83 / 105
第17章:獣王の国
第83話:地響きと、迫りくる災厄
しおりを挟む
ズズズズズ……。
それは、聴覚というよりも、むしろ骨格を直接揺さぶるような不穏な振動だった。 地殻の底、遥か深淵から這い上がってくるような重低音が、頼りない大地を小刻みに震わせている。
車内の空調が完全に制御された快適な空間において、異変は卓上の小さな世界から始まった。 磨き上げられたマホガニーのテーブル。その上に置かれた白磁のティーカップの中で、琥珀色の液体が微細な波紋を描き始める。同心円状に広がるその波は次第に激しさを増し、受け皿であるソーサーとカップの底が触れ合うたびに、カチャ、カチャ、カチャと、神経を逆撫でするような硬質な陶器音を奏でた。優雅な午後のティータイムを切り裂く、不協和音。
「……地震?」
給仕服の裾を僅かに揺らしながら、メイが不安げに眉を寄せた。その視線は、振動源を探るようにあちこちへと彷徨う。
「違うわ。これは……足音よ」
アリスの視線は、コンソールのモニターに釘付けになっていた。 青白い電子光が彼女の端正な顔を照らし出し、そこに刻まれた険しい陰影を浮き彫りにする。彼女の指先がホログラムキーボードを高速で叩き、解析データを次々と弾き出していく。 「それも、とんでもない数のね」
重厚な油圧音が響き、装甲ハッチが開く。 一行は、多目的装甲キャンピングカー「クイーン・アリス号」の空調の効いた車内から、外の世界へと飛び出した。
ムッとした熱気と、乾いた土の匂いが鼻腔を突き刺す。 そこは、どこまでも続く荒涼とした荒野と、鬱蒼とした原生林がせめぎ合う境界線付近だった。 遮るもののない大平原の彼方。陽炎が揺らめく地平線の向こうから、世界を塗り潰すような「茶色の壁」が迫ってきていた。
土煙だ。 太陽の光すら遮断し、空の青さを濁った黄土色へと変えながら、天を覆い尽くすほどの巨大な砂塵の嵐が、生き物のように膨張している。 そして、その圧倒的な質量の根元で蠢(うごめ)いているのは――単なる自然現象などではなかった。
「……なっ!?」
アリアの喉から、声にならない驚愕が漏れた。彼女は息を呑み、その美しい瞳を限界まで見開いた。 エルフという種族特有の、長距離を見通す卓越した視力が、砂塵のヴェールを透過し、その中に潜むおぞましい「正体」を鮮明に捉えてしまったからだ。
盛り上がった筋肉に脂ぎった汗を光らせるオークの群れ。 大木を爪楊枝のように軽々と担ぎ、大地を踏み砕く巨体のオーガ。 その影を縫うように疾走する、血に飢えた巨大な狼たち。 さらに上空には、蝙蝠のような皮膜の翼を広げ、耳障りな金切り声を上げて空を舞うワイバーンの編隊。 そして、獅子や山羊、蛇の部位を無秩序に継ぎ接ぎしたような、冒涜的な姿のキメラ。
本来であれば生息域も異なり、遭遇すれば互いに喰らい合い、争い合うはずの魔物たちが、今はまるで何らかの巨大な意思に操られるかのように、一つの濁流となって押し寄せてきていた。 個としての意思を失い、ただ破壊衝動のみを原動力とした暴力の波。 その数、数百ではない。視界を埋め尽くすその密度は、千に近いかもしれない。
「スタンピード(魔物の暴走)……!」
ゼイクの口から、呻くような言葉が漏れた。歴戦の戦士である彼でさえ、その光景には苦渋の表情を浮かべざるを得ない。
「おいおいおい」
張り詰めた空気の中で、場違いなほど軽い声が響いた。 瞬(シュン)だ。彼はポケットに手を突っ込んだまま、どこか他人事のような口調で呟く。 「なんでこっちに向かってくんだよ? 俺たち、そんなに美味しそうに見えるか?」
「冗談を言っている場合か!」
