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41.二人への罰
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重苦しい空気の中、ミゼアスの隣にいたヴァレンが、唐突にネヴィルの傍らに駆け寄る。そしていつもと変わらない無邪気な表情でネヴィルの顔を覗き込んだ。
「ネヴィル、俺と仲良くしたいの?」
首を傾げてヴァレンが問いかける。
「えっ……?」
ネヴィルが目を見開いてヴァレンを見る。何を言われたのかわからないような顔だ。
「もしかしてそうなのかなって思ったんだけれど……違う?」
「……僕はきみに嫌味を言ったり、さらには昼食に薬まで混ぜたりしたんだよ。仲良くする資格なんてないじゃないか……」
俯きながらネヴィルは呟く。
「俺は構わないけれど? 淋しくて、構ってほしくて、でも怖かったんじゃない? 俺は別にネヴィルのこと、嫌いじゃないよ。いがみ合うより、仲良くしよう?」
ヴァレンがネヴィルの手を握ってそう言うと、ネヴィルはびくっと顔を上げた。
うっすらと顔が赤く染まっている。それからはにかむようにこくりと頷き、また俯く。
微笑ましい光景ではあったが、ヴァレンの言葉にミゼアスは胸がちくりと痛んだ。
ミゼアスの悪口を言い、他の子たちをいじめていたことで、ミゼアスはネヴィルを自分付きからはずした。しかし、もっときちんとネヴィルと向かい合ってやればよかったのではないだろうか。
そうすれば、ネヴィルの心をほぐしてやることができたのかもしれない。
上役ならば、もっと別に取るべき行動があったはずだ。ミゼアスはそう痛感する。
先ほど上役としてどうかと思うと言いはしたが、ガルトはネヴィルをかばい、またネヴィルもガルトをかばおうとしていた。二人の間には信頼があるのだろう。
ミゼアスは引き出せなかったネヴィルの信頼を、ガルトは自らのものにしたのだ。
やはり自分はまだまだなのだとミゼアスは思い知らされた。
「……ガルト、ネヴィル。もう二度とこんなことを仕出かさないように。さすがに二人ともお咎めなしというわけにはいかない。罰は受けてもらう」
審判者のごとくミゼアスが口を開くと、ガルトとネヴィルは神妙な顔でミゼアスを見る。
「まずは館内の清掃などの罰当番。これは娼館主と話して、詳しいことを決める。……それと」
いったん言葉を区切って、ミゼアスは二人の顔を順番にゆっくりと見た。表情こそ不安げなものの、覚悟を決めたようで二人ともミゼアスの視線を受け止めた。
ミゼアスは口元をわずかに歪めて笑みを形作る。
「ガルトはあの客ときちんと話し合うこと。ネヴィルはヴァレンと仲良くすること。こちらのほうが重要だからね。絶対に守ってもらうよ」
「ネヴィル、俺と仲良くしたいの?」
首を傾げてヴァレンが問いかける。
「えっ……?」
ネヴィルが目を見開いてヴァレンを見る。何を言われたのかわからないような顔だ。
「もしかしてそうなのかなって思ったんだけれど……違う?」
「……僕はきみに嫌味を言ったり、さらには昼食に薬まで混ぜたりしたんだよ。仲良くする資格なんてないじゃないか……」
俯きながらネヴィルは呟く。
「俺は構わないけれど? 淋しくて、構ってほしくて、でも怖かったんじゃない? 俺は別にネヴィルのこと、嫌いじゃないよ。いがみ合うより、仲良くしよう?」
ヴァレンがネヴィルの手を握ってそう言うと、ネヴィルはびくっと顔を上げた。
うっすらと顔が赤く染まっている。それからはにかむようにこくりと頷き、また俯く。
微笑ましい光景ではあったが、ヴァレンの言葉にミゼアスは胸がちくりと痛んだ。
ミゼアスの悪口を言い、他の子たちをいじめていたことで、ミゼアスはネヴィルを自分付きからはずした。しかし、もっときちんとネヴィルと向かい合ってやればよかったのではないだろうか。
そうすれば、ネヴィルの心をほぐしてやることができたのかもしれない。
上役ならば、もっと別に取るべき行動があったはずだ。ミゼアスはそう痛感する。
先ほど上役としてどうかと思うと言いはしたが、ガルトはネヴィルをかばい、またネヴィルもガルトをかばおうとしていた。二人の間には信頼があるのだろう。
ミゼアスは引き出せなかったネヴィルの信頼を、ガルトは自らのものにしたのだ。
やはり自分はまだまだなのだとミゼアスは思い知らされた。
「……ガルト、ネヴィル。もう二度とこんなことを仕出かさないように。さすがに二人ともお咎めなしというわけにはいかない。罰は受けてもらう」
審判者のごとくミゼアスが口を開くと、ガルトとネヴィルは神妙な顔でミゼアスを見る。
「まずは館内の清掃などの罰当番。これは娼館主と話して、詳しいことを決める。……それと」
いったん言葉を区切って、ミゼアスは二人の顔を順番にゆっくりと見た。表情こそ不安げなものの、覚悟を決めたようで二人ともミゼアスの視線を受け止めた。
ミゼアスは口元をわずかに歪めて笑みを形作る。
「ガルトはあの客ときちんと話し合うこと。ネヴィルはヴァレンと仲良くすること。こちらのほうが重要だからね。絶対に守ってもらうよ」
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