っていた。
楽器があるので、付添の人を1人残してみんなでスタジオに入った。
麗奈は、バンドのみんなにお辞儀をすると。

「精一杯やらせてもらいますので、よろしくおねがいします。」

ギターを、アンプに繋いでいた。
チューニングも、していた。
まぁ、イヤモニしてるので大丈夫だった。
曲はスタートしていた。
演奏に応じてリードが無いところは、バッキングしてツインギターのあり方を物語る様に弾いていた。
リードも、多彩なテクニックで熟していた。
ボーカルと、ベースのミスで3回の撮り直しはあった。
演奏が終わると、バンドの人にお辞儀をしてお礼を言っていた。

「おい、おれらのリードより上手くなかったか?あれで二十歳かよ。」

「あいつ絶対音感もってるぜ。チューニングもチューナー無しだったしな。」

「まじかよ。あそこの演奏聞いてから帰らないとな。普通は見ないんだけどな。他の共演者の演奏なんかはよお。」

彼らは、今や中堅の域のグループだった。
麗奈達新人とは、格が違った。

楽屋に戻ると、3人に絶賛されていた。

「麗奈、凄かったな。あんなバンドと一緒に演奏できて。」

「はい、凄く勉強になりましたよ。でも、1番楽しいのは4人で演奏してる時ですね。」

少し汗をかいたので、タオルで拭いていた。
水を飲みながら、みんなと話しをしていた。
スタッフが入ってきて。もう、出番なのでスタジオに入る様に言われた。
チューニングして、1本を洋子に渡してスタジオ入りしようとした。

メイクさんに止められて、少し直されていた。





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