鋭い金属音が鳴り響く。 ゼイクが腰の剣を抜き放ち、その切っ先が空気を裂いた音だった。彼は血管が浮き出るほどの怒声を上げ、瞬を一喝する。 「あの数だぞ! 逃げるのは間に合わん。ここで迎撃するしかない!」
その緊迫したやり取りに割って入ったのは、予想外の方向からの悲鳴だった。
「ちょっと待ちなさいよ!」
アリスがヒステリックな金切り声を上げ、巨大な装甲車のボディを両手で庇うようなポーズを取った。 彼女の瞳は、迫りくる魔物の群れよりも、背後の愛車のボディに向けられている。 「ここで戦うのはいいけど! 私の『クイーン・アリス号』に傷一つつけたら承知しないわよ!? 塗装だけでいくらかかってると思ってるの! ローンだってまだ残ってるんだから!」
彼女が撫でているボディは、特殊コーティングによって鏡のように磨き上げられており、迫りくる砂塵の嵐を映し込んでいる。一粒の小石による傷すら許さない、狂気じみた愛着。
「命より車の心配かよ!」
瞬が呆れたようにツッコミを入れるが、アリスの目は笑っていなかった。殺気すら帯びたその瞳は、彼女が本気(マジ)であることを雄弁に物語っていた。
アリアは、呆然と立ち尽くしていた。 思考が、現実の光景に追いつかない。 (……正気なの?) 乾いた唇がわななく。 目の前には、小国ひとつなら半日とかからずに地図から消し去りかねない規模の、死の軍勢が迫っているのだ。 大地を揺るがす足音は、もはや轟音となって鼓膜を圧迫している。 それなのに、この人たちは恐怖を感じていないの? 車のローン? 美味しそう? ふざけている場合じゃない。死ぬわよ。私たち全員、あの暴力の波に飲み込まれて、骨の欠片も残さず磨り潰されてしまうわ。
「逃げなきゃ……! 無理よ、あんな数!」
アリアが叫んだ。それは理性的な判断であり、生物としての生存本能からの悲痛な叫びだった。 「私たちたった五人でどうにかできる相手じゃないわ! 死ぬ気なの!?」
だが。 彼女の張り裂けんばかりの悲鳴に、誰一人として動じる者はいなかった。 風向きが変わった。
「総員、戦闘配置」
ゼイクの声色が、一変した。 先ほどまでの焦燥は消え失せ、そこには絶対的な自信と冷徹さを併せ持った、指揮官(コマンダー)としての響きがあった。 彼は迷いのない足取りでアリアの前に進み出ると、背中で語るように大剣を構えた。 鋼鉄の鎧が、午後の陽光を反射して鈍く輝く。
「アリア殿、下がっていてくれ。……お客様に指一本触れさせるわけにはいかん」
その背中は、あまりにも大きく、そして山のように頼もしかった。 かつて王立騎士団長として数多の戦場を潜り抜け、死線の上を歩んできた男だけが纏える、研ぎ澄まされた気迫。それが不可視の防壁となって、アリアの震えを止める。
「エリーゼ、広範囲結界の展開を頼む。瞬とアリス嬢は遊撃だ。私の指示に従え」
「了解ですわ。……ふふ、久しぶりに腕が鳴りますね」
エリーゼがゆったりとした動作で杖を掲げる。 その瞬間、周囲の大気がざわりと波打った。杖の先端に埋め込まれた宝玉に、周囲のマナが渦を巻いて収束していく。可視化された膨大な魔力が、バチバチと小さなスパークを散らした。
「おぅ、任せたぜ!石頭の司令官殿」
瞬が首をコキコキと鳴らす。その瞳からは先ほどの眠気は消え、獲物を前にした肉食獣のような鋭い光が宿っていた。
「了解。……絶対に傷つけないでよね?」
アリスが不敵に唇を歪めて笑い、パチンと指を鳴らす。その指先から、数機の小型ドローンが展開され、空へと舞い上がった。
アリアは、初めて見ることになる。 これまで、ふざけた日常を送り、冗談ばかり言い合っていたこの凸凹パーティが――「本気」になった時の姿を。
「来ます!」
メイの鋭い警告と共に、魔物の先頭集団がついに射程圏内(キルゾーン)へと突入した。
ドオオオオオオォォォッ!!
地響きが、空気を媒介する音としてではなく、物理的な衝撃として直接内臓を揺らす。 むせ返るような腐った肉の悪臭と、錆びた鉄の臭い。そして千の喉から放たれる獣の咆哮が、暴風となってアリアたちの髪を真後ろになびかせた。 絶望的な光景。 しかし、その絶望を切り裂くように、男の声が轟いた。
「――薙ぎ払え!」
ゼイクの号令が、戦場の空気を支配した。
それは、アリアの常識を覆す、規格外の「掃除」の始まりだった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
本日の更新はここまでです。読んでいただきありがとうございます!
次の更新まで少し空きますが、**「待ちきれない!」「完結まで一気に読みたい!」**という方には、こちらの完結済み作品がおすすめです。
▼
[詠唱? それ、気合を入れるためのおまじないですよね? ~勘違い貴族の規格外魔法譚~]
[https://www.alphapolis.co.jp/novel/588637459/506977600]
こちらは既に完結しており、ラストまでノンストップで楽しめます。週末や夜更かしのお供にぜひ!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
それは、聴覚というよりも、むしろ骨格を直接揺さぶるような不穏な振動だった。 地殻の底、遥か深淵から這い上がってくるような重低音が、頼りない大地を小刻みに震わせている。
車内の空調が完全に制御された快適な空間において、異変は卓上の小さな世界から始まった。 磨き上げられたマホガニーのテーブル。その上に置かれた白磁のティーカップの中で、琥珀色の液体が微細な波紋を描き始める。同心円状に広がるその波は次第に激しさを増し、受け皿であるソーサーとカップの底が触れ合うたびに、カチャ、カチャ、カチャと、神経を逆撫でするような硬質な陶器音を奏でた。優雅な午後のティータイムを切り裂く、不協和音。
「……地震?」
給仕服の裾を僅かに揺らしながら、メイが不安げに眉を寄せた。その視線は、振動源を探るようにあちこちへと彷徨う。
「違うわ。これは……足音よ」
アリスの視線は、コンソールのモニターに釘付けになっていた。 青白い電子光が彼女の端正な顔を照らし出し、そこに刻まれた険しい陰影を浮き彫りにする。彼女の指先がホログラムキーボードを高速で叩き、解析データを次々と弾き出していく。 「それも、とんでもない数のね」
重厚な油圧音が響き、装甲ハッチが開く。 一行は、多目的装甲キャンピングカー「クイーン・アリス号」の空調の効いた車内から、外の世界へと飛び出した。
ムッとした熱気と、乾いた土の匂いが鼻腔を突き刺す。 そこは、どこまでも続く荒涼とした荒野と、鬱蒼とした原生林がせめぎ合う境界線付近だった。 遮るもののない大平原の彼方。陽炎が揺らめく地平線の向こうから、世界を塗り潰すような「茶色の壁」が迫ってきていた。
土煙だ。 太陽の光すら遮断し、空の青さを濁った黄土色へと変えながら、天を覆い尽くすほどの巨大な砂塵の嵐が、生き物のように膨張している。 そして、その圧倒的な質量の根元で蠢(うごめ)いているのは――単なる自然現象などではなかった。
「……なっ!?」
アリアの喉から、声にならない驚愕が漏れた。彼女は息を呑み、その美しい瞳を限界まで見開いた。 エルフという種族特有の、長距離を見通す卓越した視力が、砂塵のヴェールを透過し、その中に潜むおぞましい「正体」を鮮明に捉えてしまったからだ。
盛り上がった筋肉に脂ぎった汗を光らせるオークの群れ。 大木を爪楊枝のように軽々と担ぎ、大地を踏み砕く巨体のオーガ。 その影を縫うように疾走する、血に飢えた巨大な狼たち。 さらに上空には、蝙蝠のような皮膜の翼を広げ、耳障りな金切り声を上げて空を舞うワイバーンの編隊。 そして、獅子や山羊、蛇の部位を無秩序に継ぎ接ぎしたような、冒涜的な姿のキメラ。
本来であれば生息域も異なり、遭遇すれば互いに喰らい合い、争い合うはずの魔物たちが、今はまるで何らかの巨大な意思に操られるかのように、一つの濁流となって押し寄せてきていた。 個としての意思を失い、ただ破壊衝動のみを原動力とした暴力の波。 その数、数百ではない。視界を埋め尽くすその密度は、千に近いかもしれない。
「スタンピード(魔物の暴走)……!」
ゼイクの口から、呻くような言葉が漏れた。歴戦の戦士である彼でさえ、その光景には苦渋の表情を浮かべざるを得ない。
「おいおいおい」
張り詰めた空気の中で、場違いなほど軽い声が響いた。 瞬(シュン)だ。彼はポケットに手を突っ込んだまま、どこか他人事のような口調で呟く。 「なんでこっちに向かってくんだよ? 俺たち、そんなに美味しそうに見えるか?」
「冗談を言っている場合か!」
鋭い金属音が鳴り響く。 ゼイクが腰の剣を抜き放ち、その切っ先が空気を裂いた音だった。彼は血管が浮き出るほどの怒声を上げ、瞬を一喝する。 「あの数だぞ! 逃げるのは間に合わん。ここで迎撃するしかない!」
その緊迫したやり取りに割って入ったのは、予想外の方向からの悲鳴だった。
「ちょっと待ちなさいよ!」
アリスがヒステリックな金切り声を上げ、巨大な装甲車のボディを両手で庇うようなポーズを取った。 彼女の瞳は、迫りくる魔物の群れよりも、背後の愛車のボディに向けられている。 「ここで戦うのはいいけど! 私の『クイーン・アリス号』に傷一つつけたら承知しないわよ!? 塗装だけでいくらかかってると思ってるの! ローンだってまだ残ってるんだから!」
彼女が撫でているボディは、特殊コーティングによって鏡のように磨き上げられており、迫りくる砂塵の嵐を映し込んでいる。一粒の小石による傷すら許さない、狂気じみた愛着。
「命より車の心配かよ!」
瞬が呆れたようにツッコミを入れるが、アリスの目は笑っていなかった。殺気すら帯びたその瞳は、彼女が本気(マジ)であることを雄弁に物語っていた。
アリアは、呆然と立ち尽くしていた。 思考が、現実の光景に追いつかない。 (……正気なの?) 乾いた唇がわななく。 目の前には、小国ひとつなら半日とかからずに地図から消し去りかねない規模の、死の軍勢が迫っているのだ。 大地を揺るがす足音は、もはや轟音となって鼓膜を圧迫している。 それなのに、この人たちは恐怖を感じていないの? 車のローン? 美味しそう? ふざけている場合じゃない。死ぬわよ。私たち全員、あの暴力の波に飲み込まれて、骨の欠片も残さず磨り潰されてしまうわ。
「逃げなきゃ……! 無理よ、あんな数!」
アリアが叫んだ。それは理性的な判断であり、生物としての生存本能からの悲痛な叫びだった。 「私たちたった五人でどうにかできる相手じゃないわ! 死ぬ気なの!?」
だが。 彼女の張り裂けんばかりの悲鳴に、誰一人として動じる者はいなかった。 風向きが変わった。
「総員、戦闘配置」
ゼイクの声色が、一変した。 先ほどまでの焦燥は消え失せ、そこには絶対的な自信と冷徹さを併せ持った、指揮官(コマンダー)としての響きがあった。 彼は迷いのない足取りでアリアの前に進み出ると、背中で語るように大剣を構えた。 鋼鉄の鎧が、午後の陽光を反射して鈍く輝く。
「アリア殿、下がっていてくれ。……お客様に指一本触れさせるわけにはいかん」
その背中は、あまりにも大きく、そして山のように頼もしかった。 かつて王立騎士団長として数多の戦場を潜り抜け、死線の上を歩んできた男だけが纏える、研ぎ澄まされた気迫。それが不可視の防壁となって、アリアの震えを止める。
「エリーゼ、広範囲結界の展開を頼む。瞬とアリス嬢は遊撃だ。私の指示に従え」
「了解ですわ。……ふふ、久しぶりに腕が鳴りますね」
エリーゼがゆったりとした動作で杖を掲げる。 その瞬間、周囲の大気がざわりと波打った。杖の先端に埋め込まれた宝玉に、周囲のマナが渦を巻いて収束していく。可視化された膨大な魔力が、バチバチと小さなスパークを散らした。
「おぅ、任せたぜ!石頭の司令官殿」
瞬が首をコキコキと鳴らす。その瞳からは先ほどの眠気は消え、獲物を前にした肉食獣のような鋭い光が宿っていた。
「了解。……絶対に傷つけないでよね?」
アリスが不敵に唇を歪めて笑い、パチンと指を鳴らす。その指先から、数機の小型ドローンが展開され、空へと舞い上がった。
アリアは、初めて見ることになる。 これまで、ふざけた日常を送り、冗談ばかり言い合っていたこの凸凹パーティが――「本気」になった時の姿を。
「来ます!」
メイの鋭い警告と共に、魔物の先頭集団がついに射程圏内(キルゾーン)へと突入した。
ドオオオオオオォォォッ!!
地響きが、空気を媒介する音としてではなく、物理的な衝撃として直接内臓を揺らす。 むせ返るような腐った肉の悪臭と、錆びた鉄の臭い。そして千の喉から放たれる獣の咆哮が、暴風となってアリアたちの髪を真後ろになびかせた。 絶望的な光景。 しかし、その絶望を切り裂くように、男の声が轟いた。
「――薙ぎ払え!」
ゼイクの号令が、戦場の空気を支配した。
それは、アリアの常識を覆す、規格外の「掃除」の始まりだった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
本日の更新はここまでです。読んでいただきありがとうございます!
次の更新まで少し空きますが、**「待ちきれない!」「完結まで一気に読みたい!」**という方には、こちらの完結済み作品がおすすめです。
▼
[詠唱? それ、気合を入れるためのおまじないですよね? ~勘違い貴族の規格外魔法譚~]
[https://www.alphapolis.co.jp/novel/588637459/506977600]
こちらは既に完結しており、ラストまでノンストップで楽しめます。週末や夜更かしのお供にぜひ!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
10
あなたにおすすめの小説
勇者パーティーにダンジョンで生贄にされました。これで上位神から押し付けられた、勇者の育成支援から解放される。
克全
ファンタジー
エドゥアルには大嫌いな役目、神与スキル『勇者の育成者』があった。力だけあって知能が低い下級神が、勇者にふさわしくない者に『勇者』スキルを与えてしまったせいで、上級神から与えられてしまったのだ。前世の知識と、それを利用して鍛えた絶大な魔力のあるエドゥアルだったが、神与スキル『勇者の育成者』には逆らえず、嫌々勇者を教育していた。だが、勇者ガブリエルは上級神の想像を絶する愚者だった。事もあろうに、エドゥアルを含む300人もの人間を生贄にして、ダンジョンの階層主を斃そうとした。流石にこのような下劣な行いをしては『勇者』スキルは消滅してしまう。対象となった勇者がいなくなれば『勇者の育成者』スキルも消滅する。自由を手に入れたエドゥアルは好き勝手に生きることにしたのだった。
『ゴミ掃除』が役立たずと追放されたが、実は『存在抹消』級のチートだった。勇者一行がゴミで溺れているが、俺は辺境で美少女と温泉宿を経営中なので
eringi
ファンタジー
「悪いが、お前のスキル『ゴミ掃除』は魔王討伐の役には立たない。クビだ」
勇者パーティの雑用係だったアレクは、戦闘の役に立たないという理由で、ダンジョンの最深部手前で追放されてしまう。
しかし、勇者たちは気づいていなかった。
彼らの装備が常に新品同様だったのも、野営地が快適だったのも、襲い来る高レベルモンスターの死体が跡形もなく消えていたのも、すべてアレクが『掃除』していたからだということに。
アレクのスキルは単なる掃除ではない。対象を空間ごと削り取る『存在抹消』レベルの規格外チートだったのだ。
一人になったアレクは、気ままに生こうと辺境の廃村にたどり着く。
そこでボロボロになっていた伝説のフェンリル(美少女化)を『洗浄』して懐かれたり、呪われたエルフの姫君を『シミ抜き』して救ったりしているうちに、いつの間にかそこは世界最高峰の温泉宿になっていて……?
一方、アレクを失った勇者パーティは、武器は錆びつき、悪臭にまみれ、雑魚モンスターの処理すら追いつかず破滅の一途をたどっていた。
「今さら戻ってきてくれと言われても、俺はお客さん(美少女)の背中を流すのに忙しいんで」
これは、掃除屋の少年が無自覚に最強の座に君臨し、幸せなスローライフを送る物語。
散々利用されてから勇者パーティーを追い出された…が、元勇者パーティーは僕の本当の能力を知らない。
アノマロカリス
ファンタジー
僕こと…ディスト・ランゼウスは、経験値を倍増させてパーティーの成長を急成長させるスキルを持っていた。
それにあやかった剣士ディランは、僕と共にパーティーを集めて成長して行き…数々の魔王軍の配下を討伐して行き、なんと勇者の称号を得る事になった。
するとディランは、勇者の称号を得てからというもの…態度が横柄になり、更にはパーティーメンバー達も調子付いて行った。
それからと言うもの、調子付いた勇者ディランとパーティーメンバー達は、レベルの上がらないサポート役の僕を邪険にし始めていき…
遂には、役立たずは不要と言って僕を追い出したのだった。
……とまぁ、ここまでは良くある話。
僕が抜けた勇者ディランとパーティーメンバー達は、その後も活躍し続けていき…
遂には、大魔王ドゥルガディスが収める魔大陸を攻略すると言う話になっていた。
「おやおや…もう魔大陸に上陸すると言う話になったのか、ならば…そろそろ僕の本来のスキルを発動するとしますか!」
それから数日後に、ディランとパーティーメンバー達が魔大陸に侵攻し始めたという話を聞いた。
なので、それと同時に…僕の本来のスキルを発動すると…?
2月11日にHOTランキング男性向けで1位になりました。
皆様お陰です、有り難う御座います。
無自覚に世界最強だった俺、追放後にチートがバレて全員ざまぁされる件
fuwamofu
ファンタジー
冒険者団から「役立たず」と追放された青年リオ。
実は彼のスキル《創造》は、世界の理を作り替える最強の能力だった。
追放後、孤独な旅に出るリオは、自身の無自覚な力で人々を救い、国を救い、やがて世界の中心に立つ。
そんな彼の元には、かつて彼を見下していた美少女たちが次々と跪いていく──。
これは、無自覚に世界を変えてしまう青年の、ざまぁと覇道の物語。
ゲームの悪役貴族に転生した俺、断罪されて処刑される未来を回避するため死ぬ気で努力したら、いつの間にか“救国の聖人”と呼ばれてたんだが
夏見ナイ
ファンタジー
過労死した俺が転生したのは、大好きな乙女ゲームの悪役貴族アレン。待つのはヒロインたちからの断罪と処刑エンド!?冗談じゃない!
絶対に生き延びて平穏な老後を送るため、俺はゲーム知識を総動員して破滅フラグ回避に奔走する。領地を改革し、民を救い、来るべき災厄に備えて血の滲むような努力を重ねた。
ただ死にたくない一心だったのに、その行動はなぜか周囲に「深謀遠慮の聖人」と勘違いされ、評価はうなぎ登り。
おまけに、俺を断罪するはずの聖女や王女、天才魔導師といったヒロインたちが「運命の人だわ!」「結婚してください!」と次々に迫ってきて……!?
これは、破滅を回避したいだけの悪役貴族が、いつの間にか国を救う英雄に祭り上げられ、ヒロインたちに溺愛される勘違い救国ファンタジー!
最強すぎて無職になりましたが、隣国の姫が勝手に嫁入りしてきました
eringi
ファンタジー
平凡なサラリーマン・佐藤亮は、満員電車で謎の光に包まれ異世界へ転移する。神様から「世界最強の力」を授かったはずが、本人はただの無職ニートとしか思っていない。冒険者ギルドで雑用を請け負う日々。そんな亮の周囲に、冷徹な騎士姫、天才魔導士、元盗賊の少女、竜人族の戦士など個性豊かな美少女たちが自然と集まってくる。一方、彼を「ただの運のいい凡人」と侮る貴族や悪徳商人たちは次々と痛快なざまぁ展開に。亮は「俺なんて大したことないのに」と呟きながら、気づけば国を揺るがす陰謀を解決し、世界を救うことに――。無自覚最強主人公による、爽快ハーレムファンタジー開幕!
『王都の神童』と呼ばれた俺、職業選定でまさかの【遊び人】三連発で追放される。……が、実は「全職業のスキル」を合算して重ねがけできる唯一のバグ
よっしぃ
ファンタジー
王都で「神童」の名をほしいままにしていた少年、ディラン・アークライト(17歳)。
剣を握れば騎士団長を唸らせ、魔法を学べば賢者を凌駕する。誰もが彼を「次代の勇者」と信じて疑わなかった。
しかし、運命の職業選定で彼が得たのは――【遊び人】。
それも、三つの職業スロットすべてが【遊び人】で埋まるという、前代未聞の怪現象だった。
「期待外れだ」
「国の恥晒しめ」
掌を返した周囲によって、ディランは着の身着のままで街を追放される。 だが、かつて神童と呼ばれた彼の「分析力」は死んでいなかった。
『……Lv1なのに、ステータスが異常に高い? それに経験値が分散せず、すべて加算されている……?』
彼だけが気づいた真実。
それは【遊び人】という名に偽装された、この世界の管理者権限(Free-Hander)であり、全職業のスキルを制限なく使用・強化できるバグ技(デバッグモード)への入り口だったのだ。
これは、理不尽に捨てられた元・神童が、その頭脳とバグ能力で世界を「攻略」し、同じく不遇な扱いを受けていた美少女騎士(中身は脳筋)と共に、誰よりも自由に成り上がる物語。
【著者プロフィール】アルファポリスより『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』を出版、オリコンライトノベル部門18位を記録。本作は2月に2巻刊行予定。
【完結】実はチートの転生者、無能と言われるのに飽きて実力を解放する
エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング1位獲得作品!!】
最強スキル『適応』を与えられた転生者ジャック・ストロングは16歳。
戦士になり、王国に潜む悪を倒すためのユピテル英才学園に入学して3ヶ月がたっていた。
目立たないために実力を隠していたジャックだが、学園長から次のテストで成績がよくないと退学だと脅され、ついに実力を解放していく。
ジャックのライバルとなる個性豊かな生徒たち、実力ある先生たちにも注目!!
彼らのハチャメチャ学園生活から目が離せない!!
※小説家になろう、カクヨム、エブリスタでも投稿中
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